秋晴れの日、きのこ狩りに出動。
10月10日だけ晴れる確率が突出している件。
今年の9月はほんとうに雨続きで、1カ月ずっと雨が降っていたような印象です。そんな長雨もやっと終わったようで、この先しばらくは晴れマークが並んでいます。
直売所に並ぶマツタケの量もぐんと増えました。
10月10日、きのこパトロールに出かけました。
10月10日は昔は『体育の日』でしたね。『晴れの特異日』と言われ、とにかく晴れる確率の高い日。
日本気象協会より
東京のデータになりますが、前後の日に比べて晴れの確率70%と10月10日は突出していますね。理由はわかっていないそうですが、実際に10月10日は確かに晴れの特異日のようです。
少し遠くの山へキノコパトロール。
ススキの穂が揺れ、空にはうろこ雲が流れます。
今日はいつもと違ってちょっと離れた場所の山です。明るく開けていて歩くだけで気持ちの良い山なので、毎年一度は行きます。
駐車場所に到着して、しばらく登り口まで山を回り込むように杣道を歩いて行きます。平らなので楽ちん。左右の斜面を見ながら歩きます。
杣道沿いにいろんなキノコが生えています。アミタケやジコボウ(ハナイグチ)も少しありました。
タマゴタケの幼菌。ほんのちょっと顔を出したばかり。これはさすがに小さすぎて採りませんが、相変わらずかわいい見た目。
写真2枚目、このくらいなら採ってもいいですね。タマゴタケは杣道沿いだけで結構採れました。
斜面に巨大なアカヤマドリ発見! 近づいて行ってみると、傘の直径は25cmほどもありました。
近くにあった幼菌を二つだけいただいてきました。
クリフウセンタケとカキシメジの見分け方。
カキシメジ(毒)。
ツキヨタケ(毒)、クサウラベニタケ(毒)と合わせて『毒キノコ御三家』と言われていますね。
見た目に毒っぽさがないので、要注意キノコです。傘の裏は白いですが、古くなったものは写真2枚目のように褐色のシミができます。
傘の色がもう少し明るい茶色のものもあり、下記クリフウセンタケと間違えないように注意が必要です。
クリフウセンタケ(ニセアブラシメジ)。
1箇所にまとまって生えることが多いです。上記カキシメジ(毒)と間違える可能性があるので要注意。
幼菌は傘と柄が蜘蛛の巣状の膜でくっついていることが多いです。
傘を良く見ると、表面に繊維質のかすり模様があります。傘の周辺部には幼菌の頃の蜘蛛の巣状の繊維の残りが白っぽく残っている場合が多いです。
雨で濡れていると、傘にはヌメリが出ていずれもわかりにくくなります。
傘が開いて古くなってくると、茶色が濃くなってカキシメジに似てきます。
カキシメジとクリフウセンタケ、今回掲載の写真を見ると違いは歴然ですが、カキシメジにはもっと明るい茶色をしているものがあるので、油断は禁物。
「あれ?これどっちだろう?」なんて迷うような個体は食べない方が良いです。
クリタケとニガクリタケの見分け方。
お、クリタケ発見!
広葉樹の切り株や倒木などにまとまった株になって生えます。これを見つけると嬉しいですね。
シャキシャキとした歯切れの良さと風味も良いので、炊きこみご飯にすると最高です!
クリタケを見かけるようになると、きのこ狩りも終盤を迎えます。
ちょうどうまい具合に、ニガクリタケ(毒)も生えていました。
こちらも切り株などににまとまって生えますね。生え方はクリタケに良く似ていますが、見た目はだいぶ違いますよね、ご覧の通り。
クリタケは全体が褐色をしていますが、ニガクリタケは傘の中央のみが少し褐色で後は全体が黄色です。
この二つを間違える方がどうかしてると思いますが、もし迷うようなちょっと噛んでみればこちらはかなり苦いです。
試しにちょっと噛んでみよう。
ん?苦くないぞ。おかしいなぁ、全然苦くない。いくら噛んでも苦くない。
やめよう、毒性は結構強いはず。
図鑑なんかでも「噛むと苦い」と書かれていますが、それを判別点にしない方が良いです。苦くないものもあります。見た目がこれだけ違うので、それをハッキリ覚えましょう。
これ、もしかしてヤマドリタケ??
このキノコ、もしかして超高級なヤマドリタケ(ポルチーニ)じゃないの?
採ったことないからイマイチはっきりしないけど、柄がしっかり忠実で太くて網目もあるし、似ている。いい香りもするよ。
小さいのが4本あったので採ってきた。
ヤマドリタケじゃなくても近い種類だと思う。ドクヤマドリ(毒)ではない。
現状はっきりしないけど、とりあえずスライスしてアカヤマドリと一緒に干して置くことにします。柄の下の方は虫に食われていたので、量は少しになっちゃたけど。
ともかく、このキノコは保留。
★後日追記:
無茶1さんからコメントいただき、これはヤマドリタケモドキではないかというお話。
私も調べた結果、柄全体に網目が入っていて傘の裏が白、割って見ても白で変色しない、という点からヤマドリタケモドキではないかと思います。
少し悩んだのは、傘がビロード状の部分と少しツヤがあるような部分が混じっていたところ。
いずれにしろ、食べられるという自信はあるので今度食べてみます。
干したので、良い匂いが増幅されてます。食べるの楽しみ(^_^)
他にもおなじみの美味しいキノコたち。ヤマカガシも登場。
シモフリシメジが1本だけ。
これもかなりうまいきのこです。一番最後に出てくるキノコです。
杣道から斜面を登ると、いつも通りのメンバーも。
ウラベニホテイシメジとサクラシメジ。
この場所はいつもの山と違って、ほとんど人が来ないので、杣道だけでほぼビクが一杯。斜面をもっと上まで登る予定だったけど、早めに帰還。
途中に小さな沢があります。こんなところにもイワナがいるのかな。
来る時に見かけたタマゴタケの幼菌、ほんの2時間くらいでだいぶ成長しましたよ。上の写真と比べてみて下さい。キノコの成長はほんとに凄い。
ヤマカガシの子ども、発見!
写真を撮ろうと近づいたら、猛スピードで逃げていきました。
ヘビってすごいですよね。陸上の脊椎動物で手足がないのってヘビだけでしょ?
あんな体でどこでもするするとあんなスピードで動けるなんて、どんな仕組みになってるの?
あのクネクネ運動と鱗の仕組みを研究すれば、今の自動車よりもっと凄い乗り物を発明できるんじゃないかな。そんな気がする。
このヘビ、昔は無毒と言われていたけど、割と近年奥歯に毒があるってことがわかりましたね。
本日の収穫はこんなところ。
タマゴタケとクリフウセンタケが結構採れました。タマゴタケは壊れやすいので、きれいな状態で持ち帰るのが大変。
コメント
これくらい丁寧な解説だと分かったような気がするけど、キノコだけはそんなに簡単に手を出してはいけない領域のような気がします。(笑)
kuniさん、こんばんは。
魚だと毒のあるものは限られますが、キノコはそもそも種類が膨大でしかもその中にかなりの確率で毒が混じっているという、なんとも厄介な領域ですね(^_^;)
詳しい人と一緒に歩くのが一番確実で簡単に覚えられますね。
自称「詳しい人」の中に怪しい人も混じってるので、さらに問題はややこしいのですが(苦笑)
こんばんは。
リコプテラさんのお陰でタマゴタケだけは判別できると思います。実物見たことありませんが^_^;
渓流釣りのシーズンが終わると山に入る用が無くなって寂しい限りです。
七流釣師さん、こんばんは。
タマゴタケは、イボイボなしの赤い傘の周囲にうっすら縞模様。足下には白い壺があって柄が黄色で茶色の模様あり、この特徴をしっかり覚えていれば絶対に間違えないキノコですね。
見た目が派手過ぎて、知らないと毒キノコに見えますが(笑)
そうですねー、寂しい季節になりました。私はしばらくキノコパトロールです。
こんばんは。
今回も沢山の収穫でしたね。
キノコはナカナカ難しいです。
沢山出ていても、なかなか食べれそうなのには出会えないし、出会えても虫がついている場合が多いですし、それらをクリアした後に更なる一歩を踏み出す”キッカケ”がないと・・・。
一歩を踏み出しさえすれば、フグと同じで美味しいに違いないと思います。
マンボウさん、こんばんは。
今年は例年に比べてキノコの出方が少しおかしいのですが、それでも山を歩けば毎回恵みがあるので、ありがたいです。
そうですねー、キノコはヘタをすると命に関わるので、難しいですね。
やはり一度詳しい人と歩いてみるのが一番ですね。
ただ、人選を間違えるとこれまた大変なことになりますが(笑)
おはようございます。
ヤマドリタケモドキに見えますね。どちらもポルチーニです。
辺りは赤松ですね。若いうちは傘裏白く、切った断面が白くて変色しないようでしたらそうだと思います。
無茶1さん、こんばんは。
ありがとうございます!
これが、ヤマドリタケモドキですか。
ヤマドリタケかヤマドリタケモドキのどちらかじゃないかなぁ、と思ってとりあえずスライスして干しました。良い匂いがしております(^_^)
辺りは赤松の多い林で、おっしゃる通り傘裏は白で断面も白くて変色なしです。
初めてですが、今度食べてみます。
ポルチーニ茸の和名初めて聞きました。
ヤマドリタケ、他のきのこよりおしゃれな気がします
akiさん、こんばんは。
ヤマドリタケとヤマドリタケモドキをまとめて、イタリアではポルチーニと呼んでいるようですよ。
日本でも少し前までは、両方が一つの種類だと思われていたみたいです。
確かに、見た目がオシャレで高級な感じしますね(笑)
干してあるので、今度食べてみます(^_^)
ボクが蛇を嫌いなのはご存知のはず。
写真で見るのもダメなのですが出るよ、と先に言っておいてくれると案外びっくりしないものですね
いわなたろうさん、こんばんは。
あれ?ヘビ苦手でしたっけ?(笑) しかも写真で見るのもダメなほど?
私はヘビは全く平気です。むしろ毛虫の方が苦手です。
確かに予告があった方が心の準備ができますかね。
でも、私が最も苦手な幽霊は「出るよ」なんて予告されれば余計に怖くなっちゃいますよー。
地味目でも毒ありと言うのがどうしても怖い。
目利きだと美味しいキノコ食べられてよいですねー。
Nori1022さん、こんばんは。
毒々しい色をしてるヤツは手を出しにくいから安全だけど、地味でいかにも食べられそうな普通の顔をしてるヤツ。この中に毒が混じっていたりするから怖いですよねー。
腹痛程度ならまだしも命に関わるかもってのが、なんともおそろしい。
私がキノコを安心して食べられるのは、今は亡き爺ちゃんのおかげです(^_^)
だいぶきのこを取ってるようですが、まさか全部取ってませんよね?
もし、取られているのであればこれからは5あったら2残した方が良いですよ、きのこの繁殖を妨げることになりますので…
それと、ヌメリイグチですが、最近
中毒例があったり、消化に悪かったりするのでなるべく食べない方がいいと聞きましたがどうなのでしょうか?
どこかのだれかさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
根こそぎ採るようなことはしていませんので、ご安心下さい(^_^)
同じ場所同じ種類でも幼菌から老菌まであって、食べ頃はのものは限られるので必然的にそれ以外は残すことになります。
それに、こちらキノコ王国の信州では地元にきのこ名人と呼ばれる方がたくさんいまして、今回の収穫量をその方々に見せれば「これだけしか採らなかったの?」と言われるレベルです。それだけ山が豊かだということなので、感謝しております。
ヌメリイグチに限らずハナイグチなどのイグチ類は管孔(傘の裏側のスポンジ状の部分)の消化が悪いので、食べ過ぎるとお腹を壊す人もいますね。
必ず茹でこぼしてから調理すれば、通常の量では問題ありません。
それとは別に、昔はイグチはどれも食べられると思われていましたが、毒性の強いものもあるので、注意が必要ですね。