いろんなタイプを巻いてみるのもおもしろい|フライの種類
フライフィッシングの楽しさは、自分であれこれ想像しながら巻いたフライで狙い通りに釣ることにありますが、フライの種類は名の通ったものだけでも本当にたくさんあって、自分で工夫してオリジナルを巻くこともできるのでその種類はほとんど無限と言えますが、大きく分けると、水面上に浮くフライ(ドライフライ)と水面下に沈むフライ(ウェットフライ)に分けられます。
水面下に沈むフライをウェットフライを総称する場合もありますが、ウェットフライは狭義ではフェザーウイング、クイルウイングを持ったフライやソフトハックルフライのことを指します。
分類については絶対的なものではないですが、自分の頭の中を整理するためにちょっと書いてみます。
ドライフライ
メイフライ…カゲロウの成虫、亜成虫を模したフライ
私が巻いた中では、ライトケイヒル、アダムスパラシュート、CDCダンなど
カディス…トビケラの成虫を模したフライ
私が巻いた中では、エルクヘアカディス、マシュマロ&ディアヘアカディス、ゴダードカディスなど
ストーンフライ…カワゲラの成虫を模したフライ
私は今のところこのタイプを巻いたことがありません
ミッジ…ユスリカの成虫を模したフライ
私の巻いた中では、グリフィスナット、ミッジピューパなど
(ミッジピューパはピューパという名前が付いていますがドライフライです)
テレストリアル…陸生昆虫を模したフライ
私が巻いた中では、GRアントパラシュート、ロイヤルコーチマン、レッドハンピーなど
水面下のフライ
ニンフ…水生昆虫の幼虫を模したフライ
私が巻いた中では、ヘアズイヤーニンフ、フェザントテイルニンフ、ストーンフライニンフなど
イマージャー…水中羽化した水生昆虫が水面へと浮上する形態を模したフライ
私は今のところこのタイプのフライを巻いたことがありません。
ピューパ…ユスリカやトビケラのサナギを模したフライ
私が巻いた中では、今回巻いたスパークルピューパ
ウェットフライ…特定の何かを模しているわけではなく独特のウイングを持ったフライ
私が巻いた中では、ゴールドマーチブラウン、ロイヤルコーチマンウェットなど
ストリーマー…ルアーのミノーのように小魚を模したフライ
私は今のところこのタイプのフライを巻いたことがありません。
上記のどれにも属さないようなフライもあります。自由な発想でオリジナルフライを巻くのも楽しいですね。
私は解禁当初のフライフィッシングではマーカーニンフの釣りをしていて、GBヘアズイヤーニンフ、フェザントテイルニンフ、グレーニンフ辺りを主に使っています。
そして、4月頃になるとドライフライの釣りに移行といった感じです。
ニンフとドライフライだけでも釣れるんですが、フライの世界にはその他にもピューパやイマージャー、ウェットやストリーマーなどいろんなものがあるんですよね。
来年はそんなフライも使ってみようと思っています。
今回はピューパ、つまり水生昆虫のサナギ形態のフライを巻いてみます。
トビケラ類のサナギを模したフライ|スパークルピューパ
トビケラ類のサナギが気泡を抱いているイメージのフライです。
- フック:TMC206BL #14
- スレッド:ユニスレッド8/0(オリーブ)
- アブドメン: HENDS ヘアダビングプラス(No.20)
- ソラックス: HENDS ヘアダビングプラス(No.22)
- オーバーボディー:CDC(タン)
- ハックル:コックハックル(ブラウン)
- ウイング:エルクヘア(ブリーチド)
フックはTMC206BLを使います。
ユニスレッド8/0(オリーブ)でボディー部を下巻き。
タンカラーのCDCを2枚取りだし、羽足の短い先端部は写真2枚目のようにカット。
CDC一枚をボディーの後端下側に巻き留めます。
もう一枚を上側に巻き留めます。
ちょっとやりにくいですが、強引にぐるぐる。
ダビング材は、例のチェコニンフロッドをチェコから直接購入した時に入手したセット。
ヘアズイヤーにきらめきのあるシンセティックがブレンドされたものです。
No.20の薄緑っぽいカラーをアブドメンに、No.22の茶色っぽいカラーをソラックスに使います。
ダビング材はこれにこだわらなくて良いんですが、キラキラしたシンセティック素材がブレンドされている物がこのフライには向いていると思います。
ふんわり巻いたボディーとCDCの隙間に気泡を抱くように
薄緑のダビング材をちょっとだけ取り出して、ワックスを塗ったスレッドに縒り付けます。
そして、アブドメンをこんな感じに太めに巻きます。アイ側はソラックスを巻く分少し開けておきます。
下側に取り付けたCDCを折り返してやや上の方に持っていって、たすき掛けのように斜めに包み込む感じにしてスレッドで仮留めします。
ボディーとCDCの間にピンセットを差し込んで少したるみを作ってから、しっかり巻き留めます。
ふっくらとした感じになるようにします。CDCの余分をカット。
上側のCDCも同様に折り返し、今度は下の方に持っていきます。
そして先ほどと同様に留めて余分をカット。
茶色っぽいダビング材を取り出してスレッドに縒り付け、ソラックスを巻きます。
ヘッドを作ってウィップフィニッシュして、ソラックスのダビング材をニードルで少し掻き出したら完成。
水中で、ふっくらしたボディーとCDCの間に気泡を抱きやすくなっているので、キラキラと光る気泡に魚が思わず食いついてくるんじゃないかと想像しています。
ゴールドビーズの付いたフライに魚が惹き付けられるのも、あれは気泡がキラキラするのをデフォルメしているんじゃないかと思うんですよね。
ともかく、魚は水中で気泡がきらきらすると生命感のある虫なんじゃないかと思って興味を示します(たぶん)。
もっと沈めたり、水面に向かって浮上させたりもできる
このフライは、水面直下を漂うように流れますが、ゴールドビーズを付けたりレッドワイヤーを仕込んだりしてもっと沈めることもできるし、エルクヘアなどでウイングを付けさらにシャックも付ければ、水面に浮上してくるイマージャーを演出することもできます。
そんなタイプも巻いておくと面白いかもしれないです。
来シーズンの早期はこのフライで爆釣できないかな、なんて思っていますがそんなに甘くないか(笑)
スパークルピューパは巻くのはそれほど難しくないので4本巻いて、その後グレーニンフも4本巻いて補充しておきました。
妙に長いツンツンした毛が出てますが、この感じが良く釣れます。
これは名前の通りニンフとして使ってますが、これも気泡を抱くタイプでハックルもテールも付いているので、水中ではちょっとドラグがかかったりするとイマージャーのように浮上して魚にアピールしているのかも。水中での動きを見たことがないので、あくまでも想像ですが。
ともかく、今年の年末年始は自宅にいる時間が多くなりそうなので、例年よりはフライを巻き貯めることできるかな。いつも釣行前夜に焦って2、3本巻いて出かけているけど今年はいろんな種類を前もって巻いて準備万端で釣りに行けるかも(笑)
2020年最後のブログ更新に寄せて
2021年はコロナ禍が収まって明るい年になりますように
今年はどんな仕事をしていても、どこへ遊びに行くにしても、新型コロナウイルスの影響を受けました。そして日常生活も一変してしまい、年末に向かって収まるどころか、一気に感染拡大の様相を呈しています。
医療や介護の現場で働いている方や飲食店関係の方々、感染して入院されている方もいるでしょう。
そんな皆さんが少しでも良い方に向かってくれることを願うばかりです。
2020年のブログ更新は今回で最後となります。
今年も当ブログへ立ち寄っていただいた方々、大変ありがとうございました。
いつも読んでいただいてコメントいただく常連の皆さん、ネット検索からたまたま辿り着かれた方々、私の書いた記事を楽しんでいただいたり少しでもお役にたったのであれば、それほど嬉しいことはありません。
新年が、皆さんにとって良い年となりますように。
コメント
コロナに振り回された1年でしたね。アジ釣りとか隣県に行かないと釣れないので今年はまともにやれませんでした。来年は何とか良い方向に進めば良いのですが。
Nori1022さん、こんにちは。
何をするにしても、まずはコロナ対策をしなければいけない日々でしたね。目に見えないウイルスに人間がここまで苦しめられるとは思ってもみませんでした。
アジって比較的どこにでもいる印象がありますが、高知にはあまりいないんですね。この前の丸々と太った尺超えは本当に良いアジでしたねぇ。
今年もコメント欄でお世話になりました。良い年をお迎え下さい (^_^)
これは汎用性の高いフライですよね。^^
ボクも各色、各サイズ、いくらかストック持ってます。
ホントに2020年はコロナに振り回された年でしたね。(ボク自身はそれ以外の要因でも色々と振り回されましたが)
また2021年も、よろしくお願いいたします。
良いお年をお過ごしください。
kuniさん、こんにちは。
ピューパと名乗っていても、ファジーな感じなので実際にはトビケラ類があまりいない川でも釣れそうな感じはありますね。来年は他にもピューパやイマージャーを何種類か巻いて試してみようと思っています。それから渓流のウェットフライを真剣にやっていようかなと。
kuniさんの場合、「それ以外の要因」の方が大きかったかもしれないですねぇ。新しい職場もだいぶ慣れてきたところでしょうか。
本年もお世話になりました。新年もよろしくお願いいたします。
良い年をお迎え下さい (^_^)
この、フックの形 好きです やはり、魚さんはキラキラが好きそうな感じですもんね。 私は、この、フックにビーズを付けて、蜂さんカラーにしてます。今シーズン、これで そこそこの釣果がありましたよ。
しかし、本当に 今年は大変な年でしたね。来シーズン、少しでも状況が良くなっていくことを願うばかりです。 ブログの更新が最後とのことで、今シーズン お世話になりました。良いお年をお迎えください。
Kさん、こんにちは。
このフック形状そのものが虫っぽい形なので私も好きです。
そうなんですよね、ゴールドワイヤーやゴールドビーズ、それにキラキラしたシンセティック素材なんかも光の加減でキラッとするのに魚が惹き付けられるような気がします。
ビーズヘッドの蜂カラーですか。面白そうなフライですね。
今年は今まで経験したことのない大変な年でしたよね。年末に向けての感染拡大状況を見ると、年明けすぐに収まるとは思えませんが、年末年始国民全体が大人しく家で過ごして良い方に向かってくれることを祈ります。
今年もお世話になりました。良い年をお迎え下さい (^_^)
おはようございます
トビケラ類のサナギを模しているんですか。
そトビケラのサナギというと、あの土管の様な繭に入っているのとばっかり思っていりましたが、色んなのがいるんですね。
コロナに振り回された一年で、巣篭もり状態になりがちな中、源流釣はコロナとは無縁な世界でした。
コロナ世界から逃げ込む釣でなく、家の外に飛び出す釣りに早く復活して欲しいです。
マンボウさん、こんにちは。
釣り人におなじみのクロカワムシ(ヒゲナガカワトビケラ…私はざざ虫でもおなじみですが笑)やウルマーシマトビケラは、例の小石を集めたくっつけた巣の中でサナギになりますが、羽化する時には巣から這い出して水面まで浮上して、水面羽化をするんですよね。その様子を模したフライですね。
その水面に浮上するサナギは魚たちの絶好の餌になるんだと思います。
4月頃が一番「自粛」が叫ばれていましたが、今の方がはるかに状況は悪化していますね。決定的な対策はやはりワクチンしかないのか・・・
そうですね、大らかにのんびりと里川でも釣りができる世界に戻って欲しいですね。
本年もお世話になりました。良い年をお迎え下さい (^_^)
おはようございます。
確かに沈める毛ばりの場合、気泡を抱いた状態は興味を引きそうです、私はイワナのウエットが多いので脇の部分に気泡を貯めるのを意識して作っています。
コロナ禍には本当に振りまわされた一年でしたね、来年こそは平穏な年になると良いですね、良いお年をお迎えください。
ハックル70さん、こんにちは。
魚は気泡が太陽の光を受けてキラッと光るのにとても興味があるようなんですよね。
ハックルさんの毛鉤は胸にピーコックを巻いて、蓑毛も長めにしっかり巻かれているので、気泡を抱きやすそうですよね。そして、実際に良く釣れます。
私は来年は開けた里川でのテンカラももっと楽しもうと思っています。
原流域だけでなく、里川でのんびりと地元の人と釣り談義ができる、早くそんな世界に戻ってほしいですね。
本年もお世話になりました。良い年をお迎え下さい (^_^)
このタイプのフライは管理釣り場でも
通用しますね、在庫が少なく成りました
真似して巻いてみます
今年はコロナで大変でしたが来年は良い年で
有りますよう願ってます
良い年をお迎え下さい。
釣りお爺さん、こんにちは。
そうですね、全体に丸みを帯びた曖昧な外観のフライなので管理釣り場でも餌っぽく見えて、かなり威力があるんじゃないかと思います。
シーズンオフの間にぜひ巻いてみて下さい。
今年は本当に何をするのにも、新型コロナウイルスのことを念頭におかなければならず、世界中の人の生活に大きな影を落としましたよね。
釣りお爺さんも手術入院があったりして大変でしたね。お体大事にして、来シーズンも元気に釣りに出かけて下さい。
今年もお世話になりました。良い年をお迎え下さい (^_^)