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まだ寒かった幽霊の住む谷|天竜川水系テンカラ&フライフィッシング

フライフィッシングテンカラ釣り野外調理
この記事は約8分で読めます。

前回は崖からの滑落を免れたのは良かったものの、お昼に使うためのガス缶を忘れるというマヌケなことをしてしまったので、今回は念入りにお昼の道具をチェックして出発。
そんなものより釣り道具を忘れないようにチェックした方がいいんじゃないのか。

6月の上旬、私のお気に入りの源流の一つ、その名も「幽霊谷」へと向かうことにしました。

幽霊も震える水温|天竜川水系 幽霊谷

※幽霊谷とは私が勝手に付けた名前で、実在の河川名ではありません。


車止めに着いたのは7時半頃。今回も先行者の車はいません。このところラッキー続き。
川の上の方で工事をやっているはずだから、工事関係者が出勤してくる前にその地点を通過したい。
今日は天気が良くて、暑くなりそう。さぁ歩き始めよう、と思った直後下から何台もの車が上がってきて、私の前を通り過ぎて行きます。工事関係者の車だ。出勤早すぎません(苦笑)
仕方ない、とにかく歩き始めよう。

寸断された林道を乗り越え先に進む


微妙なバランスで大岩の上に乗っている大岩。良く見たらその岩の上から大きな木が生えているじゃん!


別角度の方がわかりやすいかな。
大岩の上に木が生え、岩を抱え込むように根が張りだしています。ろくに土も無い岩の上にこんな太い木(黄色矢印)が生えているとはビックリ。なんとなく『天空の城ラピュタ』を思い出したから、これはラピュタ岩と名付けておこう。

 
『幽霊に注意(笑)』の看板を過ぎ、川の様子を気にしながらの林道歩き。

さらに前進すると、あれ? 前方に重機が停まってない? 周辺にヘルメットを被った人たちも。川じゃなくて林道をいじってる?
近づいてみると、林道そのものを掘り起こしてるじゃん。これはさすがに通過できないな、今日は引き返すしかないか。
今は重機は動いておらず、とりあえず近づいていってみると、現場リーダーと思しき人が
「釣りですか」と声を掛けてくれたので挨拶して
「そうなんですが、通れないですよね、この状態では…」と引き返そうとすると、
「ここは深く掘っちゃったから通れないけど、そこを乗り越えて行ってもらえば」と崖際に設置された重厚なバッカンの方を指さして。
えぇっ!? あっさり通してくれるの?
通してくれるのはいいけど、あれを乗り越えて行くのね(笑)


難所を無事に通過し、川の様子を眺められる地点まで来てみると、
しまった、ここ最近雨がそこそこ降っているから増水してるね。ドライフライは厳しそう。

増水&低水温にドライフライは諦めテンカラでがんばる

 
入渓点に到着。時間は8時30分。
いつものモンベルっ子スタイルになって釣り開始。
気温14℃、水温7.5℃。水量がどうのこうのより、ドライフライには水温低過ぎ、ウェットウェーディングにも水温低過ぎの状態です(涙)

 
今日は例のニューフライロッドを持って来ていますが、迷わずテンカラ竿を伸ばします。
銀鼠鉤を結んで釣り上ることにします。
珍しく下流側から吹き上げる風が強いのがちょっと気にはなりつつ。

 
しばらくは全くの無反応。
この水温だともう少し日が高くならないとイワナも動き出さないかな。

 
イワナが心地良く定位するだろう水勢のポイントに毛ばりを打ちながら進みますが、いかんせん全体の水圧が強くポイントが限られます。そして、そのポイントも全くの沈黙。

 
膝上まで水に浸かると水温7.5℃は堪える。
一旦高巻き。途中で判別不能のキノコ。このところ川沿いでよくキノコを見かけます。今の時期のキノコは謎キノコが多いですが。


高巻き途中で見下ろした二段滝脇のプール。イワナが見えないかと目を凝らしたけれど、全く魚影は確認できず。

 
再び川に降り立ち、ここにはイワナがいるだろうという淵を大岩の上からそぉーっと覗き込んで見るけど、魚影は見当たらず。
うーん、イワナたちは岩陰でじっとしてるのかね。こりゃ、厳しいぞ。


ここで再度高巻き。右を登ってみよう。

 
苔むした大岩群を登っている途中に小さなキノコ発見。


よぉーく見ると、ナラタケの幼菌っぽく見えるけど、どうだろ。

全く反応ないままお昼を食べて気分転換

 
そうこうしているうちに、全く魚の反応が無いまま2時間が経過してしまい、ちょっと早いけど気分転換にお昼を食べることにします。
今日は忘れずにもってきたホームセンターの格安CB缶とST-350

 
安定感あまり良くないST-350をなんとか大岩の上に設置。
そして、いつものアルミパーソナルクッカーの二段調理システムでご飯を炊きつつお湯を沸かします。
ご飯が炊き上がったら火から下ろしてそのまま10分ほど蒸らします。

 
昨夜作ったキーマカレーをタッパーに入れて冷凍して持って来ました。
3層綱フライパンに入れて加熱。

 
キーマカレーは材料持って来て現地でも手軽に作れますが、ひき肉が倍量あったので昨夜作っちゃって冷凍しておいて、半分を持って来ました。
それから、これも昨夜作った温泉卵。

 
コンビニで調達してきたワンタンスープ。
それからタコとブロッコリーのバジルサラダ。このバジルサラダ、最近のお気に入り。


そんなわけで、手抜きのお昼ですが完成です。
温泉卵、ちょっと加熱不足でしたね(笑)

本日の渓流メシ
・ニラ入りキーマカレー温泉卵のせ
・タコとブロッコリーのバジルサラダ(コンビニ調達)
・ワンタンスープ(インスタント)
・食後の紅茶

実家製のニラがたくさんあったので入れてみましたが、イケます、このキーマカレー。
今日も満腹満足です。

ようやく活性が上がりだしたイワナたち


イワナは全然出てこないし、少しのんびり休憩して、釣り再開。
12時前の気温18℃、水温9℃。水温少し上がってイワナが動き出してくれればいいんだけど。
期待は裏切られ1時間弱は全く反応がなく…まさか今日はボウズってことはないよね、と思い始めた頃、


この落ち込みの肩に定位するイワナ発見!
これでボウズは逃れられそう。
さっそく銀鼠鉤を打ち込んでみます。一発で食って…来ない。あれ??
二度、三度打っても、ダメ。見えているイワナに動揺して、1投目にハリスで水面叩いちゃった?
毛ばりをスギッパ巻きに変えてみてもダメ。ヤケクソでエルクエアカディス#14を投げたら、するするっと前方に逃げてしまいました。どうなってんの??

諦めて前進します。

 
銀鼠鉤に戻します。
小滝へと向かう肩のヒラキからやっと出ました。小さいけどヤマトイワナと言える個体です。


先ほどのポイントの奥にも打ち込んでみます。ここも小滝へと続く肩の部分。
下へ落ちるギリギリのところから出て滑滝を下ろうとしましたが、0.8号ハリスでこのサイズなら大丈夫だろうと強引に引き抜きました。


さっきよりは少しサイズアップ。


大淵の流れ出し。水深のあるところから。
水の流れに乗っていたラインがピタッと止まったのでアワセてみると、確かな手応え。


一瞬大物かと思ったけど、そこまでのサイズではない(苦笑)
だけど、午前中とは打って変わってイワナの活性高くなってきました。

新しいグラスロッドでなんとか1尾釣りたい

 
気温も上がってきているので、この辺りでニューフライロッドを使ってみることにします。
ドライフライに出てくれればいいんだけど。
ユーフレックス グラスマスター GM5113-4オービス バテンキルクリックII。ラインはDT-3F、6X7.5ftリーダーに7Xフロロティペット2ft継ぎ足し。
フライはとりあえずアダムスパラシュート#14で様子見。


渓流ルアーロッド並の短さで藪が張り出しているような場所の遡行も楽々。短いのにロッドの重みのみでよく曲がり、ゆったりとしたスピードでキャスティングができます。
ただ、ロッドの重みのみでよく曲がるということは、ラインの重さを感じにくく慣れないと近距離ッキャストではロッドを前後に振るタイミングが掴みにくいです。ショートロッドなので近距離キャストが得意そうなイメージですが、実際には近距離キャストは難しいのです。指定の#3よりも#4ラインを乗せた方がキャスティングしやすいかもしれないです。

慣れないロッドフィールに悪戦苦闘しつつ釣り上ります。


ドライフライに反応ないなぁ、と思いつつここで一歩踏み出したら黄色丸印から矢印方向へイワナが走りました。

 
このポイントだってイワナが定位していそうなんだけどなぁ。
ともかく今日はこのロッドでなんとか1尾釣るよ。
こんなハナアブみたいのが飛んでるくらいだから、フライをピーコックパラシュートに替えてみます。


落ち込みからの白泡が岸にぶつかる辺り。


やっときました!
このくらいのサイズでも、このロッドは弓なりに曲がっておもしろい!
これだけ魚の動きに追従してくれれば、バラシやライブレイクの確率はかなり下がるね。
ドライフライへの反応はそれほど良くないので、今日はフライではこの1尾だけにして、テンカラに戻します。再び銀鼠鉤で。

 
砂地の駆け上がりに餌を待って定位している3尾のイワナ。
1投目、ちらっと反応したけど毛ばりを上手く捉えられず。
何投目かに、ちゃんと毛ばりを咥えました。

この後2尾連続でバラシちゃうんですが、水面下の毛ばりに対する反応は悪くないです。


激流の向こう側の巻き返しから出ました。
こういうポイントはフライの場合ラインが手前の激流に引っ張られてしまってショートロッドでは狙いにくい。
テンカラなら、毛ばりだけをピンポイントで打ち込めます。


ヒレのきれいなヤマト系のイワナ。


16時頃になるとパタリとアタリがなくなり、急に寒くなってきました。
水温低いので水に浸かって冷え切ってしまったので、この辺で切り上げて下って行った方がいいね。

アサギマダラに見送られ帰路に就く


例の工事箇所を関係者各位が帰った後通過するように、ゆっくり下って行きます。


途中、ひらひらと飛び回るアサギマダラをパシャリ。
以前にも書いたことがありますが、私は蝶の類いがあまり好きではありません。が、このアサギマダラという蝶にはとても興味があります。
だって、渡り鳥のように2,000km以上も旅をするというんだからビックリ。渡り鳥は飛行性能抜群の翼を持っているからまだしも、こんなひらひらとしか飛べない蝶々がそんな距離を飛んで来るなんてほんとに信じられない。

午前中は、もしやボウズでは? と心配しましたが、午後は楽しい釣りができました。やはりこの川も裏切らない。いつもありがとうございます。
夏の終わり頃になれば、イワナももっと大きくなっていることでしょう。

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コメント

  1. いつもながらの綺麗なイワナ達。
    実にエエですな。
    それなりの川幅のある流域、この更に上流は「どうなっているんでせう」。