ほんの数ミリの厚い壁|矢作川水系ヨモギ川
※ヨモギ川というのは私が勝手に付けたもので実在の河川名ではありません。
上で泊まっている人の行動が読めないまま、暗いうちから動き出す
前日のジムニーの車中泊は、シュラフは使わずサイドウインドウを細く開けている状態で快適な気温でした。明け方少しひんやりしてきましたが、その頃には活動を開始。
昨晩停まっていた車の主は結局その後も戻ってくることはなく、やはり上流部で一泊しているようでした。
そうなると、どの辺りから釣るか難しくなるんですよね。恐らく泊まるとなればそこそこ上の方だと思うんだけど・・・
あ、そうそう、昨晩考えごとをしながら暗い林道を下りてくる時に、知らぬ間にMTBを停めた場所を通り過ぎちゃって、そのまま歩いて来たんですよね。
朝ご飯は抜きでヘッドライトを頼りに林道歩き開始。よく知っている川なので何も不安はありません。
あったあったMTB。そりゃ、あるでしょ、昨日停めたんだから(笑)
ここからはMTBのライトを点灯して。
急速に空が白んで来て、天気はまぁいいのかな。
フシグロセンノウとマツヨイグサ、どちらも秋の気配を感じる花ですね。
この辺りにMTBは置いて、いつもの笹藪道をかき分けながら歩きます。
こういう道がツキノワグマ遭遇の危険性が一番高いところ。ガーディアンを響かせながら進みます。
川に出ました。
上で泊まっている人も昨日はおそらくここから川に入っていると思う。
そしてある程度釣り上ってテントを張っているだろうから、少なくとも今日はこの辺りは誰も歩いていないはず。
ここまで来てもまだヌメリのある石があって、ゴム底だと慎重に歩かざるを得ません。
早くも渓流ベイトフィネスという選択肢が潰れる
朝6時、昨日から累計2つめのブラックサンダーでも食べよう(残りはあと2つ)。
そして、まだ魚の活性が上がらないうちに、昨日最後にバックラッシュさせてしまったPEラインを解きほぐしておこう。昨日は薄暗くなってきてたので、そのままにしてあったんですよね。
PEラインはちょっとバックラッシュした程度なら割と簡単に直せますが、今回はどんな絡まり方をしているのか、全くほぐせません。
10分ほどいじってましたが一向に直る気配がないので、スプールを外して絡まっている部分をずるずるとまとめて引き出してみるけど、状況はさらに悪化。
もーっ、なんだこれ、キィー!
いくら引っ張り出しても直らなくて、そもそも全長30mしか巻いてないのでPEラインは全滅。
本日はルアー釣りはできなくなりました (T-T)
普段はこんなことないのに、もぉー! PEラインも予備を持ってきた方が良いのかな。
ルアーで魚の動きを確認しながら上ろうと思っていたけど、仕方ないのでロッドは振らずにもう少し上まで歩いてみることにします。
ドライフライにはまだ時間が早すぎる感じがするし。
しばらく上って、
プールのヒラキを対岸へ渡ろうとすると、落ち込みの肩(黄色丸印)から小さい魚が走りました。
その辺りに魚が出ているなら、ドライフライでも釣れるかな。
途中やや険しいところがありますが、昨日登った沢のおかげで全く不安を感じません。
ただ油断すると痛い目に遭うのが自然の掟。慎重に行きましょう。
谷底から見上げると、昨日滑落しかけた場所は正にこんなところだったな。
黄色丸印のところを左から右に渡っていくイメージ。あー、思い出すだけで怖い。
来年のためにしっかり写真を撮っておけば良かったな。まぁ、来年はルートを変更する可能性が高いんだけど。
意外なところで出会った若いテンカラ師
ルアーで狙いたくなるようなポイントが多いけど、そろそろドライフライフィッシングを開始しようかな。
あ、この辺り、ブルーシート泊をするのにちょうど良いじゃない。
周辺にそこそこ流木もありそうだし、この際今日はここにブルーシートを設営して泊まる用意をしてからゆっくり釣り上る?
でも、もうちょっと上の方が良いかなぁ。
迷いつつも少し上に歩き出すと、あれ? 上から釣り人が下りてくるよ。
昨日川に泊まった人だな。
こんなに早い時間に下りて来ちゃうの?
対岸を下りてきたので、こちらから近づいて行って(ソーシャルディスタンスを取りつつ笑)挨拶すると、いかにも好青年という印象のテンカラマンでした。最近はテンカラをやる若い人が多くなりましたね。
この少し上に昨晩泊まって、今日は帰るだけなんだとか。
当然気になるのは釣果。
しかし、この彼も昨日の二人組と同じく、親指と人差し指を広げてこんな小さいのだけ、と。
ガーン、戦意喪失 (T-T)
「まぁ、イワナの顔が見られただけでも良かったです」と。
参ったなぁ、この台詞が出てくるようではどうしようもない。確か昨晩私も同じようなこと言ってた気がするけど(笑)
「やっぱり人がかなり入っているんですね、ともかく頑張ってみます」とテンカラさんに別れを告げ、上って行くことにしました。
川を下りていくテンカラさん。やっぱり50Lくらいのバックパックを背負っています。
テントを持って来るとそのくらいにはなるよね。
フライに近づいても食いつかない魚たち
さて、全然魚が釣れる気はしませんが、タックルを取り出してドライフライを浮かべながら川を遡ろうではありませんか。
この状況じゃ釣れなくて元々、開き直っていこう(笑)
タックルは昨日と同じ、ユーフレックス インファンテ773-6 NSF+オービス バテンキルクリックII。リーダーはVARIVAS Super Yamame 15ft 6Xに、7Xティペットを3ft継ぎ足し。
最近いつも被っているフォックスファイヤー SCダウナーキャップ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)に防虫素材のネックガードも装着しまして準備万端。
このところ、この帽子の防虫効果をテストするために敢えておにやんま君は着けていません。
アダムスパラシュート#14を結んで釣り開始。
落ち込みの肩から小さいのが出るには出るんですが、鼻先で突くような出方でフッキングしません。
ここにも2、3尾泳ぐ魚が見えます。
少し上の流れの筋にフライを浮かべてドラグフリーで流していくと、フライめがけてゆっくり浮上する魚。アマゴかな? でも、フライの直前でUターン。
2度目も同じようにまた浮上して来ますが、食いません。
こんな小さい魚がこれほどスレているとは!?
そもそも疑似餌だと見抜かれているのか、それともティペットが見えていて違和感を感じているのか。
フライを、クイルボディーパラシュート#14やコカゲロウフローティングニンフ#17に替えたりしてみましたが、反応は示すものの食いません!!
やはりティペットが見えているのかなぁ??
あの二人組やテンカラさんが言っていた通り、かなり厳しい状況のようです。
小さいのがピチャッと出たりフライを突いたり、そんな反応しか得られないまま1時間半ほどが経過し、昨晩うなだれていたあのぽっちゃりおじさんの顔が浮かびます。そりゃ、この状態が一日続けばあんな表情になるわ。
フライをいろいろ替えてみてもさしたる変化はなく、この際浮力と視認性の良さを重視してエルクヘアカディス#14に固定してテンポ良くあらゆるポイントを叩いて行ってみよう。
投げ続けて、いい加減エルクヘアカディスの浮力が落ちてきた頃。
沈んだエルクヘアカディスをピックアップしようと少しドラグが掛かった瞬間に食ってきました。
やっとのことで釣れたイワナ。
そんなに大きくはないけどチビでもない。良かった良かった。ありがとうございます!
もっとこんなのがじゃんじゃん釣れる予定だったのになぁ。贅沢を言える状況じゃないけど(笑)
さて、ここから調子良くなるのかな、と思いきやまた同じような調子でフライを突くだけだったり直前でUターンしたり、果ては後ろの方でロッドを振っているだけなのに頭上をフライラインが通過しただけでチビ魚が走って行ったり・・・アマゴじゃなくてイワナに見えるけどこんなにスレてるチビイワナって今まで経験ないかも。
全く釣れる気がしない大淵、ダメ元で浮かべたフライに出た魚は。
たぶんテンカラさんが昨晩泊まったのはここじゃないかな。
岸際に少し高くなった広い砂地があって(黄色矢印のところ)、テントを張った形跡がある。焚き火跡もあるようだし。
目の前は広い淵になっていてとても快適そう。
私もここにブルーシートを張って早めに寝床を作ってからゆっくり釣って、またここに帰ってくることにしよう。
釣ると言ったって全然釣れてないんだけどね(苦笑)
ブルーシート設営の前にこの大淵をちょっと探ってみよう。
こんな大場所、人がたくさん入ればみんなが狙って、いち早く魚がいなくなっちゃう場所だけどね。
しかもテンカラさんがテント泊していた目の前だし、まぁ釣れないとは思うけど。
まずは、夏場には魚が出ている可能性の高いヒラキの浅場。エルクヘアカディスをレーンを変えながら流しても、魚の反応はなく、一歩踏み出しても走る魚影もありません。やっぱり抜き上げられちゃってるのか。
少しずつ前に進み、左の大岩に身を隠すようにして深場にもフライを浮かべてみます。
この川は砂が多いんですよね。こういうポイントに残っていたとしてもたぶんチビだろうな。
岩の際を舐めるようにプカプカとフライを浮かべてくると、沈み石に囲まれたところから出ました!
アワセるとちゃんとフッキング。
チビイワナかなと思ったけど、元気な魚でロッドが良く曲がります。このロッドは小さい魚でも本当によく曲がるんですよ。
いやいや、これはそれほど小さくないな。
チビだと油断していたら、石の下に潜り込まれちゃった。
今日もティペット7Xなので、石に擦らないようにロッドを上流側に向けながらゆっくり力を入れて引っ張りだそうとします。
たまらず出てきた魚は今度は上流側に向かって突進。アマゴだ!
こちら側からだと岩の下に潜り込まれると厄介なので、咄嗟に自分も川に入って腰まで浸かりながら、対岸の砂地に移動。
ここからなら魚の動きがよく見えるし、障害物がないのでもうこっちのもの。
黄色丸印が食ってきたポイントで、黄色矢印のところがさっき潜り込んで動かなくなっていた石。
慎重に砂地にずり上げるようにしてランディング。
エルクヘアカディスをがっぷりくわえていました。
えっ、これ、もしかして尺ある??
いや、ちょっと足りないかな。
メージャーで計ってみると、29.5cm!
なるべくアマゴをまっすぐに伸ばして(笑)もう一度計ってみても、うーん、29.7??
いくら頑張ってみても30cmはありません!
尺とは正確には30.3cmのことなので、自信を持って尺アマゴと呼ぶにはあと6mmほど足りません (T-T)
でもね、
スレたチビしかいないと思っていた状況で、このアマゴは嬉しい!!!
今回は食料が質素だからこのアマゴ食べちゃう?
この大きさなら塩焼きじゃなくて刺身でもいけるよ。アマゴの刺身が加われば豪華な夕食(昼食でもいいけど)になるなー。なんて思いましたが、見ているうちに食べるのがもったいなくなってきました。
もっと魚影が濃くてちゃんとしたサイズがうじゃうじゃいるならともかく、魚も少ないし秋の産卵に参加してもらった方が良いね。
大きな尾ビレを力強く動かして元いた淵に帰って行くアマゴ。
他には全然魚が見当たらないのに、よくぞこんなところにいてくれたよ。
ともかく満足できる魚が釣れて良かったー。
そう言えば、この川のもっと下流で昨年の秋に釣り逃したアマゴ、あれはこれより確実にでかかった。あれ以来、尺アマゴを釣り上げることができるとすればこの川かもな、と思っていたんですよね。
今回は惜しくも尺には届かなかったけど、やはりこの川にはアマゴがでかく育つ条件が揃っているんだと思う。
ただ、問題は、釣り人が多くて魚が大きくなる前に釣り上げられてしまうことですかね(苦笑)
さっきまではチビたちしかいないのかと、半ば諦め気味でしたが、この一尾のおかげでもうすっかりご機嫌(いつも現金な私)。
もう今日の釣りはこの1尾だけでもいいやとばかりに、キャンプ村の設営を開始します。
満足できる魚が釣れれば、心にゆとりも生まれるってもんですよ。
足跡がたくさんあって、焚き火をした残りの薪も置かれてますね。
テンカラさんはここにテントを張ったみたい。
この焚き火跡がちょっと気になりますね・・・
テンカラさんが焚き火をしたのか、それとももっと前に他の人が焚き火をしたのかわからないけど。
いつものブルーシート(と言っても最薄の養生シートというやつ)を広げて位置を決めます。
生木っぽい流木を使ってポールを作ります。
ハトメ穴に差し込めるように、先端をモーラナイフで削ります。
タープを張る時のように、逆V字にビニール紐で固定しかけて、あ、そうだ前回やったように紐2本だけで張る方式に変えようと思い出しました。
ポールをたわませてビニール紐は左右の2本のみで固定。
この方式、一見弱く見えますが意外と強度があり台風でも来ない限りは、全く問題なさそうです。
反対側から見るとこんな感じ。
このブルーシートの張り方についてはこちらの釣行記に詳しく書いたのでご覧下さい。
あとはクロノスドーム1型用のグラウンドシートを敷いて、その上にエアマットとエアピローを結合させて置いたら、寝床の完成。
写真2枚目の薄っぺらい丸いヤツはモンベルのバグプルーフスリーピングネットというもので、言ってみれば野宿する時の簡易蚊帳ですね。
ワンタッチ渓流タモのように、収納袋から出して手を放すとポワンと広がります。
こんな風にシュラフに被せて使います。
これ前にもちらっと登場してますが、シュラフに入った状態でこれを頭から被るのはなかなかに難しいので、使わず終いになっていました。
今回は実際に使ってみます。
裾の部分がふわっとしたままで隙間があるので、ここから虫が入ってきそうな気もするけど、どうなんだろ。ゴムコードで締められるようになっていれば良いのに。
その辺りも含めてとにかく使ってみます。
燃え残っていた炭や灰を砂に埋めようと焚き火跡に触ってみると石がまだ温かい。
ということは、今朝火を焚いたのかな。
ともかく、綺麗に痕跡を消しました。
薪が集められてるのはありがたいんだけど、調理用の薪としては質が良くないんですよね。
湿っているというか、もしかしたらこれ生木を誰かが切ってきたものかも?
今のうちに薪集めをします。
杉の枯れ葉が少し落ちていたので拾います。これは小枝よりもよく燃えます。
倒木にマスタケが生えていました。
もっと小さい幼菌なら食料としても使えるけど、これは大きくなりすぎでNG。
細い小枝から段階的に太くしながら区分けしておきます。
ピコグリルを使うので、太い薪は折り畳みノコギリでおよそ長さを切り揃えます。
ここに集められていた薪も切り揃えます。やっぱり生木っぽい。
誰かが残していった燃え残りも燃やそう。
まだお昼には時間が早いけど、朝はブラックサンダーをかじっただけだからブランチにします。
事前に作って持ってきた干し野菜。
ナスとマイタケは全然問題なく乾燥できてるけど、キュウリとニンジンは1日半干しただけだと水分が抜けきらず、半生状態。
ともかくキュウリを水に浸けて戻してみよう。
今日も昨晩同様Seriaのファイヤースターターを使います。
これ、110円で買えるから車や鞄に入れておけば災害時に役立つかも。まぁ、ファイヤースターターを使わなきゃいけないような状況ってのは相当なことですけどね。
ほぐした麻紐は抜群の着火性ですが、その分あっという間に燃え尽きるのであまりほぐしていない麻紐とガムテープをスタンバイ。ガムテープは火持ちが良いですが、燃える時にちょっと嫌な臭いがするのが難点。
いつものような乾いた流木じゃないので、火付きが悪いし火力も弱いです。
ただ、ゆっくり燃えるので夜焚き火を眺めながらチビチビ呑んだりするのには、こういう水分を含んだ薪の方が火持ちが良くて向いてますけどね。
アルミパーソナルクッカーの大鍋にいっぱいの水を入れて沸かします。
お湯が沸くまで、ブルーシートの下に寝転んで休憩。
あぁ〜、極楽極楽。
さっきリリースしたアマゴ、大岩の下に潜り込んで今日はもう出てこないだろうな。
それにしても、こんなテン場の目の前の淵によくぞ潜んでいてくれたよ。
もしかしたら、今朝下から上って来たのかもね。
ともかく、この激シブの状態で身に余る幸運。
昨日は、徒労の沢登りでヘトヘトになった後「人生に無駄なことなんてない」と負け惜しみを言っていたけど、その言葉通りになっちゃった(笑)
だって、昨日のあの苦しい沢登りがなかったらこのタイミングでこの川のこのポイントに来ることはなかったわけで、昨日の苦労があったからこそ巡り会えたアマゴだとも言えるでしょう。
ありがたやありがたや。
それにしても、全然お湯が沸かないぜよ。
薪を追加しても水分が多いのでじんわり燃えていく感じなんだよねー。煙がもくもく出るし。
ちょっと昼寝したくなっちゃうなぁ。
このたらこ雑炊は、朝食べるつもりだったやつ。
それからトマトポタージュを用意。
山のうつわにスタンバイ。
ブランチの用意を始めたら、さっきから黒いアゲハチョウがブルーシートの周りをヒラヒラ。
煙が出てるのに嫌じゃないのかな、ぐるぐる飛び回りなかなか離れません。
何度もカメラのシャッターを切りましたが、上手く写りませんでした。
水で戻したキュウリは(正確には全然戻ってないけど)、例のシーチキンチキン(今日のはノンオイル仕様)と醬油で和えます。
なんとか沸いたので、たらこ雑炊とトマトポタージュにお湯を注いで、残りの湯にそうめんを投入。
この際スピット(鍋を置いているゴトク兼焼き串)を外して、薪の上に直置きにしました。
茹で上がったら川の水で冷やして出来上がり。
出来ましたー!本日の渓流ブランチ
・トマトそうめん
・たらこ雑炊
・干しキュウリのシーチキン和え
・食後の紅茶
そうめんはこうやってトマトポタージュを付け汁にして食べるんです。
何年か前にイタチ谷へ行った時に、塩以外の調味料を忘れてしまって苦肉の策で生トマトを刻んで火に掛けそうめんの付け汁にしたら抜群に美味かったんですよね。
そこで、今回はトマトポタージュを使ってみたんです。
フレッシュトマトには敵いませんが、これもお手軽で十分美味いですよ!
キュウリは30分くらいでは全然戻らず、ちょっとおもしろい食感・・・言ってみればキュウちゃん漬けのような食感。まぁこれはこれでイケてます。
紅茶を飲んで1時間くらいのんびり休憩。
この状況でもし他の釣り人が上って来たら、快く先を譲りますよ。
さっき釣り上げたアマゴのおかげで心に余裕があるのです、今の私は(笑)
シーチキンチキンは開封しちゃったので、夕食の準備もしておくことにします。
アルミパーソナルクッカーの大鍋に米一合と適量の水、それに干しニンジンとシーチキンチキンを投入。
さらに干しマイタケと顆粒出汁少々にしょう油大さじ1を入れます。
荷物を全部ブルーシートの下に避難させ、シュラフやバグプルーフスリーピングネットなんかが風で飛ばされないようにバックパックで押さえ出かける準備。
幸運にも下から釣り人はやってきませんでした。
ここからはさぞかし釣れるんだろうな、と思いきや・・・
早めにここに戻ってくるつもりだけど、念のためのヘッドライト。
最強の熊鈴を腰にぶら下げ、釣り再開!
空は曇り気味であまり暑くないのはありがたいけど、雨は勘弁して欲しい。
昨晩テンカラさんはここに泊まって早朝下りてきたから、昨日はこの上を釣っているだろうけど今日は歩いていないはず。もしかしたら、早朝ちょっとだけ釣り上った可能性はあるけど。
フライをGRアントパラシュート#14に替えて釣り上ります。
落ち込みの肩で魚がフライめがけて近づいてくるんだけど、やはり素直に喰いません。
とにかくフライをよーく観察してから、直前でUターン。
テン場の上は、おそらくイワナだけになるだろうし、もっと素直に釣れると思ったんだけどなぁ。
朝と状況はなんら変わらず、時折小さめな魚がピチャッとフライをつつくのみ。
時間のみが流れ、遡行距離ばかりが伸びます。
ここからもピチャッと出ますがフッキングしません。
その後も何度かフライに近づくんだけど、途中でUターン。ほんとにスレてますね、ここの魚。
あの泣き尺アマゴは、下から上ってきてあの淵で体力回復させようとたまたま食欲旺盛だったのかもしれないね。
何度も釣り上げられてはリリースを繰り返されたチビたちが、パラシュートフライは偽物だと学習しちゃったんですかね。エルクヘアカディスも使う人が多いから、見抜かれているのか。
ただ、他のいろんなフライに替えてみても反応は同じ・・・
それよりも、水面に浮く7Xティペットが見えて直前でUターンしてるような気もするんですよね。
昨晩釣れたイワナと今日釣れたイワナ、どちらも沈んだエルクヘアカディスを食ってきたのは偶然ではない気がする。
使っているリーダーが断面楕円タイプなのも影響してるかも。このリーダー水面への干渉が大きいんですよね。さらにイエローカラーなので、水面をこれが流れるとそれだけで魚がレーンを変えちゃうような。
参ったな、これは・・・
ともかく水面に浮くフライ、もしくはティペットが水面に浮いていると喰ってこない。
妙にハッキリしてるけどこれは昨日の足跡だよね?
そうだ、フライボックスに2本だけ入っていたグレーニンフをエルクヘアカディスの下につないで流してみよう(今日はマーカーは持ってきていません)。
水中のニンフなら喰ってくるかも?
と思ってしばらく投げてみますが、エルクが水面を流れるだけでやはり魚が逃げる。トホホ。
こういう時にルアーを投げてみたいところだけど、PEラインがダメになった今はその手も使えない。
うーん・・・待てよ、フライをよーく観察して偽物だと見抜いてしまうなら、よーく観察させなきゃいいんだ!
それって、どーゆー意味??
この状況を打開できるかもしれない釣り方がある!
そう、テンカラならそれができる!
ルアータックルは使えなくなったけど、まだテンカラ竿があるじゃないか。
ダイワ NEOテンカラミノムシ33(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)に、ラインはFUJINO テンカラストレートライン(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)の3.5m。フロロ0.8号のハリス(テンカラだとなぜかリーダーって呼ぶけど)を1m接続。
自作の毛鉤を結んで、極力フライだけをポトンと水面に落とすように注意しながら打ち込みます。
沈む毛鉤を使った叩き釣りです。
毛鉤をポチャンと落としたら、1、2、3と数えてすぐに毛鉤を引き上げ、もう一度打ち込み。
とにかく毛鉤を見せるのは3秒のみ。
フライの場合、魚の定位しているレーンのかなり上にフライを浮かべて極力自然な状態でフライを長く流してきますが、テンカラの叩き釣りは魚のすぐ鼻先に落とすイメージです。
長いレーンを攻める時は、細かくポイントを区分けして、3秒流したら一旦引き上げ、その上の区間にまた3秒流すという感じ。
狭い壺みたいなポイントは、何度か同じ場所を叩きます。
テンカラにもいろんな釣り方ありますが、今回は「魚に毛鉤を一瞬しか見せない」というのが重要で、反射的に魚に食いつかせます。
二度目の打ち込みでガツンと食ってきた綺麗なアマゴ!
おぉー、たまたまかもしれないけど、上手く釣れました。
ここでは定位している魚が見えています。
さっきまではこういうポイントでことごとく魚に逃げられてましたが・・・
小さいけどこれまたガッツリ食ってきたイワナ。
私の推理もまんざら外れてないのかも。さっきまでとは食いつき方が違います。
その後も、サイズは小さいながらも順調に釣れるようになり、気分良く竿を振っていたら何かに竿を引っ張られました。
近くの木の枝に絡まった仕掛けがそのままに放置されていたのでした。
どうしても外せない場所ならともかく、すぐ手が届く場所の仕掛けは回収して帰って欲しいです (>_<)
テンカラなら釣れるのに、フライでは釣れない理由
テンカラでこれだけ釣れるなら、フライに替えても・・・
と思ってフライタックルに替えると、また例の神経質な魚たち。
こんなことってあるんだなー。
フライタックルでもテンカラと同じような釣りができそうですが、ロッドが短いのでどうしてもティペットやリーダーが水面と干渉します。どうやら魚たちはそれを嫌っているようなのです。
短いロッドでそれを回避しようとすると、魚に近づかなければいけなくなって今度は魚が走ります。
アマゴもまだ釣れます。こんな上までアマゴが上ってきているとは。
ともかくテンカラ釣り、楽しい!
時間にはまだ余裕がありますが、もう十分楽しめたので早めにブルーシート製の瀬戸際ハウスに帰ることにします。こういう時に深追いするとロクなことがないので。
今日はあの泣き尺アマゴが釣れただけでも満足でしたが、その後の釣りはこの竿を持って来ていたおかげで楽しめました。
毛鉤をしっかり見させないということと、ハリスを浮かべるドライフライの釣りに比べてハリスが水中にあると見えにくいというのがスレた魚に効いたのかもしれないですね。
ともかく、今日後半はテンカラのおかげでかなり楽しめました。ありがたい、ありがたい。
広々としたキャンプ村でぐっすり眠る夜
瀬戸際ハウスは全く異常なし。
ここはいつもの渓流泊地よりも広々としてるからかなり快適な一泊になりそう。
昨日は車に置いていったアウトドアスリッパを今日は持ってきました。
これはカインズホームでたまたま見つけました。
サンダルだと意外と嵩張るし、今日みたいな砂地だと足とサンダルの隙間に砂が入ってジャリジャリするんですよね。
その点このサンダルはアッパーが薄い伸縮素材でできてるので、嵩張らない上に砂が入り込むこともなくとてもいい感じ。
沢靴と、ウェットソックス(WIC.サワークライムソックス)、タイツも脱ぎます。
そして、このアウトドアスリッパを履いてズボンも履きます。短パンでいると間違いなく蚊に刺されて大変なことになります。
スリッパもズボンも偶然同じ緑色なので、なんだか『グリーン星人』みたいになっちゃいました(笑)
お昼に結構薪を使ったので、薪を増産。夜、薪が足りなくなるのは心細いですからね。
火を熾して、お昼に準備した炊き込みご飯を炊きます。
だいぶ日が短くなってきましたね。早めに帰って来て正解でした。
準備しておいた炊き込みご飯と、その上に水を入れて小鍋を乗せます。
火力がイマイチなので、お昼同様薪の上に直置きにしてご飯を炊きます。
ご飯の炊き上がりは音をよく聞いていればわかりますが、私の場合いつもザァザァと瀬音が大きい場所での炊飯なので、音を聞き取るのは無理。
よく飯盒炊さんなんかで、小枝をフタに押し当てて振動を感じる(または耳に当てて聞く)なんて言いますが、あれもイマイチわかりにくい。
重しとして乗せた石を指で触るとよくわかりますよ。煮えている間はぐつぐつ振動が伝わります。
振動がしなくなってフタの隙間から噴き出す蒸気も落ち着いてきたら炊き上がり直前。
少し芳ばしい匂いがしてきたら、火から下ろしてフタをしたまま10分ほど蒸らせば炊き上がり!
ご飯を蒸らしている間に小鍋の方でお湯を沸かし、アマノフーズの豚汁に注いだら出来上がり。
本日の渓流晩メシ
・マイタケ&シーチキンの炊き込みご飯
・豚汁(フリーズドライ)
・食後の紅茶
画的にはここにアマゴの塩焼きか刺身が欲しかったところだけど(笑)
でも、炊き込みご飯は山のうつわによそった残りがまだあって、全部で一合分ありますからね。
これだけで十分お腹いっぱい。
欲を言えば、いつもよりゆっくり燃える焚き火で串焼きをしながら日本酒ちびちびやりたかったな。今回は軽量化最重要視で食料もほとんどを乾燥物にしたけど、この川だったらもっと食材やらアルコールやら持ってきても問題なかったんだよねー。
いつもより広々、快適な瀬戸際ハウス。
焚き火の火力がいつもより弱いので調理に時間がかかり、すでに8時近くになっています。
早めに寝て明日は早く起きよう。
この瀬戸際ハウス、本格的に寝転がってみると一つ問題があって砂地が手前に向かってやや傾斜がついてるんです。滑り落ちないようにしなくちゃ。
テント泊した人がいるくらいだからちゃんと整地されてると思ったのが甘かった。やはり自分でちゃんと整地しないとダメですね。
バグプルーフスリーピングネットは、まず寝袋に潜り込んでから両手と頭は出した状態でネットを頭から被り背中の下にしっかりネットを滑り込ませ、ネットの裾を整えてから頭と手も寝袋内に収納という方法で上手くいきました。
ただ今回は気温が高いので、両手と頭はシュラフから出した状態で眠りました。
このネット、今回は裾から虫が入ってくるというようなこともなく、ちょっと潜り込むのがめんどくさいけど野宿の防虫対策としてはかなり有効だとわかりました。
ただ、このネット越しだと外がほとんど見えず、開放感は薄れます。
生木の薪は、かなり長い時間燃え続けていました。
横になって燃える火をぼんやり見ていると、いつの間にか深い眠りに落ちていました。
渓流で目覚める朝はご飯をしっかり食べたい
夜中に一度目が覚めましたが、聞こえるのは瀬音のみ。
他の谷だとフクロウや鹿の鳴き声が聞こえることが多いですが、ここは全く動物の気配がありません。
午前5時頃に頭が冴えてきたので、起きることにしました。
今日も午前中くらいは釣りをする時間はありますが、昨日良い釣りができたので今日釣りをしても蛇足になるだけの気がして、早めに山を下りて温泉に入ってのんびりして帰ろうと思います。
焚き火はほとんど灰になっていました。
昨日のように時間を掛けて調理する気はないので、朝は温存しておいた固形燃料を使います。
灰は砂地を掘って埋めました。
ピコグリルは後片付けも簡単なのが良いところ。
ポケットストーブに固形燃料を二つセット。
ファイヤースターターで固形燃料に直接着火できるのか試してみましたが、なかなか着火は難しく、結局ティッシュペーパーを一枚乗せて着火。
朝ご飯は、アルファ食品の山菜おこわとレトルトのサバ味噌煮、それから干し野菜のナスとマイタケを使って味噌汁を作ります。
山菜おこわにお湯を注ぎます。アルファ米なのでかき混ぜてから出来上がりまで15分掛かります。
その間に味噌汁作り。
干しナスは水で戻さなくてもそのまま使えるのかどうか試します。干しマイタケもそのまま一緒に煮ます。
その間に片付けられるものは片付けちゃいます。
バグプルーフスリーピングネットはあっという間に畳めます。
シュラフとエアピローも畳みます。
そうこうしているうちに、全て出来上がり!
本日の渓流朝メシ
・山菜おこわ(アルファ米)
・干しナスと干しマイタケの味噌汁
・サバ味噌煮(レトルト)
・食後の紅茶
山菜おこわ、やっぱり美味いです。ちゃんとしたおこわです。アルファ米最高!
そして、水戻しせずに煮るとどうなるのか心配だったナスとマイタケの味噌汁は、全く問題なく美味い味噌汁になりました。
干し野菜とブルーシートハウスは研究の余地あり
干し野菜は、マンボウさんのところで拝見したのを真似して、キュウリ、ニンジン、ピーマン、パプリカ、ナス、マイタケを同時に作ってみましたが、キュウリ、ニンジン、ピーマン、パプリカはもっとしっかり干した方が良いです。
ナスとマイタケは一日半ほどでカリカリに乾燥して完璧な状態でした。ナスやマイタケは水戻しせずにそのまま味噌汁に使えるのはとても便利です。
干し野菜は軽量化ができて保存性も良いので、今後いろいろ試してみようと思います。
一泊した翌朝、何が一番嫌かというと、濡れたウェットソックスと生乾きのタイツを履く時。
まぁ、今は暑い時期だからそれほどでもないけど。
ともかく川を下れる支度を整えます。
ブルーシートは設営も簡単なら、片付けも超簡単なのが良いところ。
今の形だと雨をなんとか凌げる程度の防御力しかないので、近々防雨能力をアップした瀬戸際ハウスをテスト的に張ってみようと思っています。
この張り方をベースにすれば上手くいくと思うんだけど、実際にやってみたらまたブログに書きますね。
バックパックに荷物を全部収納しまして、さぁ、下ろうかな。
あの泣き尺アマゴ、今朝もう一度釣れば一晩で成長して尺アマゴになっているかも!
そんなわけないだろう(笑)
「足るを知る」というのが人間大事ですからね。
さようなら、綺麗な川で暮らす綺麗な魚たち
この淵にまだ潜んでいるのか、それとも体力回復してすぐ上って行っちゃったのか、覗き込んでもあのアマゴの姿は見えませんでした。
さようなら、アマゴさん。来年まで生きているかわからないけど(アマゴに限らず私だって生きているという保証は全くない)、また会えたらいいね。それまでお元気で。
キャンプの痕跡は全て消し去ったキャンプ村。
今日もアマゴやイワナが上って来て、この淵で一休みしてからさらに上を目指すのかもしれません。
川を慎重に下り始めましたが、途中で見つけた杣道が、途切れ途切れになりながらもかなり下の方までつながっていてくれたおかげで、ほとんど川を歩かずに予定よりもだいぶ早く下ってくることができました。
次回はこの杣道を使えば、いきなり上流部へアクセスすることもできるね。
MTBの駐車場所に辿り着けば、あとはすーっと下るだけ。
朝日を浴びてススキの穂が揺れます。もう山には秋の気配が忍び寄っています。
ジムニーに帰還。
やはり今日も車止めにはすでに1台車が停まっています。
予定よりも早く帰って来たので、日帰り温泉でのんびりしてから帰ろう。
と、助手席側に回り込んで血の気が引きました。
なんと、半ドアじゃないですか!
えー! まさか、ルームライトが点灯し続けてバッテリー上がってないよね!?
どうしてこんな状態のまま出かけてしまったのかわからないけど、ルームライトのスイッチはOFFになっていました。あー助かったぁ。危ない危ない。
こんなところでバッテリー上がりになったら、携帯繋がらないし、誰かが来るまで待って助けてもらうしかなくなる。
暗がりだったとは言え、ドアを完全に閉めずに出かけるとは、抜けてるにもほどがある。とにかく携帯電波のないところでのトラブルには注意しなくては。
まぁ今回は大事に至らずに無事帰れて良かったです。
途中、日帰り温泉に浸かりながら、
いろんな意味でなかなか充実した二日間だったなぁ、としみじみ思いました。
そして、来シーズンも岐阜県矢作川水系の年券を買うべきか、それとも私の中では未知の世界である下伊那漁協の年券を買うべきか、思いを巡らせていたのです。
コメント
おはようございます。
泣き尺アマゴ、それ位の大きさだと尺アマゴで良いのではないかと、なかなかの釣行記いつもながら素晴らしいですね。
ハックル70さん、おはようございます。
数ミリ足りないだけでしたが、やはり自分の中では堂々と尺アマゴと言えない気がしまして(笑)
この川では、以前に明らかに今回より大きなアマゴを釣り逃している経験もあるので、いずれ堂々と尺アマゴ!と言えるやつを釣り上げたいと思います。
いつも読んでいただきありがとうございます。今回はかなり長編になってしまったので、読んでいただいている方も疲れたかもしれません(^_^;)
楽しい二日間でしたね!読んでいるこちらも楽しかったです。
リコプテラさんは最高の遊びを知っていて
しっかりとマナーも心得ていますね。
焚火の処理についてはいろいろありますが
私も直火はやめた方がいいと思うし、後処理はしっかり
しないといけないと思います。アウトドアを楽しむ
人の大事な心得ですよね。
テンカラ、私も興味ありまして
今年はもう終わりだから無理だけど来シーズンに
向けて道具揃えてみようかな。
muraさん、こんばんは。
そうですね、終わってみれば楽しい二日間でした。楽しく読んでいただけたなら、それほど嬉しいことはありません (^_^)
確かに釣りを含めアウトドアで過ごすのは最高の遊びかもしれません。
ルールやマナー、自然環境に目を向ければ自ずと守るべきことはわかりますよね。
テンカラはいろんな釣り方があって、レベルラインで浮く毛鉤を長く流す釣法はフライフィッシング的ですが、今回私がやっていた叩き釣りは、ポイントのピン打ちをしてガツンと魚が食ってくるので、渓流ベイトフィネスに通じるものがあります。
テンカラの道具は他の釣りに比べてシンプルで格安で揃うし、muraさんが行くような秋田の開けた川ならテンカラ竿も振りやすそうなので、ぜひ来シーズンは遊んでみて下さい (^_^)
こんにちは。
フライを始めて2年目に出かけた【平家の落人】で有名な山深い渓にでかけ、ボウズの憂き目にあったことがありました。有名でしたから釣り荒れていたこともあると思いますが、早起きしてワクワクしながら出かけた反動で疲労感と悲壮感はハンパなかったです(笑)
そのころ思ったのです。せめて帰りの運転が楽しくなるような車に変えようと、買えるようになろうと(笑)
その時に途中立ち寄った民家の縁側で手招きする老人に貰った飼っている鶏の毛で作った【老人手作りの毛バリ】と言葉を思い出します。『あんたの毛バリはよう出来とるが、ここでは、みの毛(ハックル)がちと短いな』私は『いやいや、そんな毛バリじゃ浮力もないし釣りにくいでしょ』って心の中で囁きました。すると老人は見透かしたように奥の冷凍庫からビニール詰めされたいいサイズの多くのヤマメを持ってきて『わしらのたんぱく源じゃ、4日に一度は調達にでかけるんじゃ、こんなんがようけおるからアンタらも頑張りや』と笑いかけてくれました。頑張りましたけどボウズでした(笑)
今考えると老人と私の大きな違いは毛バリそのものより釣り方にあったのかも知れません。
フライフィシィングでのドライはデッドフリーで表層を流すのが基本なのに対しテンカラは水面を叩くようなチョン釣りを多用するようですね。つまり、流れの影響が少ない、糸を見せない、不自然な流しが少ない、見切り時間を与えないでリアクションバイトを誘発しやすい。それが、今回のリコプテラさんが体験されたようなスレ対策になる場所もあるのかも知れませんね。
若いころはテンカラはスタイリッシュじゃないよねって偏見ぎみでしたが、日本の渓流が生んだ理にかなった釣りなんですね。いや、恐るべしテンカラですね(笑)
イッケンヤさん、こんばんは。
期待が高ければ高いほど、それが裏切られた時の疲労感は大きいですよね。私の場合、爆釣できるという話を真に受けて出かけて爆釣した試しがありません(笑)
平家の里の毛鉤仙人の話、とても興味深いです。
今はレベルラインでドライフライを流すテンカラ師が増えているように思います。確かにその釣法は、条件によってはフライフィッシングよりもフライをドラグフリーで流しやすいので、釣れる場面も多いでしょう。
ただ、それがテンカラ釣りの全てだと思っているとしたら、ちょっともったいないなと思います。
毛鉤をピン打ちしてガツンと食わせる叩き釣りには、テンカラの神髄を感じます。
フライフィッシングとテンカラ、同じ魚を釣るにもそのアプローチが違うところが面白いです。やっぱり釣りは飽きることがありませんね (^_^)
6mm足りない、でも最高のご褒美でしたね!
それにしても惜しいのは、この環境でベイトフィネスなら、と思わせる点。。。
餌・テンカラ・フライのジャンル外なので、さぞや・・・???
Keymanさん、こんばんは。
どうせなら尺アマゴであって欲しかった、という思いはなくはないですが、このアマゴをキャッチできた瞬間に「今日の釣りはもう満足!」と思えました。
ベイトフィネスもやるつもりだったんですけどねー(笑)久しぶりにXpanを振ったので、感覚を取り戻す前にバックラッシュしてしまいました。いつもは解けるPEラインのバックラッシュが、その日に限ってなんともならず、これも何かのお告げでしょう(T-T)
ルアーならまた違った釣りができたかもしれません。
PEラインの予備、またはリールを2つ持って行くとか、今後は対策を考えなくては (^_^;)
綺麗な水中写真ですね憧れてます
水質も良いから撮れるのでしょう
毎度ながら釣行記たのしみにしてます。
釣りお爺さん、こんばんは。
ありがとうございます。水中写真は、オリンパスTG-4の水中写真モードで撮っています。
カメラを水中に入れて構えておき、魚をリリースすると同時に何枚かシャッターを切っています。もっと連写できれば、良いカットが撮れそうですが、なかなか難しいです。
おっしゃる通りで、このくらいの水質じゃないと綺麗に撮れません。以前に他の川でやってみたら、水中が白っぽくなって魚体が霞んでしまいました。
いつも読んでいただき、ありがとうございます (^_^)
読み応えありました。
タイトルで想像ついたから、安心して読めたわ。
一昨日の米沢は、今年最高の爆釣になりました。
一番の大物は3mの高さから見えた際に、そのままキャストか下に降りるかで失敗したけど、結果的にはツヌケとなり、腕に痛いような疲れがあります。
相棒先輩も27㎝が釣れ、これも肥ってました。
来週は朝日連峰の川に行きますが、雨も2週間ぶりに降ったので期待できるかも。
FFfreakさん、こんばんは。
長編にお付き合いいただき、ありがとうございます。
渓流釣りをやっている方なら、タイトルからおよそ想像はつきますよね。昨年みたいに尺アマゴを釣り逃した記事にならなくて良かった(笑)
「爆釣」という言葉、私はしばらく使えていません(笑)
3mの高さから見えた大物、結局そこからキャストしたのか、それとも降りたのか、どちらで失敗したのか気になります。
腕が痛くなるほど釣れるとは羨ましい。そして、同行先輩さんも良い釣りができたようで、何よりでしたね。
朝日連峰、これまた爆釣の予感がする響き。私は短期間ですが山形市に住んでいたことがあるので、その頃もっと釣りに行けば良かったなぁと、今さらながら後悔しています。良い釣りを (^_^)
良い釣りをされていますね。
あと下伊那漁協の年券は鮎と共通で値段が10000円と高いので、
頻繁に行くのでないのであれば日釣り券で様子見もありだと思います。
ただ全国でも珍しく一部区間では鮎のルアー釣りがOKなので、
鮎ルアーをやるというのも面白いと思いますよ
キジトラ1011さん、こんばんは。
ありがとうございます。いつも運と根性だけで釣っております(笑)
下伊那漁協、年県の10,000円も高いですが日釣り券の2,000円は余計に高く感じちゃうんですよね。
ただ、おっしゃる通りで年に何回行けるか、ということを考えると日釣り券の方が良いのかもしれないです (^_^;)
鮎のルアー釣りOKの区間があるんですか!?
それは初耳です。鮎に関しては友釣りもやってみたいですが、ルアーで釣るのも面白そうですよね。
俄然やりたくなってきました。詳しく調べてみます。
耳寄りな情報をありがとうございます! (^_^)
ちなみに下伊那漁協の日釣り券は鮎が2000円で、渓魚は1000円ですよ。
私も年券あるのでやってみようかと思ってはいるものの、諸事情で今年は無理かなって思ってます(笑)
新ジャンル?であるせいか、情報は少ないですがパームスの飯田さんが動画で釣り方を紹介していますよ
キジトラ1011さん、おはようございます。
あ、そうなんですね! 木曽川漁協と同じで渓魚の日釣りは2,000円なんだと思っていました (^_^;) 1,000円なら日釣り券対応で十分ですね。
ただ、ルアー鮎ができるという情報を知ってしまったので(笑)、年券にもかなり魅力を感じてしまっていますが。
ルアー鮎の動画も早速見てみますね。
このところパームスのサムシャッドというルアーがお気に入りで、注目しているメーカーです。
良い情報をありがとうございます! ルアー鮎、激アツの予感がします(笑)
釣り人 多き川で釣れるとは流石ですね今シーズンも、余裕がなく川キャンプは実現しませんでした。来シーズンに期待です。
こちらの里川は、コロナの影響か釣り人が少なく魚が良い感じで残ってましたが、ラストスパートの感じで人が増えてきました抜かれていかない事を願っています。
テンカラを始めて2シーズン目なので、大きな事は言えないのですが、テンカラはフライフィッシングのように ラインが水面に張り付いていない分魚の出が良い感じがします。ベテランの皆様、私の意見ですので、間違っていたらすみませんm(_ _)m
Kさん、こんばんは。
今回の川の魚のスレ方は相当なものでした。そんな中でもなんとか楽しめたので、ありがたいことです。
今年は、新型コロナウイルスに加え異常な長梅雨のダブルパンチだったので、私も含めなかなか思うような活動ができなかった人が多いんじゃないでしょうか。来シーズンぜひ、川キャンプを楽しんで下さい (^^)
9月になってからどっと人が押し寄せて来てる感じはありますね・・・
どんなことでもそうですが「慣れ」とは恐ろしいもので、自分のやっていることになんの疑いも持たなくなってしまうんですよね。新鮮な気持ちで対峙できる初級者の方が感じたり気づいたりすることは多いのかもしれないですね (^^)
充実した渓流遊びで素晴らしい。尺って結構難しいですね。これはいったかどうかなみたいな印象のは概ね数ミリ足らないこと多いですね。鮎のときは特にそう(笑)
Nori1022さん、こんばんは。
そう、まさに私がやっているのは『渓流遊び』なんですよね。
純粋に『渓流釣り』っていうのとはちょっと違うし、かと言って『ソロキャンプ』というのもちょっと違うし、『渓流遊び』というのが一番ピンときます。ありがとうございます、なんだかスッキリしました。
キャッチした瞬間に「尺いったかも!?」と思った時点で、およそ数ミリ足りないですね(笑)
アマゴやイワナに比べ、たった1年で尺になる鮎って凄いですよね。
キジトラ1011さんからコメントいただいて、それほど遠くない場所にルアーで鮎を釣っても良い川があるらしいので、来シーズンは鮎を狙うのも悪くないなと妄想している私です (^_^)
やっと、この記事まで辿り着けました。(笑)
まだ連続勤務は続いていますが、今日は早く帰って来れたので。
あのアマゴを放したくなる気持ち、とても分かります。
平気で食べちゃおうと思う時もあるけど、この子には手を掛けられない・・・って感じる時ありますよね。^^
これが最初に釣れちゃったら、あとは最後まで心に余裕がある状態が続くってもんです。
そしてすっかりブルーシート泊も「こなれた」感じが増してきましたよね。
良い休日を過ごしていらっしゃる。
kuniさん、こんばんは。
よくぞこの記事まで辿り着いてくれました(笑)
簡単には釣れない状況だったので、あのアマゴは余計に食べるのがもったいなくなってしまいました。
そうなんですよね、早い時間帯に良い魚が釣れると余裕が生まれますが、時間ばかりが経過して全然釣れないときは焦って来ちゃいます。
ブルーシート泊は、瀬畑雄三さんの真似をして始めたんですが、これがことのほか快適なんですよね。
瀬畑さんとは張り方が違いますが、来シーズンは自分の張り方をさらに改良する予定です (^_^)