先日、アユイング(鮎のルアー釣り)の道具を揃えたことを書きました。
お手頃なロッドとリール、それからアユルアー、友舟に、タモなど。
その中でも、友舟が気に入りました。流れのある川の中で釣れた鮎をスムーズに確保し生かしておけるその機能性が素晴らしい。
天竜川の鮎をルアーで釣る|アユイング
何はともあれ、道具を持って天竜川に出かけます。
天竜川と言っても漁協の今年の放流情報を確認して、今回は支流の下流部を狙ってみます。
この堰堤の下の方に放流されたと思うんだけど、車を停めてこの堰堤を見やると白泡から時々ぴょんぴょんと跳ね上がって、滝登りをしようとする小魚が。あれは鮎だな。
何度もチャレンジしては叩き落とされ、を繰り返しています。これ、何度もチャレンジすればこの状態で堰堤上に登れるの? それとも、雨で水量が増した時なら登れるの?
ともかく小鮎がたくさんいるようです。
とにもかくにも鮎ルアーを投げてみよう!
堰堤したの流れ。
写真だと浅瀬のように見えるけど、実際は左岸側に流心があり大石も点在してます。
それにしても流れが平坦過ぎるか?
まぁ少し鮎ルアーを投げてみましょう。
ロッドにリールをセットして、ルアーはパームス エスケード EC-80MDF〈AL-51アユ〉
(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を使ってみます。
ルアーの尻ビレ付近に装備されているハリス止めに、ハリス付きの針をセット。とりあえずチラシ針でやってみます。
私は渓流用のルアーロッドしか使ったことがないので、9フィートもの長さと7.5gというルアーの重さに慣れるまで、あさっての方向にルアーが飛んで行っちゃって苦笑。
少し慣れてきたので、鮎舟を浮かべて本気で釣ります。
と言っても、どうやって釣るのか全く勉強せずに現地に来てしまった(笑)
YouTubeをよく見ておけば良かった。
だけど、鮎の友釣りがどんな仕組みなのかは知ってますよ、もちろん。
というわけで、オトリを使おうがルアーだろうが、やることは同じはず。
鮎の縄張りの中にルアーを送り込んで、できるだけそのポイントにステイさせて鮎らしい動きをさせれば鮎が体当たりしてくるってことでしょ?
下流方向に投げて、鮎が付いていると思われる付近でロッドを少し引いて戻して、を繰り返して鮎が攻撃してくるのを待ちます。
「鮎が付いていると思われる場所」を探すのが何より重要。水面から頭を出している石があればわかりやすいんだけど、川の中が見えるのはせいぜい5m先くらいまでなので、その先は水面の波立ちなどで想像するしかありません。
幸いにも他に釣り人がいないから(人がいないのはここでは釣れないから?)、少しずつ下りながらルアーを投げて頑張ってみよう。
このルアー、底石をリップで叩くようにウォブリングしてとても良い動きをするのに、来ませんね〜鮎。途中チラシ針が何度か絡まったのに嫌気が差して、3本イカリフックに変更。
3本イカリはトラブルはなくて扱いやすいけど、鮎が掛かる確率は落ちそうな気がする。まぁ、確率も何も鮎がそこに居てルアーにアタックしてくれなきゃ意味が無いんだけど。
そもそもここに鮎がいるのか、疑いたくなってくる。
前述した通り、鮎は川底の石についた藻を食べるので、鮎がいれば藻の付いた石に「食み跡(ハミアト)」と呼ばれる跡が付くんですよね。水中の大石を見ても食み跡らしきものは見当たりません。
だけど、この上の堰堤で鮎がぴょんぴょん跳ねてるってことは、鮎はいるはずだよね?
記念すべきアユイング第一号!?
下の方に友釣りと思しき釣り人が現れました(黄色矢印)。あの辺りの方がさざ波立ってて好ポイントなのかも?
写真で見ると単なる平瀬だけど、水中にはそこそこ大きい石があって鮎が定位していそうな気がするんだけど、もっと流れに変化のある場所の方が良いのか?
今使っているルアーは、普通に引くだけでブルブルとウォブリングの感触が伝わってきます。
場所移動しようかな? と思いつつリーリングしていると、あれ? さっきとなんかブルブル感が違う。これ、鮎が掛かった!?
巻いてくるに従って魚が掛かっていることは確実。やった、アユイング第一号か!
なんだよぉ、ウグイちゃんではないですか(笑)
今日のターゲットは君ではない。お帰り下さい。
そして、私も場所移動しよう。
鮎をキャッチはしましたが…
最初に小鮎がジャンプしていた堰堤下を覗き込んで見ると、小鮎の群れが岸際へ来たりまた戻っていったりしています。
あれ、本当に鮎だよね? アブラハヤだったりしないよね。
岸際に寄ってきたタイミングでそーっと近づいてタモですいーっとすくってみました。
まさか網に入るとは思いませんでしたが、なんと網に入ってしまいました。
正真正銘アユじゃん!
こんなに簡単にすくえるとは。これもお帰りいただきましょう。
とりあえず、アユがいることがわかって良かった。この群れている稚鮎は、このあともっと大きくなって瀬で藻を食べるようになるんだよね?
この稚鮎も当然漁協が放流したものだけど、敢えて小さいのも放流して長い期間楽しめるようにしてるんだよね、きっと。
さっき釣っていた場所のもう少し下を見に行くと、友釣り師が。
確かにこの辺りの方が大石があって釣れそうな感じ。
さらに下にも3人いて、どうやらこの区間が釣れるポイントみたい。
天竜川漁協管内でアユ釣りをしている人はそれほど多くないと思いますが、アユをやっている人は熱狂的な人が多い気がします。
ほぼ毎日行っている地元のおっちゃんも多く、並んで釣っている場所に割り込ませてもらうわけにはいかないので、ポイント探しが難しい面がありますね。

アユは放流コストが掛かる割に釣り人への還元率が低いらしく、漁協内でも頭を悩ませているのか、いつだかフィッシュパスを通して今後のアユに関するアンケートを採っていたんですよね。
釣り人への還元率、つまりはどれだけお金を掛けてどれだけ釣り人に楽しんでもらえるかってことなんですが、まぁコストパフォーマンスの話ですね。
極端に言えば、たくさん放流してもスモールマウスバスやカワウに食べられちゃって、鮎がほとんどいなくなったらお金かける意味がない、というようなこと。
実際には天竜川漁協では鮎釣りが楽しめるくらいには放流した鮎は残っているわけですが、そもそも鮎釣りをする人が釣り人口全体に占める割合が低ければそれも問題視される可能性もありますね。
極端に言えば、天竜川漁協管内に鮎釣りをする人が10人しかいなけば、その10人だけのために莫大な金額を投入するのはどうか、っていう意見が出てきても不思議じゃないです。あくまでも仮定の話ですが。
漁協としては悩ましいところだと思いますが、今年も例年通り放流して釣果情報を見ても1日20匹くらい釣っている人もいるようなので、鮎釣りが楽しめる状況ではあるはずです。
次なるポイントに期待して移動、今度こそ!
さて、一旦車でポイントを移動します。
この川のさらに上流へ向かいます。
やってきました、第二ポイント。ここも放流ポイントです。
この真新しい護岸が気になるけど、大淵があってその前後の瀬が狙い目だと思います。
今日は、釣りキチ三平よろしく麦わら帽子。普通の釣り用ハットじゃこのギラギラ太陽の下、顔が真っ黒に日焼けしてしまう。
渓流ほど冷たくないけど、水に浸かっているのがせめてもの救い。
さきほどと同じルアーを投げて、鮎が付いていそうな石の後ろででステイ、ロッドを少し引いてルアーをウォブリングさせ、一旦ロッドを戻し、また少し引いて。鮎が付いていそうな石の周りで定位させて鮎がアタックしてくるのを待ちます。
石の状態良さそうだし、鮎さえいればアタックしてきそうなもんだけど、まだ鮎が小さいってこと?
素直に腕が悪いと認めなさいよ(笑)
瀬のそこそこの大きさの石を持ち上げてみると、この細い線のような跡は食み跡?
「食み跡」を検索してみると、鮎の食み跡はもっとくっきり2本線になってる物が多いけど…
食み跡って実物を見たことないんだよね(笑)
とにかく釣れないので、淵の上の荒瀬に移動。
ルアーをミノータイプに替えてやってみますが、ダメですねぇ。
淵頭まで下りながら頑張ってみましたが、全くアタリ無し。淵の肩で気合いが空回りして対岸にルアーを引っかけてロスト(涙)
少し曇ってきたけど、とにかく暑い。ここは諦めて上流に向かおうと、額から汗を滴らせながら、仕掛けを片付けていると、
「オトリをここに置かせてもらっていいですか」と後ろから声を掛けられました。
どうぞどうぞ、と振り返ると、地元の友釣り師らしき人が。
さっき私が淵の上を釣っている時に道路脇に車が停まっていたから、私が全然釣れていないのを見ていて、もう撤退するんだろうと思い降りて来たんだと思います。
そう、もう今日はボウズを覚悟し始めています。
全然釣れていないこと、そしてもっと上に行ってみることを伝えて、ポイントを譲りました。
雷が鳴り出し暗雲垂れ込めてきましたよ。
そしてさらに上流にやってきました。
先の方に見える橋のところから入ろうと思いましたが、先客がいたので下の方に移動してここから川に入ることにしました。
西の空には黒っぽい雲が湧き上がり、遠くで雷がゴロゴロ鳴ってます。
早めに切り上げなくては。
平瀬ですが、水中には大きめの石があって悪くはない。
下流に向かってルアーを投げ、少しリーリングしたらルアーを前後に動かし定位して藻を食べているように動かします。
少しは様になってきた、かな?
青丸印にキャスティングして、手前に引きながら探ってきます。
足元近くの黄色丸印できました!
さっきまでウォブリングでブルブルしていたロッドがブルンブルンんと引き込まれます。それほど大きくはなさそうだけど、明らかに魚が掛かっています。
待望の鮎が来ましたー!
そんなに大きくないけど、嬉しいー!!
鮎って本当に綺麗な魚ですねぇ。もちろんイワナやアマゴも綺麗なんだけど、大きくなると綺麗というよりは迫力があってカッコイイという感じなんですよね。
その点鮎は大きくなってもずっとエレガントさがあります。胸びれ近くにある追い星と呼ばれる黄色い斑点も鮮やかに、清流の女王と言われるだけのことはあります。
ここから連チャンかと思いきや、なかなかヒットしません。
そんなに甘くはないか。
地道に探りながら、少し下って下の方に見える多い石の手前辺りに遠投。
リーリングし始めたら、来ました!
魚が掛かっているのは確実だけど、これもそんなに大きくはないかな。
もう少し続けたいところだけど、西の空がさらに暗くなり雷の音が近づいてきているので、今日はこれで撤退します。
初めてのアユイング、私としては上出来です。
漁協ホームページには、20匹くらい釣れている釣果報告も掲載されているので、場所選びを間違えず腕が良ければもっと楽しめるんだと思います。
途中までは全く鮎が掛かる気配がなく、これはボウズだな、と諦め半分でしたが何とか2尾釣れて良かった。もう少し勉強してから川に来るべきでしたが、実際に川で釣ってみてわかったこと、帰って来てから調べてわかったこともいくつかあります。
初めてのアユイングの感想とまとめ
場所選びが超重要
渓流釣りでも何度も書いていますが、どんな魚を釣る場合でも「一場所、二餌、三に腕」これに尽きます。釣りで一番大事なのは場所選びで、2番目にエサ、そして3番目にやっと釣り人の腕(技術)だということ。いくら釣り人の技術があっても、当たり前ですが、魚がいない場所では釣りようがないということです。鮎も例外ではありません。
天竜川上流のように100%放流鮎の場合は、放流場所も量も限られるので場所選びを間違えると全く釣れないという結果になりかねません。
鮎は朝まずめ夕まずめよりも日中によく釣れる
これもどんな釣りでもほぼ共通していますが、魚が釣れる時間帯に「朝まずめ、夕まずめ」というのがあります。
厳密な定義がはっきりしませんが、朝日が昇り始める前後1時間、夕陽が沈み始める前後1時間くらいの時間帯で、魚がよく釣れると言われます。
鮎釣りに関しては、朝まずめ夕まずめよりは日中の方が釣れます。鮎が食べる藻は陽当たりが良い石に生えるので、薄暗がりのような朝晩より陽が高くなった時間帯の方が鮎の活性が高くなるからでしょう。
スピニングタックルよりもベイトタックルの方がおすすめ
前回、道具一式揃えた記事で私はスピニングタックルを購入しましたが、ベイトタックルの扱いに問題がなく(どうしても無理ということでなければ)遠投をしないのであれば、ベイトタックルの方がお勧めです。
それは、アユイングはフローティングタイプのルアーをほとんど投げずに水に浮かべて下流に流し込んで、そこから少しリーリングして緩めて少ししたに戻しまたリーリングしてというような釣り方が有効だからです。この動作、ベイトリールなら緩めて下流に少し戻す動作は片手のクラッチ操作だけでできます。これが大きいです。スピニグタックルだとちょっとめんどくさい。
まぁ、私は今年はスピニングタックルでなんとかやってみるつもりですが。
大きくはまぁそんなところですが、今回少しだけ釣ってみて、頭で考えているのとはだいぶ違う部分もありました。その辺りについては、また次回検証してみたいと思います。
新たに始めた釣りなので、わからないことも多いですが、試行錯誤する楽しみを満喫したいと思います。当面の目標は1日10尾釣ることですかね。
今年も暑い夏になりそうです!
コメント
あ、やってますね。^^
さっそく仕事サボって、読みに来ちゃいましたよ。
そして初アユイングで、初キャッチおめでとうございます。
2尾釣れたなら、上出来の滑り出しですよね。
今後の釣行も、楽しみにしています。