野外調理用のガスストーブにはCB缶タイプとOD缶タイプがあります。
私は過酷な環境下での信頼性と軽量化を重視してOD缶タイプを使っています。
(ストーブは超軽量なスノーピークのマイクロマックスUL)
OD缶の短所は(1)ガス缶のコストが高い(2)安定性が悪いという点です。
ガス缶のコスト高については『つめかえ君』で解決しました。
安定性の悪さについては『EPI カートリッジスタビライザー』で解決しました。
渓流でのソロキャンプ時にはこれで問題なく使えていますが、先日おもしろい製品が目に付き、しかもそれが地元南信州で立ち上げたアウトドアメーカーだというので、つい衝動買いしてしまいました。
ガス缶を安定させて熱を遮断|Future Fox OD缶 250 遮熱テーブル
FUTURE FOX OD缶 遮熱テーブル(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
商品サイズ
(展開時):長さ32cm×幅14cm×高さ8cm
(収納時):長さ33cm×幅15cm×高さ2cm
板厚:2mm
重量:320g
カラー:シルバー / ブラック
夜遅くに注文したのに、翌々日にはもう届きました!
留守にしていたけど、薄い箱に入っているのでポスト投函されていました。
本体も収納袋も好感の持てるしっかりした作り
箱を開けてみると、落ち着いた緑色の袋に収められていました。
中央部には FUTURE FOX のロゴ。
中身はもちろん遮熱テーブル。私はブラック塗装のものを選びました。
ブラックカラーの方は落ち着いた質感の耐熱塗装がされていて、FUTURE FOXのロゴデザインもカッコイイですね。
裏返すとステンレス製のしっかりとした太さの脚が折りたたまれています。
セッティングはこの脚を引き起こすだけ。
OD缶を安定させると共に調理中の輻射熱を遮断
キャンプでおなじみのOD缶。これはイワタニプリムスの250缶ですが、250缶ならメーカーを問わず使うことができます。これとは別に、100サイズ用、500サイズ用もありますよ。
遮熱板の脚を引き起こしてから、円く開いた穴を250缶に被せます。
こんな感じですね。
それからバーナーを取り付けます。私の場合、いつも使っているマイクロマックスULです。
はい、設置完了!
これによってOD缶がしっかり固定されて倒れる心配は一切ありません。
そして、ミニテーブルとしても使えます。
※公式サイトに記載がありますが、スノーピーク ギガパワーガス、ジェットボイル ジェットパワーなど韓国製のOD缶をご使用いただくと1mm程度、脚部の方が低くなりますが、使用上は問題ありません。
細かい部分もよく考えられた設計
遮熱板に火力調整つまみ(写真1枚目黄色矢印)が干渉するんじゃないかと心配でしたが、問題ありませんでした。
ステンレスの脚は下部に波状になっていて(写真2枚目黄色矢印)、このような不整地でも安定して設置できるようになっています。
ミニテーブルとしての使い勝手
調理器具を置いてみます。
バーナーに3層鋼フライパンを置いて、隣にアルミパーソナルクッカーとチタンダブルマグを置いてみました。
こちらはバーナーにアルミパーソナルクッカーをおいて、山のうつわとチタンダブルマグを置いてみました。
テーブルとしては狭いですが、思ったより物を置くことができます。
渓流泊などミニマムなキャンプではちょうど良いサイズ感です。
OD缶よりもCB缶ユーザーにこそお勧めしたい製品
この製品、テーブルはあくまで付加機能で、遮熱板としての方が重要です。
バーナーに小さめのクッカーを乗せて使っている分には問題ありませんが、今流行の厚い鉄板を乗せて使う場合は、輻射熱がかなり高くなりガス缶を加熱してしまうのが危険です。
それを防ぐのが遮熱板。
とは言え、OD缶はアウトドア用途で設計されているのでかなり堅牢にできています。
一方で、CB缶は本来家庭用のカセットコンロ用に設計されているので、OD缶ほどの強度がなくその分安価です。
時折CB缶の加熱による爆発事故が報じられます。
CB缶直結タイプのバーナーこそ、遮熱板が必要だと思われます。FUTURE FOXにもCB缶タイプの遮熱テーブルがあるので、CB缶直結タイプのバーナーをお使いの方に強くお勧めします。
FUTURE FOX CB缶 遮熱テーブル(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
OD缶と違って、どのバーナーでも使えるという訳にはいかず、写真の物はSOTO ST-310専用です。
この他いくつかのシングルバーナー用の遮熱テーブルがあります。
CB缶の場合このように長い缶が横置きになるので邪魔になりがちですが、遮熱板テーブルで缶の上を覆うことで安全かつデッドスペースを有効に使うことができるのも大きなメリットですね。
独創的なアイディアでしっかりした物作りをするFUTURE FOXに期待
FUTURE FOXは使い勝手の良いオリジナル製品がたくさんあります。
地元のメーカーということもあり、今後の製品開発にも期待しています。
例えば、この焚き火台(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
もとても魅力的。
ピコグリルほど軽量ではありませんが、しっかりした作りでピコグリルよりも調理はしやすいです。これからソロキャンプ用の焚き火台を購入しようと思っている方にお勧めです。
コメント
こんばんは
なかなかお洒落で、上手く考えられた遮熱板ですね。
袋までお洒落なのにはビックリです。
マンボウさん、こんにちは。
そうですね、機能性も十分でデザインも良く考えられた製品だと思います。
収納袋もしっかり作られているので長く使えそうです。
価格がもう少しお手頃だとさらに嬉しいんですが(笑)
バーナーの安定感と、ちょっとしたテーブル 良いですね
Kさん、こんにちは。
OD缶を安定させるのに缶の底に装着する脚はいくつかのメーカーから製品化されていて、私も使っていますが、缶の上部を支えるというのは思いつきませんでした。
しかも、遮熱板&ミニテーブルとしての機能も併せ持っているのでとても便利です (^_^)
いろいろ新しいタイプの物が出て便利に成りますね
野外泊も少なく成り旧式の物も使わなく成りました
もっぱらガスコンロを持参してます(笑)
釣りお爺さん、こんにちは。
キャンプ道具は釣り道具を同じで、買いたくなるものが次から次へと出てくるので危険ですね(笑)
源流へ行く時などは小型軽量である必要がありますが、車横付けできるような場所なら家庭用のカセットコンロの方が使い勝手が良いですね (^_^)
ボクはセパレートタイプだから不要だけど、これはかなり考えられた商品ですね。^^
秀逸!
kuniさん、こんにちは。
セパレートタイプのバーナーならガス缶に対する遮熱も考えなくて良いし、ごとくの安定感も良いですよね。
OD缶直結のバーナーの場合は、この製品を使うことで安心便利に使えるようになると思います。大手ではなかなか痒いところに手が届かないことが多いので、こういう小さな新進メーカーにはこれからも期待しています (^_^)
この手の商品には、何かしら違和感を感じます。
1) バーナーのメーカーは通常使用においてもガス缶が爆発するような危険なバーナーを販売
しているのか?
2)そのような危険なバーナーがガス協会の検査に合格しているのか?
3) 遮熱テーブル、遮熱板等を販売しているのは、バーナーを作っているメーカーではなく
三者の会社であること。
4) ガスは気化すると気化熱を奪い、使用時間が長くなるとガス缶自体が冷やされて火力が
弱くなってしまいます。それを補うために以前はパワーブースター(ガス缶を暖めるパー
ツ)をメーカーが販売するほどでした。
要するに、器具に適したガスを、適した季節に、適正に使用すれば問題ないと言うことです。
岳ちゃんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
(1)(2)については、おっしゃる通りメーカーは通常使用では問題ない安全性を確保してガス缶を販売していると思います。
本文でも触れている通り、今回紹介したOD缶用の遮熱テーブルは「OD缶の安定性を向上させてミニテーブルとしても使える」というのがメイン機能で、遮熱は付加的な機能だと思います。
遮熱機能はOD缶よりもCB缶直結タイプのバーナーに必要なもので、最近流行の厚い鉄板を乗せて使う場合には、この遮熱テーブルが有効ではないかと思います。メーカー自体が「ガス缶の上部を覆うような鍋や鉄板は使わないでください」と注意しているくらいですし、実際にそのような使用方法で事故も発生しています。
例えばSOTO ST-310にはそのようなことも考慮されて製品自体に遮熱板が付いていますよね。
CB缶用の遮熱テーブルはより安心して鉄板などが使えるということと、CB缶横置きの上部デッドスペースを有効に使うというコンセプトの製品なんだと思います。
通常の小さなクッカーではもちろん問題ないですが、最近輻射熱の問題が懸念される厚い鉄板を使う人がユーザーが増えているので、その辺りを考えたんじゃないですかね。
仮に遮熱機能が必要ないとしても、バーナーに直結されたミニテーブルは使ってみると思いのほか便利ですよ (^_^)