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ツールスタンドを作ってみました|フライタイイング

フライタイイング勉強中
この記事は約11分で読めます。

フライタイングをする時にツールスタンドがあると便利そうじゃない?
私は今まで、筆立てのようなものにごそっとまとめて突っ込んであったんですが、ごちゃごちゃしてさっとツールを取り出せなかったりして・・・
もちろんこんなツールスタンドが販売されてますが、


TMC ツールスタンド楽天で見るアマゾンで見る

  • サイズ: 幅174×奥行き140×高さ85mm(最低高47.5)
  • 傾斜面穴: 7mm×21、24mm×2
  • 水平面穴: 35mm×2、24mm×2、7mm×6

フォーム材に大小の穴が開けられているだけなのに4,000円もするのかぁ。
ドリルを持っていることだし、木に穴を開けてそれらしいものを作ってみよう。

木製ツールスタンドの自作

当初、流木なんかで作ったら味があっていいかも、なんて思っていましたが、初めて作るのには難易度が高そうなので今回はホームセンターに良さそうな木材を探しに。
2×4材くらいの厚みと奥行きでいいんじゃないかな。
でも、もう少し厚みがあった方がいいかも。

 
木材売り場をうろうろしていたら、なんだかちょうど良いサイズのもの発見。
徳島産杉使用 木レンガ楽天で見るアマゾンで見る
・200×100×50mm

これはいいかも。ホームセンターでは1個200円切って売ってました。ネットの方が高い。
今の時代、何でもネットで買うのが最安というイメージがあるけど、ものによっては実店舗の方が安いこともあるんだな。

 
買ってきた木レンガ。
とりあえず、紙に設計図を。200×100mmの中に円を配置します。
初めてだから、試作のつもりであまりきっちり考えずに大体でいきます。
後ろの方にボビンを刺しておける棒を設置して、ヘッドセメントの瓶を入れられる大きさの穴だけはしっかり押さえます。

ボアビットで大きな穴を開ける。

 
少し修正して木レンガに同様にコンパスで円を描きます。コンパスの針穴がドリルで穴を開ける時のガイドになってちょうど良い。
愛用のマキタドライバドリル M655DWXと木工用ドリルビット、それから左上に写っているのが、今回用意した木工用ボアビット。これを使えば大きい穴が開けられる、らしい。

小さい穴は問題ないだろうけど、大きい穴はうまくいくのか心配。
難しそうな大きな穴から先に開けた方がいいな。最後の方で大きな穴を失敗して台無しになるとツライから。

 
これがボアビット楽天で見るアマゾンで見る)。
こんなんでほんとに綺麗な穴が開けられるのだろうか。
ドリルにセットしたところ。

 
いきなり本番は恐いので、何かに使った余りの2×4材があったのでテスト。
ベランダで木材を足に挟んで固定してやってみます。
足元がクロックスもどきで大丈夫なのか、という気がしないでもないが。

 
スイッチオン!
ギュイーンと削れていくけど、木が堅いのかなかなか進んでいかない。
でも意外と綺麗に穴が開けられそう。足で押さえていればぶれたりはしないので問題なさそう。
2×4材って結構固いけどなんの樹種なんだろう?
調べてみると、

SPF(エスピーエフ)」と呼ばれるもので、スプルース(Spruce、米トウヒ)、パイン(Pine、マツ類)、ファー(Fir、モミ類)などのアメリカ・カナダ産の常緑針葉樹の総称だそうです。他にも、ホワイトウッドと呼ばれるスウェーデン産のものも使われているとか。

 
さて本番の杉材に穴を開けてみます。
ボアビットの穴径は35mm。一番大きい穴から取りかかります。
ドリルビットなら後述する通りストッパーみたいなものがあるけど、ボアビットの場合は深さがよく分からないからとりあえず赤マジックで印を付けておこう。30mmの深さの穴を開ける予定。
先端をコンパスで開けた針穴にあてがい、スイッチオン!
ちょっと緊張するね。

 
お、2×4材よりは柔らかいよ。それでも、一度には進まないので、少しゆるめて力を加えてを繰り返しながら進みます。刃が熱を持ってきたら、途中少し休んだりしながらゆっくり進めます。赤マジックで付けた印は全く用をなさないので、メジャーで何回かチェックしながら少しずつ削ってきます。

 
ボアビットの先端をコンパスの針穴に合わせて(黄色矢印)スタートしますが、少し位置がずれたりしますね。それに垂直に穴を開けてるつもりでも少し斜めになったり、うーむ、なかなか難しい。それでも、2個、3個と順に進めます。


ボアビットで開ける穴は完成。
35mm径の穴3個と30mmが1個、25mmが2個です。
次は通常のドリルビット(ドリル刃)で、小さめの穴を開けていきます。

ドリルストップで穴の深さを一定に。

 
以前に流木でフライスタンドを作った時に、Noriさんから「ドリルストッパーというようなアイテム売ってますよ」とコメントをもらったので、ホームセンターに行って買ってきました。
そうかこんな便利なものがあったんですね(笑)
細めのドリル用(1.5〜6mm)と太めのドリル用(6.1〜12mm)の二種類を購入。
ドリルストップ楽天で見るアマゾンで見る
ところで、写真2枚目のようにこういう工具って必ず何箇所か頑丈なホッチキスで留められてますよね。これが取り外しにくくていつもイラッとするんですよね。裏をテープで留めとくだけで十分な気がするけど。

 
こんな風に3つのパーツに分かれています。
まず後ろのパーツを入れてから真ん中のパーツ、そして頭のパーツで止めます。

 
こんな感じにセット。
穴の深さ分をメジャーで測ってその位置にパーツを微調整。
ピッタリの位置にするのがちょっと大変。

今アマゾンで見ていたら、こっちのタイプの方が使い勝手が良いかも。

ドリルストップリング楽天で見るアマゾンで見る

 
ボビン用の棒を立てる6mm径の穴を垂直に開けます。
穴を開けていく時は良いけど、抜くと時にドリルがぶれて穴の縁がちょっとガタガタに。
あんまり強く押しつけるとストッパーの後が付くし、一番の問題は30mmの穴を垂直に開けるのが難しい。うっかりすると少し斜めになっちゃう。
うーん、これは大きい穴より難しいかも(>_<)

 
10mmの刃に替えてストッパーも太いやつ用に替えてどんどん開けます。
穴が全部開きました。
一番手前の列は6mm、その奥が10mmの穴です。そして一番後ろは棒を刺すための6mm穴。
今回使ったドリル刃をまとめると、ドリルビットの6mm、10mm、そしてボアビットの25mm、30mm、35mm。
今日はここまでで終了。

そして翌日。

ヤスリがけで滑らかに。100鈞のハンドサンダーは使える。

 
こんなのダイソーさんで買ってきました。
ハンドサンダー紙やすりセット。もちろんどちらも100円。
ハンドサンダー、重さのあるゴムでできてます。

 
パカッと2つに外れます。
下の方のパーツに紙やすりをこんな風に巻き付けて、針に刺して固定。
今回はハンドサンダーの幅にカットされて紙やすりを使いましたが、もちろん手持ちの紙やすりを幅を合わせて切ればOK。紙やすりは#240。

 
フタをかぶせて、出来上がり。
これ、しっかりしていて重さもあるので、平らな面を削るのに最高。

 
これで穴を開けた面を削ります。穴の縁がガタガタだったり、ストッパーの跡が付いたりしているので、かなりがんばって削りました。
他の面も軽くヤスリがけ。

 
木って削ると凄く細かい粉になりますね。手が真っ白。
これはほんとは外でやった方がいい作業だな。
この粒子の細かさ、まるで蕎麦粉のよう。これに水を加えて捏ねたら蕎麦ができそうなくらい。いや蕎麦粉じゃないから、木麺。食物繊維たっぷりで食べられるかも(笑)
そんなことより、穴の内側が結構ガタガタしているよ。ここもヤスリがけしよう。

 
大きい穴は指に紙やすりを巻き付けて、小さい穴は細い棒にヤスリを両面テープでくるっと貼り付けて使うことにしました。
穴の側面は、完全にツルツルにするのは無理なので、気休め程度にしておきました。

 
穴の縁を少し面取り。
ここも完璧にはできないので、なんとなくの感じで(笑)

 
以前に買った小さいカンナで、面取りします。
この木レンガ長辺方向4つは面取りされてますが、短辺方向残りの8つは面取りされていません。面取りしてヤスリがけをして滑らかにします。

 
こんな感じです。
ホームセンターから買ってきた6mm径の丸棒をグイッと奥まで差し込みます。
8mm径以上だと檜製のものが売っていましたが、6mmとなると樹種不明でちょっと歪んでるんですよね。まぁ、問題はないですけど。

 
差し込んだら、13cmの長さのところをミニ鋸でカット。
スレッドボビンの高さが3cmなので4つ差し込んで1cm頭が出るくらいにしてみました。
最初に丸棒をカットしてから差し込もうかとも思ったけど、穴の深さがピッタリ揃っているわけではないので、差し込んでから切ることにしました。
写真では一番手前に差し込んで切ってますが、奥からやった方が邪魔にならずに進めるので、一旦手前の棒は抜いて奥から差し込んで切ってを6本。

この丸棒を差し込んでわかりましたが、最初に開けたΦ6×30mmの穴がやはり垂直にはなってませんね。写真2枚目を見てわかる通り、左から3本目がやや左に傾いてますね。
まぁ、これは直しようがないからこのまま進めよう。実用上はおそらく問題ない。

オイル仕上げでナチュラルな仕上がりに。

さて、いよいよ塗装です。
ススキ竿のグリップを作った時に使った『水性工芸うるし』でもいいかなと思ったけど、前にkuniさんがランディングネットのフレームに亜麻仁油を塗り込んでいるのを見て、オイル仕上げというのにしてみようということに。

木工品の塗料はほんとにいいろんな種類があって、それぞれ特徴があるのでまたいずれまとめたいと思いますが、今回は食用油を使ったオイル仕上げに絞って書きます。

オイル仕上げに向いている食用油とは?

スーパーなどで売っている食用油にも、いろんな種類がありますね。
油には「乾性」「半乾性」「不乾性」の3種類があります。この中で、オイルフィニッシュに適しているのは「乾性」の油です。
不乾性や半乾性の油は、塗装した表面が乾ききらず、べたべたした感じのままになってしまいます。
 乾性油  亜麻仁油、えごま油、紫蘇油、紅花油など
 半乾性油  大豆油、ごま油、コーン油など
 不乾性油  なたね油、オリーブ油、椿油など

オイルフィニッシュに向いている乾性油の仲間は、どれも最近健康に良いと注目されている油ですね。そして、値段も高い。
亜麻仁油とえごま油、どちらにしようかなと思ったけど、前から料理にも使ってみたいと思っていたえごま油を買ってみました。

 えごま油を料理に使うなら。

えごま油に含まれるα-リノレン酸は、身体の中に入るとEPA・DHAに変化します。
EPA・DHAは脳にとってとっても大切な欠かせない栄養で、認知症予防に効果があるとか。
えごま油は熱に弱いので、加熱調理には向きません。サラダやできあがった料理にかけて食べるのがポイントです。
それから、とても酸化しやすいので、開封後は冷蔵庫で保管して早めに使い切る方が良いです。

オイルを塗って拭き取る工程は楽しい。

 
えごま油楽天で見るアマゾンで見る)と、綿100%のふきん。

 
最初ふきんに油を少しとって塗り始めましたが、穴の部分とか塗りにくいので筆で塗ってから拭き取ることにします。

 
ぺたぺた、すいすい油を塗っていきます。小さい穴はもっと細い筆を使ってなんとか塗ります。
ボビンを差し込む棒にもしっかり塗ります。


そして綿100%のふきんで拭き取ります。

 
一晩寝かせて、翌日。
#400の耐水ペーパーで毛羽立ちを取り除く程度に軽くペーパー掛け。
そして、もう一度えごま油を塗ってふきんで拭き取ります。
傾いていた丸棒、糸で縛って矯正できないかな。まぁ、気休めだけど。

この状態で24時間以上乾かせば出来上がりです。


第一号ツールスタンド完成!
触ってもべたべたしません。しっかり乾いています。
やっぱり、3番目の丸棒が傾いてるな(笑)まぁ、ご愛嬌ということで。


スレッドボビン類、ヘッドセメント類、スレッドワックス、ヘアースタッカーをセットしてみたところ。
こうしてみると、丸棒の傾きは少しごまかせるね(笑)


他のツールもセット。
ヘッドセメント類が手前の方が良かった?
でも、この方がツールは取り出しやすいからいいか。
初めて作った割りにはまぁまぁ満足できるものになったかな。

これからは、この形でテーブルの上に置いとけば、気が向いたらいつでもすぐタイイングできるぞ。いつでも毛鉤がすぐ巻ける気分(^_^)

オイル仕上げは手入れが必要。

オイル仕上げはそもそも塗装とはちょっと違う。
オイルを木材に染み込ませてるだけ。
半年〜1年くらいすると完全に乾いちゃうのでまたオイルを塗らないといけません。
そうやって手入れを続けていくと色合いに深みが出てきて、良い感じになると思います。
油塗り作業は楽しい。
ウレタン塗装のような表面保護能力はないから、ぶつけたりすると傷はついちゃうけど、少し削ってまたオイルを塗れば、またきれいな状態に戻せるのもいいですね。

えごま油と亜麻仁油はどう違うのか、残ったえごま油は早めに料理に使っちゃって、今度は亜麻仁油を買ってこようかな。

垂直に深さのある穴を開けるには、手持ちではツライ。

垂直に深さのある穴を開けるにはボール盤があれば完璧だけど、実家にもないんだよなぁ。
なんかドリルを固定できる簡易的なやつがあったような気が。
あ、そうそう、こんなやつね。


垂直型 ドリルスタンド楽天で見るアマゾンで見る
あれあれ? 送料込みで2,980円なんてものからある。
もっと高いものだと思ってたよー。これなら、買ってもいいな。
次回はもっとグレードアップしたものが作れるかも。

とにかく、タイイングツールがちゃんと整理できたところで、毛鉤をじゃんじゃん巻いて、じゃんじゃん釣りに行こう(^_^)

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コメント

  1. 今日は暇でフライを巻いてました(^^) 私の机の上にはバイス以外、タイイングツールがゴチャゴチャと入っているボックスしかありません。ツールスタンド考えてはいましたが、先送りで現在に至ってます。参考にさせてもらいます。多分自分ではここまでのものが作れないかもしれないです・・・

    • Kさん、こんばんは。
      フライフィッシングは、釣りに行かない時も楽しみがあるところがいいですよね。
      私も今までゴチャゴチャだったのですが、今回ツールスタンドを作って少しすっきりした気持ちでタイイングできそうです。
      今回作ったものは、基本的に木材に穴を開けるだけ(笑)
      でも、ドリルスタンドってのを使った方がいいですね。手持ちだと垂直に穴を開けるのは思ったより難しかったです。

  2. な・る・ほ・ど^^
    これ格好良いですね。
    オイルフィニッシュの良さは、何度もオイル処理を重ねて年を追うごとに味が増すところですよねぇ。
    何年か後のツールスタンドの写真も待ってます。

    • kuniさん、こんばんは。
      良く見るとアラが目立ってしまいますが、まぁ、なんとか実用には問題ないくらいに仕上がりました。
      kuniさんのランディングネットも経年の深みが出てましたよね。あんな感じの色合いになっていくのが楽しみです。
      そうですね、何年か経ったらまた写真をアップしたいと思います(^_^)
      それまでに第二作目を作るかもしれませんが。

  3. こんばんは。
    フリーハンドで、これだけ揃った垂直穴が明けられれば立派です。
    仕上がりも、なかなかエエ感じです。

    • マンボウさん、こんばんは。
      ボアビットを使って大きい穴を開けるのが問題だと思っていたんですが、簡単だと思っていた小さい穴の方が意外と難しかったです。
      次回はドリルスタンドというのを使ってみようと思っています。
      オイルフィニッシュは、自然な感じに仕上がって経年とともに味が出そうなので楽しみです(^_^)

  4. こんばんは。
    なるほどね!
    タイイングも釣りと同じ感覚でヤッテいる私としては、非常に納得行きますね、川に竿を出すだけが釣りではないという年寄り独特のヘリクツばかり言っているのでこんなの見ると嬉しく思います、お見事です。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      テンカラやフライフィッシングは、毛鉤を巻いている時も釣りをしているのと同じ感覚で楽しんでますよね。
      ヘリクツなら私も負けてませんが(笑)、実生活とは関係の無い遊びの世界で、あーでもない、こーででもないと頭を悩ませるのも悪くないですよね。
      本当に釣りという趣味に出会えて良かったなぁ、と思います(^_^)

  5. 見事なツールスタンドが出来ましたね、やはり道具の力は見逃せません
    私も大きい穴を空けるの場かって有りますが、小穴用が欲しいです
    以前竹を利用して作りましたが、再度真似して作ってみます。

    • 釣お爺さん、こんばんは。
      ありがとうございます。近くで見ると、穴の角度とか縁の辺りとか怪しい部分はいろいろあるんですが、実用面では問題ないので定期的にオイルを塗りながら使っていこうと思います。
      竹を素材にするのも面白そうですね。
      私もまた時間がある時に、第二作目に挑戦しようかと思っています(^_^)

  6. 最近欲しいなぁと思っておりました。
    これは作る方が良いですね。
    良い出来上がりで自分も作りたくなりました。
    いつの間にか増えていますので参考にさせて頂きます。

    • 幻の渓流師さん、おはようございます。
      基本的には、木材に穴さえ開ければできるので自作がおすすめですね。
      まだまだ改良したいところがありますが、一応、実用には耐えられそうです(^_^)
      深い穴を垂直に開けるのが意外と難しいのと、ぶれて穴の縁が欠けたりするので、次回はドリルスタンドというのを使って完成度を高めたいと思います。

  7. これ売れるのでは?
    器用に作られますねー。

    • Nori1022さん、こんにちは。
      ありがとうございます。近くで見ると結構アラがあるんですけどね(笑)
      Noriさんに教えてもらったドリルストップを使ったので、穴の深さは大体揃いましたが、今度は穴の角度が問題でした。
      ドリルスタンドを使えばもっときれいに仕上がると思います。
      次回作は少し改良して作ってみます(^_^)