復活したプリウスと車検
2021年も早半年が過ぎようとしていますが、愛車のプリウスが無残な姿になってしまったのは今年の2月末のこと。
いやぁ、あの寒い日の出来事を思い出すと、今でもぞっとします。
そして、プリウスが3ヶ月半を掛けてやっと私の手元に戻ってきたのです。
ちょっとエヴァンゲリオンのタイトル風にしてみました(笑)
雨上がりの青空の下、よみがえったプリウスがまぶしい!
完全復活!
いやぁ、長かったぁ。
修理に着手するまでに一か月かかったということや、修理を開始してからも段取り悪すぎません?とか、多方面に言いたいことはいろいろあるんですが、まず第一に私も同乗していた母親も軽いむち打ち程度で済んだし、車の修理に関しても結果的に金銭的な自己負担はなく直ったので、愚痴るのはやめておきます。
全体的には不幸中の幸いだったということで、ありがたいことです。
さて、修理が長引いたおかげで車検の時期に突入してしまいました。
車屋さんの事前チェックで、車検を通すのには関係ないけど、という前置きでいくつかお勧め整備を伝えてきました。
1. ロアアームブーツ交換
2. ブレーキパッド&ローターの交換
3. ブレーキオイル交換
4. スパークプラグ交換
5. リモコン電池交換
ロアアームブーツはグリスが封入されていて、ひび割れが酷くなるとそれが漏れ出て錆びたりするので、交換を頼むことにしました。
ブレーキパッドは厚みが残り3.5mmとのこと。ブレーキローターまで交換するの?
錆があるとかで、そりゃ交換すれば万全だろうけど、フロント左右の交換で部品代工賃合わせると66,000円〜とか。それだけで車検代と同じくらいになっちゃうじゃん。
スリットが入って制動力の強いDIXCELのSDタイプ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)でもフロント2枚で20,000円しないで買えるので、交換するとしても自分でやった方が良さそう。リアはおそらくそこまでパッドも減っていないはずだし、ローターも自分で見てからにしよう。
スパークプラグは自分で交換できるし、リモコン電池は2年前に交換してるからまだ大丈夫だと思うんだよね。交換が必要なら電池交換くらい自分でできるし。
ということで、今回はスパークプラグの交換を自分でやります。
プリウス30のスパークプラグを交換する
スパークプラグはプリウス購入から135,000キロくらい走った今現在まで、一度も交換していません。
トヨタでは、プリウス30のスパークプラグ交換は20万キロで交換することになっているので、まだ余裕はありますが・・・
必要な工具とパーツ
プリウス30の純正プラグは、NGKのDF7H-11B(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。
どうせ交換するなら、NGKのプレミアムRXにしてみます。
上記リンクを見ると、始動性、燃費性能とも向上しているようだし、純正タイプを価格はほとんど変わりません。
NGKプレミアムRX LKAR7ARX-11P(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
4本必要なので4本セットを購入しますが、アマゾンより楽天やヤフーショッピングの方が安いです。
工具はいつものKTCセットがあれば大丈夫かな。
この中で使う物は、
- ラチェットハンドル
- 10mmディープソケット
- エクステンションバー75mm
- エクステンションバー50mm
- ユニバーサルジョイント
- スピンナハンドル(スパークプラグが固着しているようであれば)
それから別途14mmのプラグレンチが必要になります。
ジムニーのスパークプラグ交換の時は、ホームセンターで売っていた怪しげなプラグレンチを使って、その後、KTCのプラグレンチを買っておいたんですよね。
しかーし、ジムニーのプラグサイズは16mm。
まさかプリウスが14mmだとは思わなかった・・・仕方ない、14mmのプラグソレンチを発注だ。
KTC 9.5sq プラグレンチ14mm(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
必要な物が揃ったところで、作業開始です。
イグニッションコイルを外してスパークプラグにアクセス
ボンネットを開けまして、まず黄色矢印のところにある樹脂製のカバーを外します。
これは3箇所嵌まっているだけなので、上に引っ張り上げれば外れます。
外したパーツを裏返すと、ゴムが三箇所ついていて(写真1枚目黄色矢印)それが、エンジン側の突起に嵌まっているだけです。
表側から見ると、写真2枚目の黄色丸印の辺りに力を入れて上に持ち上げれば外れます。
このカバーの溝がかなり汚れていたので、古い歯ブラシを使って水で洗って乾かしました。
エンジンオイル注入口回りも汚れていたので、布やパーツクリーナーで少し綺麗にしました。
オイル交換はガソリンスタンドに頼んでいますが、オイルを入れる時にこぼした?
カバーを外すとイグニッションコイルが見えます。
最初、黄色矢印の3つしかないと勘違いしましたが(プリウスが3気筒のはずないだろう笑)、一番右に他とは違う角度でもう一つ付いています。全部で4つです。
まず、イグニッションコイルに刺さっている電源カプラを外します。
写真1枚目の黄色矢印のところを強く押さえながら少し左右に揺するようにして引き抜きます。
外しにくい場合は、上記黄色矢印のところをラジオペンチで挟みながら引き抜くと良いです。ただし、あまり力を入れすぎて破損しないようにくれぐれもご注意を。
4つとも外します。
ラチェットハンドルと10mmソケットを使って、イグニッションコイルを留めているボルトを外します。4本とも外します。
意外と長いボルトですね。
イグニッションコイルを真っ直ぐ引き抜きます。
上方が狭くて写真2枚目の赤矢印の辺りが邪魔になりますが、うまく取り出します。
いくつかの工具を組み合わせないといけない
外したイグニッションコイル。イグニッションコイルは4本まとめて外すと、中がゴミが入りそうなので1本ずつ作業します。
プラグレンチに75mmと50mmのエクステンションバー(継ぎ手)を接続したところ。
当初これでスパークプラグに届くと思っていましたが、ちょこっと頭が出るだけでまだ足りません(写真1枚目黄色矢印)。
ユニバーサルジョイント(写真2枚目)を加えればちょうど良さそう。
確かに高さ的にはちょうど良いです。
あとはラチェットハンドルを付けて回せるはず。
ちょっと固着しているようで、ラチェットハンドルでは無理そうなのでスピンナハンドルに替えてグイッと回します。今度は大丈夫、緩みました。
あとは、ハンドルを外して手でくるくる回せばOK。
KTCのプラグレンチはマグネットが装着されているので、外したスパークプラグをそのまま引き出せます。
作業しているうちに気づきましたが。ユニバーサルジョイントは一番上じゃなくて75mmのエクステンションバーと50mmのエクステンションバーの間に入れた方が良いです(写真2枚目の状態)。
プラグレンチ→75mmエクステンション→ユニバーサルジョイント→50mmエクステンション→ラチェットハンドル
の順番です。
取り出した古いプラグ(左)と新品のプラグ(右)。
この写真を見ても、使用後のものと新品ではガスケット(金属のワッシャーみたいなやつね)の厚みが違うのがわかりますね。
電極部分、古い方もまだ大丈夫そうな感じ。
どうやら車屋さんは外して点検したわけじゃなく、走行距離を見て「そろそろ替えた方がいいんじゃないのかな?」という具合に判断しただけなんだと思う。まぁ、もちろん交換した方が万全ですよ。
ここまでやったので、とりあえず今回は交換しちゃいます。
新品プラグをプラグレンチに入れるとマグネットでくっついた状態になります。
それをプラグホールに差し込んで・・・
この時に、ボンネット上部に干渉するので、ユニバーサルジョイントを真ん中に入れておかないと、プラグを装着した工具を奥まで差し入れることができません。
プラグをまっすぐ差し込んだら、指でソケットを回せるところまでしっかり回します。
指で回せなくなれば、プラグのガスケットが着底した状態です。
プラグの締め付け角(締め付けトルク)をきっちり守って取り付ける
スパークプラグは、ガスケットが着底してから(指で回せなくなった状態から)どのくらい締め付ければ良いか、角度が決まっています。
プラグの箱の裏面にも書かれていますが、これがちょっと誤解する人がいそうです。
このプラグは14mmのプラグレンチを使って回したので「14mmサイズ」だと思っちゃいますが、回転角を決めるのはボルトの二面幅(黄色矢印)ではなくて、ねじ径(赤矢印)です。
このプラグはねじ径は12mm、つまり「M12」のところを参照すると、ガスケットが着底してから「1/2回転(180°)」締め付ければ良いということがわかります。
もう一つ注意しなければいけないのは、この数値はあくまでも新品のプラグを取り付ける場合の話です。
一度取り付けたプラグを点検のために一旦外してもう一度取り付ける場合は、NGKサイトにも書かれている通り、M12のこのプラグなら1/12回転(30°)と全く違う数値なので注意が必要です。
これは一度締め付けるとガスケットが押しつぶされるからなんですよね。
ガスケットが潰れた状態で、締め付けすぎるとエンジン本体側のネジ山を傷めて大変なことになってしまうので、締め付けは確実に規定通りにする必要があります。
スパークプラグの締め付けは、回転角による方法ともう一つ締め付けトルクによる方法があります。この数値もNGKサイトには明記されているので、それに従えば問題ありません。
今回のプラグの場合は、15~20N・m(1.5~2.0kgf・m)が規定値です。
私は、ジムニー整備で大活躍のデジタルトルクレンチ (楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を使って締め付けます。
15~20N・mと値に幅があるので、19N・mに設定して締め付けました。
あとは元通りにするだけ
あとは元通りイグニッションコイルをまっすぐ差し込んで、ボルトで固定します。
シリンダーヘッドのイグニッションコイル回りも汚れていたのでパーツクリーナーで少し綺麗に。
そして、例の樹脂カバーのゴム部とエンジン側突起の位置を合わせて、上から押し込みます。
スパークプラグ交換、完了です。
実際にやってみれば作業自体は簡単です。
交換後は快調。燃費も向上しました!
試運転してみました。
プリウスは走行中細かくエンジン始動、停止を繰り返しますがスムーズに点火しているようです。
古いプラグでも特段問題はなかったですが、ハイブリッドバッテリー交換直前頃は一時エンジンの掛かりがギクシャクしていた時がありました。それはハイブリッドバッテリー側の問題だったかもしれませんが。
ともかく、これでスパークプラグは心配なくなりました。
ジムニーの時と同様にイグニッションコイル交換も検討します。
そして、期待していた燃費向上効果について。
トリップメーターの燃費計です。トリップメーターをクリアするまでの平均燃費を表示します。
グラフの時系列は左から右に向かってです。
毎回同じ距離数でトリップメーターをクリアするわけではないので、単純比較はできませんが。
赤破線のところがちょうど事故に遭ったタイミングです。
事故に遭ったのは2月の末なので、それより左3つのグラフは極寒期の燃費。20km/Lを少し下回っているでしょうか。これは、暖房をかけて車のなかで待機という状況がかなりあったので仕方ないですね。
赤破線と黄色破線に囲まれたグラフは、事故後スパークプラグを交換するまでです。暖房も冷房もほとんどかけない状態だったので、22km/Lと冬よりもぐっと燃費がよくなっていますね。
そして、黄色破線から右側の一つはスパークプラグ交換後です。この期間のメーターのデジタル表示は24.8km/Lを示していました。最近クーラーを少し掛けていたのにこの燃費はかなり優秀です。
24.8÷22=約1.127
12%以上燃費が向上した計算になります。
誤差も含めて、いくら少なく見積もっても10%は燃費が向上したようです。
プリウス30スパークプラグ交換 まとめ
スパークプラグ交換の時期
メーカーでは20万kmでの交換を推奨していますが、10万km以上になったら不具合予防&燃費向上目的で早めに交換しておくのが良いです。NGKのプレミアムRXがお勧め。
スパークプラグを交換する時の注意点
プラグレンチサイズが14mm。
プラグホールが深いのに加えプラグホール上部の作業スペースが狭いので、ユニバーサルジョイントなどを組み合わせて作業する必要があります。
締め付け回転角(または締め付けトルク)をしっかり守って取り付けるのが最重要。これをいい加減にやってはいけません。
同時にイグニッションコイルも交換するのがベスト。
スパークプラグ交換後の効果・・・燃費は確かに向上!!
交換前に明らかな不具合(エンジンの掛かりが悪かったり、回転が不安定、ノッキングなど)があればはっきりわかりますが、今回はそのようなことは無かったので交換前後の効果は実感できません。ただ、今後の不安はなくなりました。
燃費については上記した通り、少なく見積もっても10%は燃費が向上しました。
燃費向上効果は確かにありました!
コメント
おはようございます。
プリウス復活おめでとうございます。
ちょっと手を掛けてあげることでまだまだ乗れるので末永く可愛がって下さい。
Ken3 さん、こんばんは。
ありがとうございます!
やっとのことでプリウスが生還しましたー。
だいぶ走行距離が伸びてきたのどこまで走り続けてくれるかわかりませんが、すでになくてはならない存在になっているので、できる限り長く乗りたいと思っています (^_^)
プリウス復活おめでとうございます。うちとか仕事で3日に2回は事故の受付行ってますけど、お客様は一生に一回くらいのことなので大変ですよね。
Nori1022さん、こんばんは。
ありがとうございます! だいぶ時間が掛かりましたが、完全復活を果たしました(笑)
3日に2回は事故の受付に行っている?? あれ、Noriさんはそういう関係の仕事だったんですか?
一生に一回で済めば良かったんですが、私の場合結構大きな事故に今回も含め4回も遭っているんですよぉ。いずれも、追突または横から突っ込まれてます。幸い体はいつも大丈夫です。
私、誰かに命を狙われてるんでしょうかね?(笑)
おはようございます。
これは細かいお仕事ですねー。想像以上の狭き門だから自分には無理。ユニバーサルジョイントとエキステンションで3階建て工具に・・・
それに修理工場は段取りが悪いと思えますね。
15年前ではありますが、私の場合は側面修理で2か月かかったのはドアハンドルが海外パーツだった事情はありました。側面パネルはアルミ製なので板金はありませんでしたが。ーそれなのにボンネットや屋根はスチールという車造りからは意味不明な???
町に狂信的にそのメーカーが好きな修理屋さんに頼むと会話は弾みました。
「会議は踊る、されど進まず。」でしたが。
追伸
明日も定点観測のごとく同一箇所に釣りに行きます。なんか毎週の変化が面白くなっちゃいました。岩魚が小さくてもだます面白さにはまりつつあります。
#17の各種パラシュート増産しました。#19だとホントに視力限界なので数本です。
FFfreakさん、こんばんは。
これがジムニーだと整備しやすいんですが、プリウスは整備性が悪すぎます。
車屋さんに限らず、それを本職にしている割には段取りが悪いというか時間がかかり過ぎるというか、そう感じることが多々あります。
定点観測、どうだったでしょうか? 同じ場所に通うといろんなことがわかってきますよね。私は同じ場所に続けていくことは滅多にないんですが、同じ場所に通えばもうちょっと腕も上がるかもしれないですね。
先日#19のアントパターン投げてみましたが、遠投すると見えないのでできるだけポイントに近づいて投げてました(笑)
おはようございます
無事のプリウス復活良かったですね。
重篤なケガが無かったことが何よりでしたね。
プラグの締め方、全く知りませんでした。
今まで、至極適当にやっていました。
オイルフィルターみたいな作業指示なんですね。
マンボウさん、こんばんは。
ありがとうございます! これでまた快適なプリウスドライブができます。
本当に怪我が大したことなかったのが、一番良かったです。
スパークプラグは締めすぎるとエンジン側のネジを傷めてしまうので、きっちり角度を守って締め付けた方が良いと思います。
そうですね、オイルフィルターの締め付けと同じイメージです (^_^)
あの事故から、そんなに経つんですね。
いやホントに、大きな怪我とかなくて良かったです。
そして、復活おめでとうございます。
ボクの車は17万キロと少々だから、やっぱりそろそろプラグは交換した方が良いのかな?
車種によって違うだろうけど。
kuniさん、こんばんは。
そうなんですよ、私もついこの間のような気もするんですが、気づけばもう夏間近になっていました。時が経つのは早いものですね。
ありがとうございます!
一番の幸いは(特に母親が)体が大したことなかったことですね。
17万キロなら私のプリウスより先輩ですね。確かトヨタの車でしたよね。新車時から一度もスパークプラグ交換をしていないのであれば、早めに交換しておいた方が良さそうです。少なからず燃費も良くなりますよ (^_^)
プリウス 直ってきたんですね。良かった 事故にあってなので 復活おめでとうございます とも言いずらいのですが。 まだまだ乗れるのであれば 頑張ってもらいたいですね。
Kさん、おはようございます。
そうなんですよ、プリウス元通りに直りましたー!
事故に関しては大きな怪我はなかったし、車も元通りになりさえすれば、本当に不幸中の幸いだったなと思います。
とりあえず、事故前の状態にはもどったのでしばらくは乗り続けられると思います。
ありがとうございます (^_^)