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緑鮮やかなフキ味噌の作り方(完全版)

先日の、マグロとイカのフキ味噌和えの記事に書いた通り、フキノトウは刻むと黒ずんできてしまうんですよね。
先に茹でてから刻めば変色しないと思っていたんだけど、何回作っても茹でる段階で部分的に茶色くなるんですよね。
「フライパンに油を引いて、刻む端からどんどん炒めていけば変色しない」とちょっと名のあるサイトに書かれていたので、前回はそのやり方にしてみたけど、やっぱりかなり茶色くなってしまいました。

うーん、どうしたら以前たまたまできたような色鮮やかなフキ味噌ができるんだろう??

そんな中、コメント欄で「むらさきいも」さんが「フキノトウが黒ずむのは切り口が酸化するから」と教えてくれました。
なるほど、酸化を防げば良いのか。そういうことなら、切ったリンゴを塩水に浸けると茶色くならないという理論と同じでいいんじゃないの?

緑鮮やかなフキ味噌の作り方

検証する必要があるいくつかの仮説

  1. 開いたフキノトウに比べ、つぼみ状のものの方が変色しやすい?
  2. 外側の傷ついた葉が変色しやすい?
  3. 塩を入れて茹でると変色しない?
  4. 重曹を入れて茹でると変色しない?
  5. 高温で一気に茹でると変色しない?
  6. 刻んですぐに塩水に浸けると変色しない?
  7. 刻んですぐに油で炒めると変色しない?

とにかく、実験してみよう。


うちの辺りではフキノトウの時期ももう終盤ですが、山の方に行けばまだまだ採れます。
うちより北ではまだこれから採れる地域もあるでしょう。
ある程度採ってきました。
外側の枯れた葉を取り除き、きれいに洗います。
この段階では根元の切り口のみが黒くなっていて、他はきれいな緑色。
確かに、刃が入った部分のみが酸化するんだと思う。

実験その1

ボウルに水リットルと塩小さじ1を入れてよく溶かし塩水を作っておきます。


フキノトウを粗みじん切りにして、すぐに塩水に投入していきます。
ほんとは写真なんか撮っている場合ではない(笑)


2個分をみじん切りにして塩水に投入してみました。
そのまましばらくおいても確かに変色してきません。根元の切り始めの方が一部茶色くはなりましたが。


ザルに上げて水を切ります。切ったリンゴと同じですぐには茶色くなりません。
変色しないうちにフライパンに油を引いて炒めてみます。
炒めても色は変わりません!
この方法でおよそ良さそうですが、刻んでから慌てて塩水に浸けなきゃいけないし、それでも少し茶色くなります。そして、刻んだフキノトウはザルの隙間から抜け落ちたり扱いがやや面倒なところが難点。

実験その2


開いたフキノトウと、つぼみ状態のフキノトウ。
つぼみ状態と言っても、本当の花のつぼみは開いたフキノトウの中にたくさんありますが。
これを水1リットルに対して小さじ1の塩を入れて沸かした中に投入して、色の変化を見ます。


沸騰したお湯の中に、フキノトウを投入。
そのままグラグラと1分ほど茹でます。今のところどちらも変色してきません。
2分茹でてみましたが、全く変色しませんでした。
2分茹でるとお湯がだいぶ緑色になりますね。ちょっと茹ですぎ。


冷水にとって完全に冷やします。全く茶色くなっていませんね!


ざくざく刻んでも、全く変色しません!
本当は軽く水を絞ってから刻むべきだったけど(^_^;)

実験その3


包丁で外側の葉に傷をつけて茹でてみます。
塩を入れて沸かし始めたお湯の温度が60℃くらいの状態でフキノトウを投入。


30秒くらいで茶色くなってきちゃいました。そうそう、いつもこんな感じで部分的に茶色になっちゃうんですよ。茶色くなったものはいくら茹でても、もう手遅れ(T_T)
だけど、包丁で傷つけたところは特に茶色くはなっていません。やはり温度が重要なんだ。


もちろん冷水にとってみても茶色いまま。
同じ場所で採ったフキノトウが茹で方でこうも違う姿になってしまうとは。

塩を入れても、中度半端な温度で茹でると茶色くなることがわかりました。

実験その4


塩の時と同じように水1リットルに対して重曹小さじ1を入れ、完全に沸騰させてからお湯の温度が下がらない量のフキノトウを投入。
なんだか泡がもの凄く出てきたけど、大丈夫? 茶色くはなってきてないみたいだけど。


塩の時と同じように2分茹でたら、なんとフキノトウが溶けたようになって崩壊(>_<)
水気を絞って刻んでみると、色は良いけどフキノトウがくたっとしてしまいました。
もっと時間を短くすればいいかもしれないけど、重曹より塩の方が良さそう。

ネット検索したらとあるサイトに「水1リットルに重曹小さじ1を加えて沸かしてフキノトウを5分~10分茹で、冷水にさらすと鮮やかな緑色が保てる」と書いてあったけど、重曹入れて5分も茹でたら、フキノトウが完全にとろけちゃうよ。これはダメ!
ネット上には、自分で試しもせずにどこかから引っ張ってきた情報をつぎはぎにして載せただけっていうのが結構ありますね。鵜呑みにするとエライ目に遭っちゃう。

実験その5


塩も重曹も入れないとどうなのか。沸騰したお湯の温度を保って茹でればもしかしたらお湯だけでも茶色くならないのかも。
塩の重曹も入れずに1分茹でて、すぐに冷水にとります。


写真ではわかりにくいですが、塩を入れたものに比べると部分的に少し茶色に変色しました。黄色矢印の辺りは結構茶色くなっています。


水だけの割には想像よりも緑色を保てていますが、上記の塩を入れて茹でた写真と比べて見てもらうとわかる通り、少し色褪せてますね。

ここまで実験して、上記6つの仮説に対する答えがわかりました。

6つの仮説に対する解答

  1. 開いたフキノトウに比べ、つぼみ状のものの方が変色しやすい?
    →フキノトウの成長度合いで変色しやすさが変わるわけではない。
  2. 外側の傷ついた葉が変色しやすい?
    →傷ついた時点でその部分が酸化してやや茶色くはなるけど、加熱でその部分が特別茶色になるということはない。
  3. 塩を入れて茹でると変色しない?
    →塩を入れて沸騰状態を保ったまま茹でて冷水にとれば変色を防げるが、沸騰していない状態でフキノトウを入れると茶色くなる。
  4. 重曹を入れて茹でると変色しない?
    →塩と同様変色は防げるが、フキノトウが溶けたようになって崩れてしまう。
  5. 高温で一気に茹でると変色しない?
    →お湯だけでも沸騰状態を保ったまま茹でればある程度変色は防げるが、塩を入れた場合に比べると全体に色褪せる。
  6. 刻んですぐに塩水に浸けると変色しない?
    →刻んですぐに塩水に浸けると確かに変色は防げる。ただどうしても若干のタイムラグがあるので、完全に防ぐのは困難。
  7. 刻んですぐに油で炒めると変色しない?
    →刻んですぐに炒め始めても、かなり茶色くなってしまう(先日のフキ味噌作りで実証済み)。

緑鮮やかなフキ味噌を作るには・・・

以上を踏まえて、色鮮やかなフキ味噌を作るために最適なフキノトウの下ごしらえの方法は、

水1リットルに塩小さじ1を入れて沸騰させ、お湯の温度が下がらない量のフキノトウを入れて30〜40秒茹でたらすぐに冷水にとる。

ということになります。
あとは刻んでも再加熱しても大丈夫です。
この方法で下ごしらえしたフキノトウを使ってフキ味噌を作ってみます。


フライパンにサラダ油を引き、下茹でして刻んだフキノトウを炒めます。
炒めても鮮やかな緑色のままです。
合わせ味噌を入れて、混ぜ炒めます(詳しいフキ味噌の作り方はこちら)。


フキノトウの鮮やかな緑色が生きているフキ味噌が完成しました!
フキノトウが茶色くなったフキ味噌と味は変わりませんが、料理は見た目も重要ですよね。
見るからにうまそうなフキ味噌ですねー。と自画自賛(笑)

『緑鮮やかなフキ味噌の作り方(完全版)』へのコメント

  1. 名前:wakudokirun 投稿日:2019/03/25(月) 05:19:43 ID:1e0e11f30 返信

    おはようございます。
    さすがリコプテラさん。
    こういう研究熱心なところがすごいです。
    頭が下がります。
    私は研究、勉強、練習といったことが嫌いなので、何をやっても中途半端で自己流です。
    天候も安定してきたので、今週は上流域に行ってみようと思います。

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 10:53:18 ID:d5ec694b3 返信

      wakudokirunさん、こんにちは。
      私は自分の興味あることを研修したり勉強したりするのは好きですが、興味のないことは全くダメですね(笑)
      例えば学校の授業で言えば歴史はさっぱりでした(^_^;)
      暖かくなってきたと思ったらまた少し寒の戻りがあるようですね。と言っても、もうしばらくの辛抱だと思いますが(^_^)

  2. 名前:ハックル70 投稿日:2019/03/25(月) 07:20:57 ID:bce95230d 返信

    おはようございます。
    色の変わらないフキ味噌の作り方、ネットで検索すればすぐわかりそうなものですが、それを自分で確かめてさらにいろいろな方法を試してみる、これはリコプテラさんならではの研究熱心な所で驚きます、これからは山の林道わきなどに小さくて開いているフキボコがありますが我が家ではそのてんぷらが好きです。

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 10:55:54 ID:d5ec694b3 返信

      ハックル70さん、こんにちは。
      ネットで「色鮮やかなフキ味噌の作り方」を検索してみると、いろんな方法が紹介されてはいるんですが、その通りにやってみるとことごとく茶色くなってしまったのです(苦笑)
      結局自分で試してみないと答えは見つかりませんでした。
      少し奥に入った場所の林道脇のフキノトウはまだ採れますね。確かにそんな小さいフキノトウの天ぷらは格別です(^_^)

  3. 名前:マンボウ 投稿日:2019/03/25(月) 07:23:14 ID:21cb95cb7 返信

    おはようございます。
    面白い実験結果ですね。
    実験結果もさることながら、実験計画がキチンとしていて良いですよ。
    結果からすると、酸化変色物質と先に反応してしまう中性物質なら良さそうですね。
    台所に一番普通にある水溶性の中性物質なら、塩と砂糖でしょうか。

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 10:59:14 ID:d5ec694b3 返信

      マンボウさん、こんにちは。
      実験計画はちゃんと立てたつもりだったんですが、フキノトウを使い切ったところで新たな疑問が湧いてきたので、再度フキノトウを採りに行って再会するハメに(笑)
      なるほど、酸化させる物質の酸化力を抑えてしまえば良いということですね。
      砂糖でも良いんですか。使う料理によっては塩じゃなくて砂糖を使ってみるのも面白いかもしれないですね。ありがとうございます(^_^)

  4. 名前:FFfreak 投稿日:2019/03/25(月) 07:25:47 ID:f07c4bfaf 返信

     パチパチパチ!!
    さんこうにします。早く作りたいなーー。

     木曜日に釣りに行くのでフキノトウも。
    あ、まだ餌釣りですよ。4月中旬くらいからフライかな。

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 11:02:11 ID:d5ec694b3 返信

      FFfreak さん、こんにちは。
      そちらは、まだフキノトウはこれからでしょうか。少しでも参考になれば嬉しいです。ぜひ美味しいフキ味噌を作って下さい。

      木曜日の釣りはどうだったでしょうか。餌釣りは久しくやっていませんが、餌釣りも楽しいんですよね。こちらは寒の戻りが収まればそろそろドライフライにも反応してくれそうです(^_^)

  5. 名前:釣りお爺 投稿日:2019/03/25(月) 19:04:12 ID:a134ea5d4 返信

    前回川虫捕りに行った時フキを少し頂いたので天麩羅にするか、フキ味噌にするか迷ってます、まだ水分を吹き付け冷蔵庫に保管して有り見たところ青々してます。4~5日は大丈夫ですね。

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 11:04:23 ID:d5ec694b3 返信

      釣りお爺さん、こんにちは。
      川虫捕りはなかなか大変なんですよね。おつかれさまでした。
      フキノトウは天ぷらも美味しいですよねー。
      フキ味噌だと少しずつ長く楽しめるし、他の料理に添えたりいろんな使い方ができますね。
      フキノトウはそのままある程度は置いておけますよね。どちらになったかわかりませんが、きっと美味しく召し上がったことでしょう(^_^)

  6. 名前:K 投稿日:2019/03/25(月) 20:58:49 ID:0b052dcfe 返信

    学校の自由研究みたいですね(^-^) 子供の頃、夏休みの自由研究の題材には困らなかったのではないですか?

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 11:07:07 ID:d5ec694b3 返信

      Kさん、こんにちは。
      そうです、そうです、正に夏休みの(いや、春休みか)の自由研究です(笑)
      小学校の頃の夏休みの自由研究は好きでしたよ。
      なんだか独自の妄想でヘンテコな研究をしていたので、先生方の評価は低かったと思いますが(苦笑)
      釣りも、私は自由研究みたいな感覚で楽しんでいるのかもしれません(^_^)

  7. 名前:kuni 投稿日:2019/03/25(月) 21:54:29 ID:2b735ddb7 返信

    さすがとしか言いようのない、完璧な比較実験。(笑)
    ホントに色が綺麗に仕上がるものですねぇ。
    でもボクは多少色褪せていても、リコプテラさんの作るフキ味噌が美味しいということを知っているのだ!

    そうそう、今日ようやくコウタケを食べました。
    独特な食感と、香りが良いキノコで、とても驚きました。
    リコプテラさんが仰っていた通り、色は真っ黒で写真は撮らなかったけど・・・
    改めて、ありがとうございました。^^

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/03/29(金) 11:10:27 ID:d5ec694b3 返信

      kuniさん、こんにちは。
      いろいろ試したら、きれいな色のフキ味噌の作り方がわかりました。
      本来はこちらを召し上がっていただければ良かったのですが・・・まぁ味は一緒だと思いますけれども(笑)
      コウタケ召し上がりましたか。コウタケはその強い香りが魅力なんですが、シイタケ同様好き嫌いはあるかもしれないですね。
      美味しかったのなら、嬉しいです(^_^)

  8. 名前:Nori1022 投稿日:2019/03/30(土) 11:31:10 ID:9a560fe4f 返信

    やはり食べ物は見た目の色合いも大切ですね。味は同じでも黒ずんでいるのと鮮やかな色なのでは食欲変わりますね。

    • 名前:リコプテラ 投稿日:2019/04/01(月) 09:20:29 ID:b42aa1511 返信

      Nori1022さん、おはようございます。
      そうなんですよね。
      単に味覚だけなら色は関係ないはずなのに、味わうってのは視覚や嗅覚もかなり影響があるので、色もかなり大事かと。
      イタリアンのように、赤、緑、黄が揃うと食欲わきますね(^_^)