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増水の川を毛ばりで釣る|天竜川水系 テンカラ釣り釣行記

テンカラ釣り野外調理
この記事は約9分で読めます。

悪夢のようなお盆の大雨。あの時の濁流が目に焼き付いていてしばらく釣りに出かける気にならなかったんですが(実際大増水で釣りができるような状態ではありませんでした)、二週間ほどがたった8月の末、さすがに川の水も落ち着いたんじゃないかと様子見にでかけました。

まさかの大増水、果たして釣りになるのか?|天竜川水系 麦酒川

この川は6月に一度釣りに来ていて、その時は想定外の8.5℃という低水温で震えながら釣っていました。探し求めていたシドケ(モミジガサ)を見つけることができたし、ボウズじゃなかったのでまぁ良かったですが。

今回はいくらなんでもそんなに水が冷たいことはないでしょう?
それに、向かう場所は上流で取水されていてこの時期はそんなに水量が多くないはず。

 
カメレオン8を履いて林道を歩きます。
この林道は8月の大雨の影響は無かったのかな。まずは、無事に入渓点に辿り着けるかどうかが問題だ。

 
今にも岩が落ちてきそうな場所には、端の方に退けられた落石が。
常に崖に注意しながら歩かないと危ないな、これは。

成長したシドケやアイコを確認しながら辿り着いた川は・・・

 
例のシドケポイントにやってきました。シドケはこんな花が咲くんだ(写真1枚目)。
そして、アイコの花はこんな感じ(写真2枚目)。

 
てくてく歩きます。
ようやく向こうに見える高い山に日が射してきました。天気は良さそうです。
2時間くらい歩いて、ようやく入渓点に辿り着きました。
前回は7時間半も歩いたので、3時間以内の歩きはなんか大したことないと思えるようになりました(笑)


がーん!・・・まさかの大増水。
水がゴウゴウと流れています。これ、フライフィッシングできる?
今日はルアー持って来てないよ。


少し上にある堰堤も見に行くと、うーん、これはまずい。
ここはもっとゆったりした壺になっていたはずなんだけど。

大増水の川、テンカラならなんとか釣りになるのか。

 
ともかく、シューズはサワークライマーRAに履き替えまして、テンカラでなんとかがんばってみます。
道具と仕掛けはこのところいつも使ってるやつ。
竿はNEOテンカラ ミノムシ33楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)。
ラインは、FUJINOソフトテンカラ楽天で見るアマゾンで見るヤフーで見る)。3.3mのラインにハリス0.8号を1m接続して、全長4.3mの仕掛けです。
午前7時15分、気温16℃、水温12℃。

 
白泡を立てて勢いよく流れ落ちる水。イワナは緩い流れに待避してるんじゃないかな。
ドライフライでは狙いにくい状況。強い流れの向こう側のタルミに毛ばりを打ち込んでみます。
二投目でいきなり食ってきました!


まさか、こんなにすぐに釣れるとは!
なんだか知らないけど幸先良いね。もしかしたら、今日は爆釣なのかも!!

ひたすら毛ばりを打ち続けること3時間


堰堤下の左側、手前の浅瀬、そして奥の巻き返しを狙ってみますが、反応なしです。
そうたやすくはないか。


堰堤の上の浅瀬から再入渓。
この辺りも流れが速くて、イワナがいそうな場所は限られますね。

 
岸際の巻き返しやタルミ限定で毛ばりを打っていきますが、全然反応ありません。
爆釣っていう話はどこへいっちゃったの?(笑)
最初の1尾はたまたま狙ったポイントにいただけなのかも。

 
沢に日が射してきました。ずっと晴れていてくれればいいんだけど。
川の水は相変わらず白泡を立てて、流れ落ちています。


この淵、覆い被さる木の枝がちょっと邪魔なんだけど、なんとか毛ばりを落としますが出ませんねぇ・・・流れ出し辺りからは出そうなもんだけど。うーん。
ここでまた林道に上がらなくちゃ。

 
この林道も8月の集中豪雨でかなり荒れちゃったな。
よし、もう一度ここから入渓。

 
白泡の際のタルミに毛ばりを打ちながら上って行きますが、全く反応ないです。

 
あれよあれという間に時間が過ぎていき、なんだか知らないけど蝶々が竿に止まって、いかにも閑古鳥が鳴いているような雰囲気に。
朝一、爆釣とか大口叩いていたのは何だったのか(苦笑)
かれこれ3時間、全く反応なし! キツイね、これは。

 
こんな状況でも砂地に足跡があります。ここ数日のうちに釣り上った人がいるんだ。
テンカラであんまり釣れないもんだから、フライタックルを引っ張り出しました。
日が高くなってきたし、水量もやや落ち着いてきたような気もするので。

タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSFオービス バテンキル クリックII
ラインはDT-3F、リーダー9ft6Xに6Xティペット3ftくらい継ぎ足し。
エルクヘアカディス#14を結びます。


しばらく釣り上ると巻き返しの大石の裏からやっと出ました。


小さいけど、この川で育ったイワナです。


思ったより空が曇り気味。雨が落ちてこないうちにお昼にしよう。

渓流で食べる釜玉うどん、最高です!

 
マイクロマックスULに着火。アルミパーソナルクッカーを乗せてお湯を沸かします。
大石の上にOD缶を置く時には例の緑脚の高さ調整ブロックが役に立ちます。
鶏肉と白菜キムチを混ぜ合わせて冷凍して持って来ました。

 
お湯が沸いたら一旦火から降ろしておいて、3層鋼フライパンにオリーブオイルを引いて鶏キムチを炒めます。
実家からもらったモロッコインゲンも加えてさらに炒めたら出来上がり。簡単です。


再びアルミパーソナルクッカーを火に掛け、生タイプのうどんをさっと茹でまして、生卵を乗せて醬油を少し回しかけ、明太子、刻みネギ、刻み海苔をトッピングしたら出来上がり。


本日の渓流メシ
・明太釜玉うどん
・鶏もも肉とモロッコインゲンのキムチ炒め
・トマト
・食後の紅茶


明太釜玉うどんは、熱々のうちにがーっと全部かき混ぜて食べます。
美味いんですよね〜、これ!
渓流で初めて作りましたが、簡単にできるし暑い時でも寒い時でもイケるので、渓流メシに最適なメニューなのかも。皆さんにもおすすめ!!
豚肉キムチは定番ですが、鶏キムチも美味いですね。

紅茶を飲んで少し休憩しまして、さて・・・

渓流で美味いもの食べただけで幸せな気持ちになりますが、魚ももっと釣りたいよね。
とは言え、釣れるのかね?

 
なんか空模様が怪しいんだよなぁ。
水量が落ち着いてきたと思ったんだけど、そうでもない。相変わらず水圧が強い。


そうこうしているうちに、ぽつぽつと雨が落ちてきてしまいました。
天気予報ではこんなはずじゃなかったんだけど、まいったなぁ。

 
もう一度林道に上がるとトリカブト(毒)の花が咲いていました。
これ、芽出しの頃はシドケ(モミジガサ)と間違えないように、とよく言われますが、写真2枚目の葉っぱを見てもわかる通り、シドケには似ていないんですよね。

 
無残にも崩れ落ちた林道。8月の大雨の酷さががよくわかります。
よし、この辺りから再入渓。
ここからテンカラに戻して、集中して釣ります。

すっきりしない空の下、午前とは打って変わって好反応!


落ち込みの肩で出ましたが、食いが浅かったのかバレてしまいました。
ともかく、反応があっただけでも嬉しい。

 
白泡の向こう側の岸際から出ましたが、ちょっと小さいですね。


普通ならこの時期に高確率でイワナが定位している落ち込みの肩の部分の押しが強すぎるので、今日はこんな白泡の際や巻き返し辺りにいるようです。ここからも出ました。


これは良い引きしてましたよ。

 
白波が立つ急流の手前の小さなタルミ。
ちょっと小さいけど、ピンポイントで狙った所から出るのは嬉しいです。


ここでは、黄色丸印付近にゆらゆらと定位しているイワナが見えます。しかもでかい!
何度かイワナの前方に打ち込んでみますが反応がなく、毛ばりを替えてみようか、それともフライタックルを引っ張り出す?なんて考えているうちに、こちらの存在に気づかれたのか、白泡に向かって泳いで行ってしまいました。その後、奥の方を狙っても出てきてはくれませんでした。
尺はあったなー、悔しい。もっと慎重に攻めるべきでした。


午前中の渋い状態から一転、巻き返しからの反応が良いです。
この区間は比較的傾斜が緩くて釣りやすいということもあると思いますが。


この川らしい色合いのイワナ。これも力強く引きました。

 
白泡と白泡に挟まれたタルミ。
時間帯なのか、それとも魚影が濃い区間なのか、イワナの反応はすこぶる良いです。


白泡の切れ目、かなり流れの速い所から出ました。


曇っていて気温水温とも上がらない中で、イワナたちは良く出てきてくれます。

日が短くなった林道を、復調したジムニーの元へ急ぐ


午後ずっと冷たい水に浸かっていたせいで、体の芯まで冷えてしまいました。
今日はそろそろ引き上げた方が良さそうです。

 
林道に上がって、サワークライマーRAとタイツを脱いでカメレオン8に履き替えます。
夏休みの二泊三日釣行の時は、長〜い下り道をずっと濡れたサワークライマーRAで歩いてきたので、足がふやけちゃったんですよね。
林道歩きは、やっぱりカメレオン8に限る。歩き始めて少しすると、冷え切った足もポカポカ温かくなってきて、生きた心地がします。


川伝いに上ってきたから気づかなかったけど、林道がこんなにえぐれたところがあるじゃん。


地獄の入り口みたいにこんな口を開けているよ。ここを踏み外したら川底まで滑り落ちてただでは済まない。おそろしや、おそろしや。

 
今日はMH3を持って来ています。
早めに切り上げたので使わずに帰れるかと思ったんですが、だいぶ日が短くなってきていて、暗くなる前に車止めに辿り着くのは無理でした。


長い林道歩きのある釣行の時は、早く帰って来るつもりでも念のためヘッドライトは常に持参した方が良いですね。


今日もジムニーまで無事に帰って来られました。ありがとうございます。
あ、そうそう、先日書いた通り、ジムニーのセルモータートラブルでエンジンが掛からなくなってJAF様の応急対応によりなんとか帰って来られた後、セルモーターをちょっといじったんですよね。
それからは好調で不安無く乗れています。それについては、近々また詳細書きますね。

テンカラ竿を使ったチェコニンフ風の釣り方は強力かも

今回は想定外の大増水で毛ばりの釣りは難しいかと思ったけど、テンカラでなんとか楽しめました。
ドライフライではかなり厳しかったと思います。
こういう状況下では餌釣りで重いオモリを付けて沈めるのが一番威力がありそうですね。フライでも長竿を使ったチェコニンフは正に餌釣りのような釣り方なので、こういう押しの強い流れの中でも威力を発揮できると思うけど、いかんせん仕舞い寸法の長いロッドを使わなきゃいけないので、源流向きじゃないんですよね。

以前に実際にちょっとやってみたことあるんですが、テンカラ竿をつかったチェコニンフ風の釣り方。そういう仕掛けも持っているとかなり厳しい増水時でも釣りが楽しめるかもしれません。

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魚ココロあれば水ココロあり

コメント

  1. 最近も、若干 水量が多いような気がします。 なので、私も ビーズヘッドニンフの出番が多かったです。 増水時には、結構釣れましたよ。 チェコニンフではないのですが、以前 ネット検索で 毛鉤に糸を付けて もう1つ毛鉤を付けて釣るフライフィッシングの記事が載ってました。やろうと思っていて 忘れてました

    • Kさん、こんばんは。
      今年は最終盤、増水だったり雨だったりでなかなか釣りのタイミングが合いませんでした。
      私はドライフライのシーズンになるとニンフボックスを持ち歩かないことが多いのですが、シーズン通して持っていた方が良いかもしれないですね。
      春先に、エルクエアカディスのベンド部にティペットをつなぎ、ニンフを結んで釣ることがあります。エルクがマーカーの役目もしてくれて、活性が高いときはエルクを食ってくることもあります。確かに増水時にも使えそうです (^_^)

  2. こんばんは
    今回の渓、実に惚れ惚れする水の色、流れですね。
    8月の内に今期の竿おさめした身には、素晴らしすぎる渓です。
    特に最後の方の、両岸から樹が覆い被さる様迫ったながれ、最高です。
    車から15㎞程も入れば、まだまだ良い沢が残っていますね。

    • マンボウさん、こんばんは。
      この川は花崗岩質の大石がゴロゴロしている間を流れているので、増水してもほとんど濁らないんですよね。
      そして、階段状の好ポイントが続くので確かに魅力的な渓相です。
      私も今年は9月はろくに釣りに行けずに禁漁を迎えそうです・・・
      ことところ渓流人口が増えて車横付けの場所ではなかなか釣りにくくなってきました。来シーズンもある程度歩くのは覚悟しなきゃいけないですかね (^_^)

  3. 最初の水量を見たら、ボクなら「ほな、さいなら」と告げて帰ってしまいそう。(笑)
    川辺の釜玉、これ絶対良いですね。^^

    • kuniさん、おはようございます。
      朝一で白泡を立てて流れる川を見た時は、絶望的な気分になりました(笑)
      テンカラ竿の長さがあれば、強い流心の向こう側のポイントにドラグフリーで毛ばりを落とすことができるので、なんとか釣りになりました。
      渓流釜玉、簡単だし美味いですよー (^_^)