5月8日、世間ではゴーデンウィーク最終日ということになりますか。
この日はなんだか知らないけど、朝から爆風が吹き荒れていて釣りどころではないので午前中は別のことをしていました。
お昼を食べてから、釣りは無理でもシドケ(モミジガサ)がもしかしたらちょうど良い時期かもしれないので、林道を上っていくことにしました。
シドケを求めて山へ。オマケのイワナ釣り
午後1時、車止めには釣り人らしき車が一台。
何はともあれカメレオン8で歩き始めます。
林道脇の水辺にはオオバタネツケバナが生えています。見た目もクレソンに似ていてクレソン同様に食べられます。
今日はそれほど暑くないので林道歩きには最適です。
途中、だいぶ伸びたワラビも見かけます。
タラノメはすでに遅いですが、脇芽が伸びてきていました。脇芽を採っちゃうと木がダメになるので採りませんが。
ニリンソウも花が咲いて食べ頃です。ニリンソウは猛毒のトリカブトの葉に似ているので、要注意だということは何回も書いていますね。
1時間以上歩いて、シドケポイントはここだったかな?
違うか、ここにあるのは細いミズ (ウワバミソウ)のみ。
今年はちょうど良い時期に来ることができた
それからしばらく歩いて、今度こそシドケポイントに到着…のはずなんだけど、シドケが見当たらない。あれ?早すぎた?
アイコは食べ頃のものが結構あるけど、肝心のシドケは?
もう一度じっくり周辺を見回すと、
昨年は葉が開きすぎて茎も下の方は硬くなっていたけど、今回はまだ葉が開ききらない状態で茎も太く柔らかいものが多いです。ベストがなタイミングのようです。
茎が伸びたものは手で折れるところから採取します。葉が開ききらず茎全体が柔らかそうなものは根元からナイフを使って切り取ります。
茎が太いものを選んで採りました。
この斜面にこんなにたくさんのシドケが生えているのに、さっきはどうして気づかなかったんだろう。
林道を下ってきたのは釣り人?
独り言を言いながら太いものを選んで採っていると、急に背後から声をかけられたのでビクっとしました。
振り返ると、短髪のおじさん。どうやら上から下りてきたようです。
何を採っているのか訊かれたので、モミジガサという山菜でセリのような風味があっておひたしにすると美味しいですよと答えました。
しばらくお話ししてみたら、釣り人なんだけど数年前に脳梗塞を患って、その後遺症で体幹が弱くなったというか、バランスをとるのがとても難しくなったそう。だから今は源流部の大岩のあるようなところは歩けないらしい。
今日は林道散歩のつもりで、もし岸辺から竿が出せそうなところがあったらちょっとだけ釣りをしようかと上ってきたけど、結局釣りはできず今日はもう帰るところだと。
「モミジガサ、少し持って帰りますか?」とお勧めしてみたけど
遠慮したのかそれとも本当にこれが食べられるのか疑ったのか丁重に断られ、
「それじゃぁ、気をつけて」と別れました。
これだけ採れれば十分です。このあと少しは釣りをする時間がありそうなので、林道脇の水辺に浸しておいて帰りに持って帰ります。
実は、明日は二十数年ぶりに小学校時代の幼なじみに会うのです。奇しくも彼も3年前に脳卒中(脳梗塞なのか脳出血なのかはわからない)を患ったという話を聞いています。
もし今日シドケが採れたらお土産に持って行こうと思っていました。
この辺りは川と落差のある崖で降りられないので、もう少し林道を上ります。
よくよく見ると、ちらほらシドケがあるじゃん。でも小さくて細いですね。
夕刻迫る谷で少しだけフライフィッシング
なんとか川に辿り着きました。
時間は午後3時半。気温23℃、水温9℃。
今日はフィッシングリュックにウェーダーとウェーディングシューズを入れて持ってきています。
時間がないので急いで釣り支度。
タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSF+オービス バテンキル クリックII。
ラインはDT-3F、5X9ftリーダーに6Xフロロティペット2ft継ぎ足し。
とりあえず、堰堤下の短い区間から。アダムスパラシュート#14を結んでスタート。
堰堤までは魚の反応がありません。夕方になりつつあって、ドライフライじゃキツイか。
堰堤の左側から少しずつ探っていきますが、やはり反応がありません。
諦め半分で右端の巻き返しに浮かべていると出ました。
とは言いつつ、一旦林道に出てもう少し上も釣ってみたいのが釣り人の性。
これなんていう花かしらないないけど、綺麗に群生していました。
ニリンソウが生える頃には猛毒のトリカブトも生えてきて、しかも両者が混じって生えることもあるので要注意です(詳しくはこちら)。
トリカブトの芽出しの頃の葉は確かにニリンソウに似ています。最近はモミジガサがトリカブトに似ていると書かれているのも見かけますが、トリカブトとモミジガサは似ていません。
強いて言えば、茎は似ているかもしれませんがこんな感じの茎の植物はいくらでもあるので。
そもそも、トリカブトとモミジガサが似ていると思うような人は山菜採りはしない方が良いことは確かです。
脇の方にある小さな落ち込みからも出ました。
これも朱点が薄いイワナ。
エルクヘアカディス#14に替えて、大岩際をゆっくりドリフト。
左の方の流れをちらっとよそ見した瞬間に視界の隅で魚影がギラっと光るのが見えました。
魚が出た瞬間は見えませんでしたが、おそらく魚がフライを咥えて反転したんでしょう。
とりあえずアワセると、確かな手応え!
以前に釣った無斑イワナほど完璧ではないけど、斑点がほとんどないイワナです。
薄暗くなってきたらテンカラにチェンジ。
もうそろそろ退渓しなくては。
最後に少しだけテンカラ竿を振ってみます。
竿はNEOテンカラ ミノムシ33(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。
ラインはFUJINOソフトテンカラ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。3.3mのラインにハリス0.8号を1m接続して、全長4.3mの仕掛けです。
最近は谷が薄暗くなってドライフライが見にくくなったら、テンカラにチェンジしています。私はテンカラの場合毛ばりを沈めて釣るので、目で追う必要はありません。見ているのはライン(またはリーダー)です。
ここにもくっきり足跡がありますね。
帰りの林道歩きを考えると早めに切り上げなくちゃ、と思いながら要所要所を毛ばりで叩きながら遡行。
白泡際に毛ばりを打ち込んで1、2、3で引き上げ、再度打ち込みます。ドライフライを使わない限り、あまり長く毛ばりを流すことはしません。
二度目の打ち込みで、ラインがすっと白泡方向に引かれました。
林道を上っている時は、ウェットウェーディングスタイルで来れば良かったなんておもっていましたが、とんでもない。この水に入ったら体が冷えて釣りどころではなかったでしょう。ウェーダーを持ってきて正解でした。
釣りリュックの下部コンパートメントに入れてきたカメレオン8に履き替えて、川から上がります。
車に着く頃には暗くなると思うのでPerun2を頭に装着して林道を下ります。
来る時に見かけた花はすでに萎んでいました。
途中、考え事をしながら歩いていたらすっかりシドケのことを忘れていて通り過ぎそうになっちゃいました。危ない、あぶない。
これを忘れちゃいけない。
網に入れてリュックに仕舞って歩きます。
林道脇を見れば雑草に混じったミツバを採取できるくらいですから。
今日は友達に届けるシドケは採れたし、おまけにイワナも釣れたので大満足です。
朝の爆風からは想像もできなかったけど、充実した半日でした。
ありがとうございます。
友達に届けたシドケに関しては後日談がありますが、それはまた次回にでも。
コメント
おぉー、まさしくシドケですね。
画像で見るシドケは少し葉が開いているようですね
もう少し早めがおいしいと思います。
画像のシドケ群生エリアも凄いですね
私ならよだれ垂らして喜びます(笑)
あ、釣りの部分読んでないのでこれから
見させていただきます。
muraさん、こんにちは。
葉が開き切らないものも少しはありましたが、やはりそのくらいが旬なんですね。
シドケはどのくらいの成長スピードなのかわかりませんが、4、5日遅かったのかもしれないです。
私は今のところこのポイントしか見つけられていませんが、ここはかなりの群生地で、しかも地元ではシドケを山菜として認識している人はほとんどいないので、目立つ場所なのに誰も採らないというオマケ付きです(笑)
こんばんはー
私は、蛇と会う回数が多くなったんで昨日でシドケ採りはやめました(蛇が苦手なもので)
「シドケのゴマ味噌和え」イケますよ♪
海童さん、こんにちは。
そうですね、暖かく(暑く)なるに従って蛇の活性も高くなってきましたね。
私は蛇は全く平気ですが、シドケがすでに終わりなのでまた来シーズンになりそうです。
今回はおひたしとシーチキン和えでいただきましたが、ゴマ味噌和えも美味しそうですね。
来年は味わってみます。ありがとうございます。
山菜もイワナも納得のキャッチだったようですね。^^
白い花はカタバミの仲間っぽい?
kuniさん、こんにちは。
今回は山菜メインで釣りはオマケでしたが、ボウズにならずに楽しめたのではるばる歩いて行った甲斐がありました。
カタバミという名前は聞いたことがありますが、どんな花だかしらないので検索してみたら、葉も花も似ていますね。カタバミなんだと思います。ありがとうございます。
おー!
見事なモミジガサの群生ですね(^^)
私の遊び場周辺だと、中々大きいのが無いんですよ。羨ましいです^^;
後日談?も気になります。楽しみにしてますね♪
アイさん、こんにちは。
たまたま見つけたこのシドケポイント、林道沿いで凄く目立つ場所なんですが、なんせうちの辺りではシドケ自体が珍しく知っている人はほとんどいないので、全く手付かずなのがありがたいところです。
今回は葉が開き切ってしまったものも多かったですが、まだ開いていないものもあって、太い物も採れたのでまずまずでした。
後日談はちょっとほろ苦い内容になりました。人生いろいろありますね。
おはようございます
実に綺麗な水で、綺麗な溪で、綺麗なイワナ達です。
これ程綺麗な環境で育った、白イワナなら野生臭も無くて美味しいでしょうね。
マンボウさん、こんにちは。
この周辺の川は花崗岩質で雨が降っても水はあまり濁らないんですよね。
幸か不幸か常に透明度が高いので、釣りには神経を使いますが、太った美白イワナが釣れるが嬉しいです。
食味の点では白っぽいイワナの方が美味しいですよね。どうしてなんでしょうね。黒いイワナと白いイワナでは食べている餌も違うんでしょうかね。