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源流のヤマトイワナとアホな警官|木曽川水系 フライフィッシング

フライフィッシング野外調理
この記事は約9分で読めます。

前回は先行者の意気込みにビビって、下の方に入ったら運良くアマゴ釣りが楽しめました。

本当はイワナを狙いたかった、というのもあって、今日こそは一番乗りで源流部に向かうために、もう一度同じ川へ。
本気を出してまだ暗いうちに家を出ました。

源流部に棲む天然ヤマトイワナ|木曽川水系 檜の森

早朝の暗い林道をMTBで上る


車止めに到着してもまだ真っ暗。車も一台もありません。
本気出し過ぎました(苦笑)
ともかくMATTS 6.10-MDをおろして、TaoTronics TT-HP007を点灯して林道を進みます。

 
やがて空は明るくなってきましたが、朝焼け?
このところ天気予報はあてにはならないけど、もしかして雨が降るの?
ともかく、明るくなった林道を最上流部へと向かいます。


林道から流れを見下ろしてみると、水量は結構ありそうです。


久しぶりにMTBを漕いで来たせいか、なんだか疲れました。
林道に日が照りつける前にある程度上ってきたので、汗はそれほどかいていませんが。


この辺りから入渓しても良さそうだけど、今日はもっと上まで行ってみますか。

 
早くも空模様が怪しいですが、何かの凶兆でないことを祈るばかり。
MTBを駐車して、川へと下りてみます。

テンカラでちょっと様子を見てみよう。

 
残暑は続いていますが、谷のそこここに秋の気配があります。
ここから釣り上ってみます。

午前7時、気温18℃、水温13℃、釣り開始です。

 
まだ日中は暑いのでサワークライマーRAを履いてウェットウェーディングスタイルで。
今日はフライフィッシングで釣るつもりですが、ドライフライには時間が早そうなのでテンカラで様子をみます。
NISSIN AIR STAGE 冨士流テンカラ3308 6:4、SUNLINEぶっとびテンカラ レベルライン3号(楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)+FUJINO フロロテンカラハリス1号(楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)。
毛鉤は、ニセ・スギッパ巻きです。


浅いプール尻付近。大石の脇から15cmほどのイワナが出ました。
が、鉤がかりが浅くばらしました。毛鉤への反応は悪くなさそうです。


平瀬の沈み石の脇で、ガツンと食ってきました。
合わせると、元気に走り回ります。これは、もしかして…


やはりアマゴでした。
秋になると渓魚は遡上しますが、こんなところまでアマゴがいるとは思いませんでした。
これ、体側に黒帯が入っているタイプですね。
アマゴはイワナほど色柄に個体差が無いように思っていましたが、よく見ると川によっても違うし同じ川の中でもかなり個体差があるんですよね。
パーマークの形も様々で、お腹の黒点の数や並びもほんとに様々。


テンカラだと毛鉤を乾かしたり交換したりする手間がないので、どんどんと先に進めます。

 
小さな落ち込みからの平瀬流心脇。
小さいですがヤマトイワナです。

谷にも日が射してきたので、早々にフライフィッシングに変えます。

ドライフライに飛び出す元気なヤマトイワナたち

 
こういった広いプールは距離をとれるフライフィッシングの方が狙いやすいです。
それに、写真をクリックして拡大して見てもらうとわかりますが、岸際から枝が張り出していて、長いテンカラ竿と長い仕掛けだとうまく毛鉤を振り込むことができないんですよね。
その点フライならロッドは短いし、仕掛けは徐々に伸ばしながらサイドで振り込むこともできるので対応力が格段に違います。

タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSFオービス バテンキル クリックII。ラインはDT-3F、5X9ftリーダーに6Xフロロティペット2ft継ぎ足し。

 
先日巻いたCDCストーンフライを使ってみます。
プールの流れ出しの浅場には魚がいなかったので少しずつ前進。
左の大岩際の深みから出ました。


良型のヤマトイワナでしたが、写真撮影直前にバチャバチャと暴れて逃げられちゃいました。そりゃイワナも逃げようと必死です。

 
護岸際の浅瀬からも小さいヤマトイワナが出ました。


ちょっと上の方に来過ぎちゃったかな。水の量が少ない(苦笑)


浅瀬の真ん中辺りから出ました。


これは背中にうっすらと白点があります。


だいぶ水量少なくなってきましたが、小さいイワナからの反応は結構あります。

 
イワナに混じってこんなところにチビアマゴもいたりして。
チビの猛攻がある時はCDCを使ったフライはダメです。CDCは一度べちゃっと濡れちゃうと浮力復活させるのに時間がかかるので。
エアロドライウイングを使ったピーコックパラシュート#14に変更。


この川は大雨が降っても水が濁らないので、荒れるようなことはないのかと思っていましたが、源流部は結構荒れている箇所もあります。
これはたぶん昨年の8月の大雨のせいでしょう。


源流部にもコンクリート護岸(苔むしている感じからかなり古い)がありますね。
この護岸、何のためにあるんだろう。
護岸の右側の斜面を少し登ると林道があるけど、その林道からの斜面が崩れて土砂が川に流入しないため? それとも、大水が出た時に岸の斜面が削られないため?

この浅いプールに小さめの魚が何尾かゆらゆら定位しているのが見えます。
一発勝負ならCDCを投入しましょう。再びCDCストーンフライに結び変えて、ふんわりキャスティング。


思ったほど小さくなかったヤマトイワナ。


流れ着いた流木際からも出ました。


この区間はこのくらいのサイズがアベレージのようです。
ここから食べ頃サイズが連発したので、一尾キープさせてもらいました。

渓流で贅沢なランチを食べよう

 
付近に何か食材になるものないかな、と探して見たらフキがあったので少し採取。でも、今の時期のフキって硬いかもね。
ともかく、マイクロマックスULアルミパーソナルクッカーでお湯を沸かして、皮を剥いたフキをちょっと湯がいてみます。

 
イワナは三枚におろしました。胃袋の中身を確認するとやはり陸生昆虫が多いですね。

 
今日はイワナ入りのパエリアを作ります。米の上に具材を並べただけですでにうまそう!
パエリアは本格的には米を油で炒めてから炊きますが、今日は省略。
イワナとエビ、ピーマンとミニトマト、先日採ったアカヤマドリをスライスして乾燥させた物も入れてあります。
3層鋼フライパンにぴったりフィットするニトリの16cmスキレット用のフタが活躍。
水を多めにして20分くらい弱火で炊いたら10分ほど蒸らします。
本格的パエリアはフタをしないみたいですけどね。

 
フタの上にアルミパーソナルクッカーの小鍋を乗せてイワナのアラと内蔵、下茹でしたフキを投入。
フタの重石代わりに乗せてますが、結構沸いてきますよ。
アクをとりつつ煮て、塩とちょっと醤油を垂らして潮汁風に仕上げます。味噌味にするつもりでしたが味噌を持ってくるのを忘れちゃいました。


できました!本日の渓流メシ
・イワナとアカヤマドリのパエリア
・イワナのあら汁
・食後の紅茶

アカヤマドリから出るエキスで、ターメリックを入れたような黄色い仕上がりに。
味の方はイワナとアカヤマドリの旨味が相まって最高です!
あら汁もシンプルな味付けでイワナの旨味が生きています。ただ、この時期のフキは繊維が強過ぎて硬くて無理でした。


ご飯を食べながら周囲をキョロキョロしていたら、ダイモンジソウがあるじゃん。
これの葉っぱはユキノシタのように食べられるんですよね。これを使った方が良かったな。

倒木の多い沢ではアントパターンが効くのか。

 
釣りを再開して釣り上りますが、途中かなり荒れている箇所もあります。
倒木が多いとそこから川に転落するアリが多かったりして。
GRアントパラシュート#14を結んでみます。


そこを通過してさらに上へ。
黒い雲が広がったと思ったら急に日が射してきたり、なんだか忙しい天気ですが、雨が落ちてこないのは何より。

 
川に突き刺さった木の際から綺麗なヤマトイワナ。

 
浅瀬にも出ているようです。
この辺りまでくると、ほぼヤマトイワナだけになるようです。


深さのある岸壁際、木の根が張り出している下に潜んでいたんでしょうか。
ここでもアントパターンに出ました。


この川らしい色合いのヤマトイワナが釣れました!

「この川らしい色合いのイワナ」と私はたまに言いますが、それはその川の川底の色合いに近い色合いをしたイワナのことです。
その川でたくましく生き抜くには、川底と同じような色合い、つまりは保護色をまとっている必要があります。保護色の渓魚は野生(天然魚もしくは野生魚)の証だと思うんですよね。
だから私は、川底の色合いと同じ渓魚を釣り上げるととても嬉しいのです。
(天然魚、野生魚、放流魚の定義については、こちらをご覧ください。)


その後もこんなところを頑張って通過したりしながら、


細長い滑滝が現れ、ここまでかな。
サイズを望むなら、もう少し下に入った方が良かったかもしれないですね。

 
ロッドを畳んでバックパックサイドに装着して川伝いに下ります。
途中結構険しい箇所もあったので、モンベルのストリームグローブオンラインストアで見る)を嵌めて慎重に下っていきます。

ジオグラフィカで位置確認しながら、林道に出られそうな急斜面を登ります。

キノコのお土産もできて今日も無事終了かな、と思ったら…

 
背丈くらいに伸びた笹藪をかき分けながら、必死に斜面を登っているとキノコが目につきました。これ、ハナイグチじゃない。


斜面からずり落ちないように必死だったので写真がピンボケですが、ハナイグチは大好きなので採って行かないわけにはいきません。少しだけ採って林道へ生還。

 
あー疲れた。この辺りはカラマツの林なのか。真剣にハナイグチを探せばたくさん採れそうだけど、笹藪は勘弁。

 
空模様が怪しいので急ぎ足でMTBまで戻り、あとは軽快に下っていきます。
このサドルカバーも快調です。


雨が降る前に無事に車のところまで下りてきました。今日はプリウスにMTBを積んできています。

無事に…のはずが、車止めに近づくとあれれ? なんかパトカー止まってるよ。
ん? なんなの? なんか胸騒ぎがする。また警察沙汰ですか。どうも私は警察に縁があるようなんですよね。

私がプリウスに近づいていくと、なぜかパトカーから警官が下りて近づいてきます。
ここはとくに駐車禁止場所じゃないけども。それともこの林道を自転車で走ったことに対するお咎め?

「こんにちは、ここに車止めて何されてるのかな、と思いまして」30代くらいの警官が話しかけてくる。
「何って、釣りですけども」聞かなくてもこっちのスタイルを見ればわかるだろう。
「あぁ、そうですか。これから帰られるところですか、気をつけて」とパトカーに帰って行ったんだけど、今度はもう一人のやや年配の警官と一緒に戻ってきて、その年配警官が
「ここから上流は禁猟区なんですよね」と、おかしなことを言い出す。
「いやいや、そんなことはないですよ。何か勘違いしてませんか?」と丁重に言うと、
「確か禁猟区のはずだけど…」とまだ疑いの目を向けてくる。

私は長年渓流釣りをしていて、天竜川漁協の組合員になっているし、この通り木曽川漁協の年券も毎年購入して釣りをしているので、間違っても禁猟区で釣るなんてあり得ないですよ。ここが禁猟区でないことは漁協で確認してもらえばすぐわかります。と説明したら、ああそうですかわかりました、とやや不満そうに帰っていきました。

疑いは晴れたけど、思い出すと腹が立つ。自分が間違っていたなら一言謝れよ。
善良な市民に疑いをかけるなら、もっと正確な情報に基づいてほしい。まぁ、この二人組警官は密猟を取り締まるために来ていたわけではなく、どこかのパトロールのついでに不審車(林道の入り口に停めていただけで不審車扱いされても困るけど)を見つけて職務質問しただけで、禁猟区についてはうろ覚えだったんだろうけど。

まぁ、どんな職業でもろくでもない人はいるので、忘れることにしよう(笑)
釣りは楽しめたし、怪我もなく、落石に遭うこともなく、熊に襲われることもなく、無事に帰ってこられたので上々の休日でした。

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コメント

  1. 初めまして、はるのといいます。

    いつも楽しく読ませていただいております。
    私もネットの方から、「(禁漁区ではないのに)禁漁区で釣りをしている」と指摘されて不快な思いをしました。

    ネットからの一方的な指摘なので個別に反論も出来ず、長野県と下伊那漁協に確認した上で私のブログに反論文をアップしました。
    「禁漁区で釣りをしている」と指摘するのであれば、指摘した側が証拠を示すのがマナーと思っているので、指摘されている私が反論文を作成している時間、本当にムカムカしました。
    (このことを忘れるために、反論文は削除しております。)

    魚釣りは難しいですね。
    何年やっても上手くなりません。
    リコプテラさんのブログを参考に、釣り、キノコ、道具いろいろ勉強させてもらっています。

    • はるのさん、初めまして。
      そうなんですね。
      こちら側に全く非が無いのに、妙な言いがかりを付けられるのは頭にきますよねぇ。
      ネット上には、とにかく誰かを批判することで憂さ晴らしをしようという人たちもいて、嫌な時代になったなと思います。

      魚釣りはほんとに難しくて、そこが面白さでもあり一生やっても飽きない理由だとも思います。
      私のブログが少しでも役に立っていれば、嬉しく思います。
      今後ともよろしくお願いします。

  2. おはようございます
    今回の流域、実にイイ感じの、好きな雰囲気と流量の源流です。
    出て来る魚達もいい雰囲気ですが、実は黒線入りアマゴの実物にはお目にかかった事がありません。
    楽しそうな釣りです。

    • マンボウさん、おはようございます。
      今回くらいの流量は毛鉤でも釣りやすく私も好きなんですが、上流部は想像よりも倒木や張り出した木々が多くて釣りにくかったです。それと人も結構入っているようでした。
      体側に黒帯の入ったアマゴは、木曽南部ではたまに見かけます。
      全体としては楽しい釣りができたので、ありがたいです。

  3. 素晴らしいイワナ飯ですね、ご相伴にあずかりたい。
    こっぱ警官邪魔くさいですね、きっちりと取り締まる根拠無しでうろうろしてんじゃねぇ(笑)

    • Nori1022さん、おはようございます。
      お昼に釣った魚を食べることは滅多にありませんが、今回はお昼前に食べ頃サイズが連発したのでいただいちゃいました。ぜひ一度渓流シーズンに長野にお越しいただいて、一緒に渓流飯を。

      パトカーが停まっている時点で嫌な予感がしましたが、案の定イチャモン付けられました(笑)
      公権力を持った人にはもっとしっかりしてほしいですね!

  4. イワナとアカヤマドリのパエリアって、もうムチャクチャ贅沢なジャパニーズぺリアですね!
    イワナもこうして写真を見ちゃうと、シーズン最後にもう一回・・・なんて思っちゃうけど、今月最後の休みは海に行くことに決めちゃったしなぁ。
    イワナは来年の楽しみに、取っておくことにしましょう。

    しかし、その警察官の対応、腹が立ちますね。
    って、もう言いたいことは弟が書いてるから良いか。(笑)

    • kuniさん、おはようございます。
      今回のイワナパエリアは、実際には「黄色い炊き込みご飯」的な作り方なので、ジャパニーズパエリアというのがぴったりです。確かにアカヤマドリとイワナの入ったことでかなり贅沢な仕上がりになりました。
      渓流シーズン終わっちゃうので少し寂しく感じます。海が近いといいですね、これからが楽しいシーズンですね。

      公権力の市民イジメ、やめてほしいです(笑)

  5. おはようございます。

    渓流飯がもう、めちゃ美味しそうで・・(^^)
    アカヤマドリは確かに色が出ますよね。

    ヤマトイワナの色目も良いですね。
    居着き魚の「らしい色合い」の話はよく分かります。川ごとの特徴が特に源流域では顕著で、出会えると嬉しいです♪
    私の場合は、移動性の高い渓魚も相手にしていて(遡上型・移動型)、放流魚でなくても、川底の色合いと違う魚が居ることにも興味を持っています。渓魚観察は面白いですね。

    • アイさん、おはようございます。
      ご想像通り、このイワナパエリア風は最高にうまかったです!
      ターメリックを使っていないのでスパイシーな仕上がりではないですが、アカヤマドリの黄色エキスのおかげでパエリアっぽい仕上がりになりました。

      移動する渓魚、興味深いですね。確かに季節によって渓魚は移動しますね。秋は特に上へ上へと向かうので、こんなところまでアマゴが?と思うようなところで釣れることもありますね。
      渓魚観察、確かにおもしろいです。

  6. テンカラの優位性を見に来たら色々盛りだくさんな内容でした。

    フライと2本立ては大変そうですが出来れば死角なしですね。
    木曽のアマゴ綺麗です。またいつか釣ってみたいです。
    源流釣りで好釣果、パエリア美味しそうでした。食材もあるからバックパック重そう。でも至高の時間ですね。

    最後の警官。なんで警官はタメ口で非を認めないんでしょうね。腹立たしいです。折角の良い時間を踏みにじって何が楽しいんだか。

    最後以外は楽しい記事でした。
    いま禁漁なので楽しい夏の渓に想いを馳せます。

    • サカガミさん、こんばんは。
      フライとテンカラ、ポイントによって一長一短なんですが、どちらも装備しているとどんな状況でも対応できます。
      木曽は漁協の放流しているアマゴはお世辞にも綺麗とは言えないんですが、南部の天然物はほんとに綺麗です。

      渓流メシ装備で行くとバックパックが重くなりますが、トレーニングのつもりでいつも谷を歩いています(笑)

      警察官にもいろんな人がいますがイラッとすること多いです(笑) 自分たちは偉いんだと勘違いしている人もいますね。まぁ職業病みたいな側面もあると思います。