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時の流れが甘味を引き出す|干し柿の作り方

スイーツ
この記事は約6分で読めます。

時は2ヶ月ほど遡ります。
10月の末に直売所で柿が売られていました。8個入っていて300円ちょっとだったかな。
なんだかとても美味しそうに見えたし、安かったので衝動的に買ってきました。
早速一個食べてみようと、4つに割って皮を剥いてと、
種なしなんだな、この柿。一口かじってみると・・・

うゎっ、なんだこれ、渋いじゃん(>_<)

さっき買ってきた袋を見ると、『渋柿です』と書かれてました(涙)
渋柿ってこんな小ロットで袋に入れて売ります?
てっきり甘柿だと思っちゃったよー。変なトラップ仕掛けないでよねー(苦笑)

さて、この渋柿、どうしたものか・・・

基本的に干し柿にするしかなさそうな気がする。捨てちゃうのはもったいないし。
試しにやってみよう。

試しに干し柿を作ってみる。

まずは、皮を剥いて干します。

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四つに切っちゃった1個は捨てることにして、残りの7個の皮を剥き、荷造り用のビニール紐に15cm間隔で柿を結びつけました。うまそうに見えるでしょ、この柿。甘柿ならだけど。
これをベランダに干すことにしました。干し柿の作り方を知らないけど、これで干し柿になるのでしょーか?

ウチのベランダは東向きだから午前中しか日が当たらないんだけど、大丈夫かな。

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11月7日(7日経過)。
少し水分が抜けた程度。これが干し柿になるまでだいぶ時間がかかりそう。

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11月13日(13日経過)。
かなり水分が抜けて柿が少し縮まって下に垂れてきた感じ。

カビたりしないように、雨の日は室内に取り込んで、雨が上がったらまたベランダへ。

1カ月ほどで粉が吹いてきました。

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写真1枚目、11月23日(23日経過)。平べったい形だった柿が縦長になってきて、干し柿っぽくなってきました。
写真2枚目、12月5日(35日経過)。やっと表面に粉が吹いてきました。
白っぽく見えるのはカビではなく、糖分が結晶化したもの。

ここからさらに10日ほど干してみましたが、全体に粉が吹かないですよね。
実はどんどん小さくなってくるけど。

ここまで来て、やっと『干し柿の作り方』をネット検索(笑)
うーん、なんかどれもこれもピンとこない。
上記11月23日の状態で完成としているものが多いんだけど、私のイメージしている干し柿は全体に白く粉が吹いた状態のもの。

全体にきれいな粉が吹くにはどうすればいいの?

母親に確認してみると、お菓子の箱みたいな紙の箱に入れてしばらく保管すると白く粉が吹くとか。
ほんとかなー??ずーっと昔に実家でも干し柿作っていたはずではあるけど。

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七つしかない干し柿。
ずっと干しとけば全体に粉が吹くと思って、ちょっと干しすぎたかも。
だいぶ水分が抜けて小さくなりました。
途中で形を整えて手で揉むという工程を繰り返した方が良かったらしい。
今さらながら、へこんだお尻の辺りを引っぱり出し形を整えて手で揉んでみます。
中は意外と柔らかい。私のイメージする干し柿だよ、周りが白くさえなれば。

そして、フタをしてこのまま1週間ほど冷暗所に保管。

予想外に見事な仕上がり。自然の力に感謝。

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母親の話はマユツバっぽいと思っていたけど、ウソのようにきれいな粉が吹いた。
疑ってゴメンナサイ(笑)

なんだか上等な干し柿になった(^_^)

早速実家へ持って行ったら「うまくできたねー」とお褒めの言葉が。
干し過ぎたかと思ったけど、周りも固くなく中はとろーんとやわらかい。
これ、大成功だ。まぁ、いつも通りマグレだけど(笑)

干し柿なんて外に干しとけばできるんじゃないの、と何も調べずにやっちゃったけど、来年はもう少し増量してちゃんと作ろうかな。
市販されている干し柿はもっと鮮やかなオレンジ色をしているものがありますが、あれは硫黄系の薬剤で燻煙しているそうですね。体に良いから悪いか知らないけど。

干し柿の自作、ネット上に作り方が載ってはいるけど、いろんな方法があるみたいでどうもハッキリしないので、自分なりに良さそうだと思う方法をまとめておこう。

おいしい干し柿の作り方。

干し柿にする柿の選び方。

渋柿の方が糖分が高いので、干し柿には渋柿が向いています。
秋の早い時期のものはカビの心配があるので、できるだけ遅くに実品種を使った方が良いです。

渋柿を干すとなぜ甘くなるのか。

渋柿が渋いのはタンニンという成分のせいです。
甘柿にもタンニンは含まれているけど、不溶性なので人間の舌では渋味を感じない。
一方、渋柿のタンニンは水溶性でそれが唾液に溶けるため、渋く感じるということだそうです。
渋柿の水溶性タンニンは干し柿にすると、なぜか不溶性に変化するので渋くなくなるということらしい。
へぇー、渋味成分が甘味成分に変化するのかと思ったら違うんだ。自然の力は不思議だ。

渋柿を作る手順。

  1. 柿の皮を剥いて紐に吊す。
    この工程は今回のやり方で問題なし。
    皮を剥いたら、荷造り用のビニール紐でヘタの上の小枝部分をくくっていきます。
    15cm間隔で1本には5〜6個が良い。
  2. 柿を熱湯にさっと通す。
    大きな鍋にたっぷりお湯を沸かし、そこに紐で吊った柿を入れて5秒ほど浸ける。
    カビが生えないように熱湯消毒といった感じ。
    紐で吊ってからの方が、熱湯への出し入れが簡単。
  3. 柿を干す。
    風通しの良い場所で干す。
    日なたが良いという人もいれば、直射日光が当たらない場所が良い、という人もいる。
    今回自分でやってみて、熱湯消毒しなかったのにカビが生えなかったのは半日ほど日が良く当たっていたからだと思われます。
    1日中日が当たる場所だと乾きすぎる気がするので、半日ほど日が当たる場所が良いと思う。
    2週間ほどで渋が抜けて食べられるけど、今回のようなちゃんとした干し柿にするには1ヶ月くらいは干した方が良い。少し粉が吹くのを目安に。
  4. 干している間にやるべきこと。
    表面が乾いたら、時々手で揉んで成形します。縦長になるように。
    乾燥期間の途中でカビが心配な状態なら、霧吹きで焼酎を吹きかけると良い。
    雨がかかるような日は、暖房のない部屋に取り込みます。
  5. 乾燥が終わったら紐から外して、箱に入れてしばらく保管。
    私は2ヶ月くらい干しましたが、干す期間は条件によって異なると思います。
    しっかり表面が乾いて、少し粉が吹き始めれば完璧です。
    紙製の箱(段ボールでも可)に入れて冷暗所に保管します。
    徐々に粉が吹いてきます。私の場合、10日間で真っ白になりました。
  6. 冷蔵または冷凍で保存。
    完成した干し柿は、ラップに1個ずつつつみ冷蔵庫に入れます。
    長期保存する場合は冷凍して下さい。糖分が高いので、カチカチには凍りません。
    冷凍庫から出して、しばらく常温においておけばすぐ食べられます。

今回でき上がった七つの貴重な干し柿は、大晦日(今日ですね)に実家でコタツにあたりながら食べることにします。年越し干し柿(笑)

本年はありがとうございました。

2016年のブログ更新はこれが最後です。
今年は、ススキ竿を作ったり、渓流での調理渓流キャンプなどいろいろ新しいことに挑戦できました。水中撮影星空撮影など、来年に課題持ち越しのものもあるし、メイン活動の釣りに関しては来年は未知の川に積極的に行きたいと思います。

今年一年(途中からの方もいるかもしれませんが)、当ブログにおつきあいいただき、ありがとうございました。
中にはご自身やご家族の体の具合が悪かったり、仕事や人間関係など何らかのトラブルを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。いや、何の悩みもなく生きている人なんていないですよね、きっと。

皆さんの新年が今年よりも少しでも良い方へ向かうことを、そして幸せがたくさん訪れることを心よりお祈り申し上げます。

私は新年も、読んでいただいた方の役に立つブログ、読んでワクワクするようなブログを心がけたいと思います。

それでは、皆さん、良いお年をお迎え下さい。

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コメント

  1. おお、年末に相応しい食材で締めですね。
    このブログは常に現状の完璧を体現していく印象ですが、たまにエイヤっ!てところがあるとなんだかほっとします(笑)。

    来年も宜しくお願いします。
    良いお年を。

    • Cervo_SR さん、こんばんは。
      干し柿はよく分からないまま吊してましたが、得意のマグレ当たりでうまくいきました(笑) 
      干し柿は年末年始に食べるのに良いですよね。でも、量が少なすぎました。来年は大量生産するかも。

      本年はお付き合いいただき、ありがとうございました。
      新年もよろしくお願いします。
      良い年をお迎え下さい(^_^)

  2. こんにちは。
    干し柿成功しましたね、私のところもうまく行きました、これを焼酎に漬けておいたのが好きでねぇ~、酒に弱い人は酔ってしまいますが、今年もいろいろ料理など勉強させていただきました、来年もよろしくお願いいたします、良いお年をお迎えください。

    • ハックルさん、こんばんは。
      ただ吊してればできるだろうと安直に考えてやってみましたが、なぜかうまくできました(笑)自然の力は偉大です。
      干し柿を焼酎に漬ける? おぉー、それはどんな感じになるんでしょう。未知の世界です。ただ、私は酔っ払っちゃう口ですね(^_^;)

      こちらこそ、一年間いろいろ勉強させてもらいました。ありがとうございます。
      新年もよろしくお願いします。
      良い年をお迎え下さい(^_^)

  3. こんばんは。
    ことしも面白いブログで楽しませて頂きました。
    自分はススキ竿が好きな記事でした。
    来年もまた楽しませて下さい。
    良いお年をお迎えください。

    • マンボウさん、こんばんは。
      今年もお付き合いいただき、ありがとうございました。
      ススキ竿はまた続編があるかもしれません(笑)

      新年もまたおかしなことやってると思います。こちらこそよろしくお願いいたします。
      今年は残りあとわずか。良い年をお迎え下さい(^_^)

  4. リコプテラさんとはホントにビックリするくらい食の好みが似ているので、他人だと思えないまま年末を迎えた感じです。(笑)
    また来年も、よろしくお願いします。
    良い年をお迎えくださいね。

    • kuniさん、こんばんは。
      ホントに食べ物の好みが似てますよねー。
      二人ともアルコール弱いのに、酒のアテになりそうな物が好きだったり(笑)
      基本的に魚好きなところが原点ですかね。

      こちらこそ、新年もよろしくお願いします。
      今年も残り1時間を切っちゃいました。良い年をお迎え下さい(^_^)

  5. 干し柿は大好きなのですが最近は値段が高くなり口にする量が減りました。
    柿自体も高いので同様です。
    渋柿を入手して頑張りたいのですがこれも知り合いに無く・・・・トホッホッホッ
    何か方法を考えないと食べられなくなりますね(笑)

    • 幻の渓流師さん、明けましておめでとうございます。
      本年もよろしくお願いします。

      市販の干し柿は高級品ですね。
      ウチの辺りでは、柿の木のある家も結構あるんですが、採らずに鳥の餌になっていることも多いですね。昔ほど干し柿を作る人も少なくなったようですねー。

  6. 渋柿の渋抜きんおほうがねっとり甘くて好きですね。
    これま見事に出来ましたね。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      普通の甘柿より渋柿を干したものの方が甘いんですよね。
      自然の甘味なので、砂糖のようなくどさがなくていいですね。
      いつも通りのマグレですが、なんだかとてもうまくできました。
      来年は少し増産したいと思います(^_^)