3月30日に渓流へ出かけました。
前回までの釣りでは水温が低くて魚も低活性、魚影がまったく確認できないような状態でした。
水量も少なくて渇水状態。春先にこんなに雨が少ないのは珍しい。
渇水の時にこそ釣りやすくなる中央アルプス側の川が頭に浮かんだけど、先日の麦酒川の雪中行軍を思い出し、あんな過酷な状況を二度も味わいたくないと身震い。まだあの雪が溶けたとは思えない。
やはり少しでも水温が高いであろう西向きの川(左岸側の支流)へ向かうべきだよね。
今シーズン初の仙人の川(勝手に命名)へと向かってみよう。
前回までは、堰堤の拾い釣りみたいな感じだったから、今日はちゃんと川を歩いて、しっかりキャスティングして遡ろう。
第一候補は落石だらけ。他県ナンバー車に恐れをなして撤退。
ジムニーでここまで上ってくると、道路に結構大きな落石がちらほら。この道は川のずっと上まで繋がっているんですが、毎年雪解けの頃には道路が落石だらけで、道路整備が入るまでは危険なんですよね。
この状態で先に進むと、あの時のような状態になりかねない。あの時はプリウスだったからほんとにやばかった。
じゃぁ、この辺りから釣ろうか。
駐車場所の脇道を下りて行くと、おやおや、車が2台。
しかも名古屋ナンバーと岡山ナンバー! これは相当気合いの入っている人たちが先行していそうだ。川の様子だけ見て、別の川へ移動することにします。
それほど極端に渇水しているわけじゃないな。
天竜川水系 狐の里 フライフィッシング
前回、最初にやってきた狐の里(勝手に命名)にやってきました。
うろうろしているうちに時計はすでに9時半を回っているので、おなじみの入渓点から始めることにします。
本日のタックルは、渓流で使いたくてうずうずしていたVARIVAS iD 783-4。
FISH ON! 鹿留では快適な使い心地でしたが、自然渓流で使うのは初めて。
リールはDAIWA ロッホモア-SLA 3/4(楽天で見る・アマゾンで見る)。
ラインはDT-3F、リーダーは9ft6Xにティペット7Xを60cm継ぎ足し。
禁漁中に#4ラインを乗せてキャスティング練習してみたんですが、このロッドは指定番手の#3を使った方が良さそう。
ビーズヘッドのヘアズイヤーニンフを結び、60cm上に玉ウキマーカーをつけます。
蛍光塗料を塗らなくても視認性は良さそうなので、前日に無塗装のものを3つ作っておきました。
気温13℃、水温4℃。釣り開始。
今日も気温の割りに水温低いなぁ。
水深のある場所にニンフを沈めてみますが、反応ないですね。
この深瀬は秋口には結構魚が泳いでいたけど、まったく魚影なし。
ふわふわのネコヤナギの芽も出てきました。
ススキをかき分けて進むと、こんな大きなトゲがいっぱい。
うっかりするとウェーダーを裂かれてしまうので、要注意。
VARIVAS フライロッド iD 783-4の使い心地は。
このロッド、プロデュースした岩井さんはインデックスフィンガーという握り方(写真1枚目)を推奨している。人差し指を前に出した握り方、簡単に言えば、渓流のミャク釣りの時の握り方。私は他のロッドはいつもサムオントップで握ってますね(写真2枚目)。もちろん、このロッドもこの握り方で振っても問題ありません。
岩井さんは、バックキャストでリストを開いて、スナップを利かせてキャスティングするという普通なら御法度とされるようなキャスティングの仕方を動画で解説してます。
実際にインデックスフィンガーでこのロッドのキャスティングをしてみると、これがコントロール抜群に投げられるんですよね。
バックキャストでリストを開くと言っても、インデックスフィンガーだとサムオントップほどは開けないからちょうど良いのかも。
本当に腕の延長、というか人差し指の延長の様な感じで、ピンポイントでフライが落とせます。ロングリーダーじゃないとターンオーバーし過ぎると岩井さんは言うけど、ショートリーダーの場合も力の入れ加減(ロッドを振るスピード)を抑えれば大丈夫。
マーカーニンフも全く問題ありません。
ちょっと振った感じだと細くて張りがあってかなりファーストアクションに思えるけど、力が加わるにつれてバット部まできれいに曲がる、そんな感じのロッドです。
FISH ON 鹿留で40cmくらいのニジマスをかけた時も、7Xティペットを使っていても余裕でやりとりできました。ロッドが綺麗な弧を描くんですよ。
もう一方のお気に入りロッドAXISCO AXGF763-6(楽天で見る・アマゾンで見る)だともっとひやひやするやりとりになると思う。このロッドもファーストアクション(先調子)でフライのコントロールがしやすいんですが、iDに比べると固いんですよね。重量は86g。
iDは50gしかないんですよ。とにかく軽い。DAIWA ロッホモア-SLA 3/4とのバランスも良さそうで、いくらキャスティングを繰り返しても全然疲れません。
もう一つ特筆すべきは、ラインメンディングがとてもしやすいという点。
ブランクスに張りがあるからなのか、ロッドティップでくるっとラインだけを動かせます。
このロッドを使っている人が少ないのか、ネット上にもあまりレビューが見受けられません。
名のある人がプロデュースしたフライロッドなのに妙にお手頃価格だから、みんな怪しいと思って手を出さないのかな。私も買う時ちょっと躊躇した(笑)
釣竿に限らず、車やバイクでもそうだけど、相性ってありますよね。万人にとって最高のロッドなんてものは存在しない。
もしかしたら、このロッドはフライキャスティングをスクールでしっかり1から勉強して、正統派のキャスティングをちゃんと身につけている人には不評なのかも。
私は、自分なりに勉強はしてるけど、あくまで自己流でちゃんとしたスタイルが確立されていないから、何でも素直に受け入れるけど(笑)
ともかく、私にはとても相性の良いロッドで、気に入りました。振っているだけでワクワクしてくるロッドです。今年はこのロッドをメインで使おうと思っているので、実戦の中でまたレビューしたいと思います。
私は7’8″を選択しましたが、長さや番手の違う6種類のラインナップなので、他のロッドはまた感覚が違うのかもしれません。
フライロッドはたった1/2フィート(15cm)違うだけでも、振った感じは大きく変わります。
★2017.5.25追記:
このロッドをある程度使ってみて、唯一の弱点は風に弱いということです。
ロッドが細くパワーが無いので、風が強いと思うようにラインが飛びません。それ以外は最高に気に入っています。
魚影を確認。俄然やる気は出てくるけれど。
で、このお気に入りのロッドで、スィー、スィーと軽快なキャスティングでニンフはちゃんと魚のいそうなポイントを流れますが、ここまで全くアタリなし。
前回ちょっと様子を見に来た淵に到着。
この前は全く魚がいなかったけど、今日は緑丸印付近に泳いでいる魚が見えます。
そうそう、ここに泳いでいる魚が見えれば、この川で釣れそうな気がしてくるのです。
でも、ここで泳いでいる魚は小さいですよ。15cm前後のが3尾ほど。ちょっと様子を伺ってみよう。
底から少し浮いた状態で、餌を待ち構えてゆらゆらしているように見える。
ドライでイケる? CDCダン#16を投げてみるけど、表層は全く眼中にない模様。
マーカーニンフに替えて魚の泳いでいる辺りをマーカーが通過し、ニンフも通り過ぎたかという時に、魚が反転して追いかけて来るのが見えた。と思った瞬間にマーカーがツンッと引かれた。水中の魚に気を取られていてアワセられなかったー(>_<)
その後もグレーニンフやフェザントテイルニンフに替えてみるけど、反応ないので昼休みにすることにします。
Newストーブでちゃんぽんを作って食べよう。
日が差してポカポカしてきたし座りやすそうな石あるから、ここでお昼を食べよう。
今日は、ちゃんぽんを作ります。
クッカーと食材、それから水。いつもなら川の水を使いますが、この上には結構民家があるので、水も持参してきました。まぁ、川の水は綺麗ですけどね。
モンベル アルパインクッカー16にガスカートリッジとストーブ、点火用のトーチなどすっぽり収まります。
ストーブ(バーナー)は本当に小さくて軽い。これはいい。
ガスカートリッジは河原などの不整地では不安定になるので、樹脂製の補助脚(黄色矢印)を購入。これはおすすめ品なので、それについてはまた改めて書きます。
★後日追記:
この赤い補助脚についてはこちらに詳しく書きました。
例の100鈞水筒に調理用の水を入れて持って来ました。
SOTO ガストーチ(楽天で見る・アマゾンで見る)で点火。小さいクッカーは問題ないですが、このくらいの大きさのクッカーになると3本五徳だと中心に載せるのに気を遣った方が良いです。
バランスが崩れていると、鍋が倒れます。
今日は「チャルメラちゃんぽん」というインスタント麺を使ってみます。
お湯が沸いたら、粉末スープを入れます。
キャベツ、ニンジン、もやし、ブナシメジ、絹さや、水煮コーン。
前日にカットして、ビニール袋に入れて持参。
これを投入。
豚肉、アサリ(前日バター焼きにした残り)、かまぼこも前日カットしてビニール袋に入れて持参。これも投入して再沸騰させます。
麺を投入して、4分煮込んだら完成です。
詳しく書いたけど、前日刻んでおいた材料と一緒に煮るだけ。簡単過ぎるほど簡単(笑)
別の小さいクッカー(snow peak パーソナルクッカー)で紅茶用のお湯を沸かします。
どーん!完成!
少しは春めいてきたけど、まだまだ温かいものが食べたい季節。
チャルメラのちゃんぽん、生麺のような麺が秀逸。うまいねー、これ。
ソロキャンプの場合荷物を軽量化したいので、インスタント麺(乾麺)は軽くていいですね。
インスタント麺は『マルちゃん正麺』が出てから各社とも生麺のようなタイプが主流になりましたね。昔ながらの『サッポロ一番 塩ラーメン』みたいなのもそれはそれでうまいけど、このちゃんぽん麺、ほんとにうまいです。
具だくさんのちゃんぽん、うまかったー。今日も満腹。
紅茶でも飲んで釣りを再開しよう。
実はさっきからこんな大きめな虫が飛んでいるんですよ。
さっきの淵にもう一度キャストしてみるけど、相手にしてくれないので、先に進みます。
今日は、NewロッドとかNewストーブとか、書きたいことがいっぱいあるので、随分長くなっちゃってるな。
読んでる人もそろそろ疲れてきれてるよね(笑)
まぁまぁ、このあと魚が登場するかもしれないし。登場しないかもしれないけど(^_^;)
なんとなくボウズの予感もするけど、魚が釣れるのでしょうか。
こんな水深のあるポイント、ここは釣れそうなんだけどなぁ。
黄色矢印の玉ウキマーカー(無塗装)がはっきり見えます。今後は無塗装で量産しようかな。
アタリがないのだけが悲しい。
対岸になんか仕掛けが絡んでるな。
ソラックスダンのようなフライがくっついてた。いや、これはテンカラ毛鉤として巻いているのかも。ティペット(ハリス)もかなり太い。
回収して、研究材料にさせてもらおう。
浅瀬の続く区間ではドライフライを投げてみます。まぁ、反応ないんですが。
何やら真新しい足跡を発見。でも、気にしません。
最近は途中で先行者に気付いてもあまり気にしないようにしてます。先行者がいるのを気にすると、それを釣れない言い訳にして釣りが雑になっちゃうから。
先行者がいたって、上手い人ならきっと釣れるはず。釣れないのは自分の腕のせい。
そう考えて、難しい釣りを攻略する方が楽しい、と自分に言い聞かせます(^_^)
ここは、いつぞや狐が倒れていた中州。この左側の森の下には狐が眠っているはず。
山の神様、そろそろ貸しを返して下さいよ(笑)
ここは今回一番有力だと思っていた堰堤下の大プール。
しかし、ここでも全く反応なし。岸辺にはまだ雪が残っていたりして。
ここも、釣れたっていいじゃないか、と思うポイントなんだけどなぁ。
マーカーニンフを投げて、マーカーをはずしてソフトハックルを投げて、ダメ元でドライまで投げてみたけど、出てきませんねー。
ここで、ちょっと水温計ってみたら、7℃に上昇。活性上がっても良さそうだよ。
上側に回り込んで、ゴールドマーチブラウンをリトリーブしてみたり。
いろいろやってみたけど、全く生命反応なし。
ドライフライに反応が。浅場に魚が出ているのか!?
堰堤上のこの平瀬。
ここはドライを投げてみよう。アダムスパラシュート#14。
日陰と日なたの境目辺り。
お、魚が出た!
しかし、フッキングはせず。魚が小さいな。でも、魚がドライに反応したよ!
もっと浅場に魚がいたりして・・・
反対側の岸際を流すと、真横辺りでまた魚がピシャッと!
これまた空振り。まさかの場所で出たので、強アワセになって護岸を釣ってしまった(>_<)
これもかなり小さい魚のよう。
フライサイズを下げるか。
一気に小さくしてミッジピューパ#18にします。クリスタルフラッシュボディー仕様。
さっき魚が出た場所より、少し上にキャスティング。
出た!
今度はフッキング!
このロッドは本当に魚がかかってから描く弧が気持ち良い。
安心してやり取りできる。
その後も比較的浅めのところから、ドライに反応はある。走る魚も見えた。
水温上がったら魚の活性高くなってきたみたいだ。前回までとは川の状態が全然違う。
マーカーなしのテンカラ釣法で勝負。
ここは2段堰堤下のプールです。
緑丸印のところに魚が泳いでいるのが見えました。ここもドライで狙ってみます。
まず手前のやつから攻めますが、ドライフライには反応せず、そのうちどこかに行ってしまいました。上の方ではまだもう一尾泳いでいます。
何度か頭上をフライが通過するけど、ピクリとも反応しません。
うーん、やっぱりニンフか。グレーニンフ+玉ウキマーカーに替えます。
クロスで投げて玉ウキマーカーは魚の頭上を通過するけど、ちゃんとニンフが魚の鼻先に流れているのかイマイチ確信が持てない。
こちらの魚も何度かキャスティングしているうちにどこかに行っちゃった。
魚、魚と水中に目を凝らしてきょろきょろすると、
あれ!?
自分のすぐ横数メートルのところに魚が2尾泳いでいるではないですか(黄色丸印)。
こんな近くに魚の方から寄ってきたの?
そろーり、そろーりと後ずさって覗いてみます。
この黄色丸印の中に、2尾寄り添って餌が流れてくるのを待っているかのようにゆらゆら。
写真だとわかりにくいですが、肉眼だと動きがあるのではっきり分かります。アマゴです。
こんな渕尻の、流れが絡むところに出てきているとは。
これは、あの尺オーバーのペアリングアマゴの時と似ている。今日のはそんなに大きくないし、今の時期にペアリングってこともないだろうけど。
あの時は水中写真を撮っただけだったけど、今日はこれを釣りたい。
後ろへ下がってCDCダンを投げてみますが、反応なし。
マーカーなしの方がニンフをうまく送り込めそうだったので、アウトリガースタイルでいこう。アウトリガーというのは、言わばミャク釣りのようなスタイルです。テンカラ釣りのような感じでもあるので、私はテンカラ釣法と呼んでいます。
近距離から、フライラインを水に浮かべず、ロッドを高く掲げた状態でBHヘアズイヤーニンフを流します。
どうだろ。流れの筋に乗って、いい感じでニンフが魚に近づいてると思うけど。
水面から出ているリーダーがツンっと横に動いた!?
アワセます。
おぉ、きました!
こちらもまだ眠りから覚めたばかりのようなアマゴだけど、今日は水温上昇とともに川虫を補食していたんだろう。
ビーズヘッドのヘアズイヤーニンフをしっかりくわえていました。
よくぞ食いついてくれた。
さっき一緒にいた魚のところへ帰って、もっとピカピカの体になっておくれ。
今日はここまでにして帰ります。
夕方になっても水温は7℃をキープしている。それほど寒さも感じないし。
陽当たりの良い場所では水仙の花が開いていました。
前回とは違って、魚の姿は結構見えたし、浅いところからもドライフライに小さい魚がピシャピシャ出たり、明らかに魚の反応が良くなりました。
次回、場所さえ選べばドライフライにさらに反応してくれそう。
新しいロッドは絶好調だし、ガスストーブも使い勝手が良いし、今年も楽しい釣りができそうだ。
今朝(4/1)窓を開けたらビックリ!
なんと雪が降っているではないですか。道路には積もってないけど、辺り一面真っ白。
エイプリルフールにこんな雪が降るとは、ほんとに嘘のよう。
まぁ、気温はそれほど低くないからすぐ溶けると思うけど、なんだかまた冬に逆戻りのような気分。
川もまた雪に囲まれちゃったなぁ。
前にも書いたけど釣りは「一場所、二餌、三に腕」と言われる。これ、何に書いてあったんだっけな。
ともかく、ほんとにその通りだと思う。
場所選びはほんとに重要。特にこの時期は、餌を食う意識のある魚がいるところに行かなきゃ釣れるわけがないもんね。
次回はどの川に行こうか迷っちゃうな。
僕はリコプテラさんが釣りに行った前日に西山で雪中行軍を楽しんでまいりましたw
いやー、雪深い(爆)
東山だってわかってるんですけどね、やっぱり水が少ないのを期待してしまいましたよ