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台風の爪痕は大きかった|天竜川ざざ虫漁2017-18

ざざ虫
この記事は約5分で読めます。

今年も12月から天竜川のざざ虫漁が解禁となりました。
昨年以前から読んでいている方はご存じだと思いますが、私は冬にそのざざ虫漁をやっているんです。
ざざ虫って何?って方は、まずこちらをご覧下さい。

11月末に、天竜川を見て歩いたんですよね。伊那から辰野まで。その時に、今年はダメだな、と思いました。

台風で川底の石と共に流されてしまったざざ虫。

堤防の上から見ると、川の水も少なく浅瀬がたくさんあっていかにも虫がたくさんいそうに見えます。でも川に下りて石をひっくり返してみると、虫がほとんどいない。そもそも、石にうっすらと黄色っぽい苔がついているこの状態がまずい。
10月は異常に雨が多く、台風もやってきて天竜川がごうごうと流れてたんですよね。あれで、川底の石が流されてちゃったんだと思う。当然虫ごと。
そして、新しく流れて来た石が良い感じの浅瀬をたくさん作ったんだけど、虫はほとんどいないってことじゃないかな。

ダメ元でざざ虫漁にでかけてみる|2017ざざ虫漁


まだやっと陽が昇ってくるころ、天竜川に立ちます。
下見の時に、ダメながらも一番虫がいそうだと睨んだポイント。
寒がりの私がよくこんなことやってるな、と自分でも思いますが、まだ寒さはそれほどじゃないです。
この前 Noriさんがやってた寒い夜に網に絡まった落ち鮎を外す仕事の方が大変だと思う(^_^;)
年明け1月下旬の寒さはほんとにキツイけどね。

 
ざざ虫採りの必需品、万能鍬とウェーダーそれから特注の鉄製カンジキ。
四つ手網を下流側に置いて、鍬で石を掘り起こしカンジキでガサガサ。


虫が石からはがれて、網に入るって寸法ですが、枯葉なんかの方が多いくらい。
あとは、邪魔なヒラタドロムシが多い。

 
ゴミと一緒に選別器に。虫が嫌いな人はクリックして拡大しないで下さい(笑)
選別器については、昨年の記事をご覧下さい。
それにしてもゴミが多いですねぇ。


天気が良くてポカポカしてきました。虫があまり採れないので、単に足腰のトレーニングをしているような状態(苦笑)

小さい子どもたちは、虫を怖がらない?

何を捕っているんですか?
と、小さい女の子を連れたお父さんがやってきました。ここは公園の隣で、昨年は京都のオジサンがやってきた場所。
ざざ虫漁をしていると、珍しがってよく人が見に来ます。

ざざ虫ですよ。知ってますか?
と返すと、聞いた事はあるけど見るのは初めてだとか。
捕れたざざ虫を見せてあげようと思ったけど、女の子は気持ち悪がるかな?
お父さんに見せると、女の子ものぞき込んできて特に気持ち悪がることもなく。

へぇー、平気なんだな。一年生か保育園児だと思うけど。
「ざざ虫だって。図書館で見たことあるよね」とお父さんが女の子に言う。
しばらくその辺で、親子で小石を拾って遊んでいたりしてた。


チチブが網に入ったので、見せてあげると、
「小さいお魚さん」と言ってました。確かに小さいね(^_^)
親子が帰って、今度はもう少し大きい小学校5、6年生の兄弟連れのお父さん。

こちらも何を捕っているのかと尋ねてきたので、ざざ虫を見せると。
男の子二人は、
うわぁー、ざざ虫気持ち悪い〜!! と逃げて行きました(苦笑)
そうだよなぁ、それが普通の反応だ。

そう言えば昨年は、保育園児の集団が見に来たんだけど、みんな全くざざ虫を恐れてなかったし、自分の子どもの頃を振り返っても保育園、小学生低学年の頃は虫を気持ち悪いとは思わず、むしろ好きだった。

カブトムシやクワガタはもちろん、トンボも蝶々もバッタも好きだった。
それが、いつの頃からか虫は苦手な存在に。苦手って言っても、カブトムシやクワガタ、トンボなんかは今でも割と好きだし、釣り餌になるような虫は平気。それに何より、ざざ虫漁をやっている人が何言ってのって感じではあるけど(笑)
蝶、バッタ、カマキリとかは苦手、そして蛾は見ただけで震えるほど嫌い。特に嫌いになる出来事があったわけじゃないのに、ほんとに不思議。

大人になっても虫を追いかけてる変人(失礼)は別にして、大概の人は中学生になる頃には、なぜか虫が苦手になってくるような気がする。なんとも不思議。

この冬のざざ虫漁は、残念ながらまれにみる大不漁。


昨年ナマズの稚魚だと勘違いしていたアカザも網に入りました。
毒のあるトゲがあるので、素手で触らない方が良いです。


電線に留まったトビがピーヒョロロ〜と鳴いています。


もっと近づいて写真を撮ろうと思ったら、飛びたってしまいました。一羽はなぜか、急降下。
まぁ、コンパクトデジカメでは限界があるね。


捕れたざざ虫(写真小さくしておこう笑)
結構たくさん捕れているように見えるかもしれないけど、一番捕れそうな場所で長時間やってこれだけとは、不漁だった昨年と比べてもほんとに少ない。
ウチに帰って、茹でてきれいに選別したら、700g程度しかありませんでした(^_^;)
これはとても売れるレベルじゃない。ウチで煮て食べよう。
トビケラが少ない分、マゴタロウ(ヘビトンボ)の割合が多い。ヘビトンボって『風の谷のナウシカ』に出てくる古代風の虫みたいでなかなかの迫力。これを食べるっていうと、野蛮人扱いされること間違いなし(笑)

まぁ、この冬はたまに天竜川の生態調査のつもりで、ガサガサやる程度にしておこう。

翌日、別の場所で会長のNさんに行き会いました。
特にざざ虫の会があるわけじゃないけど、天竜川のざざ虫漁に精通しているお爺さん。私は勝手に会長と呼んでます。
やはり今年はダメだと。川にはちょうど良い大きさの石が流れて来て良い浅瀬がたくさんできたので、来年の秋、大水が出ずに冬を迎えればきっと大量になるだろうと、意見が一致しました。

11月末の時点で虫踏みの鑑札を購入したのは私も含めて4人のみ。
おそらく、今シーズンはこれ以上増えることもないでしょう。私の虫踏みの師匠Nさん(会長とは別のお爺さん)も今シーズンはきっとお休みだろう。

秋のキノコが史上まれに見る不作だったので、嫌な予感はしてましたが、その予感通りざざ虫もまれにみる大不漁です(T_T)

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コメント

  1. 僕は美味ければ見た目はなんでもOK派。
    アカザは鮎漁の網にも掛かってくるので外す時に刺されないように苦労します。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      見た目関係なければ、マゴタロウ(ヘビトンボ)もイケるかもしれませんね。
      地元以外でマゴタロウを食べられる人は見たことないですが(笑)
      アカザは昨年はナマズの稚魚だと思っていたので、素手で触っちゃってました。
      これ、絶滅危惧種扱いらしく、最近は個体数が減ってるみたいですね。

  2. こんばんは 山一つ越えるだけで食文化が変わりますね。今年は不漁で残念ですね。何年か前に、子供の夏休みの自由研究で木曽の上流部と木曾川の川虫調査をしました。木曾川のザザ虫、チョーデカかったです。

    • Kさん、こんばんは。
      確かに、山で隔たれているだけでも、昔は食文化が違っていたんでしょうね。
      それにしても、虫類をこれだけ食べるのは伊那谷だけでしょうけど。木曽にも「すんき」という独特の漬け物がありますね。すんき蕎麦、結構好きですよ(^_^)
      木曽川の川虫調査ですか。
      チョーでかかったのは、クロカワムシですかね。それともカワゲラでしょうか。天竜川にもたまに、超特大のカワゲラがいます(^_^)

  3. こんばんは。
    私は大人になってもゴキ以外は結構好きなので変人ですが、食べるとなるとマゴタロウは無理ですー^^;
    クロカワ、沢山採れてるように見えますが、駄目なんですね。
    水が出た直後は渓魚の餌になるので良さそうですが、後々で餌不足なんてのもあるかも知れませんね。あと、産卵期の雨だったので来年以降のシーズンが少し心配ですね。

    • 七流釣師さん、こんばんは。
      ゴキブリは野外にいれば全然平気な感じなのに、家の中に出てくるってのがダメですね。ウチの辺りは冬寒いせいかゴキブリはいないですけども。
      マゴタロウは地元でも食べられる人は限られると思います(笑)
      初日こそ一番良さそうな場所でやったのであの程度にはなりましたが、その後は全くダメダメです。魚にも影響あるかもしれませんね(>_<)

  4. また今年もそんな季節になりましたね。
    やっぱり海にしろ川にしろ、全く荒れない状態が続いても駄目だし、荒れ過ぎても困るっていうところでしょうか。

    • kuniさん、こんばんは。
      一年って早いですね。ついこの間、渓流が禁漁になったと思ったら、もう年の瀬が近づいていて、年が明けると解禁間近な気分になってきます(^_^)
      そうなんですよね、ある程度水の増減があったり水が動いたりしないとそれはそれでダメなんですよね。
      普段は人間中心の世界のような気がしてますが、自然界は人間中心にはできていないってことかもしれないですね(^_^;)

  5. おはようございます。
    先日テレビでやっていましたが、ザザムシと言ってもいろいろあるんですね、子供のころはオニチョロの事をザザムシと呼んでいましたが食べた事はありませんでした、こちらの川にもいると思うのですがなぜ天竜川だけの食文化なんでしょうね。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      毎年12月初頭には、伊那谷の冬の風物詩としてテレビや新聞で紹介されますね。
      ざざ虫は、一応、カゲロウ、カワゲラ、トビケラ、ヘビトンボの四種の総称になってますね。昔はカワゲラ(オニチョロ)中心だった時代もあるようですが、今はトビケラ主体になっています。味はオニチョロの方が美味いと思います。
      いつだか天竜川に調査に来た大学の先生の話では、日本でもこれほど川虫の多い川は他にはないと言っていたそうです。やはり食べるにはそれなりの量が捕れないとってことでしょうか(^_^)

  6. おはようございます。
    今年もそんな季節になったんですね。
    今迄、ザザムシも面白い食文化だなと思っていました。
    しかし、しっかり頭に入っていなかった様で、クロカワが主体とは思っていましたが、ヘビトンボも食べるとはビックリです。
    確かにナウシカが腐海の底に行った時に最後に尻尾ではたかれた虫風で、気色悪いですね。

    • マンボウさん、こんばんは。
      早いですね。もう今年も残すところ僅かになり、新年ももうすぐですね。
      ざざ虫は川虫の総称で、昔はカワゲラが主体の時代もあったんですよ。それがクロカワムシの方がたくさん捕れるようになってきて、今ではクロカワムシを差す場合が多いです。売っているものにもカワゲラは入ってますが。
      ヘビトンボもざざ虫ですが、売っているものは別枠で「マゴタロウ」として売っています。まじまじ見つめるとなかなかの迫力です(^_^;)

  7. 立ちこんで釣りをしていた時にふと視線を感じて右に首を回したら、肩の上でヘビトンボの幼虫が鎌首をもたげていたことがあります。超接近戦で大迫力でした。パニックになりそうな心を抑えてデコピンで勝ちました。ウエーダーを這い上がってきたのかな-。
    ホントの話ですよ。

    • tamaさん、こんばんは。
      私は経験したことがないですが、ウェーダーを這い上がったんだと思います(^_^)
      ヘビトンボは、捕ってザルの中に入れて洗う時も脱走しようとして、結構なスピードで壁面を登るんですよね。足が引っかかりやすくできてて、かなりの登攀能力があります。
      肩の上にヘビトンボ、私なら飛び上がりますね! 蛾がバタバタとこっちに向かって飛んでくるのよりはマシですけども(笑)

  8. 川虫と一言に言っても沢山の種類がありますね
    釣りのエサ程度しか分からないですが
    サザ虫は其方に「天竜」に行った時に買ってきます。

    • 釣りお爺さん、こんばんは。
      そうなんですよ、今ではクロカワムシ主体ですが、他にもピンチョロ、キンパク、ヘビトンボまで含めてざざ虫なんですよね。
      キンパクとクロカワムシは、釣りの最高の餌ですよね。
      ざざ虫販売業者も、昨冬の在庫があるとは言えそのうちに在庫切れになるかもしれない状況です。来冬は復活してくれると思ってはいますが(^_^;)

  9. 毎度拝見しておりますが解禁があるざざ虫漁、写真を大きくして見ることが出来ましたのでだいぶ慣れたのかと思いますがあくまでも渓魚の餌としてです。^^;
    不漁になってしまったのは残念ですね。
    食べることは出来ませんが美味しいんだろうなと想像します。(^^)

    • 幻の渓流師さん、こんばんは。
      ざざ虫の写真を拡大できるとは、かなり免疫ができてきましたね(笑)
      私も釣り餌として使っていたので、まぁ素手で触れますが、それがなかったら捕ることも、ましてや食べるなんて無理だったでしょう。
      今年は本当にまれにみる不漁だと思います。
      今はスーパーに美味しい食材がいっぱい並んでるので、ざざ虫はそれほど美味しいってものでもないですが、一度は食べてみる価値はあると思います(^_^)