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天竜川以外の川でもざざ虫は獲れるのか|木曽川でざざ虫調査

ざざ虫
この記事は約6分で読めます。

天竜川のざざ虫漁は12月から2月末までできますが、今シーズンくらいの虫の棲息量だと2月頃にはもう虫が獲れる良い漁場はなくなるし、2月半ばになると水も少し温んできてクロカワムシもサナギになる個体が多くなってくるんですよね。
だから、実質的には2月上旬くらいまでですね。

天竜川と木曽川のざざ虫を比べてみよう!

天竜川のざざ虫漁は終盤


いつも通り天竜川へやってきましたが、ここをこの冬最後の漁場としよう。
この前までやっていた秘蔵ポイントは、大量に捕れそうな瀬はガサガサやりつくしたので、ここへ移動してきました。
こここそは本当に私の秘蔵ポイント。私以外の人はここで虫捕りはしないので、一昨年の冬に私がガサガサやって以来誰も手をつけていません。

不漁の今年でもそこそこ虫はいると思うけど、どうだろ。
虫が捕れても捕れなくても、ここで後2日やったら今シーズンのざざ虫漁は終わりにします。


少し大きい石が多めだけど、敷き詰められた石同士がクロカワムシの出す糸によってくっついている様子がわかります。


岸際の浅場の石をちょっとひっくり返してみましょう。
黄色矢印の石を手で裏返そうとすると、クロカワムシの糸で他の石にしっかりくっついています。
先日、クロカワムシの吐く糸がiPS細胞の土台に使えるという新聞記事の件を書きましたが、こんなに強力に石をくっつけるクロカワムシの糸ってほんとに凄い!


両手を使って石を裏返してみると、小石がいっぱいくっついています。これがクロカワムシの巣で、この中にクロカワムシが入っています。


くっついている小石を崩すと、ほら、プリプリしたクロカワムシが。


一つの石の裏に5、6匹はいて、釣り餌にするくらいなら簡単にこの方法で捕れます。
これは天竜川のニジマスやウグイにしてみたら、脂質もたっぷりで良い食糧でしょうね。

この日は、ここで予想通りそこそこ虫が捕れました。
そして、もう一度だけやって予定通り今シーズンのざざ虫漁は終わりにしました。

これで道具を点検して、仕舞おうと思いましたが、その前に以前から気になっていた木曽川へ行ってどのくらいざざ虫がいるのか、調べてみようではないですか。

道具一式を積んで木曽川へと向かいます。

木曽川には川虫がどのくらいいるんだろう?

伊那から木曽に抜ける権兵衛トンネルへと通じる国道361号線は、昨年の台風19号による崩落でしばらく通行止めになっていましたが、昨年末にやっと片側交互通行ではあるけど通れるようになりました。
木曽側に抜けるのにかなり時間がかかるかな、と思いましたがそれほど待たされることもなく木曽へと到着。


木曽川へは来てみたものの、いつもざざ虫を獲ろうという目で見ていないため、天竜川と違ってどの辺りが良いか見当がついていません。
とりあえず、あちこちを見て歩きます。
ここの淵には鴨がのんびりと浮かんでいました(黄色矢印)。手前が浅くなってるから良いかもと思ったけど、砂底で石が少ない。これはダメだ、移動しよう。


ここは全体が浅瀬になっていて良い感じじゃない。
よし、ここで調査してみよう。


初めて木曽川に降り立つざざ虫漁師。
私のことですよ(笑)


石がちょっと大きいのが気になるけど、まぁなんらかの虫はいるでしょ。


水は天竜川より冷たいけど、どんな虫がいるかな。

 
今回は本格調査なので、いつもの四つ手網に鉄製カンジキも履いてフル装備でやってきています。
木曽川でこんなことやっているちょっと頭のおかしい人は私くらいのもんでしょう(笑)


川底を掘ってみると、砂が多く柔らかい感じで大きな石も割と簡単に動きます。
ん〜、これはあんまりクロカワムシの巣がない?
それと、大きい石が点在する川底の特徴として、ゴミ(枯れ葉や小枝など)がたくさん網に入るんですよね。あまり良い傾向ではないですね。
それでも、網に入るクロカワムシやカワゲラがちらほら見えるから、しばらくやって選別器にかけてみよう。

川を少しずつ下りながら30分ほどガサガサやってみました。天竜川でも30分くらいガサガサやるごとに選別器にかけています。


選別器に載せた大量の枯れ葉。虫は少ないよ、これ。
前にも書きましたが、これは目の荒いものから細かいものへ3段に網が設置してあって、虫は下へ下へ潜っていく性質があるので、自ら選別されて下へ落ちていき、ゴミだけが残るというシステムです。

選別器にかけている間に、先日の天竜川同様、岸際の石をひっくり返してクロカワムシの巣の状態を確認してみましょう。


掘ってみてもそうだし、見た感じでも天竜川より砂が多く、石が敷き詰められているという感じじゃないですね。


それでも、石の裏にはクロカワムシが巣を作っています。


クロカワムシはいることはいるけど、天竜川に比べると圧倒的に少ないです。


石を何個もひっくり返してやっと捕まえた3匹のクロカワムシ。
サイズも天竜川のものより小さいですね。
選別器の方も・・・

天竜川と同じ虫がいることはいるけれど。


30分くらいして選別された虫たち。たったのこれっぽっち (T . T)
想像以上に虫が少ないです。
と言っても、どこでもこのくらいが普通で、天竜川が異常に虫が多いって話だと思いますけども。


クロカワムシの個体数が少ないです。


私が川虫の幼虫の中で一番かっこいいと思っているカワゲラ。
カワゲラも数では天竜川に敵いませんが、大きいものの比率が高いです。


それからヘビトンボもいます。
もっと、大きいのが網に入ったはずですが、脱走されました(笑)
これは小さい幼虫です。


それから、天竜川でもたまに網に入るこの虫。
一見クロカワムシに見えるけど、クロカワムシみたいな頭がなくて芋虫を黒くしたようなブヨブヨしたやつ。これ何だろう?と今まで思ってましたが、
これは、ガガンボの幼虫だとわかりました。
ガガンボって長い足をした蚊のお化けみたいなやつね。フライにもガガンボパターンはありますね。

木曽川のざざ虫調査まとめ

木曽川にも天竜川と同じような虫たちが棲息してますが、数はやはり天竜川の比較にはならないということがわかりました。もちろん、釣り餌にするくらいは簡単に捕れますけども。
ただ、今回は1箇所調べただけだし、今春は木曽川本流でも釣りをしてみようと思っているので、機会があるたびに岸際の虫の生息状況を調査してみたいと思います。

今年はフキノトウも早いらしい。


今年の冬は例年になく暖かいので、もうフキノトウが出ているなんて話もちらほら聞くので、ざざ虫調査の後に、いつものフキノトウポイントをチェック。
でも、この辺りはさすがにまだ地面が固くて早いようでした。
※これは1月下旬の話で、それからもう2週間くらい経っているのでもしかしたらフキノトウも出ているかもしれないです。

渓流解禁も迫ってきましたが、春の渓流を想像しながら準備しているこの時期が一番楽しいのかもしれないですね。

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コメント

  1. ホント、こうして見るとクロカワムシって、プリップリですね。^^
    これは魚が喜んで食べるはずだ。

    そうそう、以前頂いたコウタケ、半分くらい大事に取っていたのですが、一昨日久しぶりに調理してみました。
    下茹でして食べやすい大きさに切り分けたスジ肉、戻したコウタケ、ゴボウ、こんにゃくを合わせて、白だし、酒、みりん、醤油、砂糖で味付けしました。
    あえて黒くなっても気にならない食材を選んだので、見た目も特別悪くなかったし美味しかったですよ。(写真撮るには黒過ぎて、諦めたけど(笑))
    ちなみに二日目に更に少量の味噌を加えたものも、またコクが出て美味しかったです。
    今さらですが、改めてありがとうございました。

    • kuniさん、こんばんは。
      天竜川のクロカワムシは、1月末頃の一番水温が下がる時期に脂がのってプリプリになります。魚の餌としてはほんとに最高だと思います。
      コウタケ、今まで大事にとっておいてくれたんですね。美味く調理して食べていただけたようで、嬉しいです。
      確かに黒くなっても大丈夫な食材と合わせたり、味噌を加えるというのも良いアイディアですね。こちらこそ、ありがとうございました (^_^)

  2. こんにちは。
    ガサガサ隊も遂に遠征ですね。
    こうして比較すると、天竜川の虫影は濃いんですね。
    餌が豊富で渓魚天国なのか、渓魚拓が少なくてザザ虫天国なのか?

    • マンボウさん、こんばんは。
      天竜川ではたくさん捕れるざざ虫が、他の川にはどのくらい棲息しているのか確かめたくて、遠征してきました。遠征と言っても、トンネルさえ通れれば30分ほどで到着するんですけども(笑)
      やっぱり天竜川のクロカワムシの多さは別格でした。
      天竜川本流にはそれほどアマゴやイワナがたくさんいるわけではないので、多くはコイ科の魚の餌になっているのかもしれません (^_^)

  3. おはようございます。
    やはり木曽川は少ないですか、水温の関係ですかね、木曽川上流部はウグイとかハヤの類は居ませんので、急流とか条件的に駄目かもしれませんね。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      水温は大きく影響していると思います。天竜川は諏訪湖から流れ出していることもあって、木曽川に比べると水温が高いので、クロカワムシにとっては良いのかもしれません。
      カワゲラはどちらもそれほど変わりないような印象なので、水温にそれほど左右されないのかもしれません。
      天竜川本流はアマゴやイワナはそれほどいなくてコイ科の魚が多いので、クロカワムシはそういった流域が生息環境として適しているのでしょうかね (^_^)

  4. てことは、やはり今年は解禁スタートダッシュが重要そうですね
    そのあたりで何回行けるかなぁ?

    • Keyman さん、こんばんは。
      こちらは明日(2/16)が渓流解禁日ですが、これだけ雪が無くて暖かい解禁日は今までで初めてです。
      漁協関係者は「暖かいから喰いも良いのでは」と言っていますが、実際には釣ってみないとわかりません。それに、明日はあいにくの雨が確定しているので、かなり厳しい状況での釣りになると思われます。
      私はフライなので解禁からしばらくは「なんとか1尾は釣りたい」という釣りになりますが (笑)

  5. クレーンラーバも居まちたね。

    この芋虫、フライにするとただの棒だから使う気にならないです。
     銘毛鉤のソーヤーのキラーバグがこれだと思いますが、初心者にも作れる最も簡単なフライでも・・。

     今日も管理釣り場に行きますが、オフシーズンに何度行ったことか、あきれるけど酒より安いから。
     次の釣りは新潟解禁後にチョウチン餌釣りでございます。

    • ffreak さん、こんばんは。
      ガガンボの幼虫はクリーンラーバって言うんですね。
      この虫はのそーっとしていて、あんまり生命感がないんですよね。ほんとに棒状で巻くのは簡単そう(笑)
      管理釣り場は高いなーって思いますが、確かに町場に呑みに行くことを思えば、1日遊んでも安いものかもしれません。
      新潟の解禁直後は雪が深いでしょうね。お気を付けてお出かけ下さい (^_^)

  6. 木曽川っ天竜川より虫が少ないんですね。以前、子供の自由研究で川虫を捕りにいきましたが、南方面の川虫はチョーデカかったですよ(^-^)

    • Kさん、こんばんは。
      木曽川はクロカワムシは少なかったです。全国的にも天竜川ほどクロカワムシがいる川は他にないと言われていますので、天竜川と比較するのが無理な話だということもありますが。
      大きい川虫って、カワゲラじゃありません?
      今回もカワゲラは大きいのがいて、カワゲラの大きいのがいる比率は天竜川よりもむしろ木曽川の方だと思いました。
      木曽川の方が川相がより渓流っぽい(源流に近い)からかも (^_^)