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2020秋のキノコ速報第八回|クリタケが出てきたよ

きのこ狩り
この記事は約7分で読めます。

もう前回辺りから、キノコ狩りというよりも山歩きの様相を呈してきてますが(笑)、これだけ涼しくなると虫が顔の周りにまとわりつくこともなく、急な斜面を登っても汗だくになることもなく、とても快適なんですよね。
空気も澄んでいて、景色も良いので山歩きも悪くないです。

クリタケがちらほら|いよいよキノコ狩りも終盤

私が良く行く山は、長野県上伊那地域の中でも大きく三つのエリアに分かれます。

・第一エリア…上伊那北部(一番頻繁に通っている山です)
・第二エリア…伊那の西山(うちから比較的近い山です)
・第三エリア…伊那の東山(行く機会は少ないです)

とまぁ、こんな感じです。
第一エリアは今年は本当にダメで、第二エリアもぱっとしません。
とにかく今年は上伊那地域は相当な不作なので(下伊那はどうなんでしょ?)、どこへ行ってもさほど期待はできませんがダメ元で第三エリアを歩いてみることにしました。
10月18日の話です。

滅多に行かない伊那の東山を歩く

車を停めて、杣道を歩きます。

 
なんか傷んだキノコがあります。一応アミタケみたいです。


この辺りも下藪がなくて歩きやすい山なんですが・・・


途中、細い沢を越えて行きます。
さすがにこんな細い沢にはイワナはいないよね。カジカぐらいならいるかもしれないけど。

 
前回も登場したキサマツモドキ。
この前は食べなかったので、今日は採っていて食べてみよう。味だけは確認しておきたいから。

帰ってから茹でて食べてみたら、クリタケのような味で、ほんのりと苦みがあります。
クリタケと一緒に炊き込みご飯にすれば良いかも。

クリタケとハナイグチ

 
倒木にたくさん生えているのは、ニガクリタケ(毒)ですね。
これがクリタケだったら良かったのに。と、切り株の裏側を見てみてら、

 
クリタケが出てました!
クリタケも見つけると嬉しいキノコの一つなんですよね。


これは大したことないけど、クリタケは株になって生えるので見つけると結構な量になるんですよ。


この辺りは例年だとクリフウセンタケが出てるんですが、全くありませんね。

 
代わりにハナイグチが少しだけ。


ここから本格的な山歩きというか、山登り。
右へ左へジグザグに登って行きますが、キノコは見当たらないですね。

 
唯一見つけたのはヌメリイグチ


登り切ったところにある林道を越えて、さらに上へ。

猪と鹿が暮らす山


これは昔、猪が里に出てくるのを防ぐために作った堀なんじゃないのかな。
今はかなり埋まってるけど、山の周りをぐるっと掘った跡があるから。

 
遠くの切り株の上に白っぽいキノコらしきものが見えます。
近づいてみたら、傷んでしまったマツオウジでした。さすがにもう時期的に遅いから腐ってますね。

 
あ、あれは!
もしやマツタケでは!? と思ったのはアカマツの根にできたコブでした(苦笑)
もう目もおかしくなってきています (^_^;)
いつもの尾根までやってきました。そこはちょっとした広場のようになっていて、伸びたワラビが茂っていました。
春にここにくればワラビがたくさん採れそうですが、タイミングがなんとも難しい。
気軽に登って来られる場所じゃないので、ワラビの生えていない時期に来ても単なる徒労に終わるだけなんですよね・・・

 
ここにもニガクリタケがどっさり。
すぐ横には鹿の角が落ちていました。


山を下ります。

 
ハナイグチを数本追加。


こういうの時々山で見かけるけど、きっと猪が砂浴び(と言うか土浴び)した跡だよねきっと。
この辺りはやっぱり猪がたくさんいるんだ。


収穫は、まぁこんなところです。クリタケが採れるようになるとキノコ狩りももう終盤ですね。

午後は懲りずに別の山へ

気候が涼しいので、かなりの急斜面を登ってかなりの距離を歩いたんですが、それほど疲れていません。
一旦うちに帰ってお昼を食べてから、午後は上記第二エリア、つまりは伊那の西山へちょっと様子を見に行ってみることにしました。全く懲りない私(笑)
だって、かなりの距離を歩いた割にはキノコの収穫量が寂しいんだもん。
そもそも私は散歩や山歩きは好きなので、歩くこと自体は全く苦になりません。


こちらの山はどうでしょうね。

今年のキノコは、数は少ないけど虫食いがほとんどない極上品

 
キシメジ(注)がパラパラ生えています。
これは一度塩蔵してから、塩抜きしてマリネにすると抜群なので採っていきます。すでに少しずつ塩蔵してるものに追加します。

 
ショウゲンジもパラパラ。

今年はキノコが出てくるのが遅かったせいか、キノコの虫食いが少ないんですよね。
採れる数は少ないんですが、どの種類も虫食いのない極上品が多いのが特徴です。
だから、少ししか採れなくても気分は良いんですよね。


ドクベニタケ(毒)のフェアリーリング
毒キノコとは言え、こんな風に環になって生えていたらちょっと嬉しい(笑)

 
なんだか知らないけど、今頃になってドクベニタケがどっと出てきた感じ。
よく見るとドクベニタケも幼菌のうちはなかなかキュート。

フェアリーリングとは?
キノコが地上に環になって生える状態を言います。
元々は、芝生が輪のような形に色濃く繁茂したり、逆に枯れたりして、その跡にキノコが生える現象を指す言葉で、西洋では妖精(フェアリー)がこの輪を作り、その中で躍るという言い伝えがあって、この名前が付いたようです。

 
一旦林道まで出て、さらに上へ。午前中もそんなことしてたね(笑)
ハナイグチがちょっとだけありました。


今年はキノコは遅れているねぇ、なんてことを言っているうちに気づけば秋が一気に深まってしまいました。

クリタケとシモフリシメジ


いつもクリタケやシモフリシメジを採っている辺りまで登ってきました。

 
アイシメジが少しだけ出てました。
さすがにシモフリシメジはまだ少し早いようです。それとも今年はシモフリシメジもダメなのか。

 
例年ならこの木とか、この木とかにクリタケがたくさん生えているんだけどなぁ。
まだ早いのかなぁ。


ちょっとだけクリタケ発見!
うーん、これからもっと出てくるのかなぁ。どうなんでしょうねぇ。


この辺りにシモフリシメジが出てくるはずだけど・・・全くありません。
ともかくここへはもう一度だけ登ってこよう。


登ってきた時には気づかなかったのに、帰りにはこんなに美味しそうなショウゲンジを発見。

ジムニーに戻って、帰りがけにもう一カ所だけ見て帰ります。


ここは山というよりは、平地林と言った方が良いような場所です。
数年前にクリタケをたくさん採った場所なんだけど、手の入らない林なので藪がだいぶ混んじゃいましたね。

ぐるっと歩いたけどクリタケは見当たらず、林道をとぼとぼと下ってきたら・・・

★2010.10.21追記:
下記のキノコ、クリタケだと書いてますが、実際にはチャナメツムタケの幼菌でした。
詳しくは下記をご覧ください。


あれ? この小っちゃいキノコ、クリタケの幼菌じゃないの?


周辺にそこそこの数が生えています。
クリタケは腐生菌なので、朽ちた木や倒木から株になって生えます。
でも、これは地上から生えているよ。しかも株にならずにパラパラと生えているよ。


でも、よーく見てもやっぱりクリタケだ。

 
採ってみるとやっぱりクリタケ。
地上から生えているように見えるけど、倒木が朽ちてもはや土のようになったところから生えてきてるってことかな。

★2020.10.21修正追記:
上記のキノコ、私、クリタケだと思いましたが匿名さんからご指摘いただいた通り、これはチャナメツムタケのようです。
こんなにひょろ長いバランスのチャナメツムタケは初めて見ましたが、傘のヌメリや柄のささくれを見るとチャナメツムタケです。
やっぱりクリタケは地上には生えませんね(笑)
腐生菌とは?
生きていない有機物素材を栄養源として生活する菌類を腐生菌と言います。キノコでは倒木や切り株から生えるクリタケナラタケ、シイタケ、マイタケなどが代表例でこれらは人工栽培がしやすいです。
一方、土壌中の糸状菌が、植物の根の表面または内部に着生したものを菌根と言い、菌根を作って植物と共生する菌類を菌根菌と言います。
マツタケアミタケホンシメジなど地上に生えるキノコはほとんど菌根菌で人工栽培は難しいとされています。

キノコ汁とちゃんちゃん焼き、秋の贅沢


午後の収穫。
午前中の分と合わせるとそこそこの量になりました。
三日後にバーベキューがあって、その時キノコ汁を作ることになっているんですよね。
とりあえずは十分な量が確保できました。足りなければ塩蔵してあるやつを少し塩抜きして足そう。

そして、三日後には7人でバーベキューでしたが、キノコ汁とキノコ入りのちゃんちゃん焼きを作ったらとても好評だったので、山を歩いた甲斐があったのでした。

今年のキノコ、あとはチャナメツムタケシモフリシメジくらいになってきましたよ。まだコウタケに一縷の望みを捨てずにいますが、果たしてどうでしょうか。

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コメント

  1. こんばんは。
    おっしゃる通り、最近は虫がつくのが少ない気がします、急に寒くなった為ですかね、私の方はコムソウが一番出たような気がします、クリタケも出始めましたね、チャナメも出ていますが、シモフリの出が悪い気もします、私のところはクマが出て怪我人も出て大変です。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      今年は本当にキノコの虫食いが少ないです。極上品が採れるのは嬉しいんですが、数が少なくて(笑)
      そうですか、そちらはコムソウがたくさん出たんですね。こちらも季節外れにポツポツとは出ましたが、それほどの量にはなりませんでした。むしろアミタケの方が多かったかもしれません。
      クリタケやチャナメもこちらは今年は少なめです。シモフリは今日(10/24)極上品が採れましたが、例のごとく数は少ないです (T-T)
      私も先日歩いた山では、熊の大きなフンが5カ所もあり、かなり活発に行動しているという雰囲気でした。

  2. キノコは終盤なんですか? 私は、今シーズンも採れずに修了かも

    • Kさん、こんばんは。
      今年は残暑が厳しくてキノコの出が遅れている、なんて言っているうちに急激に気温が下がってしまって、キノコはもう確実に終盤です。今日(10/24)も山を歩いてきましたが、シモフリシメジが採れましたので、キノコはもう最終章だと思われます。
      もう少しは、クリタケ、チャナメツムタケ、シモフリシメジの三種は採れそうですが、残りわずかと言った感じです。
      来秋は、ぜひキノコシーズン序盤に、アミタケ、ショウゲンジ、ハナイグチの三種を狙ってみて下さい (^_^)

  3. 最後の倒木のクリタケっぽいのはチャナメの幼菌です。縁と軸の感じがそうです。

    • 匿名さん、こんばんは。
      ご指摘ありがとうございます。
      確かにもう一度よく見直してみると、傘のヌメリや柄のささくれの感じはチャナメツムタケですね。
      こんなひょろ長いバランスのチャナメツムタケは初めて見ました。傘にヌメリがあるのも雨の後だからと、あまり深く考えませんでしたが、もっとよく観察しなければいけませんね。
      記事本文にも修正追記しました。
      この度はありがとうございました。またお気づきの点があればコメント下さいませ (^^)

  4. 今年はコロナの多大な影響もあって、キノコに限らず色々な意味で我慢の年でしたね。
    来年は(いや来月から・・・いや明日からでも良いけど)その分、豊作・豊漁の年であって欲しいです。^^

    • kuniさん、こんばんは。
      ほんとですねー、今年は何をするにしてもコロナウイルスの影響を受けてしまった感じです。
      コロナのみならず、キノコにとっては異常な長梅雨とその後の猛暑も大きく影響した気がします。来年は少し揺り戻して、穏やかな気候であってほしいと願います (^_^)
      私は11月くらいになると恒例のざざ虫調査に出かけます。今年はこちらは台風の影響は少なかったので、状況は良いんじゃないかと思っていますが、そんなに甘くないのが大自然なんですよねぇ。

  5. こんにちは
    クリタケが出てきたのですね。山にゆかねば!徐々に晩秋ですね。
    クリタケは見つけるとワーってなりますよね。木によってというか菌によってなのか出て来る時期が違いますよね。この切り株は早く出てくる、この切り株は遅いとか。勘違いかな?
    昔、すっごい切り株を見つけてこれは友人にもキノコ採りを楽しませてやろう、って思って大量のクリタケの少しを取って、翌日友人を連れて行ったら全て取られていた、なんてことがありました。悔しさと、友人に山の上まで連れてきてしまったという申し訳なさとで苦しい苦い思い出があります。二度と茸は残さない、友人は連れてゆかない、と誓いました。そんな素晴らしい切り株も、今は無くなってしまいました。そのそばでシモフリシメジの城を見つけたのは山の神様のおかげかも知れません。
    あの、毒キノコ見て、オオ、って思うの、かなりおかしくなってますかね?今年は毒キノコでかなり喜んでいるのですが。
    ちなみに私は西山が中心。自分の山があるので。それと、東の山にも時々行きます。北の山や南の山には行ったことがありません。新しい山へ行くのは、なかなか勇気がいります。

    • nomitaさん、こんばんは。
      ええ、クリタケちらほらといろんな場所で見かけるようになりましたよ。山へ急いで下さい(笑)今日明日辺り、出かけてるかな。
      おっしゃる通りで、木によって出る時期がだいぶ違いますよね。ただ、今年は全体にクリタケも少なめな感じです。

      ご友人とのキノコエピソード、痛いほど気持ちがよくわかります。
      キノコの株を見つけると本当に嬉しくて、他の人にもそれを味わって欲しいという気持ちになりますよね。そして、期待外れになってしまった時のガッカリ感もハンパないんですよね。
      シモフリのシロ、いいですねぇ。私も今日(10/24)数は少ないんですが、大きな極上品が採れたのでちょっとご機嫌です(笑)

      毒キノコを見てオォッって思うのは、完全におかしくなってます(笑)私もそうですけど。
      山を歩くのは半日くらい潰れるので、新規開拓は確かに勇気が要りますね (^_^)

  6.  キノコ採りに今年は燃えません。というのもC&Rの釣りに熱中してます。
    前回、大石を投げ込まれたようなサイズを釣ってやろうと、昨日イキマシタ。

     カミさんに家を午前中から追い出され、2時間くらいはウンでもスンでもなく、前前回釣った
    場所に戻りました。漫然とカケアガリにキャストしていると、アレっ!ヤーンインジケーターが消え、ずっしりとした手ごたえが来ました。

     最初はすぐに寄ってきて、姿が見えると40センチ以上は確実。
    0.5号のテペットなので5回以上のされて5分ほどかかったような気がします。湖用ネットだからスムーズにネットイン。
     検尺すると50㎝、鰭はキレイだし、肥ってるし力があるはずです。
    思わず声が出ました。

     もう一匹いないかと次を狙うと、数分で2匹目が。
    今度はバッキングライン寸前まで走られ???。先ほど経験済みなので余裕でネットイン。
     48㎝でした。ほぼ互角のサイズなのに走ったなーと思ったら胸鰭にフックがありました。

    はい、全く同じイマージング風ニンフでアブドメンに虹色のティンセル巻きです。レッグが
    矢印型に出てるフェザントニンフで-す。

     5時に帰るため、リール巻き巻きすると変な感じ。最後は5㎝のワカサギで終了。
    腕も方もイタイ一日になったわーー!

     ちなみにWハンドロッドでストリーマーはやめました。オモチロいのは渓流タックルですもの。8ft6in #4 でリールはシャウトしっぱなしでした。

    • FFfreakさん、こんばんは。
      0.5号で50オーバーとはお見事ですねー!
      しかも二匹目のドジョウ、いやいや二匹目のニジマスまで仕留めるとは素晴らしい。

      えっ!? フライでワカサギを釣ったってことですか。
      それの方がもっと凄いかも(笑)

      こちら側が圧倒的に有利だとおもしろくないんですよね。限界ギリギリくらいのライトタックルが楽しいです。
      ただ、下手してバラすと悔しくて悔しくて夜も寝られなくなっちゃうなんてこともありますが (^_^)

  7. おはようございます
    毎回のように感心します。
    キノコの収穫もさることながら、山の状態。
    今回では特に午前の部の、伊那の東方山。
    誰かが下草や潅木の手入れしているのか、自然に出来るのか。
    実に綺麗な里山?です。

    • マンボウさん、こんばんは。
      山の下藪が無いのは、昔ちゃんと手を入れてくれたおかげです。
      今回の山は今はほとんど人の手が入っていませんが、写真に写っているようなアカマツなどの大木の枝が頭上を覆ってしまうとそんなに手を入れなくても下藪は茂らないんですよね。
      こういう下藪のない風通しの良い山にキノコはたくさん生えるので、ありがたいことです。
      一方、植樹した木が大きく育つまでちゃんと手入れしなかった山は、藪だらけになってまともには進むことすらできず、キノコどころの話では無くなってしまいます。こちらにもそういう山はたくさんあります (>_<)