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天然木でタモを作ろう!(その3)

タモ作り
この記事は約3分で読めます。

前回はちょっと失敗もありましたが、なんとかタモの枠を円く接着して表面を削り、形としては出来上がりました。

今回はいよいよ塗装です。

天然木でタモ作り|新うるしで塗装


なんとか形にはなったタモをこんな感じに部屋にぶら下げて塗装します。

 
塗料は釣具やDIY用に売られている新うるし楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
を使います。
この新うるしは、漆のような仕上がりで漆よりも簡単に塗装できる塗料です。成分明記されていないですが、カシューのような樹脂由来の塗料だと思います。
ランディングネットの塗装は写真2枚目左側の筆を使いましたが、タモ枠はもっと細いのでもっと小さい平筆を用意。

木目というか削りムラというか、これで良いのだろうか?

 
新うるしの色は透(スキ)に濃茶をほんの少し混ぜるのが良い、とハックル師匠が書かれていたのでそのまま従います。専用薄め液で薄めます。

 
枠を塗って、柄も塗ります。


柄を塗り始めたらこんな風に木目というか削りムラのような模様が浮き出てきちゃった。
柄を削った時は綺麗だったのに、こんな感じになっちゃうとは。
このまま塗り重ねていくとどうなるんだろう。

 
とにかく一旦このまま乾かします。
乾いてから、色が濃くて皮のように見えるとところを削ってみることにしました。つまり、部分的に塗料も落としてしまいます。

 
部分的に削るとさらにムラになりそうだから結局柄は全部もう一度削り直し。

塗って乾かし水研ぎ、を繰り返す

 
そして、もう一度塗り直し。
「透」に「濃茶」を爪楊枝で少しだけ出すくらいにして再塗装。
やばい、ちょっと薄めすぎちゃったか。塗料を追加して調整。
前回部屋に吊るして塗装したら、匂いが籠っちゃって大変だったので、実家のガレージで作業することにしました。


一晩乾かしました。
柄の部分はまだ一部削りムラが残っていますが、今回はこのまま塗り重ねてみます。


800番の耐水ペーパーに水をつけて軽く削ります(水研ぎ)。
あくまでも軽くです。新うるしは柔らかいので、力を入れすぎると削りすぎてしまいます。
削ったらまた塗って乾かし、また削って塗って乾かし、を繰り返します。


3回塗り重ねてこんな感じです。

 
5回目。
軽く水研ぎして、もう少し塗り重ねよう。

 
7回目。
ペーパーを1000番にして水研ぎ。柄と枠を軽く磨いて、柄の角の部分は少し削り落として色を薄めに。

何回塗らなきゃいけないってことはないけど、結局8回塗り重ねました。最後はペーパーがけせずに塗ったまま完成です。

出来上がったタモ。問題点もいろいろあるけれど


完成しました!


枠は概ねきれいに塗れているかな。


接合部分を木工パテでごまかしたところも、まぁそれほど気にならない程度に。


柄の削りムラも新うるしを塗り重ねると「味」が出て悪くないです。


柄の上部。塗りムラも「味」と言ってしまおう。
「味」って便利な言葉ですね(笑)


柄の下部。
ヒートンをちょっと深く埋め込みすぎたり塗料がついたりしてますが、まぁ実用上は問題ないです。


実用品としてはなんとか使えそうです。
今更ですが少し問題なのは柄と枠の角度が付きすぎているということ。
もう少し浅い角度に調整した方が良かったと思います。
ともかく、今回はこれに網を取り付けてみます。

・・・つづく

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コメント

  1. おはようございます。
    見事に出来ましたね、流石です、確かに最初塗った時のムラには不安を感じますね、さらに塗り重ねる事でどんどん良くなってきます、味?を出すのも必要ですね、高い部分が擦り減った感じを出すのはこの塗り方の良い所です、透明うるしで最後の仕上げをすればさらに丈夫になります。
    背中にぶら下げるなら角度の少ない方が良いですね、角度修正は枠の付け根のうるしを左右7~8センチずつ削り取って木部を露出させ、この部分に蒸気を集中的に当てて直す事も出来ますが、心臓の手術並みの危険を伴います、これはこれとして腰に差すタモにし、また山でモミの木を見つけるのも一法です、私も何人か作る人のお手伝いをしたことが有りますが、ここまで出来る人は見た事はありません、毛ばりにしてもタモにしても是非同県人として継承してもらいたいです。

    • ハックル70さん、こんにちは。
      塗り始めた時の色ムラは不安度満点でした(笑)
      最後に透明うるしを塗ると良いんですね。ありがとうございます。
      今回は柄と枠の角度が付き過ぎてしまいました。ここから修正も可能なんですね。でも、心臓手術並の危険を伴うとは!? ちょっと手が出せないのでこれはこのまま使うことにします。
      次回作る時は枠を25cm径にして、角度も浅く修正して源流にも持っていけるようなタモを作りたいと思います。

      ハックルさんに褒めて頂けるのは何より嬉しいです。そもそもハックルさんとブログで交流していなければ、自分でタモを作ろうとは思わなかったでしょう。本当にありがとうございます。
      やはりハックルさんは、釣り、釣り道具作り、毛鉤巻き、きのこ狩り、山菜採りなど全てにおいて私の師匠です。これからもいろいろ教えてください。今後ともよろしくお願いします。

  2. いやいや、とっても「味」のある(笑)、良い雰囲気を醸し出しているではないですか。
    冗談はさておき、とても良い出来ですね。^^
    お気に入りの自作の道具を手にすると、それだけで釣果アップする気がします♪

    • kuniさん、こんにちは。
      ありがとうございます。「味」だけはあるでしょう?(笑)
      塗り重ねていくうちに少しずつ良い雰囲気になっていくのが、自然素材の良さですね。
      この「新うるし」という塗料は気に入りました。塗り重ねると独特の深みと艶が出ます。

      自作道具で釣果アップしてくれると最高なんですが、同じ一尾でも自作釣具でキャッチできれば嬉しさ倍増しますね。

    • 凄く綺麗な仕上がりですね 私も、リコさんみたいな器用さが欲しいです。            私は、メルカリで買ってしまったので、ネットだけ張り替えます。

      • Kさん、こんばんは。
        写真だとアラが見えませんが、細かい部分は怪しいところがあります(笑)
        私そんなに手先が器用じゃないんですよ。とにかく最後までやり通そうという執念だけはありますが。
        メルカリって本当にいろんな物売ってますよね。最近私も不要になったものをメルカリで売っています。

  3. おはようございます
    ナカナカと言うより、相当に良い出来ですね。
    木の枝ってのは、元々が根っこから葉っぱに水分を運んだり、葉っぱから各所に養分を運ぶ通り道の役目もありますから、液体は滲み込み易くて、滲み込みに方向性があるのが当たり前なんでしょう。
    その延長線上で、漆の滲み込みやすい部位と滲み込みにくい部位でマダラになるのが自然なんでしょう。
    が、そんな枝表面に、初回塗りで液体が通らない樹脂膜が出来てしまうと、その後は滲み込み差は出来ないので、塗り重ねるほどにマダラは緩和されるばかり。
    そんな緩和され続けたマダラが味になるのは、天然素材を丁寧に耐水コーティングした証でもあり、そんな丁寧な仕事の足跡は立派な味です。
    実に良い雰囲気のクラフトです。

    • マンボウさん、こんにちは。
      ありがとうございます。ハックル師匠のおかげでなんとか形になりました。
      自然素材は均質でないので、どうしても歪みやムラが出ますね。それを上手く利用して生かすのが自然素材を使った工芸の技術なんでしょうね。私はその辺りのさじ加減がわからないので、これから何回か作って少しずつ上達できればと思います。
      不満な点もいくつかありますが、とりあえずこのタモに網を付けて川に持ち出して使ってみます。