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魚を釣らない釣り|ブルーシート泊釣行一日目

ソロキャンプフライフィッシング野外調理
この記事は約15分で読めます。

退院後、切開した首の傷跡はまだ少し突っ張る感じはするけど、体調はかなり回復したので(体力はまだ戻っていない)、渓流泊に出かけてみます。
あくまでもリハビリ釣行の一環なので、全力の3割くらいの力で行動することにします。

母親や弟には「病み上がりなんだから、そんなところに行くのはやめた方がいい」と散々言われたけど、「大丈夫、山の中で眠れば自然治癒力がアップして完治するのが早くなるから」と怪しげな宗教にでも入信したかのような戯言で二人を納得させて(たぶん納得はしてない)出かけることにしました。バカでしょ(笑)
でもね、バカなりにMTBは漕がないし大して歩かなくても川に辿り着ける場所を選んでます。

初めての渓流ブルーシート泊|天竜川水系 キイチゴ沢

当日、早朝からは出かけられないのでお昼までに川に到着できれば良いかなと準備開始。
久しぶりの釣行だったので、予定よりも準備に時間がかかってしまい結局車止めに着いたのがすでに午後2時半。

ここにも昨年の台風の爪痕が・・・


ゲートで車を降りると、上の方から重機の音が聞こえてきます。嫌な予感。

ちょっと歩いて様子を見に行こう。
あれ?なんか静かになったぞ。

バックホーの横に座って一服しているおっちゃんたち。
林道は完全に崩れ落ちて無くなっていて、その修復工事をしている模様。
「こんにちは。ここ、歩きなら通過できます?」と恐る恐る聞いてみると。
「歩きなら大丈夫だよ」と優しく答えてくれるリーダー格のおっちゃん。
林道工事しているおっちゃんたちは見かけはおよそ厳つい感じなんだけど、しゃべると気の良い人が多い。

「どこまで行くの?」とこんな時間から山奥へ行こうとしている私を少し心配しながら尋ねるおっちゃん。
「釣りに行くんです」
こんな時間から釣りっていうのもなかなかに怪しいので、
「川で一泊して明日釣りをしようと思って」と付け加えた。
おっちゃんはようやく納得したようで、翌日大きなクレーン車がやってくるからゲートより一つ下の広場に車を止めてくれればいいよ、と。

一旦下り、荷物を背負ってもう一度上ります。

バックホーを動かし始めていたおっちゃんは、一旦アクセルを緩め
「がんばってね」と手を振ってくれました。

 
モンベルで固めたウェットウェーディングスタイルで歩きます。
崩落場所を過ぎると概ね道は問題ないけど、時折倒木に遮られていたり整備が必要な状態。

 
落石で林道が埋まっている場所を通過し、橋の上から見下ろした支流には全く水がありません。苦労して辿り着いたら水が無かった、なんてことにならないよね・・・
とにかくゆっくり前進あるのみ。


どーん!
崖が崩落して林道を完全に封鎖。これ、通過できる?
よーく観察すると、林道自体は崩れてないし、上からの落石も一旦落ち着いている模様。
ここまで心拍数を上げない程度、3割の力で歩いてきましたが、ここは10割の力を出した方が良さそうです。


手袋をはめて気合いを入れて、慎重に通過。

ブルーシート泊適地を求めて川を遡れ


そんなこんなでなんとか川に到着。水はたっぷりあって良かった。

 
バックパックを降ろして、足を水に浸けてクールダウン。
あー疲れた。今日の荷物はたぶん10kgくらいだと思うけど、こんなに疲れたのは入院で脚の筋力が落ちてしまったからなのか、それとも崩落箇所通過で想像以上に体力を使ってしまったのか。

 
水温は13℃、意外と高い。
西の空から暗雲垂れ込めてきてますが、なんとかもう少し持ちこたえて欲しい。
せめて幕営の準備ができるまで。

今日は釣りはしなくても良いから、ともかく泊まれる場所を確保しなければ。
入院の反動で、なんと今日はワイルドなブルーシート泊(まぁタープ泊の一種ですね)に挑戦するつもりなんです(アホ)

昨年はハンモック泊の素晴らしさを体験して、次はツェルトを試してみようなんて思っていたんだけど、源流テンカラ釣りの大御所、瀬畑雄三さんの『源流テンカラ釣りの知恵』楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)という本を買ってチラ見したところ(実はまだほとんど読んでません笑)、ブルーシートを使って野営しているのがなんだか楽しそう。
この本については読了した時点でまた詳しく書きます。

瀬畑さんは、複数人の場合は3.6×5.4mのブルーシートを、単独の場合はそれを半分に切って1.8×5.4mのブルーシートで瀬畑ハウスと呼ばれるコの字形の張り方をしているけど、今回私は1.8m×2.7mのシートで最低限雨をしのげるくらいの張り方でいくつもり。
ぶっつけ本番で大丈夫かね、ほんとに。

昨年ハンモック泊をした辺りまで遡ってなんとかブルーシートタープが張れる場所を探さなくては。これが本日の最大のミッション。


入渓点付近のこの広い砂地ならいける。だけど、明日の釣りのことを考えるともう少し上に上りたいなー。

 
林道ではそれほど感じなかったけど、河原の石の上を歩くと足腰が弱っているのがよくわかります。焦らず慎重に歩を進め、ロッドを振りたい気持ちをぐっと堪えて川を上ります。


この辺りには流木がたくさんあって薪作りには困らないな。でも、寝られるような平坦な砂地がないなぁ。
そもそもエアマットがあるから平らなら小石が敷き詰められたところでも良いのかも。


この岩の際の狭い砂地は? ちょっと狭いか。


この際、水から少し離れて一段上がった林の中が良いかも。
この林は昨年ハンモックを張った場所。
木がたくさんあってブルーシートは貼りやすいし、枯れ葉を集めればふかふかした床にもできそう。でもなぁ、川からあんまり離れたくないんだよね。


ここもちょっと川から離れすぎだし、周りに障害物が多くて夜はつまづきそうで危ないな。


この砂地はどう?
邪魔な石をどかせば、一畳分くらいのスペースはなんとか確保できるんじゃない。
それに、横に伸びた倒木の枝が上手い具合に利用できそう。

ここにしよう!

ブルーシートと流木で快適な寝床を作ろう!

 
例の折りたたみノコギリの登場。生木っぽい流木を切ってタープポールを作ります。
サクサク切れて調子良いです。

 
普通なら2本のポールを作ってニ隅のハトメに固定するところだけど、今回は上手い具合に流木の枝が横に伸びていたのでそれをポールのY字部分で持ち上げます。特に張り綱を使う必要はなく、上手い具合にバランスが取れています。
この横木にタープ(ブルーシート)を結びつける方針。

 
今回使うのはホームセンターで買った270×180cmのブルーシート。
一番薄いペナペナの軽いやつ。「完全防水ではありません」と書かれている通り、端の方は隙間があったりするけどまぁ十分です。なんと言っても、これ198円だしね!(笑)
それから、この前モンベルでまとめて30mも買った2mmの張り綱。

 
まずはグラウンドシートを敷く1畳分くらいのスペースを整地。
石をどかしてできるだけ平らに。写真1枚目の黄色矢印の石は動かないけどまぁ問題ないでしょう。
グラウンドシートを敷きます。

 
ブルーシートを広げ片側を石で仮固定。
オピネルで必要な長さに張り綱を切って、ほつれないように火で溶かして末端処理。
こういう作業でもSOTOガストーチ楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)は本当に便利。


こんな感じに張り綱を自在結びでピンと張ってブルーシートで屋根を作ります。
自在結びについてはこちらをご参照下さい。
これでなんとか雨はしのげるかな。風があると無力に近いけど、ないよりはマシ(笑)

 
川は近いし一段高くなっているので万が一の増水でも問題なし。
後ろ側は石を追加してしっかり固定。いいんじゃないの、これで。

 
ここまでできれば一安心なので、濡れたタイツやウェーディングシューズを脱いで着替えます。濡れたものは干しとこう。

 
エアマットエア枕を膨らませてグラウンドシートの上に設置。試しに寝てみると、頭下がりになっているので逆向きに寝ることにしました。
むふふ、これは想像以上に快適だよ。


寝室からの眺め。やっぱり川が見えないと落ち着かない。
一段上の林の中ならいくらでも良さそうな場所はあったけど、調理用に水を汲むのも面倒だし林の中ってなんだか怖いじゃん、太い木の陰から幽霊出てきそうで(笑)

 
モンベル ブリーズドライテック スリーピングバッグカバーモンベルオンラインショップで見る
今回新たに装備品に加えました。ブルーシートタープの場合、寝袋は湿気を帯びやすいし雨が吹き付ければびしょ濡れになってしまうので、シュラフカバーがあれば安心。
とてもコンパクトで、広げるとこんな感じ。
この中に寝袋を入れれば快適環境の出来上がり。

 
それから今回の秘密兵器。こんなに小さいですが、収納袋から出すと自動的にびよーんと広がります。これ、野宿する時に虫からの攻撃を防ぐために顔の部分を覆う蚊帳なんですよ。
モンベル バグプルーフスリーピングネットモンベルオンラインショップで見る


こんな風に寝袋の頭の方にすっぽり被せて使います。
私はずっと前からこんなのがあれば良いのにと思ってたんです。
どしゃ降りの中フライシートを被って寝ていた体験から、タープ泊の最大の問題は「虫からの攻撃をどう防ぐのか」なんですよね。
だけど、源流タープ泊が釣りの本で取り上げられても、なぜかそれについては全くノータッチ。源流へ行く人たちはいったいどうしてるんだろう??と前から疑問でした。

以前テストした時には上から吊り下げる蚊帳を使ってみましたが、あれは裾に隙間ができてしまうし出入りがかなり大変だったんですよね。これなら、いけるかも。

ブルーシート泊にはなくてはならない焚き火

 
次は焚き火の準備です。
ブルーシートタープ泊の場合、焚き火は必需品です。
側面と前方はガラ空きだけど、焚き火があればぐっと安心感のある寝床になります。
そんなわけで、お気に入りのピコグリル398の登場です。

今回の釣行は、ブルーシートタープとピコグリルの実践テストのためのものだと言っても過言じゃないです。

 
ピコグリル398はほんとに設営が簡単。ぱっと広げるだけなので30秒以内に設置完了。
今日は河原ではなく林の中でも焚き火も想定していたので、写真2枚目のカーボンフェルトも持参。
これを焚き火台の下に敷いておくと、落ち葉や木の根など燃え移りそうなものの上でも安全。
ただ、今日は出番はありません。


それから、今回持参した照明器具。一番右のは前から持っているモンベルコンパクトランタンですが、左の二つは今回新たに購入した物。

 
これ、ジャンプスターターの記事の最後に紹介したモバイルバッテリーとしても使えるランタン。これを頭上の枝に設置して、コンパクトランタンはテーブル(と言っても石だけど)に。
ヘッドライト楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)は頭に装着。これで万全。
今回購入した二つの照明器具はいずれも秀逸です。特にヘッドライトは特筆に値するので、詳細は後日改めて書きます(後日追記:こちらに詳しく書きました)。

ここまで準備できたので、ちょっと釣りをしようかなと思ったけど、いやいや今日はブルーシート泊なので焚き火が命。たくさん薪を作らなければ、と思い直しました。

 
根っこごと流れてきた木がある場所なら薪作りも簡単。でも、こんなのが流れてくるってことはかなり荒れる時があるってことだよね。
ノコギリでせっせと薪作り。


直径1cmくらいの枝から、10cmくらいある太いものまで用意。
もっとたくさん作る予定だったけど、写真左端の直径10cmくらいあるのはこのノコギリだと刃渡りが短いのでかなり疲れます。切れ味は良いんだけどね。
源流で一晩燃やし続けるだけの薪を作ろうと思ったら、例のSAMURAI鋸 騎士を使った方が数段楽だと思う。
まぁ、今回は調理して寝るまで燃やせるだけあればいいか。

ピザも焼き鳥も焼けるピコグリル398

 
ブルーシート泊の他にもう一つ新しいことをやってみます。
ピザの生地を作ります。薄力粉75gにベーキングパウダー1.5g、塩1.5gを入れて持ってきています。百均のお椀にそれを入れて、オリーブオイル小さじ1.5を加え水40mlを加えてこねます。

 
大体40mlくらいの水を入れてこねたけど水が少し足りない感じだったので、追加したら今度は多すぎてちょっとベトベトになっちゃった(T_T)
蕎麦打ちをしている身としては恥ずべき状態。
まぁなんとかなるでしょ。ビニール袋に入れてしばらく発酵させておきます。

辺りは薄暗くなってきています。途中で釣りをしてたら間に合わなくなってたかも。

 
焚き火を開始します。今回も麻紐をほぐして火口にして、ファイヤースターターで着火。
ガストーチで着火すりゃいいじゃん、って話なんですが(笑)

 
火吹き竹に付属のファイヤースターター、金属棒の方は良いんだけどブレードがイマイチ使いにくい。モーラナイフの背を使った方が良いです。
ともかく、問題なく着火。
火が右の方に寄っているのは、風が左側(上流側)から吹き下ろしてきているから。

 
徐々に太い薪をくべていきますが、相変わらず風が吹き下ろしていて火が右に偏っちゃう。
ブルーシートハウスの側面から見ると、焚き火の位置関係はこんな感じ。
敢えてブルーシートの屋根の端に火がかかるくらいの位置で、ブルーシートが溶けたりしないかテスト中。


水際からみるとこんな感じ。結構立派にできてるじゃん(笑)
うまい具合に横渡しになっている流木が生きてるね。
これは『水際ハウス』と名付けることにしよう。


ピザの生地はもう少し寝かせておいて、焚き火でマイタケ入りのチゲ鍋を作りつつ焼き鳥でも焼こう。

 
本日は大雪渓で乾杯!
焼き鳥は焚き火の強さを見ながら火の弱い位置に移動。
このスピットと呼ばれるUの字をしたシンプルな2本の焼き串兼ゴトク、ピコグリルを調理に使いこなせるかどうかはこのスピットの使い方が鍵を握っています。
鍋を乗せるだけでもバランスを考えてスピットの位置と鍋の位置を決めないといけません。

バランスを取るという意味ではいつも使っているマイクロマックスU.L.も三本ゴトクでかなり不安定。おそらく「これは使えない」と思っている人もいると思います。
でも慣れてくると鍋の重心がとれるようになって全く問題なく使えるんですよね。

焼き鳥はうまいねー。
ただ、今回はスーパーで出来合いの焼き鳥(もも)を買ってきたので5本しかない。次回は自分で味付けした鶏肉をもってきて現地で串に刺して焼きたい。その方が格段に美味いはず。

 
さて、いよいよピザを焼いてみよう。
山フライパンに打ち粉を振り(打ち粉と言ってもさっきの粉をを少しだけ取り分けておいたものだけど)生地を円形に伸ばします。
ピザソースはケチャップ大さじ3、マヨネーズ大さじ1、醤油小さじ1弱の割合で混ぜ、おろしニンニク1片分を混ぜるだけ。場合によってはおろしニンニクはなくても良いです。
野外でやる場合は分量は大体で良いですよ。

 
円く伸ばした生地の上にピザソースをスプーンでペタペタ広げます。
その上に、スライス玉ねぎ、ベーコン、アスパラを乗せます。

 
持参したとろけるチーズを乗せて、ピコグリルの下に置きます。


薪をくべて火力は強めを維持。これで焼けるかな。

 
チゲ鍋はグツグツ煮えてきました。肌寒い時はやはり鍋物に限るね。でも、今は目の前に焚き火があるから少し熱いくらい(笑)
ピザはなかなか焼けてこないので、ちょっと火の上に移して底面を焼いてみよう。

 
少し底を焼いたら山フライパンを手で持ってピコグリルの底面に付くくらいまで近づけてしばらく焼きます。
最初からピコグリルの下に石を置いて、もっと火に近づけるようにすれば良かった。
残り2本の焼き鳥も追加。あーあ、こんなに良い火があるのに焼く物をもっと持って来れば良かったなぁ。というか、イワナの一尾でも釣ってればなぁ。でもそれをやっていたら、十分な薪確保はできなかったとも思われ。


焚き火ピザできましたー!
チーズはもっとたっぷりでも良かったなー。
食べてみると、生地はちょっと固めに焼き上がったけど意外なほどちゃんとしたピザになっていてビックリ。美味い!!

この写真を見て気付いたけど、ピザの上にちょっと灰が落ちちゃってるね。まぁ、そんなの気にするほどのことじゃないね、野外調理では。
次回は、ピコグリルの下に石を置いてその上に遮熱板としてアルミホイルを敷けばもっと短時間で上手く焼けるんじゃないかな。

 
次第に闇に包まれていく渓流でこんなピザが食べられるとは幸せ。

病院のベッド vs 水際ハウス、どちらが快適に眠れるか。

満腹になって酔いが少し回ってきたところで、ちょっと周囲を点検しておこう。
ヘッドライトをONにして、調理のために広げた荷物を少しまとめたり、水際ハウスの張り綱がしっかり固定されているか、怪しい人影がないか(あるわけないだろう)チェック。

 
写真1枚目はヘッドライトを弱点灯で川を照らしたところ。薄ぼんやりとしてますね。
写真2枚目は強点灯。かなり広範囲に釣りができそうなくらいに明るく照らされてビックリ。
単三乾電池1本でこれは凄い!


だいぶ暗くなってきましたが、時間はまだ7時を少し回ったところ。
ランタンは消してしばらく焚き火でも眺めて過ごそうかな。

 
グラウンドシートに座って手が届く位置にピコグリルを設置したので、火が大きくなるとちょっと熱いくらい。ブルーシート屋根までの距離は1.5mほどしかないけど、シートが溶けるようなこともなく問題ないことはわかったので、次回からは雨が降っていなければもう少し火を離そうと思います。

8時頃になって薪はまだたっぷり残っているので、直径10cmくらいある太い薪を2本投入して眠ることにします。ある程度は火が保ってくれるんじゃないかな。
ブルーシート下の気温を計ると、17℃。快適です。
例のバグプルーフスリーピングネットは、ほろ酔い状態で上手く潜り込んでシュラフとシュラフカバーのファスナーを閉めるのが大変そうだったので、今晩は使わないことにしました(笑)
今のところそんなに蚊が発生している様子もないし。


寝袋に潜り込んで薪を眺めていると心が落ち着きます。
点滴に繋がれて病院のベッドで夜を過ごしていたのがつい昨日のことのようでもあり、遠い昔のことのようでもあり、なんだか不思議な気分。
何かあればボタン一つですぐに看護師がとんできてくれる病院のベッドに対し、この水際ベッドは外界との隔たりもなく一見周囲は危険に満ちているけれど、私にとってはこの大自然の中のベッドの方が安心して眠れます。

後ろはブルーシートがしっかりとガードしてくれているし、前方は焚き火が守ってくれているのでなんだか安心感があるのです。
背面しか壁がなく三方が素通しなのにこんなに安心感があるのはどうしてだろう。やっぱり焚き火のおかげかな。

ハンモック、テント、ブルーシート、使ってみてわかったこと。

ハンモックは、しっかり体を包み込んでくれる安心感があるけど開放感はないんですよね。
テントの場合は、周囲をしっかり囲んでくれている安心感はあるけど、回りが全く見えないのってそれはそれで怖いんだよね。
ブルーシートはもちろんもっと軽量高性能な四角いタープに置き換えても良いんだけど、瀬畑ハウスのようにグラウンドシートを兼ねるっていう使い方はブルーシートならでは。

今回使ったブルーシートは税込198円! もっと大きいのだって数百円で買えちゃうんだもん。
それでいて繰り返し使える耐久性があるし。
いくら軽いとは言え、2万円も出してタープを買う気にはあまりならないですよねー。ちなみにハンモックのフライシートとして使っているモンベルミニタープはその形状により張り方が限定されるため、源流タープ泊用には向いていません。
源流タープ泊には正方形または長方形のタープが向いています。
ブルーシートと専用タープ、どちらが良いのかもう少し検討します。

焚き火を眺めながらそんなことを考えていたら、ブルーシート屋根ににポツポツと雨が落ちてきました。ヤバいな、これは。この水際ハウスでどこまで持ちこたえられるのか。
そう思う間もなく、雨音は急速に強くなりザァザァと本降りになってきました。
シュラフカバーのファスナーを閉め、コードをぎゅーっと引き絞って鼻と口だけ出したような状態で眠ることにします。

しばらくの間雨音が聞こえていましたが、そのうちそれが雨の音なのか水量が少し増した瀬音なのかわからなくなる頃には深い眠りに落ちていました。
こうして、釣行記なのに釣り竿を振ることすらないままブルーシート泊釣行の一日目は更けていったのです。

明日は良い釣りができるかな。

・・・つづく

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コメント

  1. どんなベッドや寝床も病院のベッドに張り付け見知らぬ天井よりは良いです(笑)それが渓流キャンプならブルーシートだろうとなんだろうと最高ですね!

    • Nori1022さん、こんばんは。
      病院で腕に点滴つながれて寝ている時は本当に辛かったです。その時はお医者さんの指示に従うしかない状態だったので諦めましたが、今から思うとゾッとします。
      渓流キャンプだと、寝床が少し傾いていたりデコボコしてたりしてるし、瀬音はうるさいし(笑)、でもぐっすり眠ることができて最高でした(^_^)

  2. こんばんは。
    いつもの生活が戻って良かった!
    今回の沢泊は理解出来ない人から見たら狂気の沙汰かも知れませんが、山や谷の環境に生き甲斐を覚える人には単なる日常ですよね。
    私はビビリなので沢泊未経験ながら、気持ちはよく分かります。長い入院生活の後なら尚更でしょう。私も山の奥地を目指しますが、深い谷に入ると不安はあるものの、山の一部になった気分で悩み事も何もかも忘れてしまいます。さて、翌日はイワナと対峙。どんな釣りになったのでしょうか。

    • 七流釣師さん、こんばんは。
      ありがとうございます。おかげさまで普通の生活に戻れました。
      「狂気の沙汰」って(笑)・・・でも、確かに全く興味のない人からしたら頭がおかしいとしか思えませんね(笑)
      沢泊は本当にビビリの私でも大丈夫なので、一度やってみて下さい。山との一体感が不安を取り除いてくれます。
      翌日の釣りですが・・・なんとも奮わない状況でしたがお読み下さい(^_^;)

  3. リハビリにしては本格的になってますね 確かに、タープって、なんで こんなに高いんだろうって思う物がありますね。今、4000円位のタープを検討中です。 でも、リコさんの記事を見ていると ブルーシートでもいいかなって思ってしまいます。 挫折ぎみで 未だにバックドア用のブルーシートタープもできてない状態だし。 動画を見ては妄想ばかりしてます

    • Kさん、こんばんは。
      いつもの三分の一くらいのスローペースで行動してました。川を歩くと足腰が弱ってしまったのでよくわかります。
      タープについて帰って来てからいろいろ調べてみてますが、高いタープはもっと軽いんだと思っていたら、意外と今回のブルーシート(250g)より重いんですよね。
      ますますブルーシートで良いような気がしてきてます。
      バックドア用ブルーシートはとても便利なので、ぜひ作って下さい(^_^)

  4. アハハ・・・
    やっぱり行ってるよ。
    しかも予想以上にワイルドだし。(笑)
    ホントにブルーシートって、コスパ高いですよね。
    そして、このワイルドな設定の中でピザって。
    いつものリコプテラさんが帰って来てくれて、嬉しいです。

    • kuniさん、こんばんは。
      もう少しマイルドな釣行にすれば良かったのに、入院の反動で渓流に泊まりたくなっちゃいまいまいした。ほんとにバカでしょ(笑)
      ブルーシートは当初はこの青い色がなんだか工事現場みたいであまり好きじゃなかったんですが、ジムニー用のタープを作ってから加工しやすいし耐久性はあるし安いし、良いこと尽くめなんですよね。
      ピザは次回はもう少しうまくできそうです。今回の釣行で本来の私に戻れました(^_^)

  5. おはようございます。
    リハビリは好きな事をするのが最大の効果ですね、私も術後の骨を心配して転んだらどうするのと言われながらも釣りに行きますが、動かさなければならない状況が自然の動きにはありますし、おっしゃる通り自然治癒力も増すでしょうね、でも、元気になれて良かったです。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      病み上がりなのであんまり無理をしないようにと思いつつも、ついつい自分の好きなことを思いっきりやりたくなってしまいますね。
      おっしゃる通りで、自然の中で体を動かすと体全体のバランスが良くなるというか、本当に自然治癒力がアップする気がします。
      ありがとうございます。これで、梅雨明けからはバリバリ釣りができそうです(^_^)

  6. テーブルの上で小物を巻いて自慢してる奴と雲仙の差が有るね
    現実に実施してる貴殿は見上げた者です、病気も逃げて行くよ
    口だけの病を持ってる人は見習わないとね、

    • 釣りお爺さん、こんばんは。
      今回山深いところで一泊したことで、身も心も復活できた気がします。
      他の釣りでもそういう面はあると思いますが、特にフライフィッシングの場合は現地に釣りに行くのが半分で、残りの半分はテーブルの上でフライを巻いたり道具の手入れなんかを楽しむ釣りだと思います。
      体の具合や仕事の都合なんかでそんなに釣りに行けない人もいるでしょうし、楽しみ方は人それぞれで良いんじゃないでしょうか(^_^)

  7. 復活おめでとうございます。
    僕は風邪こじらせて会社休んで布団の中でレポ拝見してます。

    全然リハビリじゃなくて、本格的だと思うけど!
    ブルーシートなら火の粉で穴が開いても気にならないし、
    一番良いのかもしれませんね。

    ピコグリルも良い感じですね。
    僕はこの前VARGOのhexagon買ったのだけど、
    ピコグリルの方が断然良いですね。

    2日目のreportたのしみです。

    • OFKENさん、こんばんは。
      ありがとうございます。おかげさまでほぼ復活できました。
      え、OFKENさんは風邪ですか。今日辺り回復されていると良いのですが。
      やっていることは本格っぽいけど、行動スピードをいつもの三分の一くらいに落としてリハビリモードにしてました(笑)
      今回のブルーシートはなんと言っても198円(税込)ですからね!
      バーゴのヘキサゴンもコンパクトでミニマムスタイルなら良いと思いますが(ソロストーブも同様)、ピコグリルを使ってみると想像以上にしっかりとした焚き火ができるので、タープ泊ではこちらかな、と思っています(^_^)

  8. こんばんは。
    おや、早くも渓流泊とは、さすがにワイルドですね (^_^)
    今後の記事が楽しみです。

    私も4月に行って驚きました。
    まだ工事前でしたが、
    工事が始まれば、もう通れないと諦めていましたが、
    通れるんですね。朗報です。
    近いうちに行きたいな。

    • wakudokirunさん、こんばんは。
      ワイルドな感じですが、少しマイルドに行動してました(笑)
      さすが、ここがどこかおわかりなんですね。
      私が行った時は、崩れ落ちた林道のところをちょうど工事していて通してくれましたが、ここの工事が終わってさらに上の崩落箇所の工事に入ると徒歩でも通れなくなる可能性もありますね。その辺りなんとも言えませんが。
      ところで、この川、今回私が入った区間はこれで3回目ですが、今回もあまり釣れませんでした(苦笑)
      wakudokirunさんは釣果上がってます?

  9. こんばんは。
    アングリです。
    リハビリと呼ぶには相当にハードです。
    でも、これで、野生が蘇り、自然治癒力倍増で、完全復活でしょう。

    • ハックルさん、こんばんは。
      あれ? 師匠のハックル70さんとは、別の方ですよね?
      ハードな釣行に見えて、実は普段の三分の一くらいのスピードでゆっくりのんびり行動してましたので(笑)
      私の場合、山の中に泊まると本当に自然治癒力が向上しているんだと思います。帰って来てから膝の上が筋肉痛になってますが、それも心地よい程度なので、次回からは完全復活釣行ができると思います(^_^)

  10. こんばんは。
    こっそり見させて頂いています。ここまでの装備、準備、料理、流石です。更なる進化を楽しみにしています。

    • yoshisbar さん、こんばんは。
      いつも見ていただいてありがとうございます。できれば、こっそりではなく堂々と見て下さい(笑)
      今回は初めてブルーシートをタープ代わりにして泊まってみました。焚き火台や照明器具は今回の物がかなり使えることがわかりましたが、タープ泊装備はもう一度しっかり軽量化も含めて見直そうと思っています。
      yoshisbar さんも渓流行ってきたんですね。これからゆっくり読ませてもらいます。またお気軽にコメントいただけると、嬉しく思います。(^_^)

  11. 野営復帰うらやましいです
    さっき試しに8kgのザック担いでみたら
    しっかり鎖骨痛かった
    先生に聞いても2ヶ月は無理ですねって言われてしまいました
    当分は日帰りに専念です

    • Ctcn さん、こんばんは。
      おかげさまで、本来の私の生活に戻れました。
      私の場合は炎症さえ治まればOKですが、骨折の場合は大変ですよね。くれぐれも無理をせずに完治してから野営釣行にお出かけ下さい。
      でも、日帰り釣行が楽しめるなら大丈夫ですね。
      梅雨明けはテレストリアルの季節にもなり、いよいよドライフライ最盛期ですね。お互い楽しみましょう(^_^)

  12. 渓流泊、、ワイルドですね。ブルーシートタープ泊だと尚更ワイルドに見えちゃうのは何でだろう?w 「わんぱくでも良い、逞しく育って云々」って昔ハムを焚火で焼くCMがありましたが、ピザを焼く所が今時な気がしますねw 焚火を見ながら、お酒をチビリチビリとやる、最高な時間ですねうらやましい。(笑)

    • ポンタさん、こんばんは。
      最新鋭の生地でできている高いタープに比べて、安くて昔からあるブルーシートは無骨な感じがしてワイルドに見えるんじゃないですかね。
      今回私が使った一番薄いブルーシートは端の方は隙間があって雨漏りしちゃうし、そういう意味では実際にワイルドなんですけども(笑)
      ハムを焼くだけでも、普段より美味く感じますよね。ピザは次回はもっと上手く作ろうと思います。
      焚き火と酒さえあれば怖いものはないです!(気が大きくなっているだけ笑)

  13. 沢でオープンでキャンプするのはちょっと怖いですね。
    ブルーシートでもついつい囲んでのキャンプに自分はなります。^^;
    複数なら良いのですが一人だと閉じます。(笑)
    薪も豊富で良いロケーションですね。
    忙しい合間にキャンプ&温泉に行きたいです。