暑くなりそうな日に、渓流にそうめんを食べに行きました。
違った。渓流にフライフィッシングをしに行きました(笑)
場所は私の中ではベスト3に入る大好きな川、檜の森(勝手に命名)。
木曽方面に向かって走ります。
川へと向かう道。
藤の花がきれいな季節ですね。後で気付きましたが、デジカメのレンズが汚れていたようで前半の写真は真ん中左辺りがややボケていますが(^_^;)
今日は60Lのバリローチェ60を背負って、折りたたみ自転車アングリフを漕いで上の方まで行ってみます。日帰りならオーバースペックのザックだけど、ロッドをサイドポケットに入れて走りたいのでこれを選択。
フキの花って良く見ると、こんな感じなんだね。
林道を軽快に走ります。
途中で川の様子をのぞき込むと、水量は良い感じ。相変わらず水はとてもクリアー。
途中に小さな沢がいくつか流れ込んでいます。
いつかこんな沢を探ってみるのも楽しいかも。でも、本流があまりにも魅力的なのでいつ実現することやら。
一旦川を離れてぐんぐん標高を上げる林道。
いつもの入渓点を過ぎ、まだまだ上ります。ここから先は傾斜が急になるのでとても漕げません。自転車を降りて押すことにします。
林道は川からどんどん離れて、川の音は遙か下の方に聞こえます。しばらくは入渓するのは厳しそう。
iPhoneアプリのFieldAccess2で、林道と川との距離そして勾配の緩急を判断してそこまでなんとか行ってみます。FieldAccess2は国土地理院の25,000分の1地形図上に、電波圏外でも自分の現在地を表示できるのでとても便利です。というか、未知の川に行くときは必需アプリ。
iPhone版しかないので、Androidの方はジオグラフィカというアプリがおすすめ。
急激に高度を上げた林道も平坦から緩やかな下りになり、なんとか降りられそうな場所に着きました。もう少し先まで様子を見に行こう。
時計を見るとすでに自転車を漕ぎ出してから2時間も経過していた。かなり上ってきたな。でもそれほど疲れてないけどどうしてだろう。まぁ荷物は10kgもないだろうし、昨年秋、きのこ狩りのために毎週急な林道を走って山を登ってってやってたから、体が鍛えられたせいかもしれない。
林道脇の斜面にタラの芽の林発見。これほどの群落は初めて見た。時期的にはもう遅いけど、来年はここに採りに来ようかな。
てっぺんの芽を採ったあとに脇から芽が生えてきています(二番芽)。でもこの芽も採っちゃうと木が枯れちゃうから採らないようにした方が良いですね。
一番目を採られているということはここに採りにくる人もいるんだな。だけど、本数が多いから斜面の上の方とか一番目が採られないまま葉を茂らせてすっかり大きくなっていたりする。
1本だけちょうどずいぶん出遅れた食べ頃の一番芽が目に付いたので採りました。
自転車に鍵をかけて林道脇に駐車して、さっきの入渓点まで歩いて下ります。
途中、崖直下に川が見えるところがあって、目を凝らすと1尾魚がゆらゆら泳いでいます。
下から上がってきてここでは絶対に釣ってやろう、と一人ほくそ笑んでさらに下へ。
水の涸れた沢沿いに下って川に辿り着きました。
軽快性を重視してトレッキングシューズで上ってきたので、ウェーディングシューズ+ウェットデーターに履き替えます。今日は暑いのでウェットウェーディングの準備をしてきました。
自然豊かな檜の森|木曽川水系 フライフィッシング
ここからスタート。
タックルは、ロッドVARIVAS iD 783-4+リールSage1830。DT-3Fラインに6X9ftリーダー。7Xティペットを2ft継ぎ足し。
下流から風が吹き上げてくるので、ロングリーダーはやめました。
時刻はすでに10時、気温22℃、水温10℃。釣り開始。
開始早々、小さなプールの肩の部分でアダムスパラシュート#14に出ました。
尾ビレの上下がきれいなオレンジ色のイワナです。
新緑に包まれるきれいな流れ。
ここはニワカ釣り師が簡単に上ってこれるような場所じゃないので、この前みたいにタバコやゴミで気分を害されることもありません。
この川はいたるところが好ポイントだらけなので、丁寧に探っていくと全然前進できないんですよね。じゃぁ、大場所だけ狙っていこうかとスルーしていこうとすると足元から魚が走るし。まぁ、うれしい悩みってことかな。
エルクヘアカディス#14でも好調に釣れます。
こういう日は他のフライに替えても釣れるけど、アダムスとエルクで釣れる時は基本的にそのまま釣ります。視認性も浮力も抜群で扱いやすいので。
ここはアダムスパラシュート#14です。
暑い日には渓流そうめんがおすすめです。
十分釣れたので、お昼休憩。
写真2枚目の左側に写っているのは、今回使用するクッカー。
昨晩用意している時に気付いたんだけど、山フライパン+アルパインクッカー16に百均で買ったボウルざるセットがぴったり収まり、なんとか蓋を乗せてメッシュ袋に入れられた(ちょっときついけど)。これはコンパクトに収まっていい。
右側に映っているのはMUKAストーブの燃料タンク+レギュレーターなんですが、今まで使っていたのより小型の燃料タンク(楽天で見る・アマゾンで見る)を追加購入したんです。このサイズでも日帰りはもちろん1泊でも十分。だいぶ荷物が軽くコンパクトになります。
まずはアルコールを冷やしましょう(笑)。今日はいつものヱビスビールじゃなくて、KIRIN本絞り。果汁が28%も入っていて夏向き。
食材は、百均の保冷袋に保冷剤と一緒に入れて持って来ています。
本日の食材。ゆで卵をおなじみのエッグホルダーに入れて、トマトはキッチンペーパーで包んでクッカーの中に入れて持って来ました。
そして、今では野外調理に欠かせないナルゲンボトルとトレックコンテナポーチ。調味料はこれが一番。
うちで生姜はおろして、大葉は細切りにしてラップに包んで持って来ています。現地で切ったりおろしたりしてもいいけど、うちでできることはやっておけばゴミも出ないし簡単。
トマトとゆで卵は現地でナイフを使って切ります。
ゆで卵は思ったより半熟だったけど、うちで食べるならこのくらいが好み。野外に持ち歩く場合はもうちょっと固く茹でた方が良いと思う。
MUKAストーブでお湯を沸かしてそうめんを茹でます。茹でてるとこの写真撮ってないけど。
茹で上がったそうめんを川の水で洗って冷やし、山フライパンでソーセージとアスパラ(+タラの芽1本)、ニンジンを炒め始めます。ゆで卵もそのままフライパンに載せておきました。
アルコールのプルトップを引いて、まずは一口。
ぷはぁ〜、最高ですなぁ。
ランチ完成の図。
冷たい渓流の水で冷やしたそうめんは最高ですねー。私の場合そうめんの薬味で絶対欠かせないのはおろしショウガ、続いて大葉です。
そうめんだけだとあっさりし過ぎなので、ソーセージとゆで卵、焼き野菜でボリュームアップしたのも良かったです。缶チューハイにも良く合います。
本日も満足度はメーターが振り切れそうです(^_^)
しばし休憩して、今日も酒気帯び釣法かな(笑)
アルコールが入ると妙に調子が良い。
あ、さっきのクッカーのスタッキングの話。
こんな感じで、アルパインクッカー16の本体と蓋の間に、百均のボウルざるセットが収まるってことね。
午後はますます好調に。どのポイントからもイワナが出てきます。
13時、気温26℃、水温12℃となりました。
午後もエルクヘアカディスに好反応を示すイワナたち。
このイワナはフライを疑わずにがぶっとくわえました。
浅い場所にもイワナがついています。これは白点のないヤマトイワナらしいやつですね。
とにかくどのポイントからもイワナの反応があって、忙しい。大きいのだけ出て来てくれればいいんだけど、そう都合良くはいかない。
川に愛用品を奉納してしてしまった。
この辺りまで来て、ふと、熊鈴の音がしなくなっているのに気付いた。
腰に手をやると、あれ?鈴がない!
あぁ、今日はいつもより太いベルトをしていて、鈴付属の革ベルトのホックを留める時になんとなく外れちゃいそうな気がしてたんだよね。
お昼まではあったけど、どこかでホックが外れて落ちちゃったんだー。
HIGH MOUNT(ハイマウント) マジックベアベル〈楽天で見る・アマゾンで見る〉
・全長:約115mm
・口径:約41mm、
・重量:約112g
・材質:本体…真鍮、ベルト…牛革
これは以前に紹介した時の写真だけど、赤矢印のホックが外れたんだ。
この熊鈴、気に入ってたんだけどなぁ。
でも、戻っても見つからないよなぁ、と思いつつもタックルをその場に置いて引き返す。およそ歩いてきた経路を逆戻りしながら、足元に目を凝らすけどやっぱり分からない。
お昼を食べたところまで戻ってみると、ただ歩くだけならほんとに短い距離。ほんの10分。
もう一度タックルを置いたところまで探しながら上ってみたけど見つからず。
仕方ない、あきらめよう。
実は、熊鈴はもう一つ別のを買おうかと思っていたところだし、神のお告げってことにしておこう(笑)
今日は熊鈴なくても全然平気。この川で熊に襲われる気がしないから。
心洗われる澄んだ流れと、きれいなイワナたち。
以前に「きれいな川の写真が撮りたければ断然この川をお勧めする」と書いたけど、ほんとにきれいな川。
他にもエメラルドリバーや、幽霊谷なんかも水はきれいだけど、周囲の森も含めてここの方が生命力に満ちている感じがして好き。
下の段からほぼ自分の目線と同じ高さの水面を狙います。ここは釣れる確信があります。
写真2枚目は少し近づいて高い目線から撮ったもの。落ち込み真ん中大石の手前の沈み石付近から出ました。
釣れるとわかっていたので、慌てず騒がずロッドにテンションをかけたまま下の段に落としてランディング。お昼を食べた後はサイズが良くなってきました。やっぱりアルコールの力は偉大だな。ほんとは全然関係ないけどね(笑)
そしてこの辺りを境にして、完全なヤマトイワナの形質になってきました。鰭もしっかりしていてきれいなイワナ。
大きなプール。大石の横でさっきから激しくライズしている魚がいます。
エルクは無視するので、コカゲロウ・フローティングニンフを投げてみましたが、こちらも無視。アダムスパラシュートをしつこく投げたらなんとか釣れました。
プールでライズしているのは小さいイワナでのようです。
日が傾いてきて、そろそろ脱渓できそうな場所を探して林道へ上がらなければ。
帰りは自転車での下りとはいえ、かなり距離があるので早めに川から上がらないと。
今朝自転車を停めた時は、その地点よりもまだ先までは余裕で上れるだろうと思っていたけど、自転車地点はまだ先(苦笑)
こんなポイントはエルクしか見えません。
それでもちゃんと出てくれました。
次の落ち込みまで、もう一つ先まで、といつもの諦めの悪さを発揮して、しばらく釣り上っちゃいましたが、さすがにもう帰らないと。
ちょっと登りにくいところだけど、笹やぶをかき分けてなんとか林道に到着。そして予定外の林道上り歩き。自転車場所に辿り着きました。
下りはそんなに時間がかからないだろうと思っていたけど、こんなに遠かったっけ。
それと自転車のブレーキパッドがかなり減っているので、そろそろ交換した方がいいな。
ジムニーに辿り着くと、辺りはすっかり暗くなっていました。オソロシ。
ともかくたくさんイワナが釣れて楽しい一日でした。
今シーズンはこの川での釣行が多くなりそう
うちに帰ってから確認すると、本日の川の遡行距離は多く見積もってもほんの400mほど(笑)
400mって言ったら、陸上やってる人なら1分以内で走り抜けちゃうよ。まぁ、それは平らな競技場での話だけど。
うーん、全然遡れない川だな、ほんとに。遡行困難な大岩とかないのに(苦笑)
次回は今回のさらに上の区間を釣ってみるか。川はさらにずっと上まで続いている。
これは、この川の全容を把握するまで足繁く通うしかないな。
それでも、今シーズン中には絶対無理。それくらい楽しみの奥が深い川なのでした。
美味い飯、美しい景色、キレイな魚、最高ですね!
数が出たのもうらやましい!しかもそれがたった400mほどに凝縮されているわけですから、そちらの山と渓の素晴らしさが良くわかります。
僕も久しぶりに渓流に行きたくなりました~