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チェコニンフ用アンカーフライ|TBHメイフライニンフ

フライタイイング勉強中
この記事は約8分で読めます。

今年はチェコニンフ(チェックニンフィング)というヘンテコなフライフィッシングもやり始めてみたんですよね(笑)

詳しくは上記記事を見ていただくとして、一番下にできるだけ重さのあるアンカーフライ、その上にドロッパーを二つ付けて、深さの違う三つの層を同時に探るという釣り方です。
そして、それら三つのフライをどういう組み合わせに考えるのがこの釣りの面白さの一つなんですよね。

一番下に付けるフライは素早く底を取り、さらに根掛かりが少ないという性能が必要になります。


例のチェコニンフロッド HENDS GPX9004/1024を購入した時に一緒に注文したフックとタングステンビーズ。別に日本でも同じようなものは買えるだろうけど。
フックはジグフックと呼ばれるもので、クロスオーストリッチを巻く時に使ったTMC108SP-BLと同じような形。こっちの方が太軸で少し重さもありそう。
タングステンビーズは、2.5mmと3mmサイズを買いました。

タングステンという超重量級の金属。

タングステンは重い金属だと言われますが、どの程度重いのでしょうか。
素材によるクッカー選びの記事でも比重についての表が出てきましたが、馴染みのある金属と比較してみましょう。

比重(ひじゅう)とは。
ある物質の密度(単位体積あたり質量)と、基準となる標準物質の密度との比である。通常、固体及び液体については水(温度を指定しない場合は 4 ℃)、気体については、同温度、同圧力での空気を基準とする。

質量同士を比較する行為であるため無次元量となる。通常の水(内陸部)の約4 ℃ での大気圧下の空気等が溶けていないときの密度は 0.999972 g/cm3 で、ほとんど 1.0 g/cm³ であるから、CGS単位系で表した比重と密度の値は、ほぼ同じ値となる。

比重が1よりも大きい物質は水に沈み、1よりも小さい物質は水に浮く。

密度と比重は混同されやすいが、密度は質量を体積で割った量であり、比重は基準物質と比べた密度比であるという点で異なった概念である。よって、物質が水に浮くあるいは沈むという現象は、密度よりも比重によっての方が判断しやすい。  ・・・Wikipediaより

 

金属元素の比重

金属名 元素記号 比重
オスミウム Os 22.57
イリジウム Ir 22.42
白金 Pt 21.45
Au 19.32 
タングステン W 19.30 
Pb 11.35
Cu 8.96
真鍮 8.45
Fe 7.87 
SUS304 7.82
チタン Ti 4.54 
アルミニウム Al 2.70 
リチウム Li 0.53

※外部条件にもよるので、参考値。
真鍮とステンレス(SUS304)は元素ではないが、比較のために掲載。

金属元素は他にもたくさんありますが、一番重い物、軽い物、あとはなじみのある金属だけ掲載します。タングステンの元素記号が「W」ってのがおもしろい。

タングステン (tungsten) とは、スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語で「重い石」という意味である。元素記号の W はドイツ語の Wolfram にちなむ。これは、タングステン鉱石(鉄マンガン重石)Wolframit から来ており(エルヤル兄弟の命名もここから)、これがスズ鉱石の中に混入すると、スラグを作ってスズの精製を阻害することから、スズを狼 (Wolf) のようにむさぼり食べるという意味で名づけられた ・・・Wikipediaより

真鍮製のビーズの2倍の重さを持つ、タングステンビーズ。

「重い金属」と言って、私の場合まず頭に思い浮かべるのはです。
ソロキャンプのクッカーを手にしてみるとわかりますが、アルミやチタンに比べてステンレスはほんとに重い。スキレットやダッチオーブンは持ち運ぶのが嫌になるほど重い(笑)
それよりもさらに重いのが。こちらも釣りのオモリでおなじみ。20号くらいのオモリを手にしてみるとこちらもズシンと重い。こんなの頭に当たったら確実に死ぬ。
タングステンはそれよりもさらに重いとほぼ同じ比重。いかに重いかわかりますね。
金の延べ棒のニセモノにもよく使われるらしい(^_^;)

白金(プラチナ)はさらに重く、金属の中で一番重いのはオスミウムとイリジウム。この両者は、同位体の扱いによってどちらが一番重いと言えるか微妙らしく資料によってまちまち。
一番軽いのはリチウム

ニンフなどに使う一般的なゴールドビーズの材質はブラス、つまり真鍮
同じ大きさの真鍮に比べると、タングステンはなんと2倍以上の重量があることになります。
タングステンは金属の中で最も融点が高く、電球のフィラメントにも使われてますね。

いつも通り前置きが長くなりましたが(苦笑)、とにかく重いビーズを付けて底までスムーズにフライを沈めたいのです。

タングステンビーズヘッド(TBH)・メイフライニンフ

  • フック:HENDS BL120 #12
  • ビーズヘッド:タングステンゴールドビーズ(3mmサイズ)
  • スレッド:ユニスレッド6/0(オレンジ)
  • ハックル:ヘンネック(グリズリー)
  • ボディー:フェザントテイル
  • リブ:ゴールドワイヤー
  • ソラックス:HENDS ヘアダビングプラス(No.20 ライトグリーン)
  • テイル:コックネック(ブラウン)

 
タングステンビーズをデジタルスケール楽天で見るアマゾンで見る)で測ってみました。4つで0.69g。一つ当たり0.16gくらいです。
フックにタングステンビーズをセット。

 
ビーズのすぐ後ろからスレッドで下巻き。コックネック(ブラウン)をテイルとして取り付けます。シャンクの長さと同じくらいに。余分は斜めにカット。
ゴールドワイヤーを取り付けます。

 
ボディー用のフェザントテイルを4本切り出し、取り付けます。スレッドでボディーにテーパーをつけます。
フェザントテイルを粗めに巻いてスレッドで巻き留めて余分をカット。
下巻きが透けて見えるくらいが良いです。

 
ゴールドワイヤーをフェザントテイルを巻いたのと逆向きに巻いて、スレッドで巻き留めます。
ソラックスにはHENDSヘアダビングプラス(No.20 ライトグリーン)を使います。これもロッドと同時に買ったものです。ダビング材は他のものでも良いです。

「ダビング」って言葉、イマイチ意味がわからないんですよね。
スレッドにマテリアルを撚り付けることを言うのか、それとも、それをボディーに巻き付ける工程までを言うのか。どっち?

 
ソラックスを巻いて、ヘンネックを取り付けます。


一回転パラリと巻いて、スレッドで巻き留めます。
ビーズの後ろをしっかり巻いて、ウィップフィニッシュして、ヘッドセメントを塗ったら完成。


なんか頭でっかちに見えますが、チェコ本国のサイトを見るとこんなバランスで良いらしい。
スレッドをレッドに替えたものも巻いてみました。
水中では逆さまになってハリ先が上を向く姿勢になるので、根掛かりしにくいです。


重さは、0.27g。
クロカワムシフライ3が0.15g、グレーニンフが0.09gなので、かなり重いのがわかります。

初めてのチェコニンフ釣行でこのフライでも釣ることができました。

今まで解禁当初はマーカーニンフオンリーでしたが、深場を多層的に狙えるこのシステムが威力を発揮するかもしれません。

当面は、リードフライ(アンカーフライ)にこのタングステンビーズヘッド・メイフライニンフ(TBHメイフライニンフ)、その上のファーストドロッパーにクロカワムシフライ3、その上のセカンドドロッパーにグレーニンフという布陣で攻めてみよう。グレーニンフの代わりにエルクヘアカディスを使ってもおもしろいと思う。
一番下に重いフライを使いさえすれば、組み合わせは自由自在なので、その組み合わせを考えるのもおもしろい(^_^)

元素の周期表っておもしろい。

ところで、元素の名前ってカッコイイですよね。
そんなこと思うのは私だけか(笑)
元素の周期表を原子番号の小さい方から「水兵リーベ僕の船・・・」とかって覚えた記憶がありません?
H(水素)、He(ヘリウム)、Li(リチウム)、Be(ベリリウム)、B(ホウ素)、C(炭素)、N(窒素)、O(酸素)、F(フッ素)、Ne(ネオン)・・・」このあたりの元素は割と馴染みのあるものが多いですね。

何年も前の話ですが、元素の周期表が下敷きになっているものを目にしたので、思わず買っちゃいました。

 
元素周期表下敷き楽天で見るアマゾンで見る
元素とそれにまつわる画像が印刷されている周期表です。裏面にはそれぞれの元素の簡単な説明が書かれていて、ラミネート加工されているので下敷きとしても使えます。
これを眺めているだけでもちょっとおもしろいんですよね。

原子の電子配置によって元素が並べられていて、周期的に縦列方向に似たような性質をもつ元素が並ぶんですよね。こんな規則性を見つけ出した人って凄い。
この表を元に、この空欄部分にまだ未発見の元素があるはずってことで、実際に年月をかけて発見されたりしてるわけでしょ。
現在の未発見元素は、原子番号92のウランよりも重い元素で、「発見」とは人工的に合成できたことを証明することらしいけど。

今でもまだまだ新しい元素が発見されている。

私の持っているこの2011年10月版の周期表では、元素番号113は「ウンウントリウム」という仮名だったのが(ウンは1、トリは3を表す。ウンウントリは113の意)、今では「ニホニウム」という名前になってるね。
確かこのニホニウムの件はニュースで見た記憶がある。日本の理化学研究所が元素の合成と証明に成功し、命名権を与えられたという話。
ニホニウムって名前はイマイチだけど、元素にはカッコイイ名前のものがたくさんある。

私が好きな元素は、ベリリウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、クリプトン、モリブデン、ネオジム、タングステン、ビスマスなどなど。
普段はアルミ、アルミと気軽に呼んでいるけどアルミニウムと言った方が、そしてチタンもチタニウム(こちらは日本での正式名はチタンだけど)と言った方が響きがカッコイイ(笑)

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コメント

  1. ボクも何か巻きたいと思いつつ、中々重い腰が上がらない今日この頃。
    そろそろ巻かないと・・・

    • kuniさん、こんばんは。
      12月は何かと忙しいから、まとまった時間が取れないとなかなかバイスに向かえないですよね。
      サーモンフライだと何時間もかかるでしょうから、尚更ですね。
      こちらは今日は雪が舞いました。いよいよ寒くなってきましたコタツに当たってのんびり毛鉤巻きでもしていたいところです(^_^)

  2. おはようございます。
    格好の良いニンフを巻かれましたね、私はぼつぼつ絞って行こうかと思っていましたがまた火が付きそうです、ビーズヘッドの事も参考になりました。

    • ハックルさん、こんばんは。
      これはちょっと変わったニンフなんですが、他のどのニンフよりも深場を狙えるので来春に使ってみようと思っています。
      フライフィッシングの毛鉤は膨大な種類がありますが、渓流で普通に釣るだけなら三種類くらいあれば事足りるんですよね(笑)
      あれこれ想像しながら巻くこと自体を楽しむって感じでやってます(^_^)

  3.  ん~フフフ。
    孫が来春、中学入学するんですよ。
     これ、下敷きプレゼントしようっと。
    これの元の本を持ってるので、それをやろうと思ったけど、こちらが実用的です。謝謝!

     金詐欺にも・・の話はタングステンの餡子を金の衣でくるんだ延べ棒を作ればいいんだとわかりますねー。 アルキメデスさんが王冠を判断したような訳にはいかないですね。
     ということで、指輪を売ると買取店では放射線で分析します。構成金属重量百分率が判明します。
     カミさんの高価そうなブローチが買取不可と判った時はガッカリしました。

     雪代前のドン深の流れ込みにチェックニンフィングは有効でしょうから、来春の解禁でやってみますね。
     問題は8f6inのロッドです。

    • FFfreak さん、こんばんは。
      分厚い本も良いですが、この下敷きはいつでも気軽に見られるところが良いです。
      なるほど、比重で見抜けない金のニセモノは放射線を使うんですね。
      ウチには金らしいものは一切無いので安心ですが(笑)あ、でもパソコンやスマホの中には微量の金が使われてますかね。
      チェックニンフィング。私は10フィートのロッドでやっていますが、これ、最終的にはテンカラ竿でいいんじゃないかとも思っています(^_^)

  4. どうもニンフは苦手です(´`:) 今までで、数匹しか釣れた事がありません。巻いてはありますが、どうも納得のいく仕上がりでなく、使うまでにいたっていません。来シーズンにむけて、巻 巻してみます。金属は奥が深いですね。昔居た会社で、ステンレスだったかな?SUSとか言うのを習ったような気がします。忘れましたが(^^) 

    • Kさん、こんばんは。
      私も一作年まではニンフでほとんど釣れなかったんですが、昨年頃からドライに反応しない時にマーカーニンフで釣れるようになってきました。
      そもそも活性の低い魚を狙うのでドライほど反応良くないのですが、釣れると信じることが重要な気がします(笑)私はグレーニンフで良く釣っているので、おすすめニンフです。
      http://www.sakanakokoro.com/2015/01/05/3688/
      金属は種類によっていろんな特性があるので、おもしろいです(^_^)

  5. ニンフはほぼ巻くことが無いのですがビーズの重さはとても興味が湧きました。
    沈める毛鉤でのタングステンビーズの実釣体験をしたいですね。

    • 幻の渓流師さん、こんばんは。
      私もドライフライで釣るのが一番好きなので、ニンフは苦手です(^_^;)
      マーカーを自作してからライントラブルが減ったので、多少釣りやすくはなりましたが。
      解禁当初はさすがにドライフライでは勝負できないんので、マーカーニンフをやってましたが、このタングステンビーズのついたニンフはもっとダイレクトに底を狙えるので、来春、いろいろ試してみたいと思っています(^_^)

  6. おはようございます。
    若夫婦も周期律表好きで、5歳の息子に“元素の図鑑”などという元素サンプル付の本を買って与えています。
    しかし、未だ絵本レベルのお孫様。
    訳が分らずシラットして、親だけが喜んでいます。
    そんな姿を見て、自分にも覚えがあるとニヤツク爺さんです。
    タングステンは重いですが、そんなビーズを使って毛鉤を逆立ちさせて根がかりを減らそうなんて、何て賢いんでしょう!

    • マンボウさん、こんばんは。
      元素の図鑑ですか。元素サンプルが付いているのはいいですねぇー。高価な元素のサンプルも付いているのか気になるところです(笑)
      お孫さん、今は見ても全くおもしろくないと思いますが、小学生高学年くらいになると理科好きになっているかもしれませんね。
      来春はタングステンのその重量級実力を見せつけて欲しいところです(^_^)

  7. フライ用語全く意味不明だったなー。
    今では何とか分かるようになりました。
    ダビングとかググってもフライ用語としてはすぐに出ないし。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      私もフライ用語は最近ようやくある程度わかるようになってきました(笑)
      今でも、ウェットフライ方面はあんまりわからないし、同じ意味でも違う言い方がいくつかあったり・・・ともかくややこしい。
      ダビングっていうと、ビデオテープのコピーみたいな意味が一般的ですよね。すでにビデオテープ自体なくなり、DVDになってますが(^_^;)