今年は渓流釣りにあまり行けませんでした。
例年なら源流釣行シーズン真っ只中の7月、8月に仕事関係の研修に毎週行かなければいけなくなってしまい(研修当日のみならずその前後には予習復習なども必要)、渓流に遊びに行ける時間がなかったんですよね。お盆休みには新型コロナウイルスに感染してしまったり、ともかくなんとも冴えない夏をなんとか乗り切ったら、すでに、きのこパトロールの時期が始まっていたのです。
そんなきのこパトロール帰りにMTBで林道を下っていると、二人連れの釣り人に出会いました。
県外からよく天竜川水系に釣りに来ていると言うので、渓流談義をしていたら今年はイタチ谷の林道が崖の崩落で通過できず上の方まで行けなかったとのこと。
あれ? 5月に行った時は林道は全く問題なかったけど、どこが崩落したんだろう?
そうか、そんな状態なら、もしかして今年は上の方には釣り人が行っていないの? だとしたらイワナ天国になっていたりして?
うーん、禁漁までに一度様子を見に行ってみるか。途中で林道を通過できないとしても、一旦川に降りれば先に進むことは可能だと思うし。
崩落で阻まれた林道の先へ?|天竜川水系 イタチ谷
日帰りでイタチ谷に向かう

なんと言っても今日は日帰りで、しかも林道が途中で寸断されているかもしれないので、暗いうちに出発するつもりでしたが、途中のコンビニでのんびりし過ぎて結局6時に出発。
MTBにバックパックを括り付けたスタイルで上っていきます。

この辺りの山に分け入れば今の時期キノコが採れそうだな、などとよそ見をしながら快適に上って行くと、猿がお出迎え(写真2枚目黄色矢印)。

走り始めて40分ほど、やっと高い山に日が当たり出しました。
眼下の流れを見ると、だいぶ減水状態のようです。
野生動物との睨み合い

今年は妙に熊被害が全国で相次いでいるので、今日は熊に会うかも。
なんて思っていると、前方に熊!?
いや、イノシシがこっちを睨んでる。腰のデジカメに手を伸ばした瞬間に、右の斜面を駆け下りてい行きました。こんな急斜面を駆け下れるんだね、イノシシって?

崖下を覗き込むと、もの凄い勢いで走り去るイノシシが。あんなのに突進されたらひとたまりも無いな。

例の謎池に到着。池の周囲の伐採が進んでいるようでした。鯉が泳いでいる姿は見えます。
さらに上って行くと、工事関係者らしき軽トラが数台通過。
あれー?、あの二人組の話だとこの辺りが通れないはずなんだけど、すでに改修工事がされたのかな。
ともかく、何もなく普通に通過。

第一テント村に到着。やはりすでに林道は修復されたんだ。
なんだぁ、そうか。嬉しいような嬉しくないような。
林道が通れないなら釣り人あまり来なかったんじゃないかと踏んで出かけてきたけど、アテが外れてこの様子だと釣り人はたくさん来ていたに違いない。
快調にさらに上へ。

水くみ場到着。
夏ならすでに汗だくなんだけど、今日は涼しい顔。
どんな林道が完成するのか、ちょっと楽しみ。

これは大工事だな。
岸際のバイパス林道に擁壁を作る? それとも旧林道を本格的に直すの?

岸際の林道バイパスから右を見上げると橋脚の基礎の下が崩落しているところ。
左に積まれた土嚢のさらに左に川の流れがあります。
これ、どういう形しようとしているのか想像できません。ともかくしっかりした林道にするための工事であることは確かだけど。

そして、5月に鹿の亡骸を埋めた場所に到着。
約束通り手を合わせてから通過。
想定よりも早く入渓点に辿り着いたけど、想定外に足跡だらけ

目的の入渓点に到着。MTBを停め、川に降り立ちます。
やっぱりかなり水は少ないな。

足元はいつものウェットウェーディングスタイル。
落石の危険もあるので、今日は真面目にヘルメットを被っています。

スニッカーズで小腹を満たし、さて釣りを開始しますか。
8時50分、気温18℃、水温13℃。5月に来た時よりも気温水温とも高いのは意外です。
竿はNISSIN ZEROSUM テンカラ 7 : 3 3207、SUNLINEぶっとびテンカラ レベルライン3号(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を3.3m+FUJINO フロロテンカラハリス0.8号(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を1mほど。仕掛け全長は4.3m。
スギッパ巻きを結んでスタート。

毛ばりを打っていきますが、しばらく反応ないし魚影も全く見えません。

全然魚の気配がないなぁ、と大淵尻の浅瀬を覗き込み一歩踏み出したら、岸際の黄色丸印のところから、イワナが走りました。
全くいないって訳じゃないんだ。

淵際の砂地には真新しい足跡だらけ。
さらには小さいイワナが水中で死んでいました。

そのまままたしばらく何の反応もないまま、落ち込みの肩に定位するイワナ。
これはもらった、と毛ばりを打ち込むも無反応。あれ?
何度か打ち込むと、岩陰に逃げ込まれてしまいました。
これはスレてるってこと。まぁ、砂地の足跡を見れば昨日辺りたくさん釣り人が訪れたようだから無理もないか。
取りあえずお昼を食べますか。
全く釣れないままの渓流メシづくり

メスティン三兄弟の大でお湯を沸かします。

ナイフでキウイフルーツの皮を剥きます。
他に材料各種。

メスティン中でピーマンと豚肉を炒めます。水を入れて、カニカマを追加。丸鶏がらスープ、しょう油などで味を調えて煮て、水溶き片栗粉でとろみを付けます。
ここで、シメジを入れ忘れたのを思い出し追加。

再びメスティン大。卵を溶いて流し入れ、ご飯を入れて五目チャーハンの素を入れて炒めます。

チャーハンができたら、一旦どんぶりに移してパカッと器に盛り付け、あんをチャーハンに回しかけたら出来上がり。

本日の渓流メシ
・大盛りあんかけチャーハン
・野菜の味噌汁(フリーズドライ)
・キウイフルーツ
・食後の紅茶
ところで、こんなに真新しい足跡だらけだとは思わなかったなー。
結局のところ林道不通だったのは短い期間だけで、この夏〜秋は釣り人がどっさりやってきていたってことだね。この川のこの区間でこんなに魚影が薄くてしかもスレているなんて、初めてかも。
まいったね。
なんとか一尾は釣りあげたい

フライロッドに持ち替えて戦うことにします。
タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSF+オービス バテンキル クリックII。ラインはDT-3F、6X9ftリーダーに7Xフロロティペット2ft継ぎ足し。今年メインフライとして使ってきたミッシングリンク#12を結んでキャスティング開始。
ただ、ミッシングリンクを持ってしてもしばらく反応なし。やはり圧倒的に魚が少ないんだと思う。

ここでやっと落ち込み肩、大石手前(黄色丸印)に定位しているイワナ発見。
これは逃すとボウズになっちゃうかも。
緊張したせいか、キャスティングミスで少し左のレーンを流れるフライにユラッと反応。
2投目、まだ少し左を流れてしまったフライに猛然とダッシュしてパクリ。
これは、もらったーっ!!

フッキングしたイワナは青矢印方向、つまりは落ち込み目がけて猛ダッシュ。
おっとっと、このロッドは良く曲がるので矯めつつ、自分は緑丸印のところに一段上がってイワナを引き出します。おー、なかなか元気なイワナです。

がっしりとしたいい尾ビレをしてます。
良かったー、この1尾が釣れて救われました。
さて、この区間は釣られまくっているのが判明したので、一旦林道に出てもう少し上に行ってみる?

林道に出てMTBのとこまで下り、釣りリュックは置いて、ベストに背中にちょっと強引にフライロッドとテンカラ竿を忍ばせます。

しかし、ここの砂地にも真新しい足跡がいっぱい。
さらには空模様が怪しくなってきている。
ここからもう少し釣り上って今日は終了かな。なんとかもう一尾は釣りたいところだけど。

流れが複雑に分かれた小落ち込みのタルミ。ピーコックパラシュート#14を突きましたが食わず。

落ち込みからの広い浅瀬。ミッシングリンク#12に近づくイワナが見えましたが、これも食わず。
ここもかなりスレてるな。
テンカラに替えてみよう。銀鼠鉤投入。

石裏のタルミ。一度掛かるもすぐバラし、再度打ち込むともう一度きました!

ヤバい、大粒の雨が落ちてきた。本降りにならなきゃいいけど。
これで撤退した方がいいな。

さようなら、またここに来られるのは来年です。ありがとうございました。

時計はまだ16時前だけど、念のためヘッドライトと自転車用ライトを装着して後は下るだけ。

幸いにも雨は上がり、暗くなる前に車まで辿り着くことができました。
がんばってMTBを走らせたのに、想定外の魚影の薄さでたった2尾しか釣れなかったけど、行って来られて良かった。来年までにまたイワナが増えてくれるといいな。それとあの工事がどのような完成形になるのか見届けに行きたいと思います。












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