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チタンマグの実力|snow peak チタンダブルマグ 300

おすすめアイテムキャンプ道具
この記事は約6分で読めます。

チタンは軽くて丈夫、しかも金属臭(金属味)もしないので、クッカーの素材として最適かと思いきや、熱伝導率の低さが米を炊いたり炒め物をしたり(とくに目玉焼きのようなもの)には向かないんですよね。その辺りについては、こちらの記事にまとめてあります。
お湯を沸かしたり、汁物を作ったりする場合はチタンは最高です。さらに食器として使うのにもいいですね。その場合は木製のカトラリーが必須です。

私は最近チタン製のマグカップを使い始めて、これが実にイイ感じです。
このところのランチコーナーの写真にもよく写り込んでます(^_^)

snow peak チタンダブルマグ 300 フォールディングハンドル

160904チタンマグ01 160904チタンマグ02
snow peak チタンダブルマグ 300楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
・サイズ:φ76×高さ86mm
・重量:106g
・容量:300ml

断熱性能が高く、軽いのでソロキャンプにおすすめ。

もっと小さい220mlのものもありますが、アウトドアショップで実物を見た時に専用のフタも売っていて、フタは300mlと450ml用しかないので300mlを選択。
名前通りチタンの二重壁なので保温保冷性能はかなり高いです。ハンドルはピタッと収納できるので、荷物をコンパクトにしたいソロキャンプにも最適。
これでも十分軽いですが、もっと軽さを重視するならチタン一枚壁でできているタイプもあります。保温保冷性能は落ちますが、67gしかないので金属とは思えない軽さです。

160904チタンマグ03 160904チタンマグ04
チタンダブルマグ300ml用 フタ楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る
・サイズ:φ81×24mm
・材質:ABS樹脂、シリコン樹脂
・重量:26g

ピッタリとはまって、保温保冷効果が高そうなこのフタがとても良いんです。
飲み口もついているので、フタをしたまま飲めます。

160904チタンマグ比較01 160904チタンマグ比較02
持っていたステンレスのマグカップと比較テストしてみます。
こちらも二重壁ですが、容量は250mlです。重量は160g、重いです。

お湯を沸かして、双方に200mlずつ入れて時間経過による温度変化を計測します。
こういう時にタニタのクッキング温度計楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)結構便利です。油の温度を測るのにも重宝しています。
お湯を注いだ状態の温度88℃からスタート、5分ごとに温度を測ります。
温度計の右側に表示されている「50℃」というのは、その温度になるとアラームがなる設定温度なので関係ありません。

160904チタンマグ比較03 160904チタンマグ比較04
5分後:チタン74℃、ステンレス72℃。

160904チタンマグ比較05 160904チタンマグ比較06
10分後:チタン64℃、ステンレス65℃。
ちょっと逆転。まぁ、誤差の範囲か。

160904チタンマグ比較07 160904チタンマグ比較08
15分後:チタン61℃、ステンレス61℃。
また横並びに。

160904チタンマグ比較09 160904チタンマグ比較10
20分後:チタン57℃、ステンレス57℃。

チタンとステンレス、ほとんど同じ保温能力でした。
同量のお湯を入れた場合、口径の大きいチタンマグの方がお湯が空気に触れる面積が大きいので、やや不利なんだと思います。
まぁ、ともかく同じだけお湯を入れた場合の冷めにくさは一緒。

ステンレスにもいろんな種類がある。

ステンレスにもいろんな種類があるらしいけど、一般的に調理器具や食器などに使われているのはSUS304(18-8ステンレス)。クロム(Cr)18%、ニッケル(Ni)8%、残りが鉄(Fe)という構成。
他には安価なSUS430(18ステンレス)というのも業務用厨房、建築内装用、家電部品などに幅広く使われているようです。こちらは、クロム(Cr)が18%、残りが鉄(Fe)という構成。
SUS304は磁石にくっつきませんが、SUS430は磁石にくっつきます。

ステンレスマグカップの底面を見ると
“18-8 STAINLESS”の記載が。試しに磁石を近づけてもくっつきません。

お湯の冷めにくさには以前にクッカー選びの記事でも触れた熱伝導率が関係してきます。
熱伝導率の高い方から並べてみるとこんな感じ。

熱伝導率
(W/m/℃)
比熱
(J/kg/℃)
比重
(g/cm³)
418 234 10.49
372 419 8.9
295 130 19.32
アルミニウム 204 900 2.70
マグネシウム 159 1030 1.74
64 226 7.29
48 461 7.28
チタン 17 528 4.54
SUS304 16 502 7.82

※外部条件にもよるので、参考値。

チタンはよく熱伝導率が低いと言われますが、ステンレス(SUS304)はわずかながらさらに熱伝導率が低い。ステンレスもマグカップや食器などに向いているということですね。

ここで、比熱や比重も登場したので、クッカーについての考察の続きを書き始めたけど、脱線が長くなりそうなので、それはまた別記事にするとして、今回はマグカップの話に絞ります。
★後日追記:比熱や比重を含めたクッカー選びの記事は、こちら

上記テストで、どちらも飲物の冷め方が変わらなければステンレスでも良いじゃん。と思うかもしれませんが、
チタンは容量300mlで106g、ステンレスは容量250mlなのに160gもあるんです。

このフタが意外と重要だった。

ともかくどちらもきっと空気と直接触れている水面からの温度低下の方が大きいと思われるので、チタンの方にフタをしてテスト。

160904チタンマグ比較11
今回も88℃からスタート。フタの飲み口から温度計を差し込んで測ります。

160904チタンマグ比較12 160904チタンマグ比較13
5分後:チタン83℃、ステンレス75℃。
今度は温度差がかなりあります。

160904チタンマグ比較14 160904チタンマグ比較15
10分後:チタン80℃、ステンレス68℃。

160904チタンマグ比較16 160904チタンマグ比較17
15分後:チタン77℃、ステンレス63℃。

160904チタンマグ比較18 160904チタンマグ比較19
20分後:チタン74℃、ステンレス59℃。
さっきより室温が上がっているので、ステンレスの方の下がり方もさっきよりは小さいですね。それでも、差は歴然。

フタありとフタなしだと20分後には、実に15℃も差が付きました。
フタの威力は予想以上でした。
フタをしていた方は、20分たってもちょうど飲み頃のホットドリンクです。

このチタンマグ、これから涼しくなってくる季節にはフタと合わせて活躍してくれそうです。
価格は高めですが、丈夫で耐久性があるので長く愛用できそうです。

チタンをおすすめしたいもう一つの製品。

三峰川二泊三日釣行以来、荷物の軽量化をかなり気にしています。登山をやっている人たちが、100gでも、いやもっとザックのストラップの余分を切ったりして10gでも軽くしようとしてる気持ちがわかりました。

軽量化と言えば、お気に入りのエンバーリットストーブ。その辺に落ちている木の葉や木の枝を燃料にできて、しかも薄っぺらい板状に収納できてとても便利。
私の持ってるのはステンレスなんですが、チタンにしておくべきだったなーと今になって思います。
これは焚き火台みたいなものだから、軽くて丈夫でさえあればそれに越したことはない。
ステンレス316gに対して、チタン136g。重さ半分以下!
これから買おうと思っている方にはチタンを強くお勧めします。

ただ、チタンは重量が半分になる代わりに価格は2倍近くするので、おサイフと相談することをお忘れなく(^_^)

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コメント

  1. リコプテラさんの記事は「・・・だと思うよ」とか「たぶん・・・」といった曖昧なものではなく、数値を示してのことなので説得力抜群。^^
    ボクは基本的に車のラゲッジスペースをメインダイニングにするから、荷物の軽量化にそこまで神経をとがらせなくても良いけど、確かに荷物を背負って歩くなら僅かでも軽いことはアドバンテージになりますよね。

    • kuniさん、こんばんは。
      「これはこうだ」と言われるとその根拠を知りたくなっちゃう性格なので、いろいろ調べちゃうのです(笑)
      車周辺で調理できるなら軽量化は気にしなくてもいいですね。こちらは良い渓流はたくさんあるんですが、下の方にゲートがあってザックを背負って行かなきゃいけない川が多いんですよねー。

  2. おはようございます。

    チタンと言うと白色顔料として塗料や食品添加物にも使われる位に一般的ですが、一方でその軽量と安定性からスペースチタニウム等と言う架空物質まで登場して「不思議に海のナディア」の宇宙戦艦「ノーチラス」にも使われていると設定されています。
    そんなチタンですが加工が難しいのでかなり高価になってしまいますが、一代物としてこの先もキャンプのお供として活躍してくれそうですね。

    • マンボウさん、こんばんは。
      チタンが白色顔料や食品添加物に使われているとは知りませんでした。
      食品添加物なんかに使って大丈夫なんでしょうか?
      意外なアニメをご存じなんですね。「不思議の海のナディア」私は観ていませんが、名前は知っています。SFなんですね。観てみようかな。
      チタンは材料自体が高いわけじゃなくて、加工しにくいから高いんですか。なるほどー。勉強になりました(^_^)

  3. あらら、ステンレスってチタンより重いのに少し熱伝導率悪いんですね。
    私はステンレス製のクッカーを使っているのでちょっと残念(ToT)
    その分、安くて頑丈という長所もあるのでいいんですけどね(^_^)

    • akiさん、こんばんは。
      熱伝導率はチタンとほぼ同等ってことですかね。
      チタンもそうですけど、熱伝導率が低くても湯沸かしや汁物なんかは全然問題ないし、料理の種類や使い方を工夫すればいいと思います。アルミほど金属臭はしないし。
      私はザックに入れて歩くので軽量さを重視してますが、車やバイクならおっしゃる通り頑丈でリーズナブルなステンレスも選択肢としてありだと思います。

  4. 私めもチタンの二重構造のコップで晩酌している毎日です。
    ビールとか冷たいままだしカクテルとか作っても氷も溶けないし最高。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      チタンのダブルウォールは、マグとしては最高ですよね。
      缶ビールをそのまま飲むと金属味がしますが、チタンならそれもないし。
      グラスだと氷がすぐ溶けちゃいますが、チタンは溶けにくいですよね。
      これからの季節は山や川で、チタンマグを使って温かいものを飲みたいです。