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過酷な環境でも頼れるCB缶バーナー|レギュレーターストーブ TriTrail ST-350

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この記事は約10分で読めます。

当ブログを読んでいただいている方はご存じだと思いますが、私は渓流釣りに行った時によく川辺で調理しています。一泊、二泊釣行の時はもちろん、日帰りでもよく『渓流メシ』と名付けて調理を楽しんでます。

渓流メシを作る時のストーブ(調理用バーナー)はマイクロマックスULMUKAストーブをメインで使っています。マイクロマックスULはとにかくコンパクトで軽量なのが魅力。
MUKAストーブはガソリンを燃料にしているので、過酷な真冬でも安定の高火力なのが魅力で使い分けています。

CB缶タイプで火力が安定しているバーナーを選ぼう!

今回ストーブを新たに購入しようとしたきっかけから書きます。
渓流バックパック日帰り釣行では手軽に使えるガスストーブ、マイクロマックスを主に使っています。

購入時は、とにかく収納時のコンパクト軽量な点を最重要視し、あとは炎が広がるタイプのバーナーということで選びました。
もう8年間使い続けていることになりますか。
今まで特に不具合もなく、今でも調子良く使えていますが、8年使って弱点も分かってきました。
一つは風に弱いこと。もう一つは、寒冷地用のガス(例えばSOTOパワーガス)を使っても、低温下では火が不安定になることがあるという点。

そこで、今回は「風に強くて安定した火力」にポイントをおいて、新たに購入しようということになりました。
そうなると、やはりSOTOの製品になるかなぁ。SOTOなら比較的安価で手に入りやすいCB缶が使えるタイプでも風に強くて安定した火力の製品があるから、そっちにしようかな。

つまり、SOTOのCB缶仕様でマイクロレギュレーターを搭載した製品。
その中で、できるだけ収納サイズがコンパクトで軽量なもの。ということになりますかね。

そして選んだのが、SOTO(新富士バーナー)の TriTrail(トライトレイル) ST-350。

安定の火力で風に強い軽量CB缶ストーブ|SOTO ST-350 レビュー

ST-350仕様

製品サイズ 幅138×奥行156×高さ111mm (使用時・本体のみ)
幅112×奥行 47×高さ113mm (収納時)
重量 135g(本体のみ)
材質 バーナー/器具栓つまみ/点火レバー:ステンレス
ゴトク:チタン
ボンベホルダー/点火スイッチ:樹脂
収納ポーチ:タイベック
発熱量 2.6kW(2,200kcal/h)
※気温25℃無風状態で点火後から5分間の燃焼データより算出
使用時間 約1.5時間 (ST-760を1本使用時)
約1.0時間 (ST-711を1本使用時)
約1.3時間 (ST-712を1本使用時)
※気温25℃無風状態で点火後から30分間の燃焼データより算出
使用燃料 CB TOUGH(シービー タフ)(ST-711 / ST-712)
SOTOパワーガス(ST-760)
SOTOレギュラーガス(ST-700)
点火方式 圧電点火方式
付属品 収納ポーチ(素材:タイベック)
耐荷重 2kg

ホームセンターの格安CB缶でも安定した炎

 
SOTO Tritrail ST-350楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
今回はCBタフ缶セットを購入。
中身は本体の他、収納袋と取扱説明書。

 
シリアルナンバー入りのプレートが付いていて、なんとなく信頼できる感じしますね。シリアルプレートなくてもSOTOの製品は信頼してますけども。
本体は折りたたんだ状態でこのくらいのサイズ感。CB缶タイプとしては、かなりコンパクト。

 
写真1枚目はマイクロマックスを収納した状態。写真2枚目がST-350を収納した状態。
さすがにマイクロマックスと比べると大きく見えますが、比べる相手が悪い。
重量はマイクロマックス56gに対して、ST-350は135g。これも比べる相手が悪く、CB缶タイプでは最軽量クラス。

 
折りたたまれた足を開くとこんな感じ。
写真2枚目は、マイクロレギュレーターを搭載したすり鉢状の火口。これが風にも強く、安定した火力を発揮する要です。

 
写真1枚目の黄色矢印はガス缶への熱を遮断するための遮熱板です。ST-310に比べるとかなり小さくなって、大丈夫かねこれで? と思っちゃいますが、軽量化のために必要最低限の大きさで効果を発揮できるように計算されているとのこと。
写真2枚目の黒いパーツにCB缶を装着します。
このストーブに推奨されているCB TOUGH楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)というガス缶がありますが、とりあえずホームセンターで売っている安価なガス缶をセットしてみます。

 
ガス缶側の切り欠き(写真1枚目黄色矢印)を合わせて、時計回りにカチッと止まるところまで回します。


セット完了。

早速着火してみましょう。

 
火力調整つまみを左に回すとガスが出るので、少しガスを出しながらその下の着火レバーを押し込んでカチっと着火。
火力調整つまみと着火スイッチが接近しているので、ちょっと操作しにくいですが簡単に着火。


炎はとても安定してますね。
微妙な火力調整も利いて、とろ火も問題なさそうです。バーナー部は全く文句ありません。

CB TOUGH(シービータフ)という名のアウトドア向けCB缶

 
ガス缶を取り付けた時と逆(反時計回り)に回して引っ張れば外れます。しっかりくっついていて、引き離すのにちょっと力が要りますが、そのくらいしっかり装着できていた方が安心ですね。
さて、少し上述しましたが写真2枚目がこのストーブを使う時に推奨のCB TOUGHというガス缶です。セット購入したものは容量125gの小さいタイプですが、他に一般的なカセットガスと同サイズの容量220gのものがあります。

 
普通のCB缶と比べると、見た目でまず違うのはキャップ形状。高さのない平たいキャップになっています。
写真2枚目を見てもらうとわかりますが、普通のCB缶のキャップはザックなんかに入れて持ち運ぶと外れやすいんですよね。それを改良してノズルをしっかり保護できるということと、上部の切り欠き部分もカバーしてひっかかりがないようにしています。

それから缶の素材も普通のCB缶より肉厚のものを使い耐圧性の高い容器になっています。真夏にも安全に持ち運べるので安心ですね。

ガスの成分はイソブタン、ノルマルブタン、プロパンの3種を混合しているので、−5℃の環境下でも安定した火力を提供します。

以前からあるパワーガスも『ブタン+プロパン』なんだけど、中身は一緒?
SOTOさんにはその辺りをはっきり書いておいて欲しいところ。

 
ガス缶を装着するにはまずキャップを外さなければいけません。そしてこのキャップ、CB缶、OD缶を問わず失くしやすいんですよね。
CB TOUGHのキャップにはちょっとした工夫があって、缶の後ろに装着しておけるんです(写真2枚目)。これは素晴らしいアイディア!

 
CB TOUGHも装着して着火してみます。もちろん問題ないです。

普通のCB缶を装着するとゴトクが不安定に?

ここまで室内の平らなテーブルの上でテストしてますが、ちょっと気になる点が。

 
このストーブ、ガス缶なしでも三本足で自立します。
写真2枚目の黄色矢印、奥二本はゴトクと一体の足、手前一本はガス缶装着部下に小さな足が付いています。

 
で、ガス缶(パワーガスのガス缶使ってますよ)を装着すると、三本目の足がほんの少し浮いちゃうんですよね(写真1枚目黄色矢印)。これは一体??
ゴトクと一体の足二本とガス缶で支えてることになっちゃうよね。ガス缶を左右に揺すると、ゴトク一体の足が浮いてガタガタしちゃうじゃん(写真2枚目黄色矢印)。
ん?

じゃあ使用推奨されてるCB TOUGHならどうなの?

 
確かに、これなら三本目の足が浮かない(写真1枚目黄色矢印)。
缶を揺すってもゴトク一体の足は浮かないしガタガタもしない。全く揺れない訳ではないけど。


CB TOUGHは普通のCB缶より缶径が1mmほど小さいことが発覚(黄色矢印)。
これ、何なの?
通常のCB缶サイズで安定する設計であって欲しかった。

このゴトクはちょっと滑りやすいかも?

もう一つはゴトクの滑りやすさ。

 
写真1枚目マイクロマックスの三本ゴトク。ギザギザが付いていて、鍋が滑りにくくなっています。
写真2枚目ST-350も三本ゴトクなんですが、金属棒を曲げたタイプで溝はついているもののマイクロマックスのゴトクに比べると鍋が滑りやすいです。このゴトクはチタン製で製品の軽量化には貢献してますが。

 
マイクロマックスの小さいゴトクより見た目は安定していそうなゴトクですが、鍋が滑りやすい。鍋底の素材や加工にもよりますが。

実際にアウトドアで使ってみる

すでに渓流メシで何度か使っていますが、上記で指摘した点はやはり実践でも気になります。

 
砂地のようなところだとガタも吸収されるんですが、石の上なんかでは安定感に乏しい。
そして、しっかり水平をとった場所でないと鍋が滑りやすく不安定になりやすい。写真2枚目の石が濡れているのは、一度鍋をひっくり返してしまったから(笑)


いくつか問題点を書いてきましたが、この写真のような砂地だと安定して使えます。
これは、お好み焼き作ってるところですね。
マイクロレギュレーターの威力は絶大で、火の安定度はマイクロマックスの比ではありません。ホームセンターの格安CB缶を使っても火が安定しているし、普通に空になるまで使い切れます。
すり鉢状の火口と相まって耐風性能も抜群。微妙な火力調整もできるので、調理用バーナーとしてはとても優秀。
火力の強さではMUKAストーブに軍配があがりますが、MUKAストーブは微妙な火力調整は苦手でトロ火はほぼ無理。繊細な料理はできません。

SOTO TriTrail ST-350 レビューまとめ

ST-350の良いところ

  1. マイクロレギュレーターによる抜群の火力安定性
  2. マイクロレギュレーター+すり鉢状火口による抜群の耐風性能
  3. 火力調整が自在にでき、調理向きの炎を操れる
  4. ガス缶タイプとしては、ほぼ最軽量、収納もコンパクト

ST-350の残念なところ

  1. CB TOUGH缶以外のCB缶を使うと水平面でもガタがある
  2. ゴトクがやや滑りやすく安定感が乏しい
  3. 点火スイッチが使いにくい位置にある(火力調整つまみと近すぎる)

ST-350の火力と耐風性能、微妙な火力調整ができて調理がしやすい点は大満足ですが、脚の安定感に関してはやや不満が残ります。地面に置いて使う時はそれほど気にならないかもしれませんが、テーブルの上ではやはり不安定です。CB TOUGHを使えば一応大丈夫ですが(それでもそこまでの安定感はない)、普通のCB缶と径を変えた意図が全くわかりません。

まぁ、いろいろ書きましたが、少し気を遣えば普通に使えます。すり鉢状の火口とマイクロレギュレーターは本当に素晴らしいし、結局のところ道具は使う人次第です。
ST-350、いくつかの点に気をつけながら、その上で私は使い続けますよ。安定した火力と耐風性能には満足してますので。

私個人で言えば、マイクロレギュレーター+すり鉢状の火口はとても気に入ったんですが、SOTOの他製品の方が自分には向いていたかも?と思っています。
それでは、どれが私にとっての最適解だったのか。

何を重視するかで選択が変わる SOTOのガスストーブ

軽さを捨ててCB缶タイプにこだわるなら


SOTO FUSION(フュージョン) ST-330楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
こちらは分離型の4本ごとくなので、安定性は期待できるし、ガス缶の遮熱を考えなくても良いです。ただ、ST-350同様金属棒(素材はステンレス)を曲げて作られたゴトクなので、鍋の滑りやすさはあるかも。
それと、重量が250gというのはST-350の135gに比べるとかなり重いかな。

CB缶を諦めてOD缶の軽量タイプなら


SOTO FUSION Trek(フュージョントレック) ST-331
楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
こちらはOD缶タイプの分離型。
大きな三本ゴトクで、不整地でも安定して使えそう。ゴトクもマイクロマックス同様のギザギザ付きの金属板タイプなので鍋も滑りにくいはず。こちらはST-330より少し軽くなって182g。


SOTO ウインドマスター SOD-310楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
マイクロレギュレーターを搭載した安定の火力と軽量を両立させようと思うと、これしかないか。
三本タイプでもマイクロマックス並の安定感はありそうなゴトク。別売りで4本ゴトクもあります。
重量は67gと超軽量。

当面買い足す気はないけど、私が次に選ぶとしたら…
やっぱり迷いますね。
つめかえ君を使ってCB缶に移し替えて使ってますが、CB缶でOD缶同様の火力が出せるなら使い勝手は抜群なんですよね。ST-330のゴトクをチタンのギザ板タイプに変えて軽量になれば一番いいんだけどな。つまりはST-331のCB缶タイプが出れば嬉しいです。

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コメント

  1. >私は渓流釣りに行った時によく川辺で調理しています

    ボクはてっきり、渓流メシに行った時によく釣りをしているのかと思っていましたよ。(笑)
    冗談はさておき、リコプテラさんの渓流メシは天才的です♪

    世間一般的な人がこの記事を書いていたら、「そんなに火器ばっかり集めてどうするの?」なんて思っちゃうけど「外メシ職人」のリコプテラさんなら、「そっか、やっぱりケースバイケースで使い分けることができるようにバーナーコレクションが必要かぁ」妙に納得します。^^

    CB TOUGHのキャップのアイデアは秀逸!
    これ考えた人は、かなりの外メシ好きな方かもしれませんね。

    と、これだけ記事に喰いついておきながら、ボクは車のすぐそば(もしくは車内)での使用が圧倒的に多いのでタフ丸Jr.一択ですけど。(笑)

    (kuni)