梅雨には入りましたが、今年は空梅雨のようで天気が良さそうな日に気合を入れて早朝から釣りに出かけました。
向かうのは、実に3年ぶりの川です。3年前に出かけた時は、15時までは全く釣れないという状態で、その後は釣れましたが上流部で工事をしているのか川が濁ったり澄んだりを繰り返していました。
それから足が遠のいてしまって、久しぶりに訪れてみたくなったというわけです。
イワナたちは待っていてくれた|天竜川水系 おむすび山
急勾配の舗装路を早朝からてくてく歩く
長距離なので、サワークライマーRAはリュックに入れ、カメレオン8を履いて歩き始めます。
ここは舗装路が続くので歩きやすいんですが、いつもの砂利道林道の方が歩いていて気持ち良いんですよね。下りの舗装路歩きは足に負担がかかるし。
まぁ、文句言わずに歩きます。
急勾配の道に息が上がります。
途中、アイコがちらほらと生えています。アイコは以前は探し求めていましたが、簡単に見分けられるようになってからはいろんな場所で見かけるようになりました。
今までも目にはしていたけど、気づかなかったってことなんでしょうね。
がんばって高度をグーンと上げて川からだいぶ離れました。
途中、猿が出迎えてくれたりしながら。
ルアーで魚影の濃さと魚の活性を確かめよう
今日はどんな釣り方するか決めずにとりあえずいつものパックロッド三兄弟をフィッシングリュックのサイドポケットに装着して持ってきました。
(1)Fishman Beams ブランシエラ 3.9UL Limited
(2)ユーフレックス インファンテ773-6 NSF
(3)ダイワ NEOテンカラ ミノムシ33
この3本、ルアー、フライ、テンカラとそれぞれジャンルは違うけど、いずれも仕舞寸法が41cm前後で3本まとめてリュックサイドに装着できます。インファンテはロッドケースに入れて装着していますが。
カメレオン8からサワークライマーRAに履き替え、カメレオン8はリュックの下部コンパートメントに収納。
このフィッシングリュックは本当に重宝しています。
途中のコンビニで買ってきたチョコをいくつか口に放り込み、タックルを準備。
Beams ブランシエラ 3.9UL Limited+カルカッタコンクエスト BFS HGにAR-Sを結んで、魚の様子をみます。
AR-Sを追ってくる魚がいるかどうか、これで魚影の濃さや活性がわかります。
午前7時、気温14℃、水温9℃。
想像以上の渇水状態で、大石にちょっとヌメリがありますね。ゴム底なので気をつけなくては。
これだけ水が少ないとルアーを引ける場所が限られます。
魚も出てきません。
ここで黄色丸印辺りに小さい魚が2尾、ゆらゆらしているのが見えましたがルアーを投げると一瞬だけちらっと興味を示しましたが、その後は全く反応せず。
ここでは、黄色丸印のところまで追従してきましたが、食わせることができず。
D-コンパクトに変えたら、再度出てきましたが途中でUターン。
滝壺からも魚の反応はなく、高巻いてその先へ。
直近の足跡ではないけど、砂地には結構人の形跡がありますね。
ここも引き代ないですが、サムシャッドを打ち込んでピックアップギリギリのところでヒット!
毛鉤向きの渓相、谷に日が射してきたのでテンカラに変更
ルアーではどうにも釣りにくい小場所が多いので、テンカラに替えてみます。
今日もニセ・スギッパ巻きで釣ります。
手前の浅場からチビ魚に走られたので、ここはもう出ないかな、と思いましたが小さく巻き返しているポイントから出ました。
10時近くなって、セミが賑やかに鳴き出しました。クマゼミみたいな鳴き声だけど、クマゼミって長野県にいたっけ?
セミが鳴きだしてから、急に高活性になってきました。
こんな浅場にもイワナがいます。
いわゆる落ち込みの肩。盛期になると、餌を捕食しやすいこの一等地に良型が付いていることが多くなりますね。
なんかこれ、爆釣なんじゃないの?
その後も狙ったポイントごとにイワナが出てきます。しかもそこそこの良型ばかり。
堰堤にぶち当たったので、高巻いてその先で早めのお昼を食べようかな。
簡単かと思ったら、そこそこ必死になってこの堰堤を通過。
その先は割と平坦で開けた河原が広がっているので、のんびりお昼が食べられそう。
今日はまさか前回みたいに下から追いついてくる人はいないだろう。
渓流で食べる焼きそばは格別に美味い!
今日はマイクロマックスULと久々にソロストーブ(ソロアルコールバーナー)も持ってきています。固形燃料のストックを使い切ったので、小枝を集めて使ってもいいけど、時短のためにアルコール燃料を持ってきました。
それから、メスティン三兄弟の大と中のセット。
アルコールストーブに燃料を入れて、ソロストーブに設置して着火します。
保冷剤はまだ凍っています。今日は卵ケースに卵が2つ。
今日は焼きそばです。
ソロストーブにかけた中メスティンの方は、野菜と餃子を煮て最後にニラを加えたらスープ餃子の出来上がり。木製どんぶりに移します。
渓流で食べる焼きそばって、普段の3倍美味いです!
晴れてはいますが、水温低いのでスープ餃子のおかげで体が温まります。
いつものマグカップを忘れたので、今日は紅茶はなし。
さっきまでイワナが爆釣だったので、今日は余裕をもってゆっくり休憩。
さて、気温も上がってきて虫っ気も出てきたので、午後はフライで爆釣といきますか。
リールがない!? これは事件です!
ロッドを繋ぎまして、バテンキルクリックIIをセットして…
あれ!? 収納袋にリールが入ってない!
いつも収納袋に入れてフィッシングベストの大ポケットに入れているのに、なぜか中身がない。どういうこと??
えーと、この前このリールを使ったのはいつだっけ?
矢作川水系のヨモギ川か? まさかそこで失くしたってこと?
さっきまでの上機嫌から一変、これは暗雲が垂れ込めてきた。
あ、そうだ、そのあと甥っ子に釣りに誘われてその時フライロッドを振ったな。
甥っ子はルアーをやっていてたまに一緒に釣りに行こうと言ってくるんだけど、一緒に釣るというより私はほぼガイド役。
で、先日半日だけ釣れそうな沢を案内して、ちょっとだけ私も釣って、すぐにロッドを畳んだんです。その時にまさか沢にリールを置き忘れた?
フィッシングベストをトートバッグから出し入れした時にポケットから落ちたっていうことも考えられるけど、収納袋だけ残っているってのは??
やっぱり、沢でしまい忘れたとしか思えない。たぶん、あの沢に置き忘れたんだ。
あちゃー、やっちゃった。
川のどこに置き忘れたか全く覚えていないし、そもそもすでにあれから一週間経過していて、しかも結構釣り人の多い沢だから、誰かに持ち去られた可能性もある。
見つけ出すのはほぼ不可能だよね。
この際、リールのことはきっぱり諦めて、このまま釣りを楽しんで帰ればいいじゃん。
とは思ってみたものの、気になることがあるとそれを優先したくなっちゃう性格。
わかった、もう退渓できそうなところまで上って釣りは切り上げよう。そして、例の沢に向かえば1、2時間はリールを探す時間はある。見つかる可能性は限りなく低いけど行くだけ行ってみよう。
それから、ジオグラフィカを見ながら退渓できそうなところまでは、テンカラで釣り上ってみますが、さっきまでとは打って変わって全く反応がありません。
結局次の堰堤まで釣り上りましたが、リールのことが気になっているせいか、それともこの堰堤間は極端に御影が薄いのか、ともかく全く魚の気配がありませんでした。
ともかく、ウェットウェーディングスタイルから履き替えてできるだけ足早に下っていきます。
帰りは夜道を歩くことを想定してPerun2も持ってきたのに、まさかこんなに日が高いうちにジムニーに戻ってくることになるとは。
車内にリールが落ちていることもあるかも、という淡い期待は見事に砕かれ、やはりリールはあの沢のどこかにあるに違いない。
さぁ、ダメ元であの沢へ向かおう。あの沢はうちへの帰り方向であるのがせめてもの救い。
この沢にリールはあるのか。そしてそれを見つけ出すことはできるのか。
道中、リールはきっと見つからないだろうからまた同じリールを買うしかないな、と考えていました。あのリールは本当にお気に入りなんです。
歩き疲れているけど、なんとか沢に到着。
到着したのはいいけど、この沢のどこにリールを置き忘れたのか。
この下の方で少しだけアマゴを釣って、ここから再入渓して再度少しロッドを振ったのを覚えているから、この先それほど上じゃないところでロッドを仕舞ったんだと思う。
これはその時に釣ったアマゴ。
そして、今やどこにあるのかわからないリールも写ってますね。
あれ、どうしてテンカラ竿を手にしているの?
いやまあ、リールが見つからなかった場合(たぶん見つからないけど)、せっかくここまで来たんだからちょっとだけ釣って帰るしかないじゃん(笑)
きっとしゃがんでロッドからリールを外し、普通ならそのままリールを収納袋に入れてポケットにしまうんだけど、その時は二人だったこともあり何かに気を取られてリールを石の上とかに一旦置いたんだと思う。
ただ、それが左岸だったのか右岸だったのかすら覚えていない。
ここにはないなぁ。
この辺り倒木があったり枝が張り出していてロッドを持ったまま通過するのは大変だから、その前にロッドを畳んだのかも?
あれから一週間、リールはここで私を待っていたのか。
とりあえず探すだけ探してみれば諦めもつくさ、と99%諦めて来たのにまさかほんとに見つかるとは、奇跡としか思えない。
とにかく、ありがとうございます、神様仏様。
このリールはこれからも大事にします!
その後、テンカラで1尾だけアマゴを釣って帰ることにしました。
今日はリールが戻ってきただけで十分なので、深追いは禁物です。
川に横たわる倒木の上を歩くムネアカオオアリ。今の時期はアリが川に落ちて捕食されることが本当に多いんだろうな。
ともかく、今日は歩き疲れた。
お昼を食べてからあのままフライで釣り上っていたらもっとでかいイワナが釣れたかも、なんて思ったりしますが、次の堰堤までの区間が全く魚の反応がなかったのが気になります。
その堰堤の上は釣れたのか釣れなかったのか。
ともかく、今日は失くしたリールが見つかったという小さな奇跡が全てです。
リールが見つかったおかげで、足の疲れも心地よく感じられるから不思議です。
林道を下っていると、アイコの大群落がありました。
ここも今まで気づかなかったとは、私の目の節穴っぷりに思わず笑ってしまいます。
来年はここにアイコを採りに来よう。
コメント
こんばんは
実に綺麗なイワナ達ですね。
良い釣場です。
リール、良く見つけましたね、素晴らしい。
私は落とし物名人ですが、もちろん落とし物を発見する方で無く、落とす方の名人です。
今年も、緊急時使用用の4m小継竿と釣用ベルト。
マンボウさん、おはようございます。
この沢は花崗岩質の大岩に囲まれていて土砂が流れ込むようなこともないので、常に水が透き通っていて川底も白っぽいので美白のイワナが棲んでいます。
リールは99%諦めていましたが、本当に運が良かったとしか言いようがありません。
私も忘れ物、落とし物が多いので人のことを言えませんが、釣用ベルトとはまた珍しいものを失くされましたね。
この気温、水温でウェットスタイルは凍えませんか?
私なら水温9℃でウェットは死にます(笑)
それとリール、あってよかったですね!
渓流釣りしてると藪漕ぎやらなにやらで
いつのまにか道具を失くすことってあるけど
ロッドやリールは痛いですものね。
私もサングラス失くしたときは釣りの帰りに3回ほど
藪を探し回りました。
結局見つかりませんでしたけど(笑)
muraさん、おはようございます。
水温9℃は確かに凍えますが、陽が射してくると急激に気温はぐんぐん上がって暑いくらいになったので大丈夫でした。
ロッドやリールの紛失だけは避けたいですよね。
どこで落としたか(置き忘れたか)はっきりしていれば見つけられると思いますが、それがはっきりしないと探し出すのは不可能に近いですね。
今回は本当に運が良かった、の一言に尽きます。
爆釣&リール回収おめでとうございます。
先々週自分もイタチ谷にてプライヤーを紛失したので、今週はずっと下をみて歩いたのですが見つかりませんでした。
金額的には大したものではないのですが、愛着のある道具をなくすと、気持ちがチクチクしちゃいます。
同じくらいの価格のルアーをロストしても直ぐに諦められるのに
リールの写っている写真をみて我が事のように嬉しい気持ちになりました。
Ctcnさん、こんにちは。
ありがとうございます。爆釣りの方はともかく、リールが見つかった時は思わず歓喜の声を上げました(笑)
イタチ谷に行ってきたんですね。空梅雨で渇水状態ですかね? 釣果が気になります。
プライヤーの落とすと見つけにくそうですね。そうなんです、値段じゃなく愛着のある道具をなくすと気になっちゃいますよねー。
リールが戻ってきてくれて本当に嬉しいです。
釣果は初日36cmを筆頭に14尾でした。ルアーはメテオーラ45です。登山口付近に泊まって2日目はてんからに挑戦しましたが完全試合をくらいました。
水位は登山口の橋の下の瀬がくるぶし位といったところでした。
林道は奥のゲートから登山口までで2箇所川通し、手前は発電所付近で軽めの工事中でした。
Ctcnさん、こんばんは。
36cmおめでとうございます!
あの辺りにもイワナが復活しているようで、何よりです。
水量と工事の情報ありがとうございます。私も今夏も行きたいと思っているんですが、 ちょっと今のところ予定が立たないんですよねぇ。
>今日はまさか前回みたいに下から追いついてくる人はいないだろう。
まさに、これを心配しながら読み進めてたので、つい笑っちゃった。
>渓流で食べる焼きそばって、普段の3倍美味いです!
これだけきっちり作られたリコプテラさんの焼きそばは、間違いなく家で食べても美味しそう。^^
そして渓流で食べれば、カップ麺でも普段の2.7倍くらい美味いですもんね。
>リール、見つけたー!!
って、よく見つかりましたね。
きっと普段の行いの良さですよ。
イワナもリールもキャッチできたなんて、最高の釣行でしたね。
kuniさん、こんにちは。
そうなんですよ、また後ろから追いつかれやしないかと、今回はビクビクしてました(笑)
渓流マジックってありますよね。カップ麺だと2.7倍なんですね(笑)
冷静に考えて今回は99%諦めるしかないな、と思っていました。沢に探しに行くことさえ無駄な努力だろうけど、諦めをつけるために行ってみただけでした。
それが見つかってしまったので、自分の中では本当に奇跡でした。普段の行いは…怪しいんですけど、今回は神様は見捨てませんでした。ありがとうございます!
綺麗な岩魚に川飯 ありがとうございます しかし、以前のカメラもですが、リコさんには、失くした物が帰ってくる力がありますね。
Kさん、こんにちは。
この川は水は恐ろしく透明度が高いので、それが仇となって釣りにくい面もありますが、その分色白で綺麗なイワナが棲んでいます。
私はかなりのうっかり者なので、落とし物や置き忘れなど数知れず、でもおっしゃるようにほとんど戻ってくるんですよね。
たまたま運が良かっただけだと思いますが、ありがたいことです。
今後は落とし物、忘れ物をしないように気をつけたいです(と言いつつまたやらかすでしょう笑)。
リール発見おめでとうございます、僕は魚止めの滝で尺アマゴ釣って有頂天になり偏光グラス外して写真撮りまくり、そのまま置いて帰って一週間後に回収できました(笑)
Nori1022さん、こんにちは。
ありがとうございます! 今回は釣果云々より、リールが見つかったことの方が嬉しかったです(笑)
尺アマゴ釣ったら有頂天になるのもわかります。そして、偏光グラスって掛けていることを忘れちゃうこともあるくらいなので、一旦外してどこかに置くと忘れる可能性高いですね。
でも、一週間後に見つかって良かったですねー!
Noriさんも私と同じで普段の行いが良いんでしょうね。きっとそうです(笑)