連日のキノコ狩り投稿です。
なんと9月下旬になっても本命山が絶不調の2025年キノコ狩り。
私はついに本命山の神様から見放されてしまったのか、それとも単なる気候変動によるのか。前回は、ちょっと浮気して天竜川を挟んだ東側の山へ様子見に行ったのでした。
そしたら手近なところを30分程度登っただけでそこそこの収穫があってビックリ。
これはやはり本命山の神様に見捨てられたんだ。長老アカマツのところへお詣りに行って、山の恵みとは関係ない願い事なんかしてるからそんなことになったのか。
ともかく、キノコが採れようが採れまいが、もう一度長老アカマツの元へ向かうのだ。
私は本当に見捨てられたのか|2025年秋 第5回キノコパトロール
出かけたのは10月1日です。
キノコ不調のまま、すでに10月になってしまった。今年のキノコはどうなることやら。
この日は午前中は雨予報だったため、お昼頃からいつもの林道をMTBで登ります。
ポツポツとアミタケを採りながら、先行者とすれ違う。
MTBから降りて林道を歩き、山を登り始めるとほどなくアミタケ発見。
アミタケにくっつくようにオウギタケもちらほら。
オウギタケはアミタケに寄生するキノコなのです。
アミタケは出始めのようで小さい物が多いですが、地道に採りながら徐々に腰ビクも重くなってきます。
すると、上の方から鈴の音が響いてきます。誰か下りてくるね。
姿が見えるところまで来たので挨拶すると、あまりこの山に通っているわけでは無さそうな方でしたが、そこそこキノコは採れたとのこと。先を越されてしまったか。まぁ、渓流釣りとは違って後追いでもある程度キノコは採れるから気にしない。
この辺り熊が生息しているので「お気を付けて」と声を掛けて別れました。
カラカサタケはスルー、アカヤマドリは傘表面が典型的なひび割れではなく大きく割れ目が入ったような状態だけど、全く虫食いのないきれいな状態だったので採取。
雨が上がり後光が射すかのように照らし出された地面に輝いていたのは…
マツタケ様でした。
3回続けて同じようなサイズのマツタケが採れていて、これは山神様が情けを掛けてくれているのか。まだ、完全に見捨てられてはいないようだ。ありがとうございます!
ポツンとショウゲンジ。サクラシメジもそこそこ採れます。
なんか、調子良くなってきた。
順調に腰ビクが重くなってきた頃にサプライズ
それから前回全く見当たらなかったモリノフジイロタケも少し出てきていました。これも例年よりかなり遅いです。採ろうと思えばもっと採れましたが、これは美味しそうな幼菌のみ少しだけ採取。
ウラベニホテイシメジも少しありました。
ほんの少しだけクリフウセンタケもありました。
そして、写真2枚目はカワリハツと言われるキノコだと思われますが、このキノコは傘の色が、
淡紅・青・紫・緑・オリーブ色
など何種類もあり、本当に同一種なの?と疑いたくなりますが、傘の色に変異があるから「カワリハツ」と名付けられている、非常に厄介なキノコ。これは淡紅〜紫っぽいタイプ。
そして、一応食べられるらしいけれど、現状はっきり判別できないので、もちろん食べませんよ、私は。でも、よく観察するために持ち帰ろう。
なんだかんだで腰ビクもかなり重くなり、今日はかなり採れて良かったー。
もうすぐ山頂だし、長老アカマツにお詣りして帰ろう。
と、思って登り始めると…
思わず、「おぉー!」と声を上げてしまいました。
アミタケが大きなフェアリーリングを形成して大発生しているではないですか。
そう言えば昨年ももっと早い時期だったけど、この辺りでアミタケをたくさん採ったんだった。

以前にも書きましたが、地上に出てくるキノコというのは胞子を飛ばすための器官(子実体)に過ぎず、地中に潜んで繋がっている菌糸体がキノコの本体なんです。
そして、このようにフェアリーリングを形成しているキノコは菌糸が全部繋がっていて一個の生命体である可能性が非常に高いです(厳密にはDNA鑑定の必要がありますが)。
そう考えるとここに生息しているアミタケはかなり巨大な生物だということになります。
そのことを知ってから私のキノコ探しの眼が変わりました。
キノコ一つ一つを探すのでは無く、地形や土壌の状態、周辺環境を見て、その山のどこにキノコ(菌糸体)が生息しているのか、そんなことを思いながら山歩きをするのが楽しくなりました。
アミタケは雨に打たれると傘に粘性が出て、そこに枯れ葉枯れ枝などのゴミが付着すると簡単には採れなくなってしまうんですよね。
このアミタケは、出てきてから雨に打たれていないせいか、とても綺麗。
こんなに綺麗なアミタケはなかなか採れないです。
このポイントでは極上のアミタケがたくさん採れました。腰ビクには入りきらず、リュックの中に入れてある小さいビクまでもがいっぱいに。
山の神様からの嬉しいサプライズでした。私はまだ見捨てられてはいなかったようです(笑)
これは出来過ぎ。バチが当たらないうちに、長老アカマツにお礼を言って帰ろう。
MTBで林道を下る途中、東の空にはまだ夏のような入道雲が西日を浴びて輝いていました。
本日の主な収穫:
ウラベニホテイシメジ、サクラシメジ、ヌメリイグチ、マツタケ、ショウゲンジ、カワリハツ(断定できず)、モリノフジイロタケ、アカヤマドリ、クリフウセンタケ、サクラシメジ、アミタケ
アミタケは全体写真の他にもこんなにどっさり。
アミタケの他にオウギタケも良質なものがこんなにたくさん採れたのは珍しいです。
一つ気になるのはショウゲンジが昨年同様ほんの少ししかなかったこと。この山では本来アミタケより先にショウゲンジがたくさん採れるはずなんだけど…
キノコは10月スタートが常識になってしまうのか。
今回ダメなら、本命山は今年はダメだろうと思っていましたが、10月になってやっと報われました。昨年同じ場所でアミタケがたくさん出た時期を調べて見ると、それは9月12日のこと。
今年は20日も遅れていることになります。昨年もキノコの出は遅かったのにもかかわらず、です。
キノコの出がこんなに遅かったのはこの10年来初めてです。もうすでに、「例年より遅い」という言葉は通用しなくなってきています。うちの辺りではキノコは9月末から10月頭に出始めるのが常識、ということになってしまうのかもしれません。
もちろん自然環境は移り変わっていくものですが、この10年での急激な変化には少し不安を感じますね。
ともかく、次回もがんばって山を歩いて(登って)みます。
コメント
最後の写真を見て、「そうそう、コレコレ!」キノコシーズンと言えば、この絵面だよね・・・と、独りで納得。^^
次回もたくさん採れそうかも?
こんなことを書いている今日にでも、また行ってらっしゃるような気もするけど。(笑)
昨日、下伊那第二回きのこパトロールに行ってきました。結果はアミタケが50本くらいと6センチくらいの松茸が5本とれました。これからに期待です。