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ランディングネットの補修|ウレタン塗料の塗り直し

ランディングネット作り
この記事は約18分で読めます。

先日、悪戦苦闘の末に編み上げて取り付けたランディングネット。


フレームに取り付けて完成写真を撮ったところで、再び取り外し。
ランディングネット取り付けの記事にも書いた通り、フレームに傷がいっぱいなので削ってきれいにしたいと思ったわけです。
傷と言っても、おそらく厚いウレタン塗装に傷がついているだけで木質部は無傷なんじゃないかと思う。


これ、ちょっと痛々しいよね。
ウレタン塗装は強度はあるけど、その強度ゆえにぶつけたりすると白化して傷みたいになっちゃうんですよね。傷といっても塗装面が白化してるだけで、木枠自体にダメージはないと思うけど。
ランディングネットを背中にマグネットで取り付けてるんだけど、超源流でのへつりなんかの時に岩にぶつけたこともあるし、転んでぶつけたこともあります。
でも、エンドウネットクラフトさんのこのネットは折れたりヒビが入ったりということは一切ありませんでした。
直接ぶつけるっていうことは少なくて、ネットが枝なんかにひっかかってマグネットが外れ、下に落ちて石にガツンとぶつかるってのが一番多いんですよね(>_<)

ともかく、塗装を一旦削ってきれいに塗り直したい。
ウレタン塗料を使って、再塗装に挑戦しよう。

ランディングネットの補修|ウレタン樹脂塗料の塗り直し

ランディングネットを塗る場合の、二種類の塗装方法。

まず、ランディンネットの塗装は主に二つの方法があります。
一つは、オイルフィニッシュ(仕上げ)
オイルを塗って染み込ませ磨きあげる方法。自作したツールスタンドもオイル仕上げにしてますね
もう一つは、ウレタン樹脂塗装。
販売されているランディングネットはこちらのタイプが多いですね。頑強なツヤツヤピカピカの塗装です。塗り重ねる回数によって強度や見た目が変わります。

(1)オイルフィニッシュの特徴。

【長所】
・簡単に仕上げられる。
・塗装時に有害物質を使わないので安心、安全。
・時々塗り重ねれば、時の経過とともに味が出てくる。
・フレームに傷が付いても簡単に削ってオイルを塗り直すことができる。

【短所】
・塗装膜がないので木部まで傷がつきやすい。
・厚い塗装膜はできないので、フレームの強度アップはできない。

(2)ウレタン樹脂塗装の特徴。

【長所】
・塗装膜を研磨するとツヤツヤのきれいな仕上がりになる。
・厚くて頑強な塗装膜ができるので、フレームの保護・強度アップ効果が高い。
・傷がついても塗装膜を削り落として再塗装すれば、新品同様に補修できる。
・塗装膜の下に、シールなどを埋め込むこともできる。

【短所】
・塗料に有害物質が含まれているので、換気などに最新の注意が必要。
・何度も重ね塗りしたり研磨したり、オイル仕上げとは比較にならないほど手間がかかる。
・オイル仕上げに比べてコスト高。

ネットを取り外し、古いウレタン樹脂塗料を削り落とす。

今回は、白化部分がなくなるところまで削ってそこからウレタン塗料を上塗りすればいいかな?

 
先日取り付けたバッキングラインを安全ピンで引っかけて引き出し、カッターで切ります。

 
ネットを取り外し(ネットの取り外し方はこちら)、サンドペーパーで削ります。とりあえず手持ちの#320で削ってみますか。

 
グリップ、枠の内側外側、ともかく全体を傷(白化部分)がなくなるまで削ります。
この削る作業が結構大変。

 
削れたウレタン塗料はこんな白い粉になって、手もフレームも真っ白になっちゃった。

 
グリップの傷がなくなるところまで削ろうと頑張ってみたけど(写真1枚目黄色矢印)、結局木質が出るところまで、つまり塗装を全部落とさないと無理だった。
サンドペーパーにも木質の茶色が少し付いてますね。

 
サイドの傷も塗装は全部落とさないと無理っぽい。エンドウネットクラフトさんのネームも消えちゃうけど勘弁してもらおう。エンドウさんのネットは軽くて頑丈なのでほんとにお勧めですよ。
塗装を全部削るなら#320だと捗らないので、#180を買ってきてこれで削ることに。

 
試しにこんなのも買ってきました。
ハンドサンダー〔中目〕楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る

 
#220〜#280くらいの目で持ち手が付いてるので、削りやすそう。
ちょっとやってみたら、ウレタン塗装だとツルツル滑ってうまく削れない(>_<)
普通に木材を削るのにはいいだろうけど。即、使用中止(笑)

 
結局#180サンドペーパーが一番良い。
塗装がしっかり落とせたら、もう一度#320で表面を整えます。

 
布で水拭きして塗装残りがないか確認。塗装を落とすと木目がきれいですね。
#400でさらに軽く研磨。

 
サンドペーパーは人差し指第二関節くらいの幅で長さ15cmくらいにカットして、それを三つ折りにすると使いやすいです。二つ折りだと平滑な紙面同士がが背中合わせになって滑っちゃうので。

 
全体を滑らかにします。
ネット取付用の溝にもヤスリをかけます。

 
ヒートン(グリップ底についているヨリモドシみたいなやつ)についているリングを取り外します。
濡らした布で一旦きれいに拭いてみましょう。
ツヤツヤのきれいな状態です。オイル仕上げはこんな感じになるね、きっと。
一瞬オイル仕上げにしちゃおうかと思っちゃった(^_^;)

 
乾かすとこんな感じ。塗り始めはグリップを握って塗っていけばいいけど、写真2枚目のグリップエンドの辺りはどうしよう。

 
太めの針金でちょっと持ち手を作りました。と言っても、クルクルとヒートンが回っちゃうんですけどね。写真2枚目のような微妙な持ち方で対応しよう。
この部分、フレームを自作して塗装する場合はヒートンを埋め込む前に一時的に「洋灯吊」と呼ばれるネジ金具を取り付けておけば持ちやすくて塗りやすいはず。

二液ウレタン樹脂塗料を塗り直す。

ここからは、Akasaka Woodworksさんのサイトを参考にして進めます。

木彫オイルを染み込ませる。

 
木彫オイル楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)か木固めエースを塗ります。
木固めエースというのは楽天やアマゾンで売ってないですね。上記リンクから直接購入することはできます。
私はホームセンターで入手できた木彫オイルを使うことにします。
木綿の生地に木彫オイルを少量付けて、ネット全体に擦り込むようにします。

 
木彫オイルを全体に塗り終えたところ。このままオイル仕上げもいいよねぇ。
でも、今回は当初の予定通りウレタン塗装でいってみます。
自分でフレームを作る時の予行演習になりそうだし。
部屋にロープを張り、フレーム底に取り付けたフックをかけて乾かします。
とりあえず一晩乾かしました。

 
#400のサンドペーパーを軽くかけて、きれいな布で拭きます。

下地のサンディングシーラーを塗る。

 
Akasakaさんから購入したサンディングシーラー(ご購入はこちら)。
ウレタン塗料を塗る前の下地用塗料のようなものです。
主材、硬化剤、シンナーの三点セットで1,800円(税込)。
主材は良く振って中身を混ぜます。

混合比率は、主剤:硬化剤:シンナー=10:10:0〜3(重量比)
重量比と言ったって、これどうすれば良いの?

硬化剤は空気中の湿気と反応して変質してしまうので、使用分だけ取り出したらすぐに密栓すること。
主剤と硬化剤を混合した後、使用可能時間は夏期6時間、冬期8時間。

 
とりあえず、キッチンスケールに小さめの保存瓶を乗せて0リセットして、主剤10g、硬化剤10g、シンナー2〜3gを注ぎ足して合計22〜23gにしてみよう。
混合比率的にはこれでOK。
このやり方、良さそうに思えたけど、実は薬剤を注ぐ時に瓶を伝わって薬剤が滴り落ち、キッチンスケールが大変なことに。シンナーで拭き取ったけど辺りはシンナーの臭いが充満(>_<)

作った分量もちょっと多すぎて無駄になってしまうので、次工程(下記参照)のウレタン塗装のところでも説明してますが、小さいスプーンを使ってもっと少量だけ取り出せば十分です。

商品説明に「有害なトルエン・キシレンを含まない」と書かれているので、それほど有害じゃないのかもしれないけど、この上に塗り重ねるウレタン塗料の方にはその記載がないので、そっちはかなり有害なのかと心配になってしまう。

 
刷毛はこんなやつにしました。普通にホームセンターで売ってるもので問題ないです。
あんまり大きいと使いにくいので30mm幅のものに。
サンディングシーラー用とウレタン塗料用に2本。
#60くらいの粗いサンドペーパーにこすりつけて、抜けた毛を取り除きます。

 
大体の部分はグリップ後端を握って塗り、最後の部分はヒートンをつまんで塗るしかないよね。部屋に張ったロープにぶら下げたまま作業しました。
1時間乾かしてまた塗るのを繰り返し、3回塗り重ねました。
乾燥時間は20℃で4時間以上となっているので、そのまま一晩乾かしました。

 
#400のサンドペーパーに水を付けて削ります。この工程を水研ぎと言います。

 
削っていくと白く汚れてくるので、きれいな布で拭いて削り具合を確かめます。
写真2枚目のように、艶のある部分が残っているとまだ凹凸があるということなので、全体の艶がなくなるまで研ぎます。

 
こんな感じに全体がつや消しになれば大丈夫。これも手が真っ白になりますね。
網を取り付ける穴が削れた塗料で詰まってしまったので、とりあえずタイイング用のボドキン(針)でつついてみたけど、結構頑丈に詰まってるね。


結局、ドリル刃(穴の大きさと同じ1.5mm)を使うのが一番良い。簡単にきれいになります。


つや消し状態の下地ができあがりました。こんな感じのつや消し仕上げも良いかも。
今回はここから、ウレタンの本塗装に入ります。

二液ウレタン樹脂塗料を塗る。

 
Akasakaさんから購入した最高級ウレタン樹脂塗料(ご購入はこちら)。

混合比
【容積比】主剤:硬化剤:シンナー=3:1:1
【重量比】主剤:硬化剤:シンナー=100:37:30

ポットライフ 1〜2時間

乾燥時間
【ダストフリー】15〜20分
【テープフリー】1.5〜2.5時間
【ポリッシュ可能】1.5〜2.5時間

ポットライフとは、各剤を混合してからの使用限界時間。2時間以上経過したものは使用不可です。
ダストフリーとは埃が付かなくなるまでの時間。テープフリーはテープを貼っても問題ない時間。ポリッシュ可能は研磨をしても問題ない時間。

プロが最高級って言ってるんだから間違いないんだと思う(^_^)
サンディングシーラー同様、主剤と硬化剤、シンナーのセットで2,600円(税込)。
シンナーは足りなくなったらホームセンターで売ってるやつでも問題なさそうだけど。

サンディングシーラーの混合ではちょっと失敗したので、ダイソーで5本100円の安いコーヒースプーンを買ってきました。
これを、主剤、硬化剤、シンナーそれぞれに1本ずつ使い分けます。

 
このスプーンで掬って、体積比で混合することにします。
塗料自体の説明書では上記の通り、主剤:硬化剤:シンナー=3:1:1なんだけど、Akasakaさんのサイトでは、3:1:3〜5というかなりゆるい状態の方が塗りやすいのでお勧めだということです。それに従って3:1:5でやってみることにします。
小瓶に主剤、硬化剤、シンナーを入れてよく混ぜ刷毛で塗ります。

塗り方のコツ。
同じ箇所で何度も刷毛を返すと、塗り跡がついてムラになりやすいので、1回ですぅーっと塗るように心がけます。
刷毛を動かす速さは、ゆっくり過ぎると塗り跡が付きやすくなるし、速すぎると気泡が入りやすくなるのですぅーっと適度なスピードで。この「適度」ってのはやってみるとわかると思います。

 
グリップ後端は例によってヒートン部をつまんでササッと塗ります。塗料の濃度が低いのでとても塗りやすいです。

 
塗り終わったら、刷毛が入るサイズのふた付き瓶にシンナーを入れてそれに浸けておきます。
このまま保管しておけば次回もそのまま使えます。
写真2枚目のように、ぶら下げた状態で20℃の室温で20分乾かします。

20分経ったら触っても大丈夫か確認して、同様に塗装を繰り返します。
この工程を5回繰り返したら、この日の塗装は終了。
塗料の説明書によるとポリッシュ可能時間(サンドペーパーをかけても大丈夫な時間)は、1.5〜2.5時間となっているので、3時間も乾燥させれば良さそうですが、あんまり焦るとろくなことがないので、このまま一晩乾燥させます。

 
一段目(5回塗り重ね)の乾燥が終わった状態。
写真2枚目を見ればわかりますが、細かいポツポツがありますね。でも、これはこの後平らに削るので心配ないです。

 
今度は#800のサンドペーパーで水研ぎします。
滑らかになって艶がなくなるまで丁寧に全体を研ぎます。


サンディングシーラーの時よりも、表面が平滑なのでさらにイイ感じになってきました。
何回も言ってるけど、ここで完了でも良いような気も(笑)

5回重ね塗りが終わったらネーム入れ。

 
エーワン転写シール楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
エンドウネットクラフトさんのネームは塗装落としの段階で削れてしまったので、一段目の塗装(5回塗り)の上に、転写シートを使ってネームを入れます。
写真2枚目の白いのが印字シート。薄緑色のが転写シール。ハガキサイズです。

 
パソコンで入れたい文字やイラストを作成。
それを、左右反転させます。こんなにたくさん印字しても使わないけど、ハガキサイズを一度に作らないといけないので、サイズを変えていくつか並べました。
私はアドビのイラストレーターというソフトを使っていますが、これ結構高いソフトなんですよ。このくらいの文字やイラストなら他のソフトでも十分できると思います。
当ブログのハンドルネームとカゲロウのイラストを入れることにします。


ソフト上で反転させなくても、プリンターが反転印字対応のものならこんな感じにプリント画面で左右反転の項目があると思うので、それにチェックを入れて印字すればOK。

 
プリンターで印字したらドライヤーで乾かすか、一晩自然乾燥させます。
この時点でミスに気づきました。「リコプテラ」のスペルが間違っています。「Licoptera」になっちゃってるけど正しくは「Lycoptera」。いつも通りのアホです(笑)
ともかく、もう一度パソコンで制作してプリンターで印字して乾かします。

 
薄緑色の剥離紙を剥がしながら透明な転写シールを端からゆっくり空気を入れないように貼り付けて、軽くこすります。
文字の周りをぐるっと切り抜きます。なるべく余白を少なめにした方が良いです。

 
透明なシールをそぉーっと剥がします。
試しに板切れに貼ってみます。

 
ティッシュを水で濡らしてシートの上から押さえるようにして、全体に水分を含ませます。
そぉーっとシートを横に滑らせます。


するとこんな感じに転写完了!
若干のにじみがあるけど、それはプリンターの精度の問題というかこの転写シートの限界というか、まぁそんなところです。
カゲロウのテイルを二本描いてみたけど、くっついて見えるな(笑)
カゲロウというかトンボにも見えちゃうけど、まあまあこんな感じでしょう。

 
フレームに同様に転写します。


なかなかイイ感じ。

 
ただ、この段階だと見る角度によっては転写剤の凹凸部分が反射して見えるんですよね
若干空気が入っているところがあるんで、カッターの刃先でちょこちょこつついて押さえておきました。ちょっと不安だけど、この上にウレタン塗料が乗ればきっと大丈夫だろうという予想の元、進めてみます。

Akasakaさんはネーム入れに「ナカバヤシの写し絵シール作成キット」というのを紹介されていますが、今現在は売られていないようです。転写シールはいろんなメーカーから出ているので、エーワンのものより表面がもっと平滑なものもあるのかもしれません。

ネームの上からさらに塗料を重ね塗り。

 
二段目の塗り工程。一段目同様、5回塗り重ねて一晩乾燥。
#800サンドペーパーで水研ぎします。

 
全体に艶がなくなるまで平滑に研いでいたら、転写シール面を少し削ってしまった(>_<)
5回塗りではちょっと薄かったか・・・
ポットライフ(混合後使用可能時間)は最大2時間となっていて、ダストフリー(埃が付かない状態)までの乾燥時間は15〜20分なので、単純計算だと一回の混合で7回は塗ることが可能なので二段目は7回塗りにした方が良さそう。

今回は黒い印字部分で少し削れた部分には、証券用インク(製図用インク)を付けてペンで微修正。いつも通り、小細工でなんとかリカバリー(^_^;)
透明部分はウレタン塗料が埋めてくれることに期待。

ネーム入れはそもそも転写シールよりも手描きで入れた方がいいかも。その時にもこの証券用インクか製図用インクを使えば、乾かしてからその上にウレタン塗料を乗せても大丈夫です。


板切れにウレタン塗料を塗った上に手描きテスト。手描きで仮に失敗しても、すぐ拭き取ればきれいに消えますね。これなら大丈夫そう。次回は手描きでいこう。
ウレタン塗装の場合、文字意外にも薄い素材(例えばアワビシートとか)を塗膜の下に埋め込むこともできるので、そういうのもおもしろそう。


ネーム入れした上からさらに三段目のウレタン塗装。今回は7回塗りにしました。
ネーム周りは特に問題なくウレタン塗料が埋めてくれたようです。
ちょっと焦って刷毛の動かし方が早かったせいか、ポツポツがたくさん出てますね。

 
#800のサンドペーパーで水研ぎ。ある程度研いだら水で洗って拭きます。
写真2枚目のように、まだ艶のある部分があれば凹凸があるのでもっと研ぎます。
最終的には磨いて全体をツヤツヤに仕上げるんですが、一旦この#800で全体がツヤ無しになるように平滑に削ります。

 
またまた手もフレームも真っ白。
水できれいに洗って拭きます。やっと全体ツヤ無しの塗装が完成。
何回も言うけど、ここでツヤ無し仕上げということにしてしまっても良いのではないか(笑)
今回はツヤツヤピカピカ仕上げにしますけどね。

 
ここまでくればもう必要ないから、ヒートンに取り付けた針金は外しちゃおう。
最後に#1000のサンドペーパーで水研ぎ。


取り付け穴をドリル刃で掃除。

 
ここで仕上げ用コンパウンドの登場。これもAkasakaさんで購入したものです。
液状のコンパウンドですね(ご購入はこちら)。
Akasakaさんのサイトの説明によると、このコンパウンドはかの有名なスタインウェイのピアノやメルセデスベンツの最終仕上げラインでも使われているメンツェルナ社のコンパウンドだということなので、品質は保証済みでしょう。

コンパウンドについては、前からクルマ用に使っているものがあって、そちらでもたぶんそこそこきれいに仕上がるはずですけどね。

 
ソフト99のコンパウンドシリーズ楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
細目、極細、液体と三種類を車用に使っています。
車の場合、普通に乗っているだけでも白く小傷が付くでしょ。ドアノブの内側なんか特に。
車の傷も深さによって対応が変わって来ますが、ボディーを水で濡らすと見えなくなる程度の傷は液体コンパウンドで磨くときれいに消えます。

写真2枚目はコンパウンド用のスポンジ。力が入りやすくて磨きやすいです。

 
上記スポンジにコンパウンドを少し付けて磨きます。
ある程度磨いたら柔らかい布で拭き取って艶を確かめます。

 
だんだん艶が出て来ました。ひたすら磨きます。
このコンパウンド、最初からこれで磨き始めると艶を出すまでが大変なので、まず上記のソフト99の極細で磨いてからこれを使った方が良いと思う。
ともかく、磨きあげたら柔らかい布(ムートンやマイクロファイバー)で拭き取りながら最終磨き。


できました! ツヤツヤピカピカに生まれ変わりました。


あれだけ傷だらけだったグリップエンドも新品のようにツヤツヤ。


ネーム周りもイイ感じじゃない。


サイドももちろんツヤツヤ。惚れ惚れする(笑)

取付用糸を染めてネットを取り付ける。

 
さぁ、やっとネットが取り付けられる。
ネット取り付けは前回同様スレッダーを使ってもいいけど、kuniさんが教えてくれた糸の先端を瞬間接着材で固めて針状にして通していく方法でやってみます。
取り付けには白いバッキングライン20lbをアルコールマーカーで染めて使います。

 
先端4cm位を瞬間接着材で平らに固めて、ハサミで先が尖るようにカット。

 
こんな感じになればOK。
バッキングラインはアルコールマーカーで染まると、これもkuniさんが教えてくれたので早速購入。アルコールマーカーはダイソーで売り出したらそれが大人気になったそうで、うちの近くのダイソーに確認したら入荷未定状態だということ(T_T)
仕方ないので、アルコールマーカーの定番コピック楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)を購入することに。
コピックは扱い店舗が限られます。楽天やアマゾンでも買えることは買えますが、こちらのメーカー直営通販ショップならいつでも全色揃います。単色でも買えるし、何色かをセットにしたものも売っています。
私は今回初めて知ったけど、イラストやデザインの世界では定番中の定番らしい。

アルコールマーカーの定番、コピック。

コピックシリーズは4種類のラインナップです。

コピックスケッチ コピックチャオ コピッククラシック コピックワイド
全358色  全180色  全214色 全36色
詰め替え可 詰め替え可  詰め替え一部不可  詰め替え可
色調合可 色調合不可 色調合可 色調合可
エアブラシOK エアブラシ不可 エアブラシOK  エアブラシ不可
380円 250円 380円 480円

コピックスケッチは、一番ポピュラーなタイプ。チャオよりもインク容量が大きく、色数も358色と最も豊富。色調合もエアブラシ使用もOKなので、オールマイティーに使えます。

コピックチャオは、スケッチの廉価版。筆先やインクの質はスケッチと全く変わらず、色数が180色とスケッチの約半分、インク容量も小さくなっています。エアブラシ使用も不可です。バッキングラインを染める用途ならこれで十分です。

コピッククラシックは、一番始めに発売されたタイプ。コピックスケッチとの違いは、細い方のペンが固いタイプ(スケッチとチャオは筆ペンタイプ)だということ、ペン形状が四角いこと、詰め替えが一部不可のものがあることなど。特殊用途や昔からの愛用者を除いては、コピックスケッチで事足りるんじゃないかと思う。

コピックワイドは、筆先が太いので広い面積を塗るのに向いている。色数は36色と他のタイプよりもかなり少ない。

 

コピックを装着して使えるエアブラシを別売りしているので、それを使えば自作ルアーのカラーリングとかに使えるんじゃないのかな。やったことないから詳しくわからないけど。

私は、コピックチャオのG28(オーシャン・グリーン)E47(ダーク・ブラウン)を買ってみました。180色もあると似たような色がたくさんあるので結構迷います。
オーシャン・グリーンはもちろん先日編んだオリーブ色の網に合わせて。ダークブラウンはなぜ買ったかというと、ネット自体はどんな色に染めたとしても今後は取付用の糸はフレームの木質と同じような茶色にしてもいいんじゃない?と思ったから。

ネットを取り付けて、ネット編み&フレーム補修は完結。

 
白いバッキングラインを紙の上に置いて、コピックのオーシャングリーンで塗っていきます。バッキングラインの素材、ダクロン(ポリエステル)は染まりにくいと言われているけど簡単にきれいな緑色の糸になりました。凄いな、アルコールマーカー。


ネットとほぼ色は合ってるよね。
でも、厳密に言うならダイロンマルチの34(グリーン)で染めたネットに合わせるならおそらくG29のパインツリーグリーンが一番近い色だと思う。

 
さぁ、ネットを取り付けよう!
バッキングラインの先端を針状にすると、ほんとに取り付けやすい。
kuniさん、ありがとうございます。
取り付け方の詳細はこちらをご覧下さい。
側面から見てもネットと色が合っていてカッコイイね。写真じゃよくわからんけど(笑)


今度こそネットが新品同様に生まれ変わって完成!
ここまで何が大変だったかというと、塗装を削り落とす工程。自作したフレームに普通に塗装するだけならそんなに大変じゃないと思う。
ともかく今回予行演習をしたので、塗装についてはいろいろわかって良かった。

塗料は耐久性は少し落ちると思うけど、水性のウレタン塗料とかススキ竿のグリップを塗った時に使った「水性工芸うるし」ってヤツなら扱いやすいので、それを試してみてもいいかな。いずれにしても、塗料については少しわかったこともあるので、いずれ改めてまとめて書きたいと思います。

今回の記事、いろいろ書いてたらこんなに長くなってしまった(^_^;)


このネットに魚が収まる日も近いかな。遠くちゃ困るよ(笑)

★2018.3.18追記:
なんとかこのネットに魚を収めることができました。欲を言えばもう一回り大きい魚だったら良かったけど(笑)詳しくはこちら

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コメント

  1. おはようございます。
    長編記事、一気に読みました。
    元々、ウレタン塗装に興味があったので面白かったです。
    ウレタン塗装はやはり漆塗り並みに大変ですね。
    塗りと研ぎの繰り返しの成果がでて、綺麗な仕上がりです。

    • マンボウさん、こんばんは。
      ダラダラと長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございます(笑)
      漆塗りも、塗り重ねて水研ぎをしてというのを繰り返すんだと思いますが、何を使ってどのように研磨するのか興味があります。
      幸いなことに、近くの木曽は漆器で有名なので、機会があれば見学させてもらおうかと思っています。
      今回は、自分としては満足できる仕上がりになりました(^_^)

  2. おはようございます。
    まさに職人技ですね、水砥ぎして塗り重ねる、私の天然木のタモも釣り具用の漆ですが同じように行います、しかし、お金もかかりますね。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      まだまだ未熟な点があるんですが、何度かやっていくうちにもう少しスムーズに作業できるかもしれません。今回は初めてにしてはまあまあと、自己満足しています(笑)
      ハックルさんの天然木タモの仕上がりは本当に惚れ惚れするんですよね。使われてるのは釣具用の合成うるしでしたよね。それも一度使ってみたいです。
      ウレタン塗料は高いんですが、今回使ってみて意外と少量で済んだので今回購入した量でかなり長く使えそうです(^_^)

  3.  あは、すごいことになってるー。質と量と。
    小冊子になるくらいの内容とボリュームですね。

     オイル仕上げでもいいかとも記述されてますので、実際の経験をお伝えすれば、
     デメリットは釣行ごとに毎回地肌に戻る(油が抜ける)+ネット落下時に防護幕(バリア)がないため地肌に瑕。
     メリットは毎回簡単に新品みたいになる。擦り傷程度は油分を含んだ木が膨れて見えなくなる。です。
     油は古くなって味がおかしくなった天ぷら油です。

     ホントの気持ちは、漆塗りで復活できないのでウレタン塗装したいんだけど、昔のロッドビルディング時の失敗が古傷です。

     マグネット式リリーサーはネット落下の恐れからなど、キーバックチェーン式を好む方もいますね。
     私は、重いのとチェーンで指股をけがしたことありなので、磁石です。

     

    • FFfreak さん、こんばんは。
      私もこんなに長くなるとは思いませんでした。いずれ小冊子にします。嘘です(笑)
      オイル仕上げの件、ありがとうございます。
      オイル仕上げは頻繁に手入れが必要だけど、それも楽しみと思えば良いですよね。
      乾性油と呼ばれる亜麻仁油、えごま油などが良いと聞きましたが、古くなった天ぷら油でも大丈夫なんですか。ベトベトしません?
      私もマグネットリリーサー使ってますが、外れて落とすことが多いのでキーバックチェーン方式も検討します(^_^)

  4. いやはや、これはお見事ですね。
    ウレタンフィニッシュにしろ、オイルフィニッシュにしろ、サンディングなしでは綺麗な仕上がりは期待できないというのは共通点かも。
    取付糸先端瞬着針状作戦、お役に立ててよかったです。^^

    ボクのネットのネーム入れは、もっぱらインク&万年筆ですよ。

    • kuniさん、こんばんは。
      ありがとうございます。とりあえず自己満足はしています(笑)
      サンディングは粉だらけになって大変でしたが、やはりそれを丁寧にやるかどうかが仕上がりに出ますよね。
      取付糸先端瞬着針状作戦とアルコールマーカーの件は、本当にありがとうございました。とても効率的に作業ができました。アルコールマーカーであんなにきれいに色が付くとはビックリ。
      インクで書いた上にオイルを塗っても問題ないんですね。次回は私も手描きで入れてみます(^_^)

  5. めちゃくちゃ丁寧な作業されていてビックリします。僕のネットなどは傷まみれです。逆にどこまでボロボロのズタズタの限界になるまでそのままノーメンテナンスで行ってみようかと(笑)

    • Nori1022さん、こんばんは。
      記事に写真を細かく入れているので、丁寧に作業しているように見えるだけだったりして(笑)
      でも、本当に手間と時間はかかりました。古い塗装を削った段階でオイル仕上げに切り替えようかと思ったくらい。
      傷まみれって、先日四万十のアマゴが収まっていたあのネットですか? そんなに傷があるようには見えなかったけど。
      ウレタンならボロボロのズタズタの限界になった状態からでも、塗装を削って塗り直せば復活できるので、その際にはぜひ(^_^)

  6. 恐ろしく手間のかかる塗装ですね。
    読書の苦手な自分は目が回りました。(笑)
    しかし手間はやはり仕上げを左右しますね。
    見事な艶と出来栄えですね。
    流石です。
    いろんな場面でほかの塗にも参考になりますのでキャパの無い頭にインプットです。

    • 幻の渓流師さん、こんばんは。
      工程を細かく書いたし、材料や道具なんかについても必要以上に詳しく書いたので恐ろしいほど手間が掛かるように見えてしまったかもしれません(笑)
      これよりもはるかに手間のかかるものをいろいろ自作されている幻の渓流師さんなら、実際にやってみるとそれほどではないはずです。
      今回の仕上がりは、それなりに自己満足しています(^_^)
      何かの参考になればうれしく思います。

  7. フレーム再塗装お疲れ様です。流石ですね。d(^_^o)
    転写シールは意外に厚みがあって段差が無くなるまで塗り重ねるのは本当しんどいですよね。
    アカサカさんのウレタンシンナー臭は自分的にはいくらかマイルドに感じますが、木固めエースのシンナー臭はかなりキツイです。
    私も前回までアカサカさんの塗料を使ってましたが、今回は趣向を変えて木固めエースと同じシリーズのエステロンカスタムにしました。最後は七分艶消しにする予定です。

    • 北のヒデさん、こんばんは。
      いやー、疲れました。と言っても、悪戦苦闘したネット編みよりは悩まない分、楽でした(笑)
      転写シールはほんとに意外と厚みがあって、かなり塗り重ねないといけないですね。次回は私は手描きにしようかと思っているところです。
      エステロンカスタムっての見てみました。
      七部艶消しや全艶消し、どんな仕上がりになるのか興味があります。
      木固めエースのシンナーはそんなにキツイんですか。私はシンナー臭には弱いんですよね。
      木固めエースのサイトを見ていたら「防毒マスク」というのを発見。これ、買っちゃおうかな(笑)