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岩魚釣りのつもりが雨子釣り|木曽川水系フライ&テンカラ

フライフィッシングテンカラ釣り野外調理
この記事は約8分で読めます。

まとまった雨が降った日の翌日、どの川も大増水していることは間違いないので、それでも釣りができるに違いない川へと向かうことにしました。

強い流れの中にいるアマゴ|木曽川水系 檜の森

※檜の森というのは私が勝手に付けた名前で実在の地名ではありません。

最上流部まで行くつもりでMTBを積んで来たけれど。

前回は昼頃に車止めにたどり着く羽目に合ったので先行者の車が3台も停まっていましたが、今日は早起きしてやってきたので大丈夫でしょう。
今日はMTBを積んで来ていて、一気に源流部まで行けば水量が落ち着いているという算段です。

6時頃車止めに到着して愕然としました。すでに県外ナンバー2台を含む3台が停まっているではないですか。1台は車中泊した形跡があります。もうかなり日が短くなっているというのに、皆さん気合入り過ぎですよ(笑)
この時点でキッパリ源流行きは諦めました。MTBは骨折り損になってしまいました。
別の川へ行くか、車止め付近から入渓するかの二択です。


こんなことでもないとこの辺りから入渓することもないので、車止めのすぐ近くから入渓してみることに。


増水していてかなり釣りにくそうですが、やれるだけやってみます。

増水で押しの強い川で、ひたすらテンカラ竿を振る。

 
今日は久しぶりにドライフライフィッシングをしようかと思っていましたが、全体に流れの押しが強いのでテンカラで様子をみます。
NISSIN AIR STAGE 冨士流テンカラ3308 6:4、SUNLINEぶっとびテンカラ レベルライン3号(楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)+FUJINO フロロテンカラハリス1号(楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)。
毛鉤は、ニセ・スギッパ巻きです。

 
岸際まで水が押し寄せてきていて、前へ進むには時折対岸へと渡渉しなければいけません。
川底にヌメリはないので、サワークライマーRAで問題はないですが、油断するとヤバイ水量です。


こういう落差の小さい階段上のポイント、もっと水量少なければ釣れそうなんだけど、今日はところどころにあるほんの小さなタルミを狙って毛鉤を打ってきます。
でも、ちょっとこれは厳しいかな。


ドライフライで狙いたくなるような緩やかな平瀬。
アプローチに気を遣いながら、毛鉤を打ちますが反応ないですね。走る魚も見当たりません。なんか今日も釣れない場所で釣ってる? やばいね。


今日は天気が良さそうなことだけがせめてもの救い。
雨ガッパを着たり脱いだりするのは、もう御免。

 
強い流れの脇の緩やかな巻き返し(写真1枚目黄色丸印)に退避している魚がいそうな気がするけど、反応ないですね。
写真2枚目の浅場にも出ていそうだけど、まだ水が引けないから岩陰でじっとしてるのかな。

 
この川は源流部はイワナだけになるけど、この辺りはアマゴ中心のはず。
2年ほど前、禁漁間近にここよりもう少し上に入った時は、チビアマゴ中心で良型のアマゴやイワナも少し出たけど全体的には魚影が薄かったんですよね。

 
晴れてきたと思ったら、空はまた雲に覆われ、水圧も相変わらずの強さ。


足元をすくわれないように気をつけながら、時折対岸に渡渉しつつ岸際を前進。
と、前方の水際から黒っぽいものが動きました。
体長1m未満の子熊です。
写真撮影は間に合いませんでしたが、子熊の方が先に私に気付いていて黄色印のところを岸際の石積みを登って右側の森へと消えていきました。子熊に出会うのはこれで5回目かな。
川岸で見かけたのは2回目。
親熊も近くにいたんだと思いますが、子熊を先導して先に森方向に向かったんだと思います。

釣れない時には気分転換に渓流メシを

 
アタリがないまま竿を振り続けて疲れたので、子熊ポイントから少し上った開けたところで早めのお昼を食べることにします。
結局のところお昼前はボウズです。のんきにお昼なんか食べてて大丈夫かね。
今日はマイクロマックスULと久々のソロストーブを使います。

 
昨日の雨でだいぶ湿ってるけど、ソロストーブなら細めの枝が少しあれば大丈夫。

 
マイクロマックスULにアルパインクッカー16をかけてお湯を沸かします。
実家産のトマトを10秒ほど茹でて川の水で冷やし湯むき。

 
BROTHER-1512で適当な大きさにカットしたトマトを3層鋼フライパンに入れ、そのまま無水で加熱。
このナイフは本当に使い勝手が良いです。オピネルを買うくらいならこれを買うのが断然おすすめですよ。

 
ツナ缶を投入して塩胡椒で味を調え少し煮ます。

 
ちょっと着火に難儀しましたがソロストーブで極小焚き火をしまして、ニトスキを使ってソーセージと野菜を焼きます。野菜類はあらかじめ固めに下茹でして持ってきています。
焼けたらクレイジーソルト(賞味期限切れになっているので、このところ慌てて使っています)を振りかけます。

ソロストーブはほんのちょっとの枯れ枝や枯れ葉があれば焚き火ができるところが素晴らしい。

 
アルパインクッカー16でスパゲティーを茹で、トマトソースと和え最後にカットしたオクラ(これも実家産)を入れて混ぜたら出来上がり。


本日の渓流メシ
・フレッシュトマトスパゲティー
・ソーセージと野菜焼き
・食後の紅茶

無水で調理してもトマトからの水分が多くてスープパスタのようになりましたが、やはり新鮮なトマトで作るとうまいです!
スキレットは久々に持ち出しましたが、焼き物は厚い鉄で焼くのが一番ですね。
釣れなくても渓流でうまいもの食べればちょっと幸せな気分になれます。

久しぶりのドライフライフィッシング

 
お昼前にもフライの方が狙いやすいポイントも結構あったので、試しにフライタックルを引っ張り出しました。
タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSFオービス バテンキル クリックII。ラインはDT-3F、5X9ftリーダーに6Xフロロティペット2ft継ぎ足し。アダムスパラシュート#14を結びます。
しかし、写真2枚目の広いプールでは全く反応なし。


向こう側の白泡からの流れと左側からの流れがぶつかる辺りで出ました。


ようやく釣れたアマゴ。綺麗な個体ですね。


浮力が落ちたアダムスパラシュートをこのポイントで何度か投げ、水面下に沈んだところにアマゴが食いつくのが見えました。


やはりこの辺りはアマゴですね。イワナはいないかもしれない。

再度テンカラ釣りで頑張ってみます!

 
とりあえずアマゴが釣れたので、再びテンカラに戻してみます。
使う毛鉤はニセ・ゴールデンボトムエレガンスに変更。

 
強い流れの向こう側の平瀬、流れに合わせて動いていたラインが一瞬止まったので合わせると20cmほどのアマゴでした。
ここでは、「たたき釣り」ではなくできるだけ自然に毛鉤を流す「流し釣り」で釣りました。
流し釣りの場合は、微妙なアタリをいかに拾うかで釣果が変わってくると思います。その辺りはチェコニンフに通じるところがあります。

 
このポイントは「たたき釣り」。
朱点の薄い好きなタイプのアマゴです。どうやらこの近辺はアマゴしかいないようです。

出会えて嬉しい!野生のアマゴ


アマゴだけならそれなりに流れの中を狙おう。
白泡の際、左からの流れがぶつかる辺り。叩いては30cmほど流してピックアップ。そしてもう一度叩く。何度目かにラインがいきなりグインと引かれました!
合わせると右側の白泡に乗って下ろうとするので、竿のしなりで持ち堪えます。
今度は私の方に向かってきて後ろ側に回り込まれちゃってテンションが抜けたので焦りましたが、なんとかランディング。


すばらしくワイルドなアマゴでした!


お昼前の調子では期待できないと思っていましたが、こんなのが釣れれば文句ないです。

不安定な空の下、チビアマゴの反応は上々

 
渕尻、ここはニセ・スギッパ巻きの流し釣りで。
チビなのにがっつり毛鉤をくわえています。

 
写真1枚目の黄色丸印でバラし、続けてその少し上の左右からの流れがぶつかるところで。
これもチビですね。
今年はテンカラ釣りを集中的にやっていて、ドライフライの釣りに比べてテンカラはチビが釣れることはほとんどないと思っていましたが、今日は珍しく15cmくらいのが釣れます。

この後、しばらくはこのくらいのサイズがよく釣れました。餌を食べるのに極上のポイントに小さいのが入っている状態です。小さくても毛鉤に反応がありさえすれば楽しいですけどね。

 
太い流れの駆け上がり。この辺りは魚影が濃いようです。

 
ぽつりぽつりと雨が落ちてきたと思ったら、急にざぁーっと降り出しました。

 
レインダンサーを着込んだけれど、叩きつけるような雨に、これはたまらないと大木の下で雨宿り。
釣りに来てこんなに雨ガッパを着る機会が多い年も珍しいな。最近は毎回雨具が登場している印象。

 
突然降り出した雨、上がるのも早かったです。まさに、にわか雨だったようです。

 
渕尻に定位していたアマゴ。

綺麗なアマゴを育む川に感謝。


この時期によく魚が定位している場所からも出ました。
広い淵の水が細くなって集まり流れ出すので、餌も集まりやすいんでしょうね。


この川に棲むアマゴは綺麗ですねえ。


ほどなく滝に到着。小雨が降っているのでここで撤収します。
滝の上を見やると、さきほどと同じくらいの大きさの子熊がこちらに気付いてすぐに逃げていきました。
一日に二頭に出会うとは、今年は熊密度が高そうです。

今日はお昼まではボウズでしたが、その後は毛鉤釣りを堪能できました。
そして、ワイルドなアマゴは記憶に残る一尾でした。
ありがとうございます!

 
林道に上がって、早くも秋の気配を感じながら車止めへと歩きます。
まだ時間的には早いけど、朝停まっていた車は3台ともすでに帰った後でした。

今年の8月はとにかく雨が多かったです。
渓流釣りも残り1ヶ月、今年は忙しかったせいもありますがあっという間に9月になってしまいました。そろそろキノコの本格シーズンもやってくるし、9月は晴れの日が多いことを願います。

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魚ココロあれば水ココロあり

コメント

  1. 親の熊には遭遇したくないですね(笑)
    このアマゴ良いですね、パーマークが互い違いにあったりして、黒点がおなかに沢山あるアマゴは遺伝子的にはヤマメに近い原種のアマゴなんですって。

    • Nori1022さん、こんにちは。
      子熊にはよく遭遇しますが、きっとその近くには親熊がいるんでしょうね。
      でも、親熊も基本的には無益な戦いをしたくはないということで、こちらが騒がなければ大人しく去っていってくれるようです。

      アマゴもかなり個体差があって見るだけでも楽しいです。
      黒点がお腹にたくさんあるアマゴは原種に近いアマゴなんですか。釣り上げたアマゴをよく観察するといろんなことがわかるかもしれないですね。

  2. こんばんは
    良いアマゴたちです。
    それにしても、見るからに押しの強そうな流れですね。
    7月8月の天気はズルズルとした雨で、相当に変でした。

    • マンボウさん、こんにちは。
      イワナを釣るつもりでしたが、良いアマゴが釣れたので幸いでした。
      この川は増水しても源流部まで行けば釣りやすいんですが、今回は下の方に入ってしまったのでかなりの水圧で、狙えるポイントも限られました。
      8月は雨続きで、9月初旬も怪しかったですが、中旬以降は晴れの日が多くなりそうですね。
      その分、残暑が厳しく、良し悪しですが。

  3. なんだか今年は沢の釣りに行けなかったなぁ・・・なんてボクは考えてたから、リコプテラさんところで疑似体験ができて良かったです。^^
    このワイルドなアマゴ、魅力的だなぁ。

    • kuniさん、おはようございます。
      私も例年に比べると渓流の釣行回数は少なめでしたが、渓流に行くと間違いなく癒されますね。それだけ日々ストレスを抱えているということかもしれませんが(笑)
      過酷な環境で生き抜いている野生魚に出会うと、人間界の出来事は小さなことのように思えてきます。